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第一章
校内清掃
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「葵依は、校内清掃何班?」
校内清掃とは昼休みが終わった後に、担当の場所を何人かのメンバーで掃除する時間のこと。
前期と後期でメンバーを変える事になっていて、今さっきクラスで発表されたところだった。
「9班だったよ」
「そーなんだ。確か、零夜も9班だった気がする」
杉戸尾くんも?
同じクラスに嫌でもなったていうのに、前期の校内清掃もまた一緒なの?
「私は3班だったんだ。で、岡本は15班だって」
翼くんとも離れてしまったんだ。
清掃班が同じになる確率は低いのに、杉戸尾くんと一緒の班になったんだね。
改めてその運を恨むよ。
私と同じように、きっと杉戸尾くんも私と一緒だなんて知ったら、嫌だって思ってるんだろうな…
「な、7組の……い、一ノ瀬葵依!…で、です」
掃除のメンバーに自己紹介をしている時に、思わず緊張していたけど、自分なりに必死に声を出した。
「同じく2年7組の杉戸尾零夜です!」
これが杉戸尾くん?ビックリしてしまった。だって、キャラがそもそも違う!な、なんで!?
「2組の雨宮紫苑です。これから半年間、よろしく」
雨宮さんは、杉戸尾くんのファンクラブ会長とか...…そんなんだったけ?噂によるとだけど。
きっと、私とは正反対に、単純に好きな人と一緒になれた事に嬉しさを感じてるんだろうな。
「3組の小松隼人です!よろしく!」
小学校は違う。
中1の時にクラス一緒じゃない。
委員会や係とかで同じになった事がない。
今まで関わったことない人だった。
それにしても、変な組み合わせになったよ。
雨宮さんと小松くんとは話した事ない。
杉戸尾くんは苦手で……この4人でこれから掃除していかないといけないんだ。
「私もだよ。なんか、合わない人ばっかり」
「自分達で決めさせてくれたらいいのにね」
あの後、結局ミーティングの時間は話が続かず、掃除の役割をまともに決めることが出来なかった。
これから本当にどうなるんだろう…
「一ノ瀬!」
後ろからさっきまで一緒に居た小松くんが来た。
なんだろう?と、単純に思って、足をそっと止める。
「役割、これでいい?余ったやつなんだけど…」
小松くんが持っている紙を見せてもらうと、本当に1番面倒くさい役割しか余っていなかった。
本当は嫌だけど、もうみんな決めてしまったんだよね。きっと今から決めなおしても、中々決まらないだろうし、その時間が無駄になってしまう。
「うん、いいよ」
掃除の時間、真面目に掃除をするのは私だけ。
雨宮さんと杉戸尾くんはサボってるし、小松くんは違う班に遊びに行っている。
こんじゃ、結局他の人の分までしなきゃいけなくなる。とりあえずゴミ捨てに行こうと、ゴミ袋にゴミを詰めて、回収場所に向かったら、
「あ、葵依!」
ートクン
と、いつもの笑顔で私の方によりそってくる、翼くん。
いつもの事だけど、いきなりで…...しかも笑顔で、下の名前を呼ぶなんてずるい。
でも、翼くんは恋愛に関しては天然だから、糸で仕掛けてこないよ。
それは分かってるけど、思わずこんな些細な事で鼓動が高鳴ってしまう。
「翼くんって、ここだったんだね。大変そう」
違うクラスで掃除のメンバーも同じじゃないのに、こんなに会話出来てる!
