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妖怪学園入学試験!!
妖怪学園入学試験!!(1)
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わたしはお兄ちゃんと剣士くん、それに雪姫ちゃんと一緒に電車に乗っていた。普通科には必ず入れるから、これから電車通学になるのかと思うと少し大人になった気がする。
乗り換えなどはなく通学できるのは嬉しい。電車は慣れてないから何度も電車の乗り換えがあったら混乱して道に迷っちゃいそうだ。
「剣士くんも雪姫ちゃんも慣れているんだね、意外だなぁ」
「わっちは汽車の時代から乗っていたでありんす。お兄様はカラクリが好きでありんしたからなぁ」
「ああ、いつか飛行機とか宇宙船にも乗ってみたいぞ!」
飛行機はともかく宇宙船は難しそうだなぁ。それとも妖怪ならそうでもないのだろうか。
「ぼくと雪姫さんは中等部の東大コースを受験するけど、剣士くんはどこを受験するの?」
そういえば聞いていなかったな。みんな中等部だと、わたしだけが初等部で少し寂しい。新しく友達ができるかも不安だし。
「ぼくもクリエイターコースを受験するつもりだ」
「え? 本当?」
「ああ、試験は妖怪専用の妖怪入試を受ける」
「妖怪入試? そんなの、パンフレットには書いてなかったけど……」
「妖怪専用の試験でありんす。妖怪はこれで高校や大学も受験できるでありんす」
えー、なんかずるいな。どんな試験なんだろう。
「人の試験より、自分のことを心配しろ。ぼくはいおりが入るからクリエイターコースを選んだんだぞ」
え、なに? 意外だな。わたしともっと親しくなりたいとか?
「最近は負の妖気が減ってきているからな。人間は本当に興味深い」
「なーんだ、そういう理由か。でも、剣士くんならかっこいいからアイドルとかになれるかもね」
「なんだ、そのアイドルって?」
ああ、アイドルを知らないのか。300年も寝ていたら仕方ないよね。
「テレビとか映画に出てる人だよ」
「ああ、スマホで見せてもらったぞ。役者みたいなものか。今の時代は本当に面白いな。ぼくはなんでも一番にならないと気が済まないんだ。妖怪王だからアイドルでも一番になってやろう」
剣士くんの言葉に、周りの乗客はこいつは何を言っているんだという視線で見つめてきた。わたしは妖怪王っていうすごい妖怪だって知ってるけど、普通の子どもがトップアイドルになると言っていても、まだ現実を知らない夢見がちな子どもくらいにしか思わないだろうな。
「あ、妖怪学園だ!」
兄の言葉で車窓から学園を見る。駅の線路沿いに学校があって、都会の駅から徒歩5分という良い場所に建っているらしい。受験生と思われる子どもたちが鉄製の立派な高い門をくぐっていた。緑の蔦が絡まる赤レンガ作りの立派で古そうな校舎がそびえ立っている。
「試験頑張ろうね! みんなで第一希望に合格しよう!」
「「おおっ!!」」
わたしの言葉にお兄ちゃんや雪姫ちゃん、剣士くんが反応してくれたのがすごく嬉しかった。
乗り換えなどはなく通学できるのは嬉しい。電車は慣れてないから何度も電車の乗り換えがあったら混乱して道に迷っちゃいそうだ。
「剣士くんも雪姫ちゃんも慣れているんだね、意外だなぁ」
「わっちは汽車の時代から乗っていたでありんす。お兄様はカラクリが好きでありんしたからなぁ」
「ああ、いつか飛行機とか宇宙船にも乗ってみたいぞ!」
飛行機はともかく宇宙船は難しそうだなぁ。それとも妖怪ならそうでもないのだろうか。
「ぼくと雪姫さんは中等部の東大コースを受験するけど、剣士くんはどこを受験するの?」
そういえば聞いていなかったな。みんな中等部だと、わたしだけが初等部で少し寂しい。新しく友達ができるかも不安だし。
「ぼくもクリエイターコースを受験するつもりだ」
「え? 本当?」
「ああ、試験は妖怪専用の妖怪入試を受ける」
「妖怪入試? そんなの、パンフレットには書いてなかったけど……」
「妖怪専用の試験でありんす。妖怪はこれで高校や大学も受験できるでありんす」
えー、なんかずるいな。どんな試験なんだろう。
「人の試験より、自分のことを心配しろ。ぼくはいおりが入るからクリエイターコースを選んだんだぞ」
え、なに? 意外だな。わたしともっと親しくなりたいとか?
「最近は負の妖気が減ってきているからな。人間は本当に興味深い」
「なーんだ、そういう理由か。でも、剣士くんならかっこいいからアイドルとかになれるかもね」
「なんだ、そのアイドルって?」
ああ、アイドルを知らないのか。300年も寝ていたら仕方ないよね。
「テレビとか映画に出てる人だよ」
「ああ、スマホで見せてもらったぞ。役者みたいなものか。今の時代は本当に面白いな。ぼくはなんでも一番にならないと気が済まないんだ。妖怪王だからアイドルでも一番になってやろう」
剣士くんの言葉に、周りの乗客はこいつは何を言っているんだという視線で見つめてきた。わたしは妖怪王っていうすごい妖怪だって知ってるけど、普通の子どもがトップアイドルになると言っていても、まだ現実を知らない夢見がちな子どもくらいにしか思わないだろうな。
「あ、妖怪学園だ!」
兄の言葉で車窓から学園を見る。駅の線路沿いに学校があって、都会の駅から徒歩5分という良い場所に建っているらしい。受験生と思われる子どもたちが鉄製の立派な高い門をくぐっていた。緑の蔦が絡まる赤レンガ作りの立派で古そうな校舎がそびえ立っている。
「試験頑張ろうね! みんなで第一希望に合格しよう!」
「「おおっ!!」」
わたしの言葉にお兄ちゃんや雪姫ちゃん、剣士くんが反応してくれたのがすごく嬉しかった。
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