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第二章
謎多き人物タロウさん
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「ちなみに聖者って何をする人なんですか?」
困惑気味に僕はエリシア様に問う。
「人に正しい道を解き教え導く者です。心が強く清らかで慈悲深い徳の高い人物にしかなれません、その為には修行も必要不可欠、貴方は俗世に塗れていてはいけないのです」
うわぁ、なんだか面倒くさそうな上に窮屈そう。
『ねぇ、タケル、この人だぁれ?』
僕の胸元からいつも以上に小さくなったライムがぴょこりと顔を出した。エリシア様は急に現れたライムに驚いたのか一歩後退った。
「ああ、この方は聖女様だよ、ライムもご挨拶できるかな?」
『聖女さま~? こんにちは~』
昨晩はべそべそ泣き続けていたライムだったが一晩寝て起きたら立ち直ったようで、今日はもう元気そのものだ。良かった良かった。
僕の掌の上でライムはいつものようにプルプル震えながら挨拶をする。まぁ、ライムの声は僕以外には聞こえないんだけどさ。
「あの、タケル様、これは……?」
「僕の従魔でスライムのライムです」
「従魔……聖者様が魔物を、使役……ううぅ」
エリシア様が何かにショックを受けたようで崩れ落ちた。いやいやいや、そんなにショック受けるような事? ライムはすっごく可愛いだろ!?
エリシア様が倒れ込んでしまった事で僕はようやく彼女達から解放された。それでも別室で待っているように言われてしまったので、どうしたものかなって感じではあるのだけど。
「タケル、聖女様から何かお言葉でも? 謝辞の挨拶だけにしては長い謁見だったように思いますが……」
僕が鑑定部屋から出ると、心配した様子のルーファウスがすぐに僕へと寄って来た。
「えっと、なんか、迎えに来たとか言われちゃいました。僕のこと聖者様とか言うんですよ、おかしいですよね」
僕の言葉にルーファウスは苦い表情で「ちっ」と舌打ちを打った。それ、どういう反応? ルーファウス、なんか険しい顔になってるよ?
「まさかこんなに早く教会の手が伸びてくるとは想定外です」
「え? え? ルーファウスさんはこうなる事分ってたんですか?」
「タケルの能力を知られればあるいは、と思っていましたよ」
まさかの? でも何で?
何故ルーファウスはそんな事を考えたのかと不思議に思って問いかけたら、彼は大きな溜息を吐いてその理由を語りだした。
「元々教会を作り上げたのはかつて聖者と呼ばれた人物でした。そんな聖者様と同等の力を持つタケルを聖者に祭り上げ、教会側はこの国に教会の権威を取り戻したいと考えているのではないかと思うからです」
「教会の権威?」
「はい、教会はかつて王家と同じだけの権力を持っていました。王家は政を行い、教会は生活の規範を示し、そして一般庶民から選ばれた者が罪を裁く三権分立です」
ん? 三権分立? 聞き覚えのある単語だけど、なんか僕の知ってる三権分立とはちょっと違う? いや、同じなのかな?
確か三権分立って「立法権」「行政権」「司法権」のみっつだよな? 王家が行政、教会が立法、そんでもって裁く人が司法で良いのかな?
「ですが昨今、この権威のうち王家の力が突出してしまっているのです。罪を裁く者は庶民の中から選出されるのですが、そこに王家の介入があり罪を犯しているにも関わらず裁かれない無法者が増え始めているのです。現在行政では汚職がはびこり国自体が揺らいでいる。教会側はそれを是正するために動いてはいるのですが、王家の人間である第一王子は婚約者である聖女様を蔑ろに扱い、軽んじている」
ああ、昨日話していたドラゴン討伐の調査に別の女性を連れてっちゃった王子様か……
「教会側はそんな現状を憂いている、そんな所に現れたのがタケルです」
「それ、僕、何か関係あります?」
「大有りですよ。タケルはかつて教会を設立した聖者様の生まれ変わりのような存在ですからね」
「生まれ変わり……」
それ、さっきも言われたな。確かに僕は生まれ変わってこの世界にきたのだから生まれ変わりを否定はできない、だけど僕は少なくともその聖者様の生まれ変わりではないんだよ……
「聖者様はその昔この国を創立した初代国王陛下と婚姻関係を結び、共に建国の立役者となりました。そしてそんな立役者である人物こそが、初代聖者様ことタロウ・スズキ、タケルのご先祖様なのです」
「いや、違うし!」
さらりとタロウさんを僕のご先祖様にされてしまった。僕はちゃんと違うって否定したはずなんだけど!?
