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第3章~港町での物語~
シグルドとブリュンヒルデ
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「なんだか楽しそうね」
レティに言われて、自分が笑っていることに気がついた。同時に少しばかり焦った。
二人で話している最中に他のことを考えれていたとなれば、レティは滅茶苦茶不機嫌になる。いつもならそうだった。だが不思議と機嫌がよく、むしろ話を聞きたがっているように思えた。
「出会った時のことを思い出していたんだよ」
数刻前のことだったが、もちろん嘘はついていない。
レティはうっとりとした顔を浮かべる。出会った時の話をするといつもこうだ。
「あの時のシグルズは素敵だったわ」
一人で閉じこもっていたところを連れて出して、契約。そのあとはクエストの水竜を討伐したぐらいだ。
あ、そうそう、俺を飲み込んだのはその水竜で、レティとキス…契約した大陸も水竜の体の上だったらしい。通りで足場が不安定だったわけだ。
「一人で水竜を倒すなんて人間業ではないわよ」
正確には他にも三人いたわけだが、レティの中では俺一人で倒したことになっているらしい。
それが思い込みかどうかなんて村人には分かるはずはなく、話を真に受けると、どよめいている。
「なんと、そんなにお強いのですね…」
村長が呻きにも似た声を漏らすと、レティは満足そうに頷いた。
「竜を一人でと言えば、さっきも火竜を倒していたわね」
「あら、それは初耳ね」
興味深そうに俺の顔を見つめる。
この件に関していえば、事実だ。俺は一人で倒している。そう思うと強くなっているのか?
「生きるために必死だったんだよ。狭い洞窟で鉢合ったからさ」
「それでも勝てるのはシグルズぐらいよ」
そう言って、頭を肩の上に乗せた。邪魔だ文句を言おうにも、食事はほぼほぼ終わっていて、好きにさせておくしかなかった。
食事のあとも話は続き、村長の家を出たのは二時間ほどが経ってからだった。
「無駄に疲れた…」
最初は厳かな雰囲気で進んでいたものの、時間が経つにつれて話はヒートアップし、特に村長の周りにいた女性があれやこれやと根ほり葉ほり聞いてきた。しかもレティが丁寧に、盛り上がるような嘘を混ぜつつ答えるもんだから、俺の身は削られるばかりだった。
ガールズトーク恐るべし…。
そんなわけで、今は寝床を目指して移動中だ。
「お疲れね、ヤマト」
「当分はこの村には来たくはないな…」
「心配しなくて、次は来年よ。またよろしくね」
一年後の予定が確約されてしまったようだ。
「その時は一緒についていこうかしら。久しぶりに戦っているところを見たいわ」
レティにそう言われては、俺は断る術を失ってしまう。
「ありがとね、ヤマト」
「なんだよ改まって」
ティアは立ち止まると、こちらを振り向いた。
「多分ね、男の子…いえ、男性の話題でこの村が盛り上がったのは数年、下手すれば数十年ぶりのことなのよ」
「とてもそんな風には見えなかったけど」
一言で言えば、楽しそうで、普段から恋愛のことを話題にして盛り上がっているんだろうと想像していた。
「一人一人事情が複雑でね、どこまで触れていいのかわからなくって、どうしてもぎこちなくなるのよ。その点、シグルズとブリュンヒルデはオープンだったわね」
話題にしようにも、地雷の埋まっている場所が分からないってことか。もしかしてレティが大げさに答えたのも、その点に気を遣ってのことだろうか?
「私はただ、シグルズがすごい人だって知ってほしかっただけよ」
ごまかすような言葉で逃げられてしまう。彼女なりの照れ隠しなのだろうか?
