6 / 39
第1章
5話 お国事情と留学話
しおりを挟む女王様からの手紙を受け取ったその日のうちに、私はディア様に「会談の申し出をお受けする旨を、すぐお伝え下さい」とお願いした。
手紙を読んでいるうちに、思い出したからだ。
セアが私に話を持って来た際、「山の所有権に関しては、私の方でどうにかする」と言っていたのを。
恐らくセアの事だから、神託かなんかの体を取って、女王様に山の所有権問題をどうにかするよう注文したに違いない。その辺りの話も、極大魔法の習得と同じくらい、いや、それ以上に重要な事だし。
オリハルコンを掘り出す為の魔法が使えるようになった所で、肝心の鉱脈に手出しできないんじゃ話にならないからね。
極大魔法の方も、あれから何度も秘匿図書館に足を運んで何時間もデスクに齧り付き、ひたすら禁書を読み込んで、なんとかハッキリしたイメージが固まった。
魔法の性質と威力の関係上、試し撃ちが全くできないと言う事もあって、100パー完璧とは断言できないけど、これなら多分、問題なく撃てるはず。
いや、撃てる。
そう信じないとダメだ。
魔法の術式制御の成否は、術者の精神状態に依存する。
心が浮足立ってる状態じゃ、制御なんてできやしない。
胸張ってドーンと構えてるくらいじゃないと。
――うんよし!
とりま、もういっぺん秘匿図書館で禁書読んで来よう。
◆◆◆
翌日の昼過ぎ、礼拝を装って大聖堂にやって来た女王様は、なぜかエドガーのすぐ下の妹で、現在の第1王位継承者である王女様を連れて来ていた。
ちなみに、ロゼは私の部屋でお昼寝中なので、ここには連れて来ていない。
一応、女王様などの重要な身分にある人達には、ロゼの事を「女神から賜った神獣」という風に説明するつもりだったし、その辺の事を考えれば、今ここで直に会わせて紹介しておきたかったのだが……起こせなかった。
私のベッドの側に用意した寝床で、ヘソ天で気持ちよさそうにぐっすり眠ってたんだもん。
もう、めっちゃくちゃ可愛かったし、ここ数日の間ですっかり私に懐いてくれて、腹丸出しで眠っちゃうほど信頼してくれてるんだと思ったらさ……。起こせないよ、あれは……。
第一、話し合いに関わる訳でもないのに、こっちの都合で起こすの可哀想じゃんか。
つか、スマホかデジカメが欲しいと切実に思ったのは、これが初めてだよ。
撮りたかったなぁ。あのヘソ天ポーズ。
ともあれ、王女様は女王様にそっくりの、ツヤサラな銀髪と翠の目を持つ美少女だ。
ただ、私はほぼ関わり合いになった事がないお姫様でもある。
確か……昔、死罪になったバカ王子の葬式ン時、チラッと顔を合わせた程度、だったはず。
大変申し訳ない話だが、今の今まで顔も綺麗さっぱり忘れてたくらいでして。
当然、名前も分かりません。
そんな訳で、恥を忍んでエドガーに訊いてみた所、王女様の顔と名前をすっかり忘れていた事に大変呆れた顔をしながらも、基本的な情報を教えてくれた。
ついでに、14でデビュタントを済ませて社交界に出始めて、次期女王として時々新聞に載る事もあるのに、なんで名前すら知らねえんだ、と突っ込み入れられたけどな。
畜生、悔しいけどなんも言い返せねえ。
王女様のお名前はマグノリア。
今年の夏に15になったばかり。趣味は乗馬。
勉強が得意な優等生で、剣術も嗜む、快活で活発なお嬢さんだそうだ。
ほうほう、成程ね。
オッケー。分かりました。
どうせ私の事だから、今日中に顔と名前があやふやになるだろうけど。
会談場所に選んだ貴賓室の椅子に座りながら、遠い目をする私。
一方王女様は、久し振りに顔を合わせたエドガーに、笑顔で突撃していた。
「お兄様、お久し振りです! お元気そうでよかった!」
「ああ、お前もな。最近周りはどうだ? 下らない事を言う奴に付きまとわれてないか?」
「はい。大丈夫ですわ」
王女様とエドガーは、近い距離で笑い合っている。
仲いいんだな。
「……まあ、聖女様の使徒となられたお兄様との繋がりを欲してか、お茶会や夜会の際に媚びを売って来る子も時々いますけど、適当にあしらってますし」
