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隠された花2
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「君は、カヤハだね?」
「……はい」
「カヤハ、きれいな名前だね。 年齢は8才で間違いないかな?」
「はい……」
僕の横に腰掛けたその人は、白く長い髪の毛をサラッとかきあげて、微笑んでくれた。
「落ち着いて、聞いてくれる?」
僕が頷くとその人は静かに話し出した。
「君のいた農園は、違法なクスリの原料を育てていたんだよ、だから、摘発されたんだ。それでね、もう農園は無くなったんだよ、働く必要はなくなったんだ」
「いほう?」
「違法というのは……作ってはいけないクスリだったということだよ」
「え?作っちゃだめって、なんで?」
「あのクスリは……人を駄目にするクスリなんだ」
「だめにする?」
僕は意味が理解できずに、ただ目の前の美しい人に見惚れた。
なんてきれいなんだろう。
赤くほのかに光る美しい瞳が揺れている。
僕を怖がらせないように、してくれているのかな……
怖くなんてないけど。
「そうなんだよ、あのクスリを使うことで人は扱いやすくなるの、だから、言うことを聞かせたい使用人なんかに使ったりするみたいだよ、それから、あれを使い続けると、長く生きられなくなるんだ」
「そんな……あんなきれいなお花なのに……」
僕は一生懸命育てていた花が悪の花だったと知って悲しかった。
自分でもしらないうちに涙が出て、そして、それが頬を伝う感触でハッとして下を向いて慌てて顔を拭った。
ムチで打たれたところは包帯で巻かれている。
その包帯が涙で湿った。
すると、大きくてやさしい手が頬に当てられ、その温かさにもっと涙が溢れてきた。
「ご、めんなさい……泣いたりして、ごめんなさい」
「謝る必要はないんだからね、泣きたいなら、泣いていいんだからね」
「あの花はきれいなの、咲いたところを見たら……誰だって、好きになると思うの、それなのにあの花は、悪い花だったの?」
「そう……私は絵でしか見たことはないけどね、カヤハは、あの花が好きなんだねえ……花は悪くないのかもね、使う人の方が悪いんだよ」
「……あ……あの」
僕は一番おそろしいことを聞こうとした。
「あの、僕、そしたら仕事なくなって、明日からどうやって暮らしたら」
「……雇われていた君らの名簿がね、一応あんなやつらでも几帳面に作ってあって、色々と調べたんだけどねえ」
その人はためらうように一旦言葉を区切った。
「あの、仕事ないと僕、お母さんにごはんをあげられないから、困るんだ……何か仕事探さないと……あ!いま何時なんだろう!家に帰らないと」
慌てて布団をめくった僕の手を、やさしい大きな手が握り込んできた。
「慌てないで、聞いてほしい」
「?」
「カヤハを保護してすぐ、名簿から家を調べてね、家の様子を見に行ってもらったんだよ……カヤハの母上は、静かに息を引き取られていたということだ」
「息をひきとる?」
僕は意味がわからずポカンとしてその人の顔をじっと見た。
意味もわからないのに、嫌な汗が背中にしみた。
「……母上は、亡くなったんだよ、死んだんだ」
「え?でも、朝出る時には……」
「うん、眠るように穏やかにお亡くなりになっていたそうだよ、ごめんね、間に合わなくて」
「え?そんなわけない……だって、お腹に赤ちゃんだっているんだから、赤ちゃんは?」
「ん……お母さんのお腹が大きく膨れていたのは、病気の症状だったようだよ、妊娠していたのではないんだ」
「そんな……え?……そんなっ」
僕は世の中が真っ暗闇に包まれたのを感じた。
何も……何も見えない。
この世にたった一人になってしまった……
真っ逆さまに、地の果てに落ちていくような……身体が……落ちていくような……
僕は背に当てられた手が唯一優しくて温かいと感じたけれど、そこから意識が無くなってしまった。
◆
緩やかに吹いてくる春の風の中、僕はふんわりとした見たこともない素敵な椅子に座ってぼんやりと風景を見ていた。
大きな池がある。
時折魚が跳ねるのか、水面が動いたり、ぴちゃんという音が響く。
「お寒くはございませんか?」
頭を横に振って、「寒くない」と答えた。
ここはどこ?
そう聞くと、「りょうりんさまのおうちです」そう言われた。
りょうりんさまが誰なのか知らないけど、きっとお金持ちだ。
たくさんの使用人に囲まれて、こんなに豪華なおうちに住んで。
帰るとこのない僕を世話してくれている。
結局もう何日もここにいる。
お母さんは死んでしまった。
町のみんなの助けでちゃんとお墓に入れてもらったと聞いた。
帰る場所がないんだ、僕にはもう家がないんだ。
森の中にあるどっちかの孤児院に、僕は行くんだろうか?