そう思うと、いつもはねっとりとくっついてきて、爪先を突き付けてくる彼女も、可愛く思えてくる。
「なあレティ」
「なにかしらシグルズ」
名前を呼んでから、特に言うこともないことに気が付いた。
「いや、なんでもない」
あからさま誤魔化したが、嬉しそうな笑顔が返ってくるだけだ。くそっ、なんだかむず痒い。
何か別の話題を探さないと…そうだ、ティアにまだ答えてもらえてないことがあった。
「結局のところ、俺がこの村の中まで連れてこられた理由はなんだったんだ?」
「それはね、ブリュンヒルデをおびき出すためよ」
「レティを?それはまたどうして」
名前の上がった当人を見つめると、珍しく俺を見ていなくて、ゆっくりと360度視線を動かした。
「用件を聞こうかしら」
「ありがとうございます、ブリュンヒルデ様」
どうやらここからは、真剣モードらしい。
「数年前からこの村の結界が弱まっています。強くしていただくことはできないでしょうか?」
結界と言うのは、俺が入るときに感じた違和感だろうか?
何かを拒むような力を感じたが、むしろ俺は歓迎された。今になって思えば、力の根源がレティだったからだろう。
「それはどうしてですか?」
「私は呪いをかけただけ。想いが強いほど強くなる呪いを」
「呪い、ですか?」
結界が呪い?どういうことだろう。
分からなかったのはティアも同じだったようで、彼女は聞き返した。
「呪いとはどういうことですか?」
「わたくしもね、男性のことを信じていないわ。この村の子達もおんなじ。だからその気持ちが強くなるほど、外部からの侵入を拒むようにしてあげたのよ」
「つまり、男性不信が弱まってきているのですか?」
「そうなんでしょうね。だって本当に嫌いだったら、わたくしの話にも食いついてこなかったでしょう?」
それもそうだ。嫌いな話をわざわざ聞くなんて、強制でもされない限りはしないだろう。
「それは…いいことなんでしょうか?」
「わたくしはそう思うわ。だってシグルズと出会ってから、毎日が楽しいんだもの」
彼女は語ったことがない。一人で閉じこもっていた時のことを。なぜそうなったのかを。
だが少なくとも、好きで一人でいたのではないのだろう。もしかしたら、他の誰よりもずっと、誰かに依存したかったんじゃないだろうか。
「否定しようとしているけれど、貴方も気づいているのでしょう。こうして毎年、ここに来ているのだから」
「それは…」
ティアはそれ以上は答えない。それはすなわち、肯定だったのではないだろうか。
レティに言われて、自分が笑っていることに気がついた。同時に少しばかり焦った。
二人で話している最中に他のことを考えれていたとなれば、レティは滅茶苦茶不機嫌になる。いつもならそうだった。だが不思議と機嫌がよく、むしろ話を聞きたがっているように思えた。
「出会った時のことを思い出していたんだよ」
数刻前のことだったが、もちろん嘘はついていない。
レティはうっとりとした顔を浮かべる。出会った時の話をするといつもこうだ。
「あの時のシグルズは素敵だったわ」
一人で閉じこもっていたところを連れて出して、契約。そのあとはクエストの水竜を討伐したぐらいだ。
あ、そうそう、俺を飲み込んだのはその水竜で、レティとキス…契約した大陸も水竜の体の上だったらしい。通りで足場が不安定だったわけだ。
「一人で水竜を倒すなんて人間業ではないわよ」
正確には他にも三人いたわけだが、レティの中では俺一人で倒したことになっているらしい。
それが思い込みかどうかなんて村人には分かるはずはなく、話を真に受けると、どよめいている。
「なんと、そんなにお強いのですね…」
村長が呻きにも似た声を漏らすと、レティは満足そうに頷いた。
「竜を一人でと言えば、さっきも火竜を倒していたわね」
「あら、それは初耳ね」
興味深そうに俺の顔を見つめる。
この件に関していえば、事実だ。俺は一人で倒している。そう思うと強くなっているのか?