「俺との繋がり? ――全く、いつまで経っても馬鹿な奴ってのはいなくならないもんだな。俺はもう王子じゃねえし、政治や社交界に影響を与える力なんざ、どこにもねえってのに」
「仕方ありません。今、私の家庭教師をしてくれているトレイア侯爵夫人が仰るには、世の中には人の言葉を喋るくせに、他人の言葉を理解できない悲しいオツムの持ち主が、必ず一定数いるのだそうです」
「はは、違ぇねえ。だけど自衛はしろよ」
エドガーが心配そうに言う。
そうだね。自衛は大事だね。
「勿論ですわ。でも夫人は、自衛だけでなく活用もできるようになりなさい、と」
「活用?」
「ええそうですわ。政敵からおバカさんな発言が出たらチャンスです。その発言を元に揚げ足や言質を取ったり、自分に有利になるよう、話の内容をコントロールしなければいけません。
そして何より、自分の足元を揺るがそうとする政敵は、出来るだけ早く叩き潰す必要があります。カマをかけて自滅するよう仕向けたり、それを足掛かりにして、政敵を社会的に抹殺できるようになれば、淑女として完璧だそうです!」
……。あの、王女様。
弾けるような笑顔で言う事ですかね。それ。
つか、そんな腹黒い真似しなきゃいけないんですか。この世界の淑女は。
思わず顔が引きつるよ。
「……。そうか。……あー、まあなんだ、無理のない範囲で頑張れよ……」
「はいっ! 勿論です!」
妹を見つめるエドガーの顔も、ちょっと引きつっている。
どうやら、その辺の感性は私と同じようだ。よかった。
「マグノリア。積もる話があるのは分かりますが、そろそろ切り上げて席に着きなさい」
「あっ、はい! ごめんなさいお母様。――失礼しました聖女様。私用でお待たせしてしまい、申し訳ございません」
「いえ、どうかお気になさらず。久し振りに会ったご兄弟です、話が弾むのも当然かと」
女王様にたしなめられた王女様が、急いで貴賓室に据え付けた綺麗な長テーブルに着席し、私に頭を下げてきた。とは言え、別に不快に思ってなんていないので、ひとまず無難な言葉を返しておく。
そこから数秒遅れで、エドガーが私の隣に腰を落ち着けた所を見計らい、女王様が口を開いた。
「聖女様。このたびは、わたくしの唐突な願いを聞き入れて下さりました事、心より御礼申し上げます。しかしながら、どうしても早い段階で、聖女様に直接確認を取らねばならない案件ができたのです」
「はい。存じております。……陛下の元に、世界の存亡に関する神託が下りたのではありませんか?」
「! ……やはり、ご存じでしたか」
「はい。数日前、私にも女神の御声が聞こえました。本来ならば国主である女王陛下に、速やかなご説明をさせて頂くべきだったのでしょうが……先にやるべき事がありましたので」
「左様でございましたか。聖女様の成すべき事に関して、お話を伺っても?」
「勿論です。どうかお聞き下さい。実は――」
女王様だけでなく、その傍らの王女様も、私の話に真剣な面持ちで耳を傾ける。
私は、今更ながら、本当にとんでもない話になったもんだ、と、内心でため息を零した。
互いに情報を持ち寄り、話のすり合わせを行う事、10数分。
私は、女王様が連れてきた侍女さんが淹れてくれた紅茶で喉を潤しつつ、小さく息を吐いた。
つか、女王様だけじゃなく、北の帝国と南の王国にも神託与えてたのか。
この大陸の3大国家、その国主の尻にまで火を点けるような真似をしたとなると……本当にオリハルコン100キロ、持って来させる気だな。セアの奴……。
またも零れ出そうになる吐息を、どうにか喉の奥に押し込める私。
そんな中、女王様の冷静で理路整然とした言葉が続く。
「――肝心の、オリハルコンが埋蔵されているとおぼしき鉱脈に関してですが、北のセア・エクエス神聖帝国、南のエクシア王国から送られてきた情報を、我が国の情報と照らし合わせて調べを進めた結果、現時点で最も埋蔵量が多いと予測されるのは、エクシア王国の辺境に位置する山中であると、判明しました」
「エクシア王国の辺境……。母上、それはまだ手つかずの鉱脈という事ですか?」
エドガーの問いかけに、女王様がうなづきながら「そうです」と答えた。