「そのタロウさん、僕の血縁者じゃないって前にも言いましたよね!? それにその人、お伽噺になるくらい大昔の人だって言ってませんでした? 国の創立者なんて聞いてないですよ!」
「これは隠された歴史の一部なので一般に流布していません」
「え?」
「だからこそ、お伽話という形でしか残らなかったとも言えます」
なんか不穏な話になるのかな? 謎が多すぎるよタロウさん、あなた一体何者なんですか??
「エルフは人より長命な分だけ歴史を長く正確に記憶しています、初代国王陛下とタロウ・スズキが婚姻関係にあったのは間違いでないのですが、それは王国の歴史の中からは消されています。そしてタロウ・スズキという人物の存在すらもお伽噺の住人として消し去ってしまったのです」
「それは何故?」
「それは……」
何か深い理由でもあるのかルーファウスが言い淀む。
「それは、国王陛下の伴侶となったタロウ・スズキが男性だったからです」
「…………は?」
ちょっと何を言いたいのか意味が分かりません。そりゃあタロウさんですから男性でしょうよ、たぶん女性ならハナコさんでしょうしね。
「タケルが驚くのも無理はありません、国王陛下は男性、当然タロウ・スズキは女性であるとお思いでしょうが、違うのですよ」
「え、いや、むしろ僕は国王陛下が女王様なんだなって思ってましたよ、違うんですか?」
「おお、さすがタロウ・スズキと同じ世界の住人ですね、名前を聞くだけで性別まで分るのですか」
いや、分かるだろう。普通に。でもこの世界の人達、名前は西洋系っぽいから分らないのか、完全なる日本人名だもんな。
「聖者というのは元々禁欲主義で婚姻関係を結びません。それでも初代国王陛下とタロウ・スズキが婚姻関係を結んだのは国王陛下がタロウ・スズキを心の底から愛していたからです。けれど、それは衆人に歓迎されるものではなかった」
まぁ、うん、それは分らんでもないなぁ。現代ではだいぶその辺の規制も緩くなってきているけど差別ってまだまだ根強いしね。しかもタロウさんは宗教家で聖者なんだろう? そりゃあ、色々言われるのも分かる気がする。
「そういう訳で歴史上、国王の伴侶としてのタロウ・スズキの名は隠蔽され、別の聖女の名が歴史に刻まれたのです。そして王家は教会から聖女を娶る事が慣習となりました。タロウ・スズキは教会では聖者として庶民とは一線を画す存在として名を残しました。ただそれも、いつしかお伽噺へと昇華され、当時は同等の権威を保っていた王家と教会の力関係も今や教会の力を疎ましく思う王家の前で崩れ去る寸前、そこに現れたタケルという存在、教会が飛びつくのも頷けるというものです」
あああ、そういう事なのか。でも教会の人達が一体僕に何を期待しているのか知らないけど、僕にはタロウさんみたいに文明変えちゃう事も、国を起こす事も、ましてや国に変革をもたらす事もできないと思うよ!?
だって僕は平々凡々な一般庶民。少し魔術が得意で中身がおっさんっていうだけのただの子供なんだから! 今回だってオーク一匹に殺されかけたくらいの人間に一体何をさせようってんだよ。そういうのは他人頼みにしないで気付いた人が頑張っておくれよ。
「僕、聖者になんてなりたくないです」
僕はこの世界に自分の生を楽しんでおいでと送り出されたはずなのだ、なのに権力争いに巻き込まれるなんて真っ平ごめんだ。
しかも先程ルーファウスが聖者は禁欲主義だと言っていたけど、僕は生まれ変わってまで童貞貫くつもりはないから!!!
「私はタケルの意志を尊重するよ」
ルーファウスの言葉に頷いて、僕たちは早々に教会を後にする事にした。エリシア様が回復するのを待っていろと言われたのを無視する形だけど、僕の意思を無視してるのは向こうも同じだし、今日の一番の目的は彼女達の無事を確認する事だったのだから、こちらとしてはその目的は既に達している。
教会が何を言ってこようと僕の生活を妨げる権利なんて彼等にはない。僕はこの世界を自分の好きなように生きるんだ。だから、面倒ごとに巻き込まれるのはごめんだよ!
