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第1章 魔境で生きる

15話 湖の守護者

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驚くほど綺麗な女性を見て俺は固まってしまった。
それも仕方のない事だろう。こちらの世界に来て、まだここまで綺麗な女性は見たことがない

母親やメイドの子たちも綺麗だったが目の前にいる女性はそれ以上だ!
それに、母親やメイドの子達に会っていたのは5歳までだ、今の俺は8歳普通ならばそろそろ、ませはじめる頃だろう
世が世ならば、教員研修に来た綺麗なお姉さんに好きですと告白をしていてもおかしくはない年齢だ。

そんな事を脳内時間8秒のうちに考えた…目の前でリカエラがおーいおーいと叫んでいる
少々うっとうしい。

「ふふ、固まっちゃったわね」

「ふぁ!あ、あの」
変な声が出た、緊張しすぎだろ俺…しっかりしろ!

「ほらほら、みんながいっぺんに質問するから、困ってるじゃないのそこらへんにしておきなさいな」

「はーい」「あーい」「えー」「ぶーぶー」
妖精達はしぶしぶといった感じにちっていった

よかった見惚れて固まったとは思われてないな

「自己紹介させてもらうわね、私はこの湖の守護をしている水の精霊ヒネモアって言うの…あの子達が迷惑をかけてごめんなさいね」
申し訳なさそうに言ってくる

「そんな、全然へいきです、自分は………え~っと」

まだ、自分の名前を決めてなかった!

「言いにくいのなら、名乗らなくても大丈夫なのよ?」
ヒネモアさんは困っている俺に優しくささやく

「ヒネモアさんのお心遣い感謝いたします」

「ふふ、礼儀正しいのね」
ふぁ~!笑顔がまぶしい!



「あの…どうしてこの湖をこんなふうに隠しているんですか?」
気になることを聞いてみた

「それはね、この湖の中に封印されている物が原因なの」

「封印されている物?」

「そう、ここには500年以上前に魔王を倒した勇者の剣が封印されているの、勇者の剣には勇者の魔力と大陸1と言われた鍛冶師の魔力が込められていてとても強力になってるわ」

「本当ですか!」

「ええ、人間の手にあるといらぬ争いの火種になるから人が近づかない魔境で封印しているのよ、ただ封印していても魔力が漏れ出ていて魔獣や魔人が近寄って来るのよね、だから、ばれないよう結界を張っているってわけ」

ここそんな凄い場所だったのか!
リカエラ!妖精が見えるからってほいほい人を連れて来たらだめだろ!危機感がなさすぎる!
そんな事を思いリカエラを見る、他の妖精達と楽しそうに鬼ごっこをしている

勇者の剣か、使ってみたい衝動が起きるが今の俺は8歳、分不相応ってもんだろ

「そんな理由があったんですね…でも、自分みたいな人間を招き入れたりして大丈夫なんですか?」

「それなら心配しなくても大丈夫よ、妖精達は人の悪い感情に敏感だから、悪い人は連れてこないわ」

なるほど、妖精意外にやるな、

「だから、勇者の剣の話をした時のあなたの感情も丸わかりよ、ふふ」

な!使ってみたいと思ったのがバレてる!

「す、すいません…」

「いいのよ、すぐにその感情も消えた事だし、それよりお茶でも飲んで行ってちょうだい、久しぶりのお客さんでみんなソワソワしてるのよ」

確かに、妖精達がさっきからこっちをガン見してる

「それでは、お言葉に甘えて」

わーい!やったー!と離れたところで聞こえてくる

「やった!それじゃあ、こっちに来て」
嬉しそうにするヒネモアさん、今日1番の笑顔だ!

湖の端にある白いテーブル白い椅子の所まで案内された

それからは、妖精達に揉みくちゃにされながらの質問攻めであった

しんどい……




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