その事が嬉しくて、思わず顔がにやけてしまいそう。
「そー?ってか、葵依はどこ?」
「体育館だよ」
「いいな、体育館」
「でも、結構めんどくさいよ?1人でやると」
あ、しまった。
言った後に気づいてしまった。
こんな事言ったら、影で悪口を言っているのと一緒。
「え?1人って…」
「もう行くね、ゴミ袋入れないといけないから」
変なふうに思われてないといいけど。
最後の言葉は余計だったな。
もっと話したかったのに。
掃除場所に早く戻っても気まずい。
足取りが重い中、ゴミ袋を持ちながら掃除場所にゆっくりと向かった。
「一ノ瀬さん!あなた、何をやってるの?掃除は?サボってないで、やりなさい」
え?サボってないのに。
ちらりとみんなの方を見てみたら、雨宮さんと杉戸尾くんは掃除してるし、小松くんも戻って来ていた。
「私はゴミを捨てに行っただけです」って、言いたいけど、そんな事先生に言えない。
「担任の先生に言っておきます。あなたがそんな子だとは思っていなかったわ」
「ち、違います!」
誤解されてまで、そんな事をされたくない。
担任の先生にこの事が渡ったら、全員の先生に渡って、私のことを見る目が変わってしまう。
掃除出来ない子だって。
「何がですか?」
「え……あ……」
とっさに「違う!」って言ってしまっていて、その後に何を言うとか考えていなかったから、頭が真っ白になって、固まってしまっていた。
「先生。一ノ瀬さんは、ゴミ捨てに行っただけですよ」
本当は私が言わないといけない言葉を、杉戸尾くんが先生に言ってくれた。
まさか、助けてくれるとは思っていなかった。
「え?あら、そーだったの。ごめんなさいね」
「い、いえ」
誤解されなくて良かった。
杉戸尾くんが言ってくれてなかったら、ずっと誤解されたままだったと思う。
本当は杉戸尾くん、口が悪いだけで……いい人なんじゃないのかな?
あの瞬間、優しいと感じた瞬間だったから。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「な、7組の……い、一ノ瀬葵依!…で、です」
「同じく2年7組の杉戸尾零夜です!よろしく」
「2組の雨宮紫苑です。これから半年間、よろしく」
「3組の小松隼人です!よろしく!」
なんで、一ノ瀬がここに居るんだ?
クラスも一緒だったのに、掃除の班も?
どんなけ一緒になったらいいんだよ......
この変な組み合わせで、これから後期まで掃除していかないといけないんだな。
「慣れたら、ごく普通に話せると思うけど」
「まぁ、翼は大丈夫だよな」
あの後、結局ミーティングの時間は話が続かず、掃除の役割をまともに決めることが出来なかった。
一ノ瀬は話し合いが続いていない時、早く決めた方がいいっていう顔をしていたけど。
「零夜!」
後ろからさっきまで一緒に居たいはずの隼人が来た。
何があったのかと思って、足を止める。
「役割どれがいい?あと、零夜と一ノ瀬さんが決まっていないけど…」
紙を見せてもらうと、1番めんどくさそうな仕事と結構楽な仕事の2つが残っていた。
もちろん、楽な方を選んだ。
一ノ瀬がもし俺が選んだやつが良いって言ったら、変えるけどな。
どっちみちサボるから、別にどれでもいい。
でも、言わなさそうだけどな。一ノ瀬のことだから。
掃除の時間、真面目に掃除をするのは一ノ瀬だけ。
雨宮は俺と同じくサボってるし、隼人は違う班のところに遊びに行っている。
一ノ瀬はそんな俺達の姿を見ていたにも関わらず、もくもくと掃除をするから、真面目すぎると思いながらも普通にサボっていた。
「杉戸尾くんって、好きな人いるの?みんな気になってるみたいだけど。もしかして、星野さん?」
男子が苦手な雨宮に話しかけられて珍しいと思ったら、それは恋愛話だった。
正直言って、恋とかは自分に無関係だ。
特に、恋したい!っていう気分にもならないし、そういう気が今はまだ起こりそうにない。
「違うよ。そういう雨宮さんは?モテるんでしょ?」
「……告白されても、男子苦手だから」
苦笑しながら、ボソッと小声で言っていた。
ほんと男子苦手なんだな。
俺も、女子が苦手だから気持ちはすっごく分かる。
ここは素で話したいところだが、そんな好奇心な気持ちを抑えながら、爽やか系男子を演じる。
「そっか」
そっと窓から外を眺めてみると、翼と一ノ瀬が2人だけで楽しそうに話していた。
もしかして、一ノ瀬って……と、翼に向けるその笑顔を見たら、何となく分かってしまった気がする。
もしかしたらこれは気のせいかもしれないけど、一ノ瀬は翼の事が好きなのか?
