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社長の奴隷.21
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「どうぞ」
「お邪魔します」
「この部屋のこと社長から聞いてるんだよね?私の雇用条件、住み込みだって。で、家具なんかはあらかじめ揃ってたの使ってるから、すごくシンプルでしょ」
「そ、そうですね・・・、確かに、若い女の子の部屋にしては、家具や電化製品がシブイですね」
「だからね、せめてカーテンとかクッションは可愛いのにしようと思って、全部フリフリのレースにしてみたんだけど、かえって浮いちゃって」
美緒は苦笑いをする。
「まあ、いいじゃないですか。住めば都っていうし。なにより、家賃がかからないなんて、最高じゃないですか。僕の住んでる古いアパートなんて六畳一間のくせに五万もするんですから」
「そ、そうだよね。本当は文句なんてないんだけど、やっぱり男の子が来たりするとちょっと気になるっていうか・・・可愛い部屋だったらなって思っちゃうの。あ、でも、来てくれる男友達なんていないんだけどね・・・、ははっ」
藤巻さん・・・、可愛いな。
昼間のセクシーな雰囲気とは打って変わって、美緒の本来持っている素朴な一面が信楽の心をくすぐる。
「焼うどんにするけど、嫌いじゃない?」
「ええ、大丈夫です。手伝いましょうか」
「いいよ、そんなことしてもらったら、お礼にならないじゃん。テレビでも見てゆっくりしてて」
「はあ・・・」
そう言われては、座っているしかない。
信楽はテレビをつけはしたものの、居間と仕切りのないキッチンに立つ美緒の後姿を盗み見していた。
身長はギリギリ一六〇センチくらいだろうか。
服を着ていれば華奢に見えるけれど、その中身は、予想に反して豊満だ。
ミニスカートから伸びている綺麗な素足は、触ったらどんな感じがするんだろうなどと、不埒なことを考えてしまう。
人のことを頭の中で勝手に裸にしてしまう自分のスケベな思考に、信楽は激しく動揺する。
いけない・・・、この会社に入ってからというもの、自分の中のエロスが加速度的に増殖している。
まだ、童貞なのに・・・。
知識だけがどんどん増えて、頭でっかちになっている。
「は~い、出来ましたよ~」
ホカホカ湯気を立てた山盛りの焼うどんを、美緒は信楽の前のローテーブルに置いた。
自分の分も持ってくると、信楽の前に座った。
「さあ、食べて食べて」
「は、はい、では、お言葉に甘えて、いただきます」
「いただきま~す」
「熱っ、あ、うまい!」
「ほんと?よかった!」
ニッコリ笑うとまだ幼ささえ残る童顔の美緒が、昼間レンズの向こうでは大人の色気を溢れさせていた。
そのギャップが信楽の身体の芯を疼かせる。
余計なことを考えないように夢中でかき込み、あっという間に大盛りのうどんを平らげてしまった。
「うわあ、すごい食欲!お昼はお弁当のサイズ普通なのに、夜はいつもこんなに食べるの?」
「ま、まあ、時々・・・」
俺は、アホか・・・。
あんなので動揺してたら、この仕事はとても続けられないぞ。
「ねえ、聞いていい?」
女性がこういう問いかけをする時は、だいたいその内容は決まっている。
信楽は見てくれはいい方だから、声を掛けられることは多い。
だが、そのあまりの無表情とノリの悪さのせいで、交際にまで至らないだけで。
「お邪魔します」
「この部屋のこと社長から聞いてるんだよね?私の雇用条件、住み込みだって。で、家具なんかはあらかじめ揃ってたの使ってるから、すごくシンプルでしょ」
「そ、そうですね・・・、確かに、若い女の子の部屋にしては、家具や電化製品がシブイですね」
「だからね、せめてカーテンとかクッションは可愛いのにしようと思って、全部フリフリのレースにしてみたんだけど、かえって浮いちゃって」
美緒は苦笑いをする。
「まあ、いいじゃないですか。住めば都っていうし。なにより、家賃がかからないなんて、最高じゃないですか。僕の住んでる古いアパートなんて六畳一間のくせに五万もするんですから」
「そ、そうだよね。本当は文句なんてないんだけど、やっぱり男の子が来たりするとちょっと気になるっていうか・・・可愛い部屋だったらなって思っちゃうの。あ、でも、来てくれる男友達なんていないんだけどね・・・、ははっ」
藤巻さん・・・、可愛いな。
昼間のセクシーな雰囲気とは打って変わって、美緒の本来持っている素朴な一面が信楽の心をくすぐる。
「焼うどんにするけど、嫌いじゃない?」
「ええ、大丈夫です。手伝いましょうか」
「いいよ、そんなことしてもらったら、お礼にならないじゃん。テレビでも見てゆっくりしてて」
「はあ・・・」
そう言われては、座っているしかない。
信楽はテレビをつけはしたものの、居間と仕切りのないキッチンに立つ美緒の後姿を盗み見していた。
身長はギリギリ一六〇センチくらいだろうか。
服を着ていれば華奢に見えるけれど、その中身は、予想に反して豊満だ。
ミニスカートから伸びている綺麗な素足は、触ったらどんな感じがするんだろうなどと、不埒なことを考えてしまう。
人のことを頭の中で勝手に裸にしてしまう自分のスケベな思考に、信楽は激しく動揺する。
いけない・・・、この会社に入ってからというもの、自分の中のエロスが加速度的に増殖している。
まだ、童貞なのに・・・。
知識だけがどんどん増えて、頭でっかちになっている。
「は~い、出来ましたよ~」
ホカホカ湯気を立てた山盛りの焼うどんを、美緒は信楽の前のローテーブルに置いた。
自分の分も持ってくると、信楽の前に座った。
「さあ、食べて食べて」
「は、はい、では、お言葉に甘えて、いただきます」
「いただきま~す」
「熱っ、あ、うまい!」
「ほんと?よかった!」
ニッコリ笑うとまだ幼ささえ残る童顔の美緒が、昼間レンズの向こうでは大人の色気を溢れさせていた。
そのギャップが信楽の身体の芯を疼かせる。
余計なことを考えないように夢中でかき込み、あっという間に大盛りのうどんを平らげてしまった。
「うわあ、すごい食欲!お昼はお弁当のサイズ普通なのに、夜はいつもこんなに食べるの?」
「ま、まあ、時々・・・」
俺は、アホか・・・。
あんなので動揺してたら、この仕事はとても続けられないぞ。
「ねえ、聞いていい?」
女性がこういう問いかけをする時は、だいたいその内容は決まっている。
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