白い結婚のはずなのに、なぜ私を殺そうとしたのですか？ など、恋愛小説短編集

迷惑系配信者の彼が、裏では迷惑なくらい溺愛してきます

終

「うぃっすタケヤでーす。久しぶりですね皆さん」
「あ、あの。アズサ……です」

　なぜ私が生放送に？

　“アズサたんチュッチュ"
　"待ってたぞタケヤ！"
　"動画投稿も再開してくれるのかな？"
　“【5000円】アズサカワイイ！"

「ええぇ！？　ご、ご、ごせ……。ありがとうございます！」
「今日はみんなにお知らせがあります。実はアズサと結婚しまして、カップルチャンネルをやろうかなと思ってます！」

　へぇ、カップルチャンネルか。過激な動画で心を疲弊させるよりはいいかもね。
　……カップルチャンネル！？

「だ、だ、誰とやるのよ！」
「あははっ。アズサに決まってるじゃないか！」
「へ？　わ、私！？　聞いてないんだけど！？」
「……アズサ。実はね、言ってなかったんだ」

　"何このドッキリwww"
　"アズサちゃんいいキャラしてんなぁ"
　"応援してるぞ！"
　"こんな酷いこと旦那、早く離婚した方がいいぞ！"

　今まで助けられてばかりだった私が、タケヤを守ってあげられるかもしれない。
　どうなるかは分からないけど、不思議と不安はなかった。タケヤを信頼しているから。
　　
　これからもずっと、彼と一緒に歩いていく。

　—完—