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御曹司のやんごとなき恋愛事情.77
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「ただいま~。ごめん遅くなって」
夜九時を回った頃、優子はマンションに着いた。
「おかえり。今日は俺の方が早かったな。飯作っといたから、すぐ食べられるぞ」
「わぁ、ありがとう。助かる~」
伊波はマメだ。
一人暮らしで、外食やコンビニ弁当ばかりになってしまう男性と、その逆で家事にハマってしまうタイプがいる。
伊波はどうやら後者だったようで、先に帰った時はほとんど家事をやってくれる。
このまま優子が自分の気持ちに蓋をしたままでいれば、一緒に暮らすには申し分のない相手だ。
しかし、そのせいで優子はさらに良心の呵責に苦しむ。
自分以外の、本当に伊波を愛してくれる人と結婚したなら、それが彼が本当に幸せになる道のはずだから。
今のままでは、伊波は優子の気持ちが俊介のところに行かない様に利用されているだけでその人生を終えることになってしまう。
そんな伊波への申し訳なさも全て含めて、優子は背負っていくつもりでいたのだ。
それが、この間の海外視察、そして今回の渡米と二つ続いただけで簡単に揺らいでしまった。
ダメだ・・・。
こんな事じゃ。
これからもっと過酷な未来が待ち構えているのだ。
俊介がどこかの大企業のお嬢さんと結婚すること、そして子供が生まれること、それを間近で見守り続けること・・・。
全て想定してもなお、俊介のそばにいたいと思ったから、伊波と結婚することを決意したのだ。
それなのにこのざまはなんだ。
優子は全ては俊介の幸せのためだと今一度自分に言い聞かせた。
ただ、この間俊介にあった時、『優子が自分のものにならないなら、社長になっても生きてる意味が無い』というようなことを言っていた。
その言葉が気にならないかと言えば嘘になる。
しかし、自分の気持ちはいつでも、一生俊介とともにある。
たとえ伝えることが出来なくても・・・。
だから、優子は自分の行動を変えるつもりはなかった。
これまで通り、いや、これまで以上に盤石の態勢で自分の決めた道を進んでいこう。
こうして、俊介と優子の想いは平行線のまま、互いの思いだけはより強固になったのだった。
そのためには、まず、伊波との関係を強固なものにしなければならない。
その夜、優子はベッドに入ると自分から伊波にキスをした。
「ゆ、優子・・・」
「このところ疲れてて・・・、ずっとご無沙汰でごめんね」
「む、む、無理しなくていいんだよ・・・」
伊波はそう言っておきながら、一気に体温が上昇していくのがわかる。
何度体を重ねても、優子の前ではまるでウブな高校生の様になってしまう。
「優子・・・」
伊波は優子の反応を確かめながらキスを深くしていった。
そして、パジャマの裾から手を忍ばせ、その胸に触れるころには、自身は既に完全体になってしまった。
痛い・・・、はち切れそうだ・・・。
もう優子の体に触れているだけで、勝手にイッてしまいそうだ。
「賢二さん」
ベッドで優子に下の名を呼ばれるのはさらにくる。
そんな伊波の気持ちを知ってか知らずか、優子は伊波の彼自身に手を伸ばしてきた。
夜九時を回った頃、優子はマンションに着いた。
「おかえり。今日は俺の方が早かったな。飯作っといたから、すぐ食べられるぞ」
「わぁ、ありがとう。助かる~」
伊波はマメだ。
一人暮らしで、外食やコンビニ弁当ばかりになってしまう男性と、その逆で家事にハマってしまうタイプがいる。
伊波はどうやら後者だったようで、先に帰った時はほとんど家事をやってくれる。
このまま優子が自分の気持ちに蓋をしたままでいれば、一緒に暮らすには申し分のない相手だ。
しかし、そのせいで優子はさらに良心の呵責に苦しむ。
自分以外の、本当に伊波を愛してくれる人と結婚したなら、それが彼が本当に幸せになる道のはずだから。
今のままでは、伊波は優子の気持ちが俊介のところに行かない様に利用されているだけでその人生を終えることになってしまう。
そんな伊波への申し訳なさも全て含めて、優子は背負っていくつもりでいたのだ。
それが、この間の海外視察、そして今回の渡米と二つ続いただけで簡単に揺らいでしまった。
ダメだ・・・。
こんな事じゃ。
これからもっと過酷な未来が待ち構えているのだ。
俊介がどこかの大企業のお嬢さんと結婚すること、そして子供が生まれること、それを間近で見守り続けること・・・。
全て想定してもなお、俊介のそばにいたいと思ったから、伊波と結婚することを決意したのだ。
それなのにこのざまはなんだ。
優子は全ては俊介の幸せのためだと今一度自分に言い聞かせた。
ただ、この間俊介にあった時、『優子が自分のものにならないなら、社長になっても生きてる意味が無い』というようなことを言っていた。
その言葉が気にならないかと言えば嘘になる。
しかし、自分の気持ちはいつでも、一生俊介とともにある。
たとえ伝えることが出来なくても・・・。
だから、優子は自分の行動を変えるつもりはなかった。
これまで通り、いや、これまで以上に盤石の態勢で自分の決めた道を進んでいこう。
こうして、俊介と優子の想いは平行線のまま、互いの思いだけはより強固になったのだった。
そのためには、まず、伊波との関係を強固なものにしなければならない。
その夜、優子はベッドに入ると自分から伊波にキスをした。
「ゆ、優子・・・」
「このところ疲れてて・・・、ずっとご無沙汰でごめんね」
「む、む、無理しなくていいんだよ・・・」
伊波はそう言っておきながら、一気に体温が上昇していくのがわかる。
何度体を重ねても、優子の前ではまるでウブな高校生の様になってしまう。
「優子・・・」
伊波は優子の反応を確かめながらキスを深くしていった。
そして、パジャマの裾から手を忍ばせ、その胸に触れるころには、自身は既に完全体になってしまった。
痛い・・・、はち切れそうだ・・・。
もう優子の体に触れているだけで、勝手にイッてしまいそうだ。
「賢二さん」
ベッドで優子に下の名を呼ばれるのはさらにくる。
そんな伊波の気持ちを知ってか知らずか、優子は伊波の彼自身に手を伸ばしてきた。
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