今思えば、一ノ瀬が男子とまともに話すのは翼くらい。
それに、翼は本当に良い奴だから好きになってもおかしくない。
近くに居るとより感じたりするんだろうな。
そっと視線を体育館の方に戻すと、めんどくさい先生が体育館に足を踏み入れていた。
ーグイッ
「雨宮さん!」
とりあえず、体育館倉庫に転がるように隠れた。
先生がドアの隙間からから見なくなると、適当にかけてある雑巾を持って、体育館倉庫からゆっくりと出た。
その瞬間、一ノ瀬がゴミ袋を持って歩いて来た。
「一ノ瀬さん!あなた、何をやってるの?掃除は?サボってないで、やりなさい」
めんどくさい先生に捕まったな……って、ゴミを捨てに行っただけって言えよ。
なんで言わないんだよ......バカ女。
「担任の先生に言っておきます。あなたがそんな子だとは思っていなかったわ」
「ち、違います!」
言わないんだよと思っていたが、まさか本当に言い返すとは思っていなくて、ビックリしてしまった。
一ノ瀬はやれば出来る奴だったんだな。
「何がですか?」
「え……あ……」
その後に言う事を考えていなかったのか、完全にその場に固まってしまった。
「先生。一ノ瀬さんは、ゴミ捨てに行っただけですよ」
一ノ瀬を助ける気はなかったのに、勝手に口が動いた。
いや、あったのかもしれないけど……え?って、俺は何がしたいんだよ…...
「杉戸尾くん、ありがとう」
「別に」
でも、こいつをあの時に少し認めたのは確かだった。
校内清掃とは昼休みが終わった後に、担当の場所を何人かのメンバーで掃除する時間のこと。
前期と後期でメンバーを変える事になっていて、今さっきクラスで発表されたところだった。
「9班だったよ」
「そーなんだ。確か、零夜も9班だった気がする」
杉戸尾くんも?
同じクラスに嫌でもなったていうのに、前期の校内清掃もまた一緒なの?
「私は3班だったんだ。で、岡本は15班だって」
翼くんとも離れてしまったんだ。
清掃班が同じになる確率は低いのに、杉戸尾くんと一緒の班になったんだね。
改めてその運を恨むよ。
私と同じように、きっと杉戸尾くんも私と一緒だなんて知ったら、嫌だって思ってるんだろうな…
「な、7組の……い、一ノ瀬葵依!…で、です」
掃除のメンバーに自己紹介をしている時に、思わず緊張していたけど、自分なりに必死に声を出した。
「同じく2年7組の杉戸尾零夜です!」
これが杉戸尾くん?ビックリしてしまった。だって、キャラがそもそも違う!な、なんで!?
