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アイデン王1
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結局その日は蘭紗様の会議が長引いて、2人が僕たちに合流したのは夕暮れのころだった。
「ずいぶん話し込んでたんですね」
「ああ、話すというより……阿羅国のことをどこまで話すかなど、細かく波羽彦と確認を取りながら、話の進め方の予行練習みたいなもんだ」
蘭紗様は僕の背中に手を回してそっと抱きしめた。
そしてチュっと頬にキスをする。
あちらでは涼鱗さんがカジャルさんにしがみついて「離れろ」と文句を言われている。
「夕食までには、さすがに入国できると思ってたんだがなあ」
蘭紗様は少し身を乗り出して前を見る。
ぎゅうぎゅうに詰まった港には豪華な客船がいくつもひしめき、港に近づくにつれその間が狭まっているので、違う国の王族の姿がはっきりと見えるようになってきた。
「まあ、もう少しといったところでしょうけどね……皆さま、こちらに署名をお願いしますね」
喜紗さんが書類を持たせた従者に指示を出す。
「入国審査の書類です、普通はまあ王族はほぼ審査無しなんですけどねえ、ここまで世界中の王族が集まってくると防犯の意味合いで、誰であろうと書類が必要なんですよ」
聞けば蘭紗様もこれほどの規模の国際会議ははじめてだという。
まだ2年とちょっとですもんね、王様になってから……
「えと、これは……名前かけばいいだけでしょうか?」
カジャルさんが喜紗さんに尋ねる。
「ええ、その他の欄は私が間違いなく埋めておりますので、お名前だけで」
喜紗さんがにこにこと答える。
事務能力においてこれほど頼りになる人はいないと言われる人なのだ。
「良かった……こういうの苦手でねえ」
涼鱗さんも溜息をつきながら署名していく。
僕もパラパラめくって確認したら、全部で5つ署名欄があるようだ。
こういうの、地球でもあったなあと思い出す。
飛行機の中で配られて書くんだよね!
「それから、先ほどアオアイの方から連絡がありましてね、順番を少し繰り上げて紗国が先に入国できるようにするとのことで」
「では、今夜中には?」
「ええ、迎賓館の方にはアオアイの使用人がおりますので、すでにご用意ができておりますでしょう、お泊まりはあちらになりますよ……船上で夕食を取ってあとはゆっくりしていてください」
喜紗さんは僕たちから署名された書類を集めて、さっさと従者とともに船室へ消えて行った。
「喜紗さんも一緒に食べないの?」
「喜紗も疲れているようだ、たぶん早く休みたいのだろう」
「そうですか」
喜紗さんが宰相に戻ってから、2人の仲は良くなっているのを知っているので、少し安心だ。
「ああ、きれいな夕焼けだね」
涼鱗さんが白い肌を茜色に染めながら目を細める。
僕も夕焼けを見てアオアイの島々がシルエットになっていくのをじっと見つめた。
風光明媚だなあ……
その時蘭紗様と涼鱗さんが同時に身構え、空を見上げた。
僕が「え?」と思って空を見上げると黒い影が美しい夕焼けを遮ってこちらに迫るのが見えた。
蘭紗様と涼鱗さんは僕を庇って立つ、カジャルさんも剣構えていて、近衛も剣を抜いている。
「なに?」
僕がそう言った途端、すぅと頭の中に声が聞こえた、念話だ。
新人君と同じ……
『そなたが紗国のお嫁様?……ふむ』
「アイデンか……まだ幼年だからといってこれはさすがにどうかと思うぞ」
蘭紗様のビンと響く声が空に向けられた。
黒いものが大きな船を覆い、ほとんど景色が見えなくなっている。
『ああ、蘭紗。船を出すのもめんどくさいから飛んできたのだが……入国審査が詰まっていて上空で暇していたのだ』
僕は訳が分からず「へ?」と気の抜けた声が漏れてしまった。
「まぁ、他の国の迷惑もある、姿を人に変え乗船することを許可しよう」
『そう?ありがたいな。ではそうするね』
周辺の他国の船もガヤガヤとする中、するりと空中で人になった黒い影はスタと甲板に降り立った。
薄い黄色い公家のような装束に身を包んだ15歳くらいの可愛らしい少年だった。
The 平安時代!
黒く長い髪を結ばずにさらさらと潮風になびかせて、黒い瞳でふふと微笑んで僕をじっと見つめる。
「……アイデン……いくらなんでも他国の領土に来るのに一人で飛んできたは無いだろうが」
蘭紗様はあきれたように呟く。
「うん、もうすぐ爺たちも来るよー、でさ蘭紗、この子がお嫁様かな、なるほど不思議な魂の形だね」
「かたち?」
僕は唖然としつつ思わず言葉がこぼれた。
てか誰!