お母さんがいなくなってしまった、そんな子たちがたくさんいる場所。
僕はそこには無縁だと思っていた。
だって、お母さんが生きているんだもの。
でも、お母さんが死んじゃった。
僕はまた頬に涙が流れるのを止められなかった。
横にいる女の人が静かに涙を拭いてくれる。
ありがとう……たった一言も言えない……あまりにも悲しくて苦しくて。
やらなくちゃいけないことだってない。
もう、畑でお花を育てなくてもいいんだ。
だけどそれじゃ、お金をもらえない。
どうやってごはんを食べていけばいいんだろう。
だから、僕みたいな親のない子は孤児院に行かされるんだね。
「カヤハ……ここにいたのか?」
そうやって僕の顔を覗き込んだのは茶色の短い髪の毛の男の人だ。
狐ではなさそうな少し丸い耳が見えている。
「カジャル様……」
僕の横の女の人が僕から離れた。
カジャルと呼ばれた人が僕のそばに座って、頭を撫でてくれた。
ガシガシっと少しあらっぽく、でも、優しい手で。
「カヤハ、泣いてばかりだな……こっちおいで」
その人は軽々と僕を抱き上げて、そしてスタスタと歩き出した。
こんな風に抱っこされたことは、ここに来るまでなかった……もうおにいちゃんだし!それに、僕歩けるし……だけど、なんだかちょっとうれしい。
「あのなあ……涼鱗がおまえのこと、心配しすぎて腹が痛いんだとよ、元気付けてやってくれないか?」
「え?」
僕は驚いていたずらっぽく笑うその人の顔を見つめた。
ククっと笑うその人は唇に人差し指を当てて「シー」って言った。
僕は慌てて黙って首にしがみついた。
蝶の模様が彫刻された美しいドアを開けると、大きなベッドがあった。
僕の寝かされるベッドよりも大きい。
驚いてキョロキョロすると、部屋の中のものはどれもこれも美しくて……本当に見たこと無いものばかりだった。
「……」
なにか言おうとすると、もう一度「シー」をされて口を閉じた。
天井から降りる薄布をめくると、布団の中に白くきれいな髪の毛が少し見えた。
僕はその髪を見て嬉しくなって少し笑顔になった。
僕を抱き上げていた人はそっと僕をベッドに下ろしてくれた。
恐る恐る、布団をめくってみる。
薄い水色のきれいな着物が見えた。
つるつるの生地で、触るとすべすべだった。
「カジャル?」
ふとその人は振り向いて気怠げに目を開けた。
「……カヤハ……カジャル連れてきたのか?」
「ああ、おまえが寝込むなんて初めてのことだから、妻として心配したのさ」
つま?
僕は驚いて二人を間を視線で行ったり来たりした。
ああ、この人達は結婚しているんだ……
「驚いたな、カヤハ、来てくれるなんて!なんだか元気が出てくるよ」
美しい人はなめらかな動作で身を起こして僕を膝の上に抱き上げた。
「まだまだ軽いね、たくさん食事を食べないと」
「あんまり食欲ないみたいなんだよなあ」
「……そう」
悲しげに笑って僕を見つめるその人に僕は笑いかけた。
「でも、おいしいし、それから、たくさん食べるのになれてないから、おなかにはいらないだけで、ぜんぶおいしいから、えと、感謝してます、ぼくおしごともしてないのに、ごはんをくれて」
なんか上手く話せなくて焦ってしまって、余計おかしな話し方になって顔に熱が集まった。
「ん?……いや、仕事などせずとも、子供は大人が食べさせるものだよ」
「え?でも……」
「だから、無理をしなくてもいいけど、たくさん食べて、ね?」
「あの……僕はいつ、孤児院に行くの?子供だし、そうなるんでしょ?」
「……孤児院……じゃなく、ここにずっと、いてもいいんだけどねえ」
「え?」
「カヤハが嫌でなければ、俺達とここで暮らさないか?俺も涼鱗も、おまえのことがほっとけないんだ」
「え……ぼ、僕……あの」
僕は体が震えて涙がまた出てきた。
悲しくてではなくて……うれしくて。
「うん……ここにいたい」
二人は揃ってやさしい笑顔で僕を見つめてくれた。
お母さん、僕、新しいおうちができたんだよ。
お母さんの細くて小さな手を思い出して、僕の頬にまた涙が流れた。
「……はい」
「カヤハ、きれいな名前だね。 年齢は8才で間違いないかな?」
「はい……」
僕の横に腰掛けたその人は、白く長い髪の毛をサラッとかきあげて、微笑んでくれた。
「落ち着いて、聞いてくれる?」