「2組の雨宮紫苑です。これから半年間、よろしく」
雨宮さんは、杉戸尾くんのファンクラブ会長とか...…そんなんだったけ?噂によるとだけど。
きっと、私とは正反対に、単純に好きな人と一緒になれた事に嬉しさを感じてるんだろうな。
「3組の小松隼人です!よろしく!」
小学校は違う。
中1の時にクラス一緒じゃない。
委員会や係とかで同じになった事がない。
今まで関わったことない人だった。
それにしても、変な組み合わせになったよ。
雨宮さんと小松くんとは話した事ない。
杉戸尾くんは苦手で……この4人でこれから掃除していかないといけないんだ。
「私もだよ。なんか、合わない人ばっかり」
「自分達で決めさせてくれたらいいのにね」
あの後、結局ミーティングの時間は話が続かず、掃除の役割をまともに決めることが出来なかった。
これから本当にどうなるんだろう…
「一ノ瀬!」
後ろからさっきまで一緒に居た小松くんが来た。
なんだろう?と、単純に思って、足をそっと止める。
「役割、これでいい?余ったやつなんだけど…」
小松くんが持っている紙を見せてもらうと、本当に1番面倒くさい役割しか余っていなかった。
本当は嫌だけど、もうみんな決めてしまったんだよね。きっと今から決めなおしても、中々決まらないだろうし、その時間が無駄になってしまう。
「うん、いいよ」
掃除の時間、真面目に掃除をするのは私だけ。
雨宮さんと杉戸尾くんはサボってるし、小松くんは違う班に遊びに行っている。
こんじゃ、結局他の人の分までしなきゃいけなくなる。とりあえずゴミ捨てに行こうと、ゴミ袋にゴミを詰めて、回収場所に向かったら、
「あ、葵依!」
ートクン
と、いつもの笑顔で私の方によりそってくる、翼くん。
いつもの事だけど、いきなりで…...しかも笑顔で、下の名前を呼ぶなんてずるい。
でも、翼くんは恋愛に関しては天然だから、糸で仕掛けてこないよ。
それは分かってるけど、思わずこんな些細な事で鼓動が高鳴ってしまう。
「翼くんって、ここだったんだね。大変そう」
違うクラスで掃除のメンバーも同じじゃないのに、こんなに会話出来てる!
その事が嬉しくて、思わず顔がにやけてしまいそう。
「そー?ってか、葵依はどこ?」
「体育館だよ」
「いいな、体育館」
「でも、結構めんどくさいよ?1人でやると」
あ、しまった。
言った後に気づいてしまった。
こんな事言ったら、影で悪口を言っているのと一緒。
「え?1人って…」
「もう行くね、ゴミ袋入れないといけないから」
変なふうに思われてないといいけど。
最後の言葉は余計だったな。
もっと話したかったのに。
掃除場所に早く戻っても気まずい。
足取りが重い中、ゴミ袋を持ちながら掃除場所にゆっくりと向かった。
「一ノ瀬さん!あなた、何をやってるの?掃除は?サボってないで、やりなさい」
え?サボってないのに。
ちらりとみんなの方を見てみたら、雨宮さんと杉戸尾くんは掃除してるし、小松くんも戻って来ていた。
「私はゴミを捨てに行っただけです」って、言いたいけど、そんな事先生に言えない。
「担任の先生に言っておきます。あなたがそんな子だとは思っていなかったわ」
「ち、違います!」
誤解されてまで、そんな事をされたくない。
担任の先生にこの事が渡ったら、全員の先生に渡って、私のことを見る目が変わってしまう。
掃除出来ない子だって。
「何がですか?」
「え……あ……」
とっさに「違う!」って言ってしまっていて、その後に何を言うとか考えていなかったから、頭が真っ白になって、固まってしまっていた。
「先生。一ノ瀬さんは、ゴミ捨てに行っただけですよ」
本当は私が言わないといけない言葉を、杉戸尾くんが先生に言ってくれた。
まさか、助けてくれるとは思っていなかった。
「え?あら、そーだったの。ごめんなさいね」
「い、いえ」
誤解されなくて良かった。
杉戸尾くんが言ってくれてなかったら、ずっと誤解されたままだったと思う。
本当は杉戸尾くん、口が悪いだけで……いい人なんじゃないのかな?
あの瞬間、優しいと感じた瞬間だったから。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「な、7組の……い、一ノ瀬葵依!…で、です」
「同じく2年7組の杉戸尾零夜です!よろしく」
「2組の雨宮紫苑です。これから半年間、よろしく」
「3組の小松隼人です!よろしく!」
なんで、一ノ瀬がここに居るんだ?
クラスも一緒だったのに、掃除の班も?
どんなけ一緒になったらいいんだよ......