そういえばアイデンって……確か……
「こいつはヴァヴェルのアイデン王だよ、龍の幼体なんだが……まあもう100才は実は過ぎてるとかなんとか……」
カジャルさんがこっそりと耳打ちしてくれた。
「龍!」
僕は思わず叫んでしまった。
なにそれかっこいい!
んじゃあれ?さっきの黒い影は龍だったの?逆光すぎて見えなかった!
「ちょうどほんとに……蘭紗とかみ合うようになってるんだ……魂の片割れとはよく言ったものだね……」
アイデン王は僕の瞳を射貫くように見つめ、きつい眼差しを向けたままニヤリと口に笑みを浮かべた。
あぁこれは、完全に捕食者の顔です。
「薫を怖がらせるのは、やめてもらおう」
「ふん……蘭紗、甘やかしちゃって」
アイデン王は可愛らしい男の子の顔で拗ねたように唇を尖らせた。
んと、なんかちょっとかわいいかも……
「薫くん、僕はアイデンよろしくね、年は近いだろうか?」
「えと……よ、よろしくおねが……」
「近いわけがあるまい、そなた……人と龍が同じと思うな」
「あ、涼鱗もいる!久しぶりだねえ」
「う……、はぁ……まあ、久しぶりだねアイデン」
なぜか涼鱗さんがアイデンさんと目を合わさずそっぽを向く。
というか、本当にこの子供にしか見えない人が100才すぎてるのかな?
僕はしげしげと観察してみる。
「ねえ、薫くん、君はいくつなの?」
「はい!僕は19才です」
「え?生まれたばかりじゃないの。あ、そうか……人って100年ぐらいしか生きないんだっけ?ということは、僕らに換算するといくつぐらいになんの?」
アイデン王は空を見上げて指折り何かを数えだした。
「まあ……あれだ、そなたらの中でお前はまだ幼体なのだ、だとするとそうは変わるまい」
蘭紗様は溜息をつきながらアイデン王に答えた。
「ならば、仲良くしてくれ、な!」
ニコ!と極上の笑顔を頂戴いたしました!
「喜んで」
「ずいぶん話し込んでたんですね」
「ああ、話すというより……阿羅国のことをどこまで話すかなど、細かく波羽彦と確認を取りながら、話の進め方の予行練習みたいなもんだ」
蘭紗様は僕の背中に手を回してそっと抱きしめた。
そしてチュっと頬にキスをする。
あちらでは涼鱗さんがカジャルさんにしがみついて「離れろ」と文句を言われている。
「夕食までには、さすがに入国できると思ってたんだがなあ」
蘭紗様は少し身を乗り出して前を見る。
ぎゅうぎゅうに詰まった港には豪華な客船がいくつもひしめき、港に近づくにつれその間が狭まっているので、違う国の王族の姿がはっきりと見えるようになってきた。
「まあ、もう少しといったところでしょうけどね……皆さま、こちらに署名をお願いしますね」
喜紗さんが書類を持たせた従者に指示を出す。
「入国審査の書類です、普通はまあ王族はほぼ審査無しなんですけどねえ、ここまで世界中の王族が集まってくると防犯の意味合いで、誰であろうと書類が必要なんですよ」
聞けば蘭紗様もこれほどの規模の国際会議ははじめてだという。
まだ2年とちょっとですもんね、王様になってから……
「えと、これは……名前かけばいいだけでしょうか?」
カジャルさんが喜紗さんに尋ねる。
「ええ、その他の欄は私が間違いなく埋めておりますので、お名前だけで」
喜紗さんがにこにこと答える。
事務能力においてこれほど頼りになる人はいないと言われる人なのだ。
「良かった……こういうの苦手でねえ」
涼鱗さんも溜息をつきながら署名していく。
僕もパラパラめくって確認したら、全部で5つ署名欄があるようだ。
こういうの、地球でもあったなあと思い出す。
飛行機の中で配られて書くんだよね!