僕が頷くとその人は静かに話し出した。
「君のいた農園は、違法なクスリの原料を育てていたんだよ、だから、摘発されたんだ。それでね、もう農園は無くなったんだよ、働く必要はなくなったんだ」
「いほう?」
「違法というのは……作ってはいけないクスリだったということだよ」
「え?作っちゃだめって、なんで?」
「あのクスリは……人を駄目にするクスリなんだ」
「だめにする?」
僕は意味が理解できずに、ただ目の前の美しい人に見惚れた。
なんてきれいなんだろう。
赤くほのかに光る美しい瞳が揺れている。
僕を怖がらせないように、してくれているのかな……
怖くなんてないけど。
「そうなんだよ、あのクスリを使うことで人は扱いやすくなるの、だから、言うことを聞かせたい使用人なんかに使ったりするみたいだよ、それから、あれを使い続けると、長く生きられなくなるんだ」
「そんな……あんなきれいなお花なのに……」
僕は一生懸命育てていた花が悪の花だったと知って悲しかった。
自分でもしらないうちに涙が出て、そして、それが頬を伝う感触でハッとして下を向いて慌てて顔を拭った。
ムチで打たれたところは包帯で巻かれている。
その包帯が涙で湿った。
すると、大きくてやさしい手が頬に当てられ、その温かさにもっと涙が溢れてきた。
「ご、めんなさい……泣いたりして、ごめんなさい」
「謝る必要はないんだからね、泣きたいなら、泣いていいんだからね」
「あの花はきれいなの、咲いたところを見たら……誰だって、好きになると思うの、それなのにあの花は、悪い花だったの?」
「そう……私は絵でしか見たことはないけどね、カヤハは、あの花が好きなんだねえ……花は悪くないのかもね、使う人の方が悪いんだよ」
「……あ……あの」
僕は一番おそろしいことを聞こうとした。
「あの、僕、そしたら仕事なくなって、明日からどうやって暮らしたら」
「……雇われていた君らの名簿がね、一応あんなやつらでも几帳面に作ってあって、色々と調べたんだけどねえ」
その人はためらうように一旦言葉を区切った。
「あの、仕事ないと僕、お母さんにごはんをあげられないから、困るんだ……何か仕事探さないと……あ!いま何時なんだろう!家に帰らないと」
慌てて布団をめくった僕の手を、やさしい大きな手が握り込んできた。
「慌てないで、聞いてほしい」
「?」
「カヤハを保護してすぐ、名簿から家を調べてね、家の様子を見に行ってもらったんだよ……カヤハの母上は、静かに息を引き取られていたということだ」
「息をひきとる?」
僕は意味がわからずポカンとしてその人の顔をじっと見た。
意味もわからないのに、嫌な汗が背中にしみた。
「……母上は、亡くなったんだよ、死んだんだ」
「え?でも、朝出る時には……」
「うん、眠るように穏やかにお亡くなりになっていたそうだよ、ごめんね、間に合わなくて」
「え?そんなわけない……だって、お腹に赤ちゃんだっているんだから、赤ちゃんは?」
「ん……お母さんのお腹が大きく膨れていたのは、病気の症状だったようだよ、妊娠していたのではないんだ」
「そんな……え?……そんなっ」
僕は世の中が真っ暗闇に包まれたのを感じた。
何も……何も見えない。
この世にたった一人になってしまった……
真っ逆さまに、地の果てに落ちていくような……身体が……落ちていくような……
僕は背に当てられた手が唯一優しくて温かいと感じたけれど、そこから意識が無くなってしまった。
◆
緩やかに吹いてくる春の風の中、僕はふんわりとした見たこともない素敵な椅子に座ってぼんやりと風景を見ていた。
大きな池がある。
時折魚が跳ねるのか、水面が動いたり、ぴちゃんという音が響く。
「お寒くはございませんか?」
頭を横に振って、「寒くない」と答えた。
ここはどこ?
そう聞くと、「りょうりんさまのおうちです」そう言われた。
りょうりんさまが誰なのか知らないけど、きっとお金持ちだ。
たくさんの使用人に囲まれて、こんなに豪華なおうちに住んで。
帰るとこのない僕を世話してくれている。
結局もう何日もここにいる。
お母さんは死んでしまった。
町のみんなの助けでちゃんとお墓に入れてもらったと聞いた。
帰る場所がないんだ、僕にはもう家がないんだ。
森の中にあるどっちかの孤児院に、僕は行くんだろうか?