この変な組み合わせで、これから後期まで掃除していかないといけないんだな。
「慣れたら、ごく普通に話せると思うけど」
「まぁ、翼は大丈夫だよな」
あの後、結局ミーティングの時間は話が続かず、掃除の役割をまともに決めることが出来なかった。
一ノ瀬は話し合いが続いていない時、早く決めた方がいいっていう顔をしていたけど。
「零夜!」
後ろからさっきまで一緒に居たいはずの隼人が来た。
何があったのかと思って、足を止める。
「役割どれがいい?あと、零夜と一ノ瀬さんが決まっていないけど…」
紙を見せてもらうと、1番めんどくさそうな仕事と結構楽な仕事の2つが残っていた。
もちろん、楽な方を選んだ。
一ノ瀬がもし俺が選んだやつが良いって言ったら、変えるけどな。
どっちみちサボるから、別にどれでもいい。
でも、言わなさそうだけどな。一ノ瀬のことだから。
掃除の時間、真面目に掃除をするのは一ノ瀬だけ。
雨宮は俺と同じくサボってるし、隼人は違う班のところに遊びに行っている。
一ノ瀬はそんな俺達の姿を見ていたにも関わらず、もくもくと掃除をするから、真面目すぎると思いながらも普通にサボっていた。
「杉戸尾くんって、好きな人いるの?みんな気になってるみたいだけど。もしかして、星野さん?」
男子が苦手な雨宮に話しかけられて珍しいと思ったら、それは恋愛話だった。
正直言って、恋とかは自分に無関係だ。
特に、恋したい!っていう気分にもならないし、そういう気が今はまだ起こりそうにない。
「違うよ。そういう雨宮さんは?モテるんでしょ?」
「……告白されても、男子苦手だから」
苦笑しながら、ボソッと小声で言っていた。
ほんと男子苦手なんだな。
俺も、女子が苦手だから気持ちはすっごく分かる。
ここは素で話したいところだが、そんな好奇心な気持ちを抑えながら、爽やか系男子を演じる。
「そっか」
そっと窓から外を眺めてみると、翼と一ノ瀬が2人だけで楽しそうに話していた。
もしかして、一ノ瀬って……と、翼に向けるその笑顔を見たら、何となく分かってしまった気がする。
もしかしたらこれは気のせいかもしれないけど、一ノ瀬は翼の事が好きなのか?
今思えば、一ノ瀬が男子とまともに話すのは翼くらい。
それに、翼は本当に良い奴だから好きになってもおかしくない。
近くに居るとより感じたりするんだろうな。
そっと視線を体育館の方に戻すと、めんどくさい先生が体育館に足を踏み入れていた。
ーグイッ
「雨宮さん!」
とりあえず、体育館倉庫に転がるように隠れた。
先生がドアの隙間からから見なくなると、適当にかけてある雑巾を持って、体育館倉庫からゆっくりと出た。
その瞬間、一ノ瀬がゴミ袋を持って歩いて来た。
「一ノ瀬さん!あなた、何をやってるの?掃除は?サボってないで、やりなさい」
めんどくさい先生に捕まったな……って、ゴミを捨てに行っただけって言えよ。
なんで言わないんだよ......バカ女。
「担任の先生に言っておきます。あなたがそんな子だとは思っていなかったわ」
「ち、違います!」
言わないんだよと思っていたが、まさか本当に言い返すとは思っていなくて、ビックリしてしまった。
一ノ瀬はやれば出来る奴だったんだな。
「何がですか?」
「え……あ……」
その後に言う事を考えていなかったのか、完全にその場に固まってしまった。
「先生。一ノ瀬さんは、ゴミ捨てに行っただけですよ」
一ノ瀬を助ける気はなかったのに、勝手に口が動いた。
いや、あったのかもしれないけど……え?って、俺は何がしたいんだよ…...
「杉戸尾くん、ありがとう」
「別に」
でも、こいつをあの時に少し認めたのは確かだった。
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