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第2章

10話 考えなしの王太子と呆気ない結末

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 王太子の直接的な襲撃を受けた翌日。
 私達は騎士団長さんとの短い話し合いの末、こりゃもう呑気に余裕のある旅なんてしてる場合じゃない、と判断し、マグノリア様を副騎士団長さんに預け、私とエドガー、ティグリス王子、そして騎士団長さんの4人だけで、口枷噛ませてふん縛った王太子を馬の背に括り付け、朝っぱらから早馬飛ばして王都へ来ていた。
 今は謁見の間にて、エクシア王と対面している所だ。
 つか、今からいきなり、王太子の裁判が始まります。


 王都に着いたのは昼を過ぎ、陽が傾き始めた頃だったので、正直私としては、今からエクシア王に直接何かを奏上するのは難しいかな、と思っていた。
 しかし、騎士団長さんがお留守番していた近衛の人に話を通し、王太子のやらかしの証拠写真などを提出すると、なんと、今すぐ私達に会う、と急遽エクシア王自身が言ってきたのだ。
 お陰様で、王都に着いた2時間後、夕方過ぎには直接エクシア王と、裁判の中で顔を合わせる事になった。
 その2時間の猶予を使い、私もエドガーもきちんと正装しているが、奴をボコって怪我した右手は魔法を使って治さず、包帯を巻くだけの処置に留めてある。
 奴が私を襲った際の事をどれだけ憶えているかによって、多少受け答えを変えるつもりだけど、この怪我も、襲撃に端を発して負った怪我だと伝えてあるからだ。立派な事件の証拠なのです。

 えー、あと、実はですね。
 軍医さんに診てもらった所、私の右手、皮膚が裂けて血が出たってだけじゃなく、ちょっと骨にもヒビが入ってたみたいでして。
 患部を固定・保護する為に、包帯で手をガッチガチのグルッグル巻きにするだけでは収まらず、最終的には、首から三角巾かけて腕吊るす羽目になりました。
 いやー、マジでか。道理でなんか皮膚破れただけにしては妙に痛むな、とは思ってたけどさ……。
 つか、軍医さんにも、別に折れてる訳じゃないなら大した事ない、って言ったんだけど、軍医さんたら私の意見全く聞いてくれなくてね……。
 むしろ逆に、おっかない顔した軍医さんから「骨にヒビが入るのも立派な骨折、重症なんですよ」とお小言を頂戴したし、傍で私と軍医さんのやり取りを聞いていたエドガーにも、どういう神経してんだ、と、めったくそに怒られた。
 拳が変色した挙句腫れ上がってんのに、なんで軽傷だと思ったんだ、と。
 エドガーがあんまり怒るもんだから、「だって、ケンカの怪我なんてこんなモンだと思ってたし、知らなかったんだからしょうがないじゃん」、って口答えしたら、もっと怒られた。畜生。

 でも……うーん、そうか……。骨にヒビが入るのって、骨折に入るんだ……。
 前世の若い頃、ケンカでアバラにヒビ入った時は、適当に放っておいたらいつの間にか治ってたから、大した事ないと思ってたけど、違うのか……。

 そういや昔、職につく前の頃は、私も弟もケンカやらかす事が多かったっけ。
 だから大抵いつも身体には、裂傷や擦過傷、打撲に打ち身、そんで時々骨にヒビと、ケンカ由来の怪我がどっかしらにあった。
 そういう生傷の絶えない時期だったんで、治療費が幾らあっても足りんと思って病院には行かなかったし、それでどうにかなっていた。
 あの時は弟と2人、「うちの家系は身体が丈夫なんだな」とか言って笑ってたけど、それって、とんでもない間違いだったんだな……。
 今世は色んな意味で怪我から遠ざかってたから意識してなかったが、今後は反省して気を付けよう。

 ともあれ、そのせいで自力で馬に乗れない私は、擬態を解いてデカくなったロゼの背中に乗っけてもらう格好で、ここまでやって来た訳です。
 でもロゼちゃんたら、背中に乗ってる私が落っこちないように風の結界張ってくれてね、揺れもしなけりゃ風圧も全く感じなくて、馬の背にいるより遥かに楽ちんだったわ。
 今更だけど、あの子ったらホントに凄い。
 騎士団長さん達もみんな驚いてたし、王太子に至っては、チビるんじゃねえのってくらいの勢いでガクブルってたけど。