困惑気味に僕はエリシア様に問う。
「人に正しい道を解き教え導く者です。心が強く清らかで慈悲深い徳の高い人物にしかなれません、その為には修行も必要不可欠、貴方は俗世に塗れていてはいけないのです」
うわぁ、なんだか面倒くさそうな上に窮屈そう。
『ねぇ、タケル、この人だぁれ?』
僕の胸元からいつも以上に小さくなったライムがぴょこりと顔を出した。エリシア様は急に現れたライムに驚いたのか一歩後退った。
「ああ、この方は聖女様だよ、ライムもご挨拶できるかな?」
『聖女さま~? こんにちは~』
昨晩はべそべそ泣き続けていたライムだったが一晩寝て起きたら立ち直ったようで、今日はもう元気そのものだ。良かった良かった。
僕の掌の上でライムはいつものようにプルプル震えながら挨拶をする。まぁ、ライムの声は僕以外には聞こえないんだけどさ。
「あの、タケル様、これは……?」
「僕の従魔でスライムのライムです」
「従魔……聖者様が魔物を、使役……ううぅ」
エリシア様が何かにショックを受けたようで崩れ落ちた。いやいやいや、そんなにショック受けるような事? ライムはすっごく可愛いだろ!?
エリシア様が倒れ込んでしまった事で僕はようやく彼女達から解放された。それでも別室で待っているように言われてしまったので、どうしたものかなって感じではあるのだけど。
「タケル、聖女様から何かお言葉でも? 謝辞の挨拶だけにしては長い謁見だったように思いますが……」
僕が鑑定部屋から出ると、心配した様子のルーファウスがすぐに僕へと寄って来た。
「えっと、なんか、迎えに来たとか言われちゃいました。僕のこと聖者様とか言うんですよ、おかしいですよね」
僕の言葉にルーファウスは苦い表情で「ちっ」と舌打ちを打った。それ、どういう反応? ルーファウス、なんか険しい顔になってるよ?
「まさかこんなに早く教会の手が伸びてくるとは想定外です」
「え? え? ルーファウスさんはこうなる事分ってたんですか?」
「タケルの能力を知られればあるいは、と思っていましたよ」
まさかの? でも何で?
何故ルーファウスはそんな事を考えたのかと不思議に思って問いかけたら、彼は大きな溜息を吐いてその理由を語りだした。
「元々教会を作り上げたのはかつて聖者と呼ばれた人物でした。そんな聖者様と同等の力を持つタケルを聖者に祭り上げ、教会側はこの国に教会の権威を取り戻したいと考えているのではないかと思うからです」
「教会の権威?」
「はい、教会はかつて王家と同じだけの権力を持っていました。王家は政を行い、教会は生活の規範を示し、そして一般庶民から選ばれた者が罪を裁く三権分立です」
ん? 三権分立? 聞き覚えのある単語だけど、なんか僕の知ってる三権分立とはちょっと違う? いや、同じなのかな?
確か三権分立って「立法権」「行政権」「司法権」のみっつだよな? 王家が行政、教会が立法、そんでもって裁く人が司法で良いのかな?
「ですが昨今、この権威のうち王家の力が突出してしまっているのです。罪を裁く者は庶民の中から選出されるのですが、そこに王家の介入があり罪を犯しているにも関わらず裁かれない無法者が増え始めているのです。現在行政では汚職がはびこり国自体が揺らいでいる。教会側はそれを是正するために動いてはいるのですが、王家の人間である第一王子は婚約者である聖女様を蔑ろに扱い、軽んじている」
ああ、昨日話していたドラゴン討伐の調査に別の女性を連れてっちゃった王子様か……
「教会側はそんな現状を憂いている、そんな所に現れたのがタケルです」
「それ、僕、何か関係あります?」
「大有りですよ。タケルはかつて教会を設立した聖者様の生まれ変わりのような存在ですからね」
「生まれ変わり……」
それ、さっきも言われたな。確かに僕は生まれ変わってこの世界にきたのだから生まれ変わりを否定はできない、だけど僕は少なくともその聖者様の生まれ変わりではないんだよ……
「聖者様はその昔この国を創立した初代国王陛下と婚姻関係を結び、共に建国の立役者となりました。そしてそんな立役者である人物こそが、初代聖者様ことタロウ・スズキ、タケルのご先祖様なのです」
「いや、違うし!」
さらりとタロウさんを僕のご先祖様にされてしまった。僕はちゃんと違うって否定したはずなんだけど!?