「それから、先ほどアオアイの方から連絡がありましてね、順番を少し繰り上げて紗国が先に入国できるようにするとのことで」
「では、今夜中には?」
「ええ、迎賓館の方にはアオアイの使用人がおりますので、すでにご用意ができておりますでしょう、お泊まりはあちらになりますよ……船上で夕食を取ってあとはゆっくりしていてください」
喜紗さんは僕たちから署名された書類を集めて、さっさと従者とともに船室へ消えて行った。
「喜紗さんも一緒に食べないの?」
「喜紗も疲れているようだ、たぶん早く休みたいのだろう」
「そうですか」
喜紗さんが宰相に戻ってから、2人の仲は良くなっているのを知っているので、少し安心だ。
「ああ、きれいな夕焼けだね」
涼鱗さんが白い肌を茜色に染めながら目を細める。
僕も夕焼けを見てアオアイの島々がシルエットになっていくのをじっと見つめた。
風光明媚だなあ……
その時蘭紗様と涼鱗さんが同時に身構え、空を見上げた。
僕が「え?」と思って空を見上げると黒い影が美しい夕焼けを遮ってこちらに迫るのが見えた。
蘭紗様と涼鱗さんは僕を庇って立つ、カジャルさんも剣構えていて、近衛も剣を抜いている。
「なに?」
僕がそう言った途端、すぅと頭の中に声が聞こえた、念話だ。
新人君と同じ……
『そなたが紗国のお嫁様?……ふむ』
「アイデンか……まだ幼年だからといってこれはさすがにどうかと思うぞ」
蘭紗様のビンと響く声が空に向けられた。
黒いものが大きな船を覆い、ほとんど景色が見えなくなっている。
『ああ、蘭紗。船を出すのもめんどくさいから飛んできたのだが……入国審査が詰まっていて上空で暇していたのだ』
僕は訳が分からず「へ?」と気の抜けた声が漏れてしまった。
「まぁ、他の国の迷惑もある、姿を人に変え乗船することを許可しよう」
『そう?ありがたいな。ではそうするね』
周辺の他国の船もガヤガヤとする中、するりと空中で人になった黒い影はスタと甲板に降り立った。
薄い黄色い公家のような装束に身を包んだ15歳くらいの可愛らしい少年だった。
The 平安時代!
黒く長い髪を結ばずにさらさらと潮風になびかせて、黒い瞳でふふと微笑んで僕をじっと見つめる。
「……アイデン……いくらなんでも他国の領土に来るのに一人で飛んできたは無いだろうが」
蘭紗様はあきれたように呟く。
「うん、もうすぐ爺たちも来るよー、でさ蘭紗、この子がお嫁様かな、なるほど不思議な魂の形だね」
「かたち?」
僕は唖然としつつ思わず言葉がこぼれた。
てか誰!
そういえばアイデンって……確か……
「こいつはヴァヴェルのアイデン王だよ、龍の幼体なんだが……まあもう100才は実は過ぎてるとかなんとか……」
カジャルさんがこっそりと耳打ちしてくれた。
「龍!」
僕は思わず叫んでしまった。
なにそれかっこいい!
んじゃあれ?さっきの黒い影は龍だったの?逆光すぎて見えなかった!
「ちょうどほんとに……蘭紗とかみ合うようになってるんだ……魂の片割れとはよく言ったものだね……」
アイデン王は僕の瞳を射貫くように見つめ、きつい眼差しを向けたままニヤリと口に笑みを浮かべた。
あぁこれは、完全に捕食者の顔です。
「薫を怖がらせるのは、やめてもらおう」
「ふん……蘭紗、甘やかしちゃって」
アイデン王は可愛らしい男の子の顔で拗ねたように唇を尖らせた。
んと、なんかちょっとかわいいかも……
「薫くん、僕はアイデンよろしくね、年は近いだろうか?」
「えと……よ、よろしくおねが……」
「近いわけがあるまい、そなた……人と龍が同じと思うな」
「あ、涼鱗もいる!久しぶりだねえ」
「う……、はぁ……まあ、久しぶりだねアイデン」
なぜか涼鱗さんがアイデンさんと目を合わさずそっぽを向く。
というか、本当にこの子供にしか見えない人が100才すぎてるのかな?
僕はしげしげと観察してみる。
「ねえ、薫くん、君はいくつなの?」
「はい!僕は19才です」
「え?生まれたばかりじゃないの。あ、そうか……人って100年ぐらいしか生きないんだっけ?ということは、僕らに換算するといくつぐらいになんの?」
アイデン王は空を見上げて指折り何かを数えだした。
「まあ……あれだ、そなたらの中でお前はまだ幼体なのだ、だとするとそうは変わるまい」
蘭紗様は溜息をつきながらアイデン王に答えた。
「ならば、仲良くしてくれ、な!」
ニコ!と極上の笑顔を頂戴いたしました!
「喜んで」
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