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【ケディ視点】最初からいけ好かない奴だと思っていた
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時はさかのぼり、ミキヤがパーティから追い出される少し前のことだった。
【ケディ】
最初からいけ好かないと思っていた。
モンスターを倒した俺は、パーティの一番後ろで突っ立ている傭兵を睨みつけた。
魔力回路師ミキヤ。
雇うのにかなりの競争率がある人物らしい。
そんなものに手を出すつもりはなかったが、サクマとレントがあまりに言うものだから依頼をだしたのが1週間ほど前。
どうせ落ちて、「残念だったな」で終わらせるつもりだった。
だが、目論見はあっさり壊された。
「聞いてよケディ、あの魔力回路師がパーティに加わってくれるらしいよ!」
どんなモンスターを倒した時よりも嬉しそうな顔で、サクマが部屋に入って来た。
「これはすごいことだぞ」
後からやってきたレントは両手に魔具を抱えていた。
「どれだけの魔具を同時に使えるんだろうな…楽しみだ」
実際に戦っているところを想像しているのか、どこか上の空だ。
「しかも期限は無期限だって。すごいよこれは!」
「そうか」
いけ好かない。
パーティのリーダーは俺だ。しかも魔剣を使える。
そんな俺よりも、傭兵ごときがチヤホヤされるなんてあってはいけない。
それから魔力回路師と面会したのは数時間後のことだった。
「これが契約書です。問題がなければサインをお願いします」
どうせ大したことは書いてない。
金額と期間だけ確認すればいい。
そう思いつつも、今すぐ追い出せる要素を求めて内容を確認した。
そして、一文を見つけた。
「戦闘には参加しない?これはどういうことだ?」
立っているだけの傭兵なんて聞いたことがない。
パーティに参加した以上、一緒に戦うのが義務だ。
「言葉の通りです。俺は戦闘時には直接手を下しません」
さも当然のように言いやがった。
「おい、サクマ、レント、本当にこんなやつでいいのかよ」
さすがの二人も困っていたようだが、やがて頷いた。
あとから聞いたら、「悪い評判はないから」だったらしい。
「ち、もし役に立たないと思ったらとっとと出て行ってもらうからな」
「分かりました」
だが、俺から追い出す口実を見つけることは難しかった。
奴が加わってから、戦闘がスムーズなのだ。
戦っているのは俺達3人だけなのに、モンスターがあっさり倒れていく。
何とか追い出したい俺は、とある計画を立てた。
S級モンスター連続討伐。
過去に達成したパーティは数えられるほどしかない。
人間は一定以上の魔力を使うと、魔力を失う。
強力なモンスターとの連戦など本来は不可能なのだ。
だが、あいつは言いやがった。
「構わない」
そして結果は…達成。
苛立った俺はついに言った。
「おい、なんで戦わないんだよ!」
すると、あいつは涼しい顔をしていた。
「戦闘に参加するとは契約書には書いてない」
もう止まらなかった。
「ふざけんな!パーティーに参加したら戦うのが普通だろ!」
こいつには人の情がないのか?