「そのタロウさん、僕の血縁者じゃないって前にも言いましたよね!? それにその人、お伽噺になるくらい大昔の人だって言ってませんでした? 国の創立者なんて聞いてないですよ!」
「これは隠された歴史の一部なので一般に流布していません」
「え?」
「だからこそ、お伽話という形でしか残らなかったとも言えます」
なんか不穏な話になるのかな? 謎が多すぎるよタロウさん、あなた一体何者なんですか??
「エルフは人より長命な分だけ歴史を長く正確に記憶しています、初代国王陛下とタロウ・スズキが婚姻関係にあったのは間違いでないのですが、それは王国の歴史の中からは消されています。そしてタロウ・スズキという人物の存在すらもお伽噺の住人として消し去ってしまったのです」
「それは何故?」
「それは……」
何か深い理由でもあるのかルーファウスが言い淀む。
「それは、国王陛下の伴侶となったタロウ・スズキが男性だったからです」
「…………は?」
ちょっと何を言いたいのか意味が分かりません。そりゃあタロウさんですから男性でしょうよ、たぶん女性ならハナコさんでしょうしね。
「タケルが驚くのも無理はありません、国王陛下は男性、当然タロウ・スズキは女性であるとお思いでしょうが、違うのですよ」
「え、いや、むしろ僕は国王陛下が女王様なんだなって思ってましたよ、違うんですか?」
「おお、さすがタロウ・スズキと同じ世界の住人ですね、名前を聞くだけで性別まで分るのですか」
いや、分かるだろう。普通に。でもこの世界の人達、名前は西洋系っぽいから分らないのか、完全なる日本人名だもんな。
「聖者というのは元々禁欲主義で婚姻関係を結びません。それでも初代国王陛下とタロウ・スズキが婚姻関係を結んだのは国王陛下がタロウ・スズキを心の底から愛していたからです。けれど、それは衆人に歓迎されるものではなかった」
まぁ、うん、それは分らんでもないなぁ。現代ではだいぶその辺の規制も緩くなってきているけど差別ってまだまだ根強いしね。しかもタロウさんは宗教家で聖者なんだろう? そりゃあ、色々言われるのも分かる気がする。
「そういう訳で歴史上、国王の伴侶としてのタロウ・スズキの名は隠蔽され、別の聖女の名が歴史に刻まれたのです。そして王家は教会から聖女を娶る事が慣習となりました。タロウ・スズキは教会では聖者として庶民とは一線を画す存在として名を残しました。ただそれも、いつしかお伽噺へと昇華され、当時は同等の権威を保っていた王家と教会の力関係も今や教会の力を疎ましく思う王家の前で崩れ去る寸前、そこに現れたタケルという存在、教会が飛びつくのも頷けるというものです」
あああ、そういう事なのか。でも教会の人達が一体僕に何を期待しているのか知らないけど、僕にはタロウさんみたいに文明変えちゃう事も、国を起こす事も、ましてや国に変革をもたらす事もできないと思うよ!?
だって僕は平々凡々な一般庶民。少し魔術が得意で中身がおっさんっていうだけのただの子供なんだから! 今回だってオーク一匹に殺されかけたくらいの人間に一体何をさせようってんだよ。そういうのは他人頼みにしないで気付いた人が頑張っておくれよ。
「僕、聖者になんてなりたくないです」
僕はこの世界に自分の生を楽しんでおいでと送り出されたはずなのだ、なのに権力争いに巻き込まれるなんて真っ平ごめんだ。
しかも先程ルーファウスが聖者は禁欲主義だと言っていたけど、僕は生まれ変わってまで童貞貫くつもりはないから!!!
「私はタケルの意志を尊重するよ」
ルーファウスの言葉に頷いて、僕たちは早々に教会を後にする事にした。エリシア様が回復するのを待っていろと言われたのを無視する形だけど、僕の意思を無視してるのは向こうも同じだし、今日の一番の目的は彼女達の無事を確認する事だったのだから、こちらとしてはその目的は既に達している。
教会が何を言ってこようと僕の生活を妨げる権利なんて彼等にはない。僕はこの世界を自分の好きなように生きるんだ。だから、面倒ごとに巻き込まれるのはごめんだよ!
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