「エクシア王国側の情報によると、もう何十年と前から、その地にオリハルコンの鉱床がある事は分かっていたそうですが、周囲に足場の悪い切り立った山が連なっている事と、魔物が頻繁に出没する物騒さから、採掘を行う人員を送り込めずにいたそうです」
「まあ……そうだったのですか。でも、あちらの国には魔法を扱える者がいませんし……当然と言えば当然でしょうね」
王女様が難しい顔で唸る。
「しかし、女神より聖獣の加護を与えられ、また、ご自身も強力な魔法を扱える聖女様ならば、ごく少数の精鋭を伴ってその地へ赴き、目的を達成する事も十分可能なのではないか、とエクシア王国側は言っています。
無論、そこだけで、女神が所望されるだけのオリハルコンを賄えるかは未知数ですが、御身が足を運ぶに値する場所である事は、間違いないでしょう」
「……。そうですね。行ってみましょう。ただ……様々な意味でそこへ行くまでの道がどうなっているのか、私には分かりようがありませんから、陛下やその臣下である方々のご協力が必須となるかと……」
「勿論でございます。我ら一同、聖女様へのご協力は惜しみません。ですが……あまり大々的に聖女様の目的を外へ漏らす訳にはいかないのも事実。最悪、民草の多くが不安に飲まれ暴徒と化し、治安が崩壊する可能性も出て参りますので。
そこで今回、聖女様には我が娘マグノリアと共に、短期留学という形でエクシア王国へ赴いて頂きたいのです」
ほーん。短期留学か。
表向きの理由としては、なかなか理に適ってるな。
私は今、学園に編入生として在籍しているし、短期という、分かりやすくも曖昧な形で期限を切っておけば、用が済み次第さっさとエクシア王国を出国しても、不審がられる事はないって訳だ。
しかし――
「そのご提案、お受けしたく思います。ですが、なぜ王女殿下も共に留学されるのでしょう。何か事情がおありなのですか?」
「はい。実はエクシア王国から新たな留学生を迎えるに当たって、交換留学の話が出ているのです。その方が、互いにより深い誼を結べるだろう、と。
聞けば、新たにエクシア王国からお出でになる留学生は、第2王女であらせられるとか。ならばこちらも、相応の身分ある者を送り出す必要があります。下手な者を送り出せば、第2王女を、ひいてはエクシア王国を軽視していると見做されかねません。
つまり……その第2王女と釣り合う身分を持ち、かつ学園に在籍できる年齢である者は、このマグノリアだけ、という事なのです」
「成程……」
要するに、対外的な建前ってヤツですね。
正直、戦時中の人質交換じゃあるまいし、交換留学くらい、身分に関わりなく行きたい奴を行かせてやれよ、って言いたい所だけど、それができないのが王侯貴族という身分が生む、如何ともし難いしがらみであり、面倒さであり、厄介さなんだろう。
「それに、私は年内に立太子を控えた第1王位継承者ですわ。それが国元を離れ、留学してくるのです。周囲から注目を集めるのは必至と言えます。
私が注目されればされただけ、その分聖女様も身動きが取りやすくなると思いませんか?」
王女様がニッコリ笑いながら言う。
「王女殿下……」
「聖女様、どうかマグノリアとお呼び下さいませ。疎かにできない、重要なお役目を負っておられる大切な御身ですもの。未だ至らぬ身ではありますが、私だって、何か手助けをしたいのです」
王女殿下……マグノリア様は、真っ直ぐに私を見据えてくる。
気質も真っ直ぐな子なんだろう。
優しくて気さくで、懐も広そうだ。
どうかこのまま、いつまでも健やかであって欲しい。
この子が今後、王座へ就く為様々な経験を積んでいくさなか、心折れたり倦んだりしないようにと願わずにいられない。
「分かりました。マグノリア様、しばらくの間同じ留学生として、よろしくお願いしますね」
「はいっ! こちらこそ、どうぞよろしくお願い致します!」
私は椅子から立ち上がり、マグノリア様の傍に近付いて手を差し出す。
一瞬ポカンとしていたマグノリア様だったが、握手しましょう、という言外の言葉を察して慌てて立ち上がり、手を差し出してくれた。