お母さんがいなくなってしまった、そんな子たちがたくさんいる場所。
僕はそこには無縁だと思っていた。
だって、お母さんが生きているんだもの。
でも、お母さんが死んじゃった。
僕はまた頬に涙が流れるのを止められなかった。
横にいる女の人が静かに涙を拭いてくれる。
ありがとう……たった一言も言えない……あまりにも悲しくて苦しくて。
やらなくちゃいけないことだってない。
もう、畑でお花を育てなくてもいいんだ。
だけどそれじゃ、お金をもらえない。
どうやってごはんを食べていけばいいんだろう。
だから、僕みたいな親のない子は孤児院に行かされるんだね。
「カヤハ……ここにいたのか?」
そうやって僕の顔を覗き込んだのは茶色の短い髪の毛の男の人だ。
狐ではなさそうな少し丸い耳が見えている。
「カジャル様……」
僕の横の女の人が僕から離れた。
カジャルと呼ばれた人が僕のそばに座って、頭を撫でてくれた。
ガシガシっと少しあらっぽく、でも、優しい手で。
「カヤハ、泣いてばかりだな……こっちおいで」
その人は軽々と僕を抱き上げて、そしてスタスタと歩き出した。
こんな風に抱っこされたことは、ここに来るまでなかった……もうおにいちゃんだし!それに、僕歩けるし……だけど、なんだかちょっとうれしい。
「あのなあ……涼鱗がおまえのこと、心配しすぎて腹が痛いんだとよ、元気付けてやってくれないか?」
「え?」
僕は驚いていたずらっぽく笑うその人の顔を見つめた。
ククっと笑うその人は唇に人差し指を当てて「シー」って言った。
僕は慌てて黙って首にしがみついた。
蝶の模様が彫刻された美しいドアを開けると、大きなベッドがあった。
僕の寝かされるベッドよりも大きい。
驚いてキョロキョロすると、部屋の中のものはどれもこれも美しくて……本当に見たこと無いものばかりだった。
「……」
なにか言おうとすると、もう一度「シー」をされて口を閉じた。
天井から降りる薄布をめくると、布団の中に白くきれいな髪の毛が少し見えた。
僕はその髪を見て嬉しくなって少し笑顔になった。
僕を抱き上げていた人はそっと僕をベッドに下ろしてくれた。
恐る恐る、布団をめくってみる。
薄い水色のきれいな着物が見えた。
つるつるの生地で、触るとすべすべだった。
「カジャル?」
ふとその人は振り向いて気怠げに目を開けた。
「……カヤハ……カジャル連れてきたのか?」
「ああ、おまえが寝込むなんて初めてのことだから、妻として心配したのさ」
つま?
僕は驚いて二人を間を視線で行ったり来たりした。
ああ、この人達は結婚しているんだ……
「驚いたな、カヤハ、来てくれるなんて!なんだか元気が出てくるよ」
美しい人はなめらかな動作で身を起こして僕を膝の上に抱き上げた。
「まだまだ軽いね、たくさん食事を食べないと」
「あんまり食欲ないみたいなんだよなあ」
「……そう」
悲しげに笑って僕を見つめるその人に僕は笑いかけた。
「でも、おいしいし、それから、たくさん食べるのになれてないから、おなかにはいらないだけで、ぜんぶおいしいから、えと、感謝してます、ぼくおしごともしてないのに、ごはんをくれて」
なんか上手く話せなくて焦ってしまって、余計おかしな話し方になって顔に熱が集まった。
「ん?……いや、仕事などせずとも、子供は大人が食べさせるものだよ」
「え?でも……」
「だから、無理をしなくてもいいけど、たくさん食べて、ね?」
「あの……僕はいつ、孤児院に行くの?子供だし、そうなるんでしょ?」
「……孤児院……じゃなく、ここにずっと、いてもいいんだけどねえ」
「え?」
「カヤハが嫌でなければ、俺達とここで暮らさないか?俺も涼鱗も、おまえのことがほっとけないんだ」
「え……ぼ、僕……あの」
僕は体が震えて涙がまた出てきた。
悲しくてではなくて……うれしくて。
「うん……ここにいたい」
二人は揃ってやさしい笑顔で僕を見つめてくれた。
お母さん、僕、新しいおうちができたんだよ。
お母さんの細くて小さな手を思い出して、僕の頬にまた涙が流れた。
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