「生きるために必死だったんだよ。狭い洞窟で鉢合ったからさ」
「それでも勝てるのはシグルズぐらいよ」
そう言って、頭を肩の上に乗せた。邪魔だ文句を言おうにも、食事はほぼほぼ終わっていて、好きにさせておくしかなかった。
食事のあとも話は続き、村長の家を出たのは二時間ほどが経ってからだった。
「無駄に疲れた…」
最初は厳かな雰囲気で進んでいたものの、時間が経つにつれて話はヒートアップし、特に村長の周りにいた女性があれやこれやと根ほり葉ほり聞いてきた。しかもレティが丁寧に、盛り上がるような嘘を混ぜつつ答えるもんだから、俺の身は削られるばかりだった。
ガールズトーク恐るべし…。
そんなわけで、今は寝床を目指して移動中だ。
「お疲れね、ヤマト」
「当分はこの村には来たくはないな…」
「心配しなくて、次は来年よ。またよろしくね」
一年後の予定が確約されてしまったようだ。
「その時は一緒についていこうかしら。久しぶりに戦っているところを見たいわ」
レティにそう言われては、俺は断る術を失ってしまう。
「ありがとね、ヤマト」
「なんだよ改まって」
ティアは立ち止まると、こちらを振り向いた。
「多分ね、男の子…いえ、男性の話題でこの村が盛り上がったのは数年、下手すれば数十年ぶりのことなのよ」
「とてもそんな風には見えなかったけど」
一言で言えば、楽しそうで、普段から恋愛のことを話題にして盛り上がっているんだろうと想像していた。
「一人一人事情が複雑でね、どこまで触れていいのかわからなくって、どうしてもぎこちなくなるのよ。その点、シグルズとブリュンヒルデはオープンだったわね」
話題にしようにも、地雷の埋まっている場所が分からないってことか。もしかしてレティが大げさに答えたのも、その点に気を遣ってのことだろうか?
「私はただ、シグルズがすごい人だって知ってほしかっただけよ」
ごまかすような言葉で逃げられてしまう。彼女なりの照れ隠しなのだろうか?
そう思うと、いつもはねっとりとくっついてきて、爪先を突き付けてくる彼女も、可愛く思えてくる。
「なあレティ」
「なにかしらシグルズ」
名前を呼んでから、特に言うこともないことに気が付いた。
「いや、なんでもない」
あからさま誤魔化したが、嬉しそうな笑顔が返ってくるだけだ。くそっ、なんだかむず痒い。
何か別の話題を探さないと…そうだ、ティアにまだ答えてもらえてないことがあった。
「結局のところ、俺がこの村の中まで連れてこられた理由はなんだったんだ?」
「それはね、ブリュンヒルデをおびき出すためよ」
「レティを?それはまたどうして」
名前の上がった当人を見つめると、珍しく俺を見ていなくて、ゆっくりと360度視線を動かした。
「用件を聞こうかしら」
「ありがとうございます、ブリュンヒルデ様」
どうやらここからは、真剣モードらしい。
「数年前からこの村の結界が弱まっています。強くしていただくことはできないでしょうか?」
結界と言うのは、俺が入るときに感じた違和感だろうか?
何かを拒むような力を感じたが、むしろ俺は歓迎された。今になって思えば、力の根源がレティだったからだろう。
「それはどうしてですか?」
「私は呪いをかけただけ。想いが強いほど強くなる呪いを」
「呪い、ですか?」
結界が呪い?どういうことだろう。
分からなかったのはティアも同じだったようで、彼女は聞き返した。
「呪いとはどういうことですか?」
「わたくしもね、男性のことを信じていないわ。この村の子達もおんなじ。だからその気持ちが強くなるほど、外部からの侵入を拒むようにしてあげたのよ」
「つまり、男性不信が弱まってきているのですか?」
「そうなんでしょうね。だって本当に嫌いだったら、わたくしの話にも食いついてこなかったでしょう?」
それもそうだ。嫌いな話をわざわざ聞くなんて、強制でもされない限りはしないだろう。
「それは…いいことなんでしょうか?」
「わたくしはそう思うわ。だってシグルズと出会ってから、毎日が楽しいんだもの」
彼女は語ったことがない。一人で閉じこもっていた時のことを。なぜそうなったのかを。
だが少なくとも、好きで一人でいたのではないのだろう。もしかしたら、他の誰よりもずっと、誰かに依存したかったんじゃないだろうか。
「否定しようとしているけれど、貴方も気づいているのでしょう。こうして毎年、ここに来ているのだから」
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