◆◆◆

 多分、エクシア王にとって今回の話は寝耳に水であり、急転直下の展開と言っていいものなのだと思われる。玉座に深く腰を据えた姿だけは堂々としているけれど、その顔色は傍目に見ても相当悪い。
 なんせ今から、実の息子を裁判で裁く事になるんだし、無理からぬ事だろう。
 ティグリス王子曰く、別に「今から裁判やります」とかいう宣言がなくても、罪を犯した事がバレて王の前に引っ立てられると決まった時点で、裁判になる事も自動的に決定するんだそうです。
 ついでに言うなら、私とエドガーの斜め前に簀巻き状態で転がされた挙句、口枷も取ってもらえない、王太子という名のアホたれの顔色は、もっと悪いけどな。
 最初に謁見の間でこいつのこの扱いを見た時には、王太子なのに扱い悪過ぎ、マジウケるとか思ったが、いざティグリス王子に話聞いたら、ああ、ある意味当然の扱いなんだな、と納得できた。

 実の所こっちの国は、ノイヤール王国以上に国主の力――つまり、王権の強い国なのだという。
 特にそれは、王侯貴族の罪を裁く際、顕著に表れる。
 王族や貴族の犯罪を裁く時、王が裁判官の役を担うからだ。
 個人的には、もし王様が罪犯した時はどうするんだろ、とか、つい思っちゃうけど、まあそれは私には関係ない事だし、どうでもいいか。

 詳しい話はよく分からんが、裁判沙汰になった際には、王の前に引っ張り出された被告を始めとして、証言者や証人に至るまで、誰ひとりとして王の許可なく口を開く事は許されなくなる、らしい。
 仮に、被告が王の許しなく口を開けば、その時点でやましい事があるとみなされて問答無用で有罪になるし、証言者達がそういった真似をした時は、不敬罪が適用されてその場で鞭打ちの刑に処されてしまう。
 ついでに言うなら裁判中、被告は王の前で相手に掴みかかったり、詰め寄ったりと勝手な行動を取っても同じ理由で有罪になるし、証人達も、やっぱり同じ理由で鞭打ちの刑になるのだそうな。
 当然、王への口答えもダメだし、発言を遮ったりとかも一発アウト。
 もし、話の最中に何か言いたい事ができた場合は、無言で挙手して発言の許可を求める。その上で、王から「発言を許す」という一言をもらえたら、その場で発言なり主張なりを行える、との事だ。
 封建制度下で行われる横暴丸出しな裁判、怖っ。私も気を付けよ。

 つまり、王太子が簀巻きのままなのも口枷取ってもらえてないのも、裁判中、感情のまま上記のような行動を取ってしまいかねないと、周りの人達に判断されたって事だね。
 いわゆる、臣下としての忖度というか、ある種の優しさというか……。まあそんな感じの理由でしょう、と、ティグリス王子は何とも言い難いお顔で言っていた。

 ふーん、優しさねえ……。優しさ……なのかなぁ……。
 ぶっちゃけもう、簀巻き&口枷装備で荷物よろしく謁見の間に運び込み、椅子も用意しないでそのまま絨毯の上に転がしてる時点で、忖度も優しさも尽きてる気がするの、私だけなんだろうか……。
 つーか、護衛という名の監視人に押さえつけられてるのに、あいつ今でも首振ってジタバタしてるし、なんか、絶えずモガモガフガフガ言ってるっぽいけど、放置してて平気なのかな? あれはあれで結構うるさいんですけど。


「――皆様、静粛に!これより、王のお言葉を賜ります!」
 私が内心ため息をついていると、王様の隣に立っている、宰相とおぼしきちょっとショボい見た目のおじさんが声を上げた。
 どうでもいいけど、あの人もういい歳なんだろうに、豪華で立派なお洋服に着られてる感が凄いな。せめて、丸まり気味な背中をちゃんと伸せばいいのにね。
「……あー、本日は、我が息子にしてエクシア王国の王太子、トリキアスが起こしたという、ノイヤール王国擁する聖女、アルエット様への暴行に関する話を――」

 まあいいや。王様の話が始まった、イコール裁判開始という事だ。頭を切り替えよう。ここから先は長丁場になる。
 まず、被害者側である私や証言者のエドガーの訴え、ティグリス王子&騎士団長さんの意見陳述などがしばらく続き、それが終わったら、今度は加害者側である王太子の反論(あのザマでできるんだろうか)や、弁護人からの弁護が行われて、そんで更にそこから、双方の言い分を聞いた王からの質疑応答が……。