それもわざわざ、手袋を外して。
握手として握り締めた、私よりちょっとだけ小さなその手の感触自体は、王族らしく肌理細かく滑らかだが、掌にはハッキリそうと分かる、硬いものがあった。
うん、知ってる。剣ダコだ。
エドガーの掌にも、同じような剣ダコがあるからね。
そういや、最初にエドガーが説明してくれた時、趣味は乗馬で剣術も嗜んでるとか言ってたっけ。
でもこれ多分、『嗜んでる』なんてレベルのもんじゃない気がするぞ。
嬉しそうにニコニコしている美少女のお顔を見つめつつ、今度暇ができたら、剣術に関して話を聞いてみようかな、と思った。
0
お気に入りに追加
32
あなたにおすすめの小説
ReBirth 上位世界から下位世界へ
小林誉
ファンタジー
ある日帰宅途中にマンホールに落ちた男。気がつくと見知らぬ部屋に居て、世界間のシステムを名乗る声に死を告げられる。そして『あなたが落ちたのは下位世界に繋がる穴です』と説明された。この世に現れる天才奇才の一部は、今のあなたと同様に上位世界から落ちてきた者達だと。下位世界に転生できる機会を得た男に、どのような世界や環境を希望するのか質問される。男が出した答えとは――
※この小説の主人公は聖人君子ではありません。正義の味方のつもりもありません。勝つためならどんな手でも使い、売られた喧嘩は買う人物です。他人より仲間を最優先し、面倒な事が嫌いです。これはそんな、少しずるい男の物語。
1~4巻発売中です。
公爵家次男はちょっと変わりモノ? ~ここは乙女ゲームの世界だから、デブなら婚約破棄されると思っていました~
松原 透
ファンタジー
異世界に転生した俺は、婚約破棄をされるため誰も成し得なかったデブに進化する。
なぜそんな事になったのか……目が覚めると、ローバン公爵家次男のアレスという少年の姿に変わっていた。
生まれ変わったことで、異世界を満喫していた俺は冒険者に憧れる。訓練中に、魔獣に襲われていたミーアを助けることになったが……。
しかし俺は、失敗をしてしまう。責任を取らされる形で、ミーアを婚約者として迎え入れることになった。その婚約者に奇妙な違和感を感じていた。
二人である場所へと行ったことで、この異世界が乙女ゲームだったことを理解した。
婚約破棄されるためのデブとなり、陰ながらミーアを守るため奮闘する日々が始まる……はずだった。
カクヨム様 小説家になろう様でも掲載してます。
異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。
久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。
事故は、予想外に起こる。
そして、異世界転移? 転生も。
気がつけば、見たことのない森。
「おーい」
と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。
その時どう行動するのか。
また、その先は……。
初期は、サバイバル。
その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。
有名になって、王都へ。
日本人の常識で突き進む。
そんな感じで、進みます。
ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。
異世界側では、少し非常識かもしれない。
面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。
魔力値1の私が大賢者(仮)を目指すまで
ひーにゃん
ファンタジー
誰もが魔力をもち魔法が使える世界で、アンナリーナはその力を持たず皆に厭われていた。
運命の【ギフト授与式】がやってきて、これでまともな暮らしが出来るかと思ったのだが……
与えられたギフトは【ギフト】というよくわからないもの。
だが、そのとき思い出した前世の記憶で【ギフト】の使い方を閃いて。
これは少し歪んだ考え方の持ち主、アンナリーナの一風変わった仲間たちとの日常のお話。
