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ダンジョン無双
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ルイとダイは、ダンジョンを臣従させることを最優先に考え、魔物の殲滅を後回しにすることにした。
魔法による精密な探査を行い、ダンジョン本体の隠れている場所を探りだし、一直線にその場所に向かうことにしたのだ。
今まで一つの階層を殲滅するのに四時間もの時間をかけていたが、今は身体強化魔法でこの世界最速の速さで走ることができるので、最短距離を魔物を殲滅しながら駆け抜けた。
一階層を最短距離で走り抜けるルイとダイは、わずか十分で次の階層にたどり着くのだが、その間に前を遮り邪魔する魔物は、視線も送らず気配だけをとらえて一撃で刺殺し、さくさくと魔法袋に入れて備蓄品とした。
ルイとダイは、地下五階層・地下十階層・地下二十階層と、全くスピードを落とすことなく、各階層十分で走り抜けていった。
時にはビッグベアーのような白銀級の魔物と遭遇することもあったのだが、ルイもダイも全くスピードを落とすことなく、銅級や鉄級の魔物を殺すのと同じように、一撃で刺殺して魔法袋の備蓄にしてしまうのであった。
そしてルイとダイは、九十七階層にまで一度も休むこともスピードを落とすこともなくたどり着き、まだまだ百階層・百十階層と続くのに、その場所でピタリととまったのであった。
「動くな!」
ダイの一喝を受けて、階層を切り離して逃げようとしていたダンジョン本体は、ピクリとも動けなくなったしまった。
今まで漏らさないようにしていた気配を全開にしたダイの迫力は、それこそ青生生魂どころか伝説級を超える存在であった!
「ダンジョンよ、若様の家臣になることを誓え。そうすれば命を助けるだけではなく、褒美として今までお前が見たこともないような魔晶石を与えよう」
そう言ったダイは、限界まで魔力を充填した魔晶石を魔法袋からとりだし、ダンジョン本体が隠れている壁向こうに渡そうとした。
「おおおおお! 何と美味そうな!」
「どうだ、ダンジョン。これが欲しくはないか?」
「欲しい! くれ!」
「そうか、欲しいか。若様の家臣になると誓うのなら、毎月定期的にこれを与えようではないか」
「う~ん。家臣になると言うのは、いったいどう言う事なのだ?」
「いままで魔物と共生したいたのを、人間や獣人とも共生してもらうと言う事だ」
「人間? 獣人? 何だそれは?」
「お前と同じように、若様に臣従した者たちだ。まあ、お前の新しい仲間だと思えばいい」
「その人間や獣人をダンジョンに住まわせれば、この美味そうな魔晶石をくれるのだな」
「ああ、毎月この大きさの魔晶石を千個与えるが、その代わり魔力を食べきって魔核に戻ったモノや、ダンジョンで回収した魔核は全て差し出してもらう。そうすれば美味しく魔力を詰めて毎月渡そうではないか」
「う~ん。それくらいなら何も問題はないのだが、だが、我のダンジョンでリーダーを務める古竜が納得するかどうか」
「古竜が納得すればいいのだな」
「ああ、古竜さえ納得してくれれば家臣になっても構わない」
ダイはダンジョンを説得することに成功した。
魔法による精密な探査を行い、ダンジョン本体の隠れている場所を探りだし、一直線にその場所に向かうことにしたのだ。
今まで一つの階層を殲滅するのに四時間もの時間をかけていたが、今は身体強化魔法でこの世界最速の速さで走ることができるので、最短距離を魔物を殲滅しながら駆け抜けた。
一階層を最短距離で走り抜けるルイとダイは、わずか十分で次の階層にたどり着くのだが、その間に前を遮り邪魔する魔物は、視線も送らず気配だけをとらえて一撃で刺殺し、さくさくと魔法袋に入れて備蓄品とした。
ルイとダイは、地下五階層・地下十階層・地下二十階層と、全くスピードを落とすことなく、各階層十分で走り抜けていった。
時にはビッグベアーのような白銀級の魔物と遭遇することもあったのだが、ルイもダイも全くスピードを落とすことなく、銅級や鉄級の魔物を殺すのと同じように、一撃で刺殺して魔法袋の備蓄にしてしまうのであった。
そしてルイとダイは、九十七階層にまで一度も休むこともスピードを落とすこともなくたどり着き、まだまだ百階層・百十階層と続くのに、その場所でピタリととまったのであった。
「動くな!」
ダイの一喝を受けて、階層を切り離して逃げようとしていたダンジョン本体は、ピクリとも動けなくなったしまった。
今まで漏らさないようにしていた気配を全開にしたダイの迫力は、それこそ青生生魂どころか伝説級を超える存在であった!
「ダンジョンよ、若様の家臣になることを誓え。そうすれば命を助けるだけではなく、褒美として今までお前が見たこともないような魔晶石を与えよう」
そう言ったダイは、限界まで魔力を充填した魔晶石を魔法袋からとりだし、ダンジョン本体が隠れている壁向こうに渡そうとした。
「おおおおお! 何と美味そうな!」
「どうだ、ダンジョン。これが欲しくはないか?」
「欲しい! くれ!」
「そうか、欲しいか。若様の家臣になると誓うのなら、毎月定期的にこれを与えようではないか」
「う~ん。家臣になると言うのは、いったいどう言う事なのだ?」
「いままで魔物と共生したいたのを、人間や獣人とも共生してもらうと言う事だ」
「人間? 獣人? 何だそれは?」
「お前と同じように、若様に臣従した者たちだ。まあ、お前の新しい仲間だと思えばいい」
「その人間や獣人をダンジョンに住まわせれば、この美味そうな魔晶石をくれるのだな」
「ああ、毎月この大きさの魔晶石を千個与えるが、その代わり魔力を食べきって魔核に戻ったモノや、ダンジョンで回収した魔核は全て差し出してもらう。そうすれば美味しく魔力を詰めて毎月渡そうではないか」
「う~ん。それくらいなら何も問題はないのだが、だが、我のダンジョンでリーダーを務める古竜が納得するかどうか」
「古竜が納得すればいいのだな」
「ああ、古竜さえ納得してくれれば家臣になっても構わない」
ダイはダンジョンを説得することに成功した。
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