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Bloody hood A
願い事
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僕も最初聞いた時にまず思ったことはそれじゃあ意味ないじゃないかと言うことです。
他の人たちは何一つ疑問に持つことなく、ただ水晶を取るだけだということしか教えられませんでした。
だから僕は書物を漁って調べて知ることができました。
「マリィはここで何を願いますか?何を願っても叶いますよ?...今すぐと言う訳ではありませんけどね」
「ふぅん...なら、お婆ちゃんが長生きするように願うわ」
彼女は嘘をついているな、と思いました。
昔から、嘘がよく飛び交っていた所にいたからか、嘘に他の人たちよりは敏感なのです。
そんなこと一切願っていない。
泉に嘘の願いを祈ってどうするのでしょうか?
願いを叶える泉なのにはなんで嘘をつくのか。
その嘘の方が叶って欲しいと思っているのか。
なんて推測したって時間の無駄です。
いくら僕が考えたって、真実は本人しか知りませんから。
本人の口から言わせた方が楽でしょう?簡単に話してはくれなさそうなので、しばらく待つ必要がありますが。
僕もお願い事をしてみましょうか。
そういえば、昔、星に願いをなんて言葉があったって先輩から聞いた気がします。
その時、先輩は何を願ったって言ったんでしたっけ。
先輩の事なら、なんでもわかって、記憶しているはずなのにあれ、おかしいな。
先輩のお願い事が思い出せないや...
だから、泉にお願いする事は先輩のお願い事を思い出すことにすることにしました。
もう一つの、僕の本望の方は、泉なんかに頼らなくたって叶う物です。
ルール通りに動いて、必要な物を集めてノルマを果たし続ければいつかは叶う物なのです。
それがいつになるかはわかりませんが、必ず叶うはずなのです。
今はまだ、僕を含めて2名しかいません。
もう1人は大して使えないので、実質1人のようなものですか。
そのうち他の人間も戦力になるはずです。
そうしたら、今よりも効率が良くなって、僕の悲願が叶う日がより早まるはずなのですから...
あぁ、早く目覚めてくれれば良いのに。
なんて考えていれば、マリィが目を開けます。
どうやら祈り終わったようですね。僕のことを見つめてきます。
恐らく次はどこに行くのかと聞くのを迷っている、という感じでしょうか。
僕はとりあえず泉から出ることを提案しました。
充分泉は堪能したでしょうし、このままここにいても何にもなりません。
無駄なだけです。
泉から出た時、村の中はもう夕陽が沈み始めていて、空はまるで炎のような色をしていました。
他の人たちは何一つ疑問に持つことなく、ただ水晶を取るだけだということしか教えられませんでした。
だから僕は書物を漁って調べて知ることができました。
「マリィはここで何を願いますか?何を願っても叶いますよ?...今すぐと言う訳ではありませんけどね」
「ふぅん...なら、お婆ちゃんが長生きするように願うわ」
彼女は嘘をついているな、と思いました。
昔から、嘘がよく飛び交っていた所にいたからか、嘘に他の人たちよりは敏感なのです。
そんなこと一切願っていない。
泉に嘘の願いを祈ってどうするのでしょうか?
願いを叶える泉なのにはなんで嘘をつくのか。
その嘘の方が叶って欲しいと思っているのか。
なんて推測したって時間の無駄です。
いくら僕が考えたって、真実は本人しか知りませんから。
本人の口から言わせた方が楽でしょう?簡単に話してはくれなさそうなので、しばらく待つ必要がありますが。
僕もお願い事をしてみましょうか。
そういえば、昔、星に願いをなんて言葉があったって先輩から聞いた気がします。
その時、先輩は何を願ったって言ったんでしたっけ。
先輩の事なら、なんでもわかって、記憶しているはずなのにあれ、おかしいな。
先輩のお願い事が思い出せないや...
だから、泉にお願いする事は先輩のお願い事を思い出すことにすることにしました。
もう一つの、僕の本望の方は、泉なんかに頼らなくたって叶う物です。
ルール通りに動いて、必要な物を集めてノルマを果たし続ければいつかは叶う物なのです。
それがいつになるかはわかりませんが、必ず叶うはずなのです。
今はまだ、僕を含めて2名しかいません。
もう1人は大して使えないので、実質1人のようなものですか。
そのうち他の人間も戦力になるはずです。
そうしたら、今よりも効率が良くなって、僕の悲願が叶う日がより早まるはずなのですから...
あぁ、早く目覚めてくれれば良いのに。
なんて考えていれば、マリィが目を開けます。
どうやら祈り終わったようですね。僕のことを見つめてきます。
恐らく次はどこに行くのかと聞くのを迷っている、という感じでしょうか。
僕はとりあえず泉から出ることを提案しました。
充分泉は堪能したでしょうし、このままここにいても何にもなりません。
無駄なだけです。
泉から出た時、村の中はもう夕陽が沈み始めていて、空はまるで炎のような色をしていました。
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