「戦闘中にぼーっと突っ立ってるだけでなんとも思わないのかよ!!もう我慢も限界だ!」
俺の言おうとしていることを感じたのだろう。
サクマとレントは必死になだめに来る。
「ちょ、ちょっとケディ落ちついて!」
「そうだ。彼をパーティに引き入れるのがどれだけ大変だと思っているんだ!」
悪いな二人とも。
これ以上パーティの輪を乱されるのはごめんだ。
「もういい、出ていけ!」
ここで謝るのなら、許してもいいと思っていた。
だが、奴は悪びれもせず、むしろ哀れむように言った。
「俺がいなくなったら困るけどいいのか?」
「そんなはずがないだろ!」
「魔力が使えなくなるぞ」
「そんなものは魔法屋に頼めばいいだろ!」
こいつがいなくても俺たちはクエストをこなして来たんだ。
それに、魔力を使えるようにする専門業者もいる。
不都合などあるものか。
「待ってくれミキヤ!」
「そ、そうだ。ケディは気が立っているだけなんだ!」
二人は今も止めようとする。
それも、俺ではなく、奴をだ。
奴の意志なんてどうでもいいだろ。
ここは俺を止めるところのはずだ。
「ではこちらにサインを」
奴は表情一つ変えずに、契約書を差し出して来た。
指を指すのは、脱退同意の欄だ。
「わかった」
名前を掻き終えるとスッキリした。
もうこいつの顔を見なくていい。
「それじゃあ」
「もう二度と顔を見せんじゃねえ!!」
怒りをぶつけると、奴は振り返ることなく帰っていく。
いい気味だ。
パーティを追い出された。その汚名が、これからずっと奴には纏っていくはずだ。
「さあ、帰るぞ」
「ちょ、ちょっと待ってよケディ」
「なんだよ。あいつのことならもう知らんぞ」
おどおどするサクマの後ろから、レントが言い放った。
「まだクエストが残っているぞ。Sランクモンスター討伐がな」
「な…」
しまった。今日受けたクエストは3つだ。
今から魔法屋に行って仲間を集めて…いや、間に合うはずがない。
「キャンセルするか?」
「キャンセル料はどうする」
「そうだよ。それに2週間はクエストを受けられなくなるよ!」
普通のクエストならキャンセル料は発生しない。
だが、A級以上のモンスターが対象となってくると話は違う。
人命がかかっている上に、受けられるパーティは限られているのだ。
「おい、他の魔力回路師はいねえのか!」
俺が叫ぶと、二人は困った顔を浮かべるだけだ。
くそっ、どうすんだよ…。
「あの、お困りですか?」
見知らぬ女の子が話しかけて来た。
文句なしで可愛い。こんな子がパーティにいたら最高だ。
「魔力回路師をお探しですか?でしたらお力になれますよ」
彼女はそう言うと、可愛らしく微笑んだ。
救世主…いや、これが女神だろうか。
なんだよ、あんな奴じゃなくたってまとな魔力回路師はいるんじゃねえか。
俺はその場で、彼女と契約を結んだのだった。
【ケディ】
最初からいけ好かないと思っていた。
モンスターを倒した俺は、パーティの一番後ろで突っ立ている傭兵を睨みつけた。
魔力回路師ミキヤ。
雇うのにかなりの競争率がある人物らしい。
そんなものに手を出すつもりはなかったが、サクマとレントがあまりに言うものだから依頼をだしたのが1週間ほど前。
どうせ落ちて、「残念だったな」で終わらせるつもりだった。
だが、目論見はあっさり壊された。
「聞いてよケディ、あの魔力回路師がパーティに加わってくれるらしいよ!」
どんなモンスターを倒した時よりも嬉しそうな顔で、サクマが部屋に入って来た。
「これはすごいことだぞ」
後からやってきたレントは両手に魔具を抱えていた。
「どれだけの魔具を同時に使えるんだろうな…楽しみだ」
実際に戦っているところを想像しているのか、どこか上の空だ。
「しかも期限は無期限だって。すごいよこれは!」
「そうか」
いけ好かない。
パーティのリーダーは俺だ。しかも魔剣を使える。
そんな俺よりも、傭兵ごときがチヤホヤされるなんてあってはいけない。
それから魔力回路師と面会したのは数時間後のことだった。
「これが契約書です。問題がなければサインをお願いします」
どうせ大したことは書いてない。
金額と期間だけ確認すればいい。
そう思いつつも、今すぐ追い出せる要素を求めて内容を確認した。
そして、一文を見つけた。
「戦闘には参加しない?これはどういうことだ?」
立っているだけの傭兵なんて聞いたことがない。
パーティに参加した以上、一緒に戦うのが義務だ。
「言葉の通りです。俺は戦闘時には直接手を下しません」
さも当然のように言いやがった。
「おい、サクマ、レント、本当にこんなやつでいいのかよ」
さすがの二人も困っていたようだが、やがて頷いた。
あとから聞いたら、「悪い評判はないから」だったらしい。
「ち、もし役に立たないと思ったらとっとと出て行ってもらうからな」
「分かりました」
だが、俺から追い出す口実を見つけることは難しかった。
奴が加わってから、戦闘がスムーズなのだ。
戦っているのは俺達3人だけなのに、モンスターがあっさり倒れていく。
何とか追い出したい俺は、とある計画を立てた。
S級モンスター連続討伐。
過去に達成したパーティは数えられるほどしかない。
人間は一定以上の魔力を使うと、魔力を失う。
強力なモンスターとの連戦など本来は不可能なのだ。
だが、あいつは言いやがった。
「構わない」
そして結果は…達成。
苛立った俺はついに言った。
「おい、なんで戦わないんだよ!」
すると、あいつは涼しい顔をしていた。
「戦闘に参加するとは契約書には書いてない」
もう止まらなかった。
「ふざけんな!パーティーに参加したら戦うのが普通だろ!」
こいつには人の情がないのか?