冒険を始めるに至って、第1章はアンナリーナのこれからを書くのに外せません。
よろしくお願いします。
この作品は小説家になろう様にも掲載しています。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
リョンコ
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
元ゲーマーのオタクが悪役令嬢? ごめん、そのゲーム全然知らない。とりま異世界ライフは普通に楽しめそうなので、設定無視して自分らしく生きます
みなみ抄花
ファンタジー
前世で死んだ自分は、どうやらやったこともないゲームの悪役令嬢に転生させられたようです。
女子力皆無の私が令嬢なんてそもそもが無理だから、設定無視して自分らしく生きますね。
勝手に転生させたどっかの神さま、ヒロインいじめとか勇者とか物語の盛り上げ役とかほんっと心底どうでも良いんで、そんなことよりチート能力もっとよこしてください。
まったく知らない世界に転生したようです
吉川 箱
ファンタジー
おっとりヲタク男子二十五歳成人。チート能力なし?
まったく知らない世界に転生したようです。
何のヒントもないこの世界で、破滅フラグや地雷を踏まずに生き残れるか?!
頼れるのは己のみ、みたいです……?
※BLですがBがLな話は出て来ません。全年齢です。
私自身は全年齢の主人公ハーレムものBLだと思って書いてるけど、全く健全なファンタジー小説だとも言い張れるように書いております。つまり健全なお嬢さんの癖を歪めて火のないところへ煙を感じてほしい。
111話までは毎日更新。
それ以降は毎週金曜日20時に更新します。
カクヨムの方が文字数が多く、更新も先です。
討妖の執剣者 ~魔王宿せし鉐眼叛徒~ (とうようのディーナケアルト)
LucifeR
ファンタジー
その日、俺は有限(いのち)を失った――――
どうも、ラーメンと兵器とHR/HM音楽のマニア、顔出しニコ生放送したり、ギャルゲーサークル“ConquistadoR(コンキスタドール)”を立ち上げたり、俳優やったり色々と活動中(有村架純さん/東山紀之さん主演・TBS主催の舞台“ジャンヌダルク”出演)の中学11年生・LucifeRです!
本作は“小説カキコ”様で、私が発表していた長編(小説大会2014 シリアス・ダーク部門4位入賞作)を加筆修正、挿絵を付けての転載です。
作者本人による重複投稿になります。
挿絵:白狼識さん
表紙:ラプターちゃん
† † † † † † †
文明の発達した現代社会ではあるが、解明できない事件は今なお多い。それもそのはず、これらを引き起こす存在は、ほとんどの人間には認識できないのだ。彼ら怪魔(マレフィクス)は、古より人知れず災いを生み出してきた。
時は2026年。これは、社会の暗部(かげ)で闇の捕食者を討つ、妖屠たちの物語である。
† † † † † † †
タイトル・・・主人公がデスペルタルという刀の使い手なので。
サブタイトルは彼の片目が魔王と契約したことにより鉐色となって、眼帯で封印していることから「隻眼」もかけたダブルミーニングです。
悪魔、天使などの設定はミルトンの“失楽園”をはじめ、コラン・ド・プランシーの“地獄の事典”など、キリス〇ト教がらみの文献を参考にしました。「違う学説だと云々」等、あるとは思いますが、フィクションを元にしたフィクションと受け取っていただければ幸いです。
天使、悪魔に興味のある方、厨二全開の詠唱が好きな方は、良かったら読んでみてください!
http://com.nicovideo.jp/community/co2677397
https://twitter.com/satanrising
ご感想、アドバイス等お待ちしています!
Fate/grand orderのフレンド申請もお待ちしていますw
※)アイコン写真はたまに変わりますが、いずれも本人です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる