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3章。バフ・マスター、Lv6覚醒
53話。バフ・マスター、ドラゴンゾンビを倒す
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バフ・マスターのLv6ボーナス。『武器強化バフ』。
これは対象に指定した武器の攻撃力を5倍にする力のようだ。
「神剣グラムの攻撃力を強化する!」
『了解。神剣グラムの攻撃力を5倍に強化します。破邪の力も5倍に強化されました』
僕の宣言と共に、神剣グラムの刀身にまばゆい光が走る。
ドラゴンゾンビが、僕を叩き潰そうと豪腕を振り下ろしてきた。
それをかいくぐって、腕に斬撃を食らわせる。
「ギィヤアアアアア!」
ドラゴンゾンビが身の毛がよだつような絶叫を上げた。
ヤツは腕を斬り飛ばされ、切断面からは噴煙が上がっていた。
「再生しない!?」
剣聖イブが目を剥く。
強化された破邪の力が、ドラゴンゾンビの再生力を封じているようだった。
「そんなっ! 一体、何をしたの? 私の死霊術(ネクロマンシー)の不死の力が阻害されているですって?」
アンジェラが慌てふためく。
「イブ、援護してくれ。こいつの心臓を穿つ!」
「了解!」
イブが疾走して、ゼルギウスの剣をドラゴンゾンビの脚に叩き込んだ。
「イブの剣を強化だ!」
『システム。了解』
システムボイスが返答し、イブの剣がうなりを上げて乱れ飛ぶ。
ドラゴンゾンビが、脚をめちゃくちゃに切り刻まれ、態勢を崩した。
「今だ! 神剣グラムを強化!」
僕は全身の力を込めて跳躍。ドラゴンゾンビの心臓がある箇所に向けて、剣を突き刺した。
アンデッドは心臓を穿てば、土に還ると聞いたことがある。
「オォオオオオオッ!」
さらに神剣グラムを振って、苦痛の叫びを上げるドラゴンゾンビを八つ裂きにした。5倍に強化された破邪の力が、その身を滅ぼしていく。
「シグルドと並ぶ、私の最強の騎士が!?」
アンジェラが悲痛な声を上げた。
ドラゴンゾンビの身体が崩れて、夕闇の空に溶けるように消えていく。
「くぅっ……! これで勝ったと思わないことね。これから夜が来るわ。私の力がもっとも強大となる時間が。
誰にも邪魔はさせない。私はアーデルハイド攻略を成し遂げて、お母様とずっと幸せに……」
ドラゴンゾンビが完全に消滅すると、アンジェラの声もブツリと途切れた。
「おおおんっ……」
幽霊(レイス)たちは、統率を失ったようで、散り散りに逃げ出した。
放置しておけば厄介だが、ヤツらの掃討も後続のアーデルハイド軍に任せよう。
「お見事でございます。アベル様!」
ティファが駆け寄って来る。
幽霊(レイス)軍団の相手をひとりでしていた彼女は、服のあちこちが破れていた。
のぞいた白い肌に一瞬、ドキッとしながらも僕は告げる。
「ティファ! まだ終わりじゃないぞ。これからリディアを助けに行く!」
「はい!」
ティファは力を強く返事をした。
「リディア様には、危ないところを助けていただきました。今度は、私が助ける番です」
うん、ティファは本当にいいヤツだ。
「私も同行する。それにしても、アベル殿の力をすさまじい……」
剣聖イブも剣を鞘に収めながら、やって来る。
「バフ・マスターの力がまた進化されたのですね。ここまで進化するスキルというのは、歴史上でも類を見ないと思います。一体
、どこまで進化するのでしょう?」
「おかげで、レベルが1になってしまったけどな」
代償をそれなりに支払うことになってしまった。
その時、システムボイスが頭の中に響いた。
―――――――
ドラゴンゾンビを倒しました。
経験値を獲得しました!
レベルが25にアップしました!
名 前:アベル・ベオルブ
レベル:25(UP!)
―――――――
これは対象に指定した武器の攻撃力を5倍にする力のようだ。
「神剣グラムの攻撃力を強化する!」
『了解。神剣グラムの攻撃力を5倍に強化します。破邪の力も5倍に強化されました』
僕の宣言と共に、神剣グラムの刀身にまばゆい光が走る。
ドラゴンゾンビが、僕を叩き潰そうと豪腕を振り下ろしてきた。
それをかいくぐって、腕に斬撃を食らわせる。
「ギィヤアアアアア!」
ドラゴンゾンビが身の毛がよだつような絶叫を上げた。
ヤツは腕を斬り飛ばされ、切断面からは噴煙が上がっていた。
「再生しない!?」
剣聖イブが目を剥く。
強化された破邪の力が、ドラゴンゾンビの再生力を封じているようだった。
「そんなっ! 一体、何をしたの? 私の死霊術(ネクロマンシー)の不死の力が阻害されているですって?」
アンジェラが慌てふためく。
「イブ、援護してくれ。こいつの心臓を穿つ!」
「了解!」
イブが疾走して、ゼルギウスの剣をドラゴンゾンビの脚に叩き込んだ。
「イブの剣を強化だ!」
『システム。了解』
システムボイスが返答し、イブの剣がうなりを上げて乱れ飛ぶ。
ドラゴンゾンビが、脚をめちゃくちゃに切り刻まれ、態勢を崩した。
「今だ! 神剣グラムを強化!」
僕は全身の力を込めて跳躍。ドラゴンゾンビの心臓がある箇所に向けて、剣を突き刺した。
アンデッドは心臓を穿てば、土に還ると聞いたことがある。
「オォオオオオオッ!」
さらに神剣グラムを振って、苦痛の叫びを上げるドラゴンゾンビを八つ裂きにした。5倍に強化された破邪の力が、その身を滅ぼしていく。
「シグルドと並ぶ、私の最強の騎士が!?」
アンジェラが悲痛な声を上げた。
ドラゴンゾンビの身体が崩れて、夕闇の空に溶けるように消えていく。
「くぅっ……! これで勝ったと思わないことね。これから夜が来るわ。私の力がもっとも強大となる時間が。
誰にも邪魔はさせない。私はアーデルハイド攻略を成し遂げて、お母様とずっと幸せに……」
ドラゴンゾンビが完全に消滅すると、アンジェラの声もブツリと途切れた。
「おおおんっ……」
幽霊(レイス)たちは、統率を失ったようで、散り散りに逃げ出した。
放置しておけば厄介だが、ヤツらの掃討も後続のアーデルハイド軍に任せよう。
「お見事でございます。アベル様!」
ティファが駆け寄って来る。
幽霊(レイス)軍団の相手をひとりでしていた彼女は、服のあちこちが破れていた。
のぞいた白い肌に一瞬、ドキッとしながらも僕は告げる。
「ティファ! まだ終わりじゃないぞ。これからリディアを助けに行く!」
「はい!」
ティファは力を強く返事をした。
「リディア様には、危ないところを助けていただきました。今度は、私が助ける番です」
うん、ティファは本当にいいヤツだ。
「私も同行する。それにしても、アベル殿の力をすさまじい……」
剣聖イブも剣を鞘に収めながら、やって来る。
「バフ・マスターの力がまた進化されたのですね。ここまで進化するスキルというのは、歴史上でも類を見ないと思います。一体
、どこまで進化するのでしょう?」
「おかげで、レベルが1になってしまったけどな」
代償をそれなりに支払うことになってしまった。
その時、システムボイスが頭の中に響いた。
―――――――
ドラゴンゾンビを倒しました。
経験値を獲得しました!
レベルが25にアップしました!
名 前:アベル・ベオルブ
レベル:25(UP!)
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