「戦闘中にぼーっと突っ立ってるだけでなんとも思わないのかよ!!もう我慢も限界だ!」
俺の言おうとしていることを感じたのだろう。
サクマとレントは必死になだめに来る。
「ちょ、ちょっとケディ落ちついて!」
「そうだ。彼をパーティに引き入れるのがどれだけ大変だと思っているんだ!」
悪いな二人とも。
これ以上パーティの輪を乱されるのはごめんだ。
「もういい、出ていけ!」
ここで謝るのなら、許してもいいと思っていた。
だが、奴は悪びれもせず、むしろ哀れむように言った。
「俺がいなくなったら困るけどいいのか?」
「そんなはずがないだろ!」
「魔力が使えなくなるぞ」
「そんなものは魔法屋に頼めばいいだろ!」
こいつがいなくても俺たちはクエストをこなして来たんだ。
それに、魔力を使えるようにする専門業者もいる。
不都合などあるものか。
「待ってくれミキヤ!」
「そ、そうだ。ケディは気が立っているだけなんだ!」
二人は今も止めようとする。
それも、俺ではなく、奴をだ。
奴の意志なんてどうでもいいだろ。
ここは俺を止めるところのはずだ。
「ではこちらにサインを」
奴は表情一つ変えずに、契約書を差し出して来た。
指を指すのは、脱退同意の欄だ。
「わかった」
名前を掻き終えるとスッキリした。
もうこいつの顔を見なくていい。
「それじゃあ」
「もう二度と顔を見せんじゃねえ!!」
怒りをぶつけると、奴は振り返ることなく帰っていく。
いい気味だ。
パーティを追い出された。その汚名が、これからずっと奴には纏っていくはずだ。
「さあ、帰るぞ」
「ちょ、ちょっと待ってよケディ」
「なんだよ。あいつのことならもう知らんぞ」
おどおどするサクマの後ろから、レントが言い放った。
「まだクエストが残っているぞ。Sランクモンスター討伐がな」
「な…」
しまった。今日受けたクエストは3つだ。
今から魔法屋に行って仲間を集めて…いや、間に合うはずがない。
「キャンセルするか?」
「キャンセル料はどうする」
「そうだよ。それに2週間はクエストを受けられなくなるよ!」
普通のクエストならキャンセル料は発生しない。
だが、A級以上のモンスターが対象となってくると話は違う。
人命がかかっている上に、受けられるパーティは限られているのだ。
「おい、他の魔力回路師はいねえのか!」
俺が叫ぶと、二人は困った顔を浮かべるだけだ。
くそっ、どうすんだよ…。
「あの、お困りですか?」
見知らぬ女の子が話しかけて来た。
文句なしで可愛い。こんな子がパーティにいたら最高だ。
「魔力回路師をお探しですか?でしたらお力になれますよ」
彼女はそう言うと、可愛らしく微笑んだ。
救世主…いや、これが女神だろうか。
なんだよ、あんな奴じゃなくたってまとな魔力回路師はいるんじゃねえか。
俺はその場で、彼女と契約を結んだのだった。
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