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17話
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「デイヴィッド。
オリビア騎士団を希望する理由はなんだ?」
「はい、ジョージ団長閣下。
百騎長の座を望んでの事でございます」
私も加わって、マクリントック公爵家第二騎士団幹部が、オリビア騎士団員の面接を行っています。
密偵を全員逮捕するという想定外の事件があったので、大幅に予定が狂ってしまいましたが、予定を調整して翌日に行っています。
最初に面接を受けるのは、今面接を受けているデイヴィッドのような、オリビア騎士団員で幹部を期待されている者です。
デイヴィッドは第一騎士団の現役騎士長ですが、百騎長を希望して転属してきた妻帯者です。
ジョージがわずかにうれしそうな顔をしています。
できるだけ妻帯者を増やしたいのでしょう。
「サミュエル。
オリビア騎士団を希望する理由はなんだ?」
「はい、ジョージ団長閣下。
一番は騎士長の座を望んでの事でございます。
ですがあわよくばオリビア様の婿になりたいからです」
ああ、ジョージの顔がわずかに強張りましたね。
私しか分からないかもしれませんけれど、腹を立てています。
でもそれだけです。
腹を立てても、採用に影響させないのがジョージです。
ジョージが最優先にしてくれるのは、私の安全です。
私の婿になりたいと言っても、採用の不利にはなりませんが、ジョージにはライバル視されてしまうでしょう。
今回は本当に異常な状況です。
他の騎士団からも現役団員が入団希望をだしているのです。
騎士団だけでなく、徒士団や守備兵団からも現役兵士が入団希望をだしています。
さらに今まで部屋住みだった者たちがほぼ全員入団希望をだしています。
私の希望で年齢制限を設けなかったことで、同じ家から複数人の部屋住みが入団希望を出しています。
年配の厄介叔父と弱年の子弟までが入団を希望しています。
経済的に苦しかった微禄の家臣たちを救うことができました。
ですが戦闘部隊としては大きな問題もあるのです。
それは家格と実力と経験の問題です。
例えば微禄家の厄介叔父などは、年を取っている分人生経験が豊富です。
長年養子の口を求めて鍛錬を重ねてきた者が多いです。
収入を確保するために臨時で冒険者をしていた者も多いです。
ですが、高禄陪臣の部屋住みの中には、何の努力もしてこなかった者もいるので、彼らを採用した場合の役職が問題です。
不採用にすればいいのですが、採用にした場合がこまります。
そこで騎士団だけではなく、徒士団も設けてバランスをとることにしました。
「オリビア騎士団の編成」
騎士団長 :一人
副騎士団長:一人
百騎長 :五人(副団長格を二人任命)
騎士長 :五十人
騎士 :五百人
従士 :五千人
「オリビア徒士団の編成」
徒士団長 :一人
副徒士団長:一人
百兵長 :十人(騎士格)
:(副団長格を三人任命)
徒士長 :百人(従士格)
徒士 :千人
オリビア騎士団を希望する理由はなんだ?」
「はい、ジョージ団長閣下。
百騎長の座を望んでの事でございます」
私も加わって、マクリントック公爵家第二騎士団幹部が、オリビア騎士団員の面接を行っています。
密偵を全員逮捕するという想定外の事件があったので、大幅に予定が狂ってしまいましたが、予定を調整して翌日に行っています。
最初に面接を受けるのは、今面接を受けているデイヴィッドのような、オリビア騎士団員で幹部を期待されている者です。
デイヴィッドは第一騎士団の現役騎士長ですが、百騎長を希望して転属してきた妻帯者です。
ジョージがわずかにうれしそうな顔をしています。
できるだけ妻帯者を増やしたいのでしょう。
「サミュエル。
オリビア騎士団を希望する理由はなんだ?」
「はい、ジョージ団長閣下。
一番は騎士長の座を望んでの事でございます。
ですがあわよくばオリビア様の婿になりたいからです」
ああ、ジョージの顔がわずかに強張りましたね。
私しか分からないかもしれませんけれど、腹を立てています。
でもそれだけです。
腹を立てても、採用に影響させないのがジョージです。
ジョージが最優先にしてくれるのは、私の安全です。
私の婿になりたいと言っても、採用の不利にはなりませんが、ジョージにはライバル視されてしまうでしょう。
今回は本当に異常な状況です。
他の騎士団からも現役団員が入団希望をだしているのです。
騎士団だけでなく、徒士団や守備兵団からも現役兵士が入団希望をだしています。
さらに今まで部屋住みだった者たちがほぼ全員入団希望をだしています。
私の希望で年齢制限を設けなかったことで、同じ家から複数人の部屋住みが入団希望を出しています。
年配の厄介叔父と弱年の子弟までが入団を希望しています。
経済的に苦しかった微禄の家臣たちを救うことができました。
ですが戦闘部隊としては大きな問題もあるのです。
それは家格と実力と経験の問題です。
例えば微禄家の厄介叔父などは、年を取っている分人生経験が豊富です。
長年養子の口を求めて鍛錬を重ねてきた者が多いです。
収入を確保するために臨時で冒険者をしていた者も多いです。
ですが、高禄陪臣の部屋住みの中には、何の努力もしてこなかった者もいるので、彼らを採用した場合の役職が問題です。
不採用にすればいいのですが、採用にした場合がこまります。
そこで騎士団だけではなく、徒士団も設けてバランスをとることにしました。
「オリビア騎士団の編成」
騎士団長 :一人
副騎士団長:一人
百騎長 :五人(副団長格を二人任命)
騎士長 :五十人
騎士 :五百人
従士 :五千人
「オリビア徒士団の編成」
徒士団長 :一人
副徒士団長:一人
百兵長 :十人(騎士格)
:(副団長格を三人任命)
徒士長 :百人(従士格)
徒士 :千人
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