 あー、こりゃ夕飯の時間までには終わんないだろうな。
 裁判中、特に王様が喋ってる最中に腹の虫が鳴いたらどうしよう。
 そういうのも不敬罪になるのかどうか、訊いておけばよかった。
 あんまり声に張りや覇気がない王様の話し声を聞いているうち、だんだん不安になり始めていた私だったが、その不安も瞬く間に消し飛んだ。

「それではこれより、被害者となられた聖女様からの訴えと、その内容の――」
「――っぷはっ! ちっ、父上! 聞いて下さい! 私は嵌められたのです! 裁判など行う必要はありません!」
 頭を振っているうちに緩んだのか、タイミング悪く口枷から解放された王太子が、王様のお言葉を思い切り遮ってくれたお陰で。
 謁見の間が一瞬静まり返る。

 ――やりやがった――
 王様や私を含めたその場の全員の顔には、確かにそう書いてあった。

 さっきも言ったが、裁判中に被告が王様の話を遮ったら、問答無用で有罪になる。
 つまり現時点を持って、この野郎の有罪がめでたく確定したという事だ。
 うわ、マジかよ。バカだバカだと思っちゃいたが、まさかここまでバカだったとは……。
 未来の王座を約束されたも同然の存在である王太子が、自国の裁判のルールを全く理解してなくて、一番やっちゃイカンNG行為を裁判開始直後に平然と行うなんて、一体誰が予想した?
 うん、誰も予想できないよね。きっと王様だって予想外だったろう。

「……ち、父上? どうされたのですか? なぜ何も仰って下さらないのです?」
 どうされたのですか、じゃねーよ。バカ王太子。あとキョトン顔すんな。
 あーあー、王様、今にも泣きそうな顔してんじゃん……。
 この場にいる人間の中……しかも裁判開始直前に、裁判の概要やルールを付け焼刃で聞かされた私やエドガーでさえ、事の問題や深刻さを理解してるってのに、当の王太子だけがそれを理解できてないという無情な事実が、余計に涙腺を刺激してんだろうな……。

 やがて、私の近くにいた騎士団長さんが、ノロノロと挙手して発言の許可を求めると、茫然自失気味で反応の薄い王様に代わって、隣の宰相さんがおずおずと、「発言を認めます」と答える。
 「許す」じゃなく「認める」、か。これも王の権威を汚さぬ為の、一種の忖度なのかも知れないな。
「……陛下。ご心痛のほどは重々承知しております。しかし、これも我が国の刑法に定められている事。甚だ不本意ではございましょうが、どうかご裁断を」
「し、しかし……」
「王たる者が、法を無視してよい訳がございますまい。トリキアス王太子殿下とて、もはや法やものの分別を理解できぬような、幼子の時分はとうに過ぎておられるのですぞ」
「…………。分かっておる……。……エクシア王国、国家憲章のうち……刑法第7条1項の定めに従い、王太子トリキアス・レクス・ロア・エクシオンを、有罪とし……。罪状の確定まで拘束・投獄するよう、命ずる……」
 騎士団長さんに痛い所をつつかれ、王様は若干震えた声でその言葉を吐き出した。
 王様、今にも泣き出しそうです。

 そして案の定、なんも分かってない王太子が騒ぎ始める。
「そんな! な、なぜですか父上! 話を、話を聞いて下さい!」
「こ、この……っ、この、大馬鹿者がッ!! 話を聞きたくとも聞けぬ状況を作り出したのは、どこの誰だと思っておるのだッ! 牢に国家憲章を差し入れてやるゆえ、処罰が決まるまでそれを頭から読み返しておれ! ――衛兵、早く連れて行け!」
「待って下さい、父上っ! ちちうえぇえええッ!!」
 衛兵さんは、涙声で怒鳴る王様の命に戸惑いながらも従い、簀巻きの王太子を担ぎ上げてどこかへ連れて行く。まあ多分、貴族牢かどっかだろうな。

 やがて、未練がましく父上父上と喚いている声が聞こえなくなった途端、王様は玉座に座ったままがっくりと項垂れ、動かなくなった。
 おまけに何も言ってくれないし、私達どうしたらいいのか分からんのですけど。
 でも、謁見の間には現在進行形でめっちゃ気まずい空気が垂れ込めてて、退室していいですか、という一言を口にするのもなんかはばかられる状態だ。どうしよう。
 つか、もう裁判がどうこうとか言う話じゃなくなったし、手の怪我治しちゃってもいいですかね……。
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