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四章 雪闇ブラッド
運命に石を投げる
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そう自分自身に言い聞かせる。
だって見て欲しいもん。
でも、凪は理久と強い絆で結ばれているから。
それが凄く、憎い。
羨ましくて仕方がない。
いいな、いいな。
凪は俺の顔を見つめる。
そのまましばらく見つめた後、
「ね、雪はさ。怖いんでしょ。僕が理久に取られちゃいそうでさ。それが怖いんでしょ」
そう凪は俺の心の内を見透かすように言って、微笑む。
「どうしてそんな事言うのかわからないな」
そう俺が言う。
別に誤魔化したいわけじゃないけれど。
ただ、認めたく無かっただけだ。
凪はいたずらっ子のような顔をする。
「だってさぁ、そうじゃなきゃそんな事言わないと思うんだよね」
僕の勘違いだったらごめんね、なんて凪は言ってそう結論づける。
どうなの?なんてこちらに上目遣いを向けながら。
答えなんてわかってる癖に。
分かってないふりをしてこっちを見て探ってくるんだ。
わざと言わせようとしてくるんだ。
「そう言うの、何だかずるいと思うんだけどな…。それって俺だけ?」
そう凪に問いかけると、
「さぁ、僕も知らないよ。ただ、僕は質問をしているだけだしね」
そう凪は答える。
それに耐えられなくなってしまって。
「…。そう、だよ。そう言うの、くそダセェって思うけど。そうなんだよな」
そう俺は言葉を吐いた。
凪はそ、なんて言って、俺の言葉の続きを待っている。
その瞳はこちらを真っ直ぐ見つめていて。
嘘や誤魔化しは通用しないと語っているようだった。
その瞳の引力に負けて、こちらも少しずつ、言葉を引き出される。
「だって、凪と理久ってさ。なんか不思議な繋がりがあるじゃん。普通の人には絶対理解出来ないようにさ。こんな事言いたくないけど運命の赤い糸に繋がれてる、みたいな」
自分で言ってて馬鹿らしいって気持ちと、理久に勝てるわけないやって気持ちが強くなっていく。
それが何だかとても嫌で。
運命なんて言葉はこの世界から消えて仕舞えばいいのに、なんて思った。
それくらい、憎いと思ってしまった。
そんな自分がやっぱり嫌だった。
そんな言葉に今まで縋ったりしていたからだろうか。
自己嫌悪が強まった気がして。
凪は黙って聞いて、それから、そうだよ、なんて言った。
「僕ね、理久とは不思議な何かを感じているんだ。呪いのせいかもね。だって、僕らの呪いってお互いが存在する為にあるような気がするしさ。だから、僕は理久に運命と呼べる位のないかがあるような気がしてるのは確かだ」
そう凪は俺の問いかけに返した。
だって見て欲しいもん。
でも、凪は理久と強い絆で結ばれているから。
それが凄く、憎い。
羨ましくて仕方がない。
いいな、いいな。
凪は俺の顔を見つめる。
そのまましばらく見つめた後、
「ね、雪はさ。怖いんでしょ。僕が理久に取られちゃいそうでさ。それが怖いんでしょ」
そう凪は俺の心の内を見透かすように言って、微笑む。
「どうしてそんな事言うのかわからないな」
そう俺が言う。
別に誤魔化したいわけじゃないけれど。
ただ、認めたく無かっただけだ。
凪はいたずらっ子のような顔をする。
「だってさぁ、そうじゃなきゃそんな事言わないと思うんだよね」
僕の勘違いだったらごめんね、なんて凪は言ってそう結論づける。
どうなの?なんてこちらに上目遣いを向けながら。
答えなんてわかってる癖に。
分かってないふりをしてこっちを見て探ってくるんだ。
わざと言わせようとしてくるんだ。
「そう言うの、何だかずるいと思うんだけどな…。それって俺だけ?」
そう凪に問いかけると、
「さぁ、僕も知らないよ。ただ、僕は質問をしているだけだしね」
そう凪は答える。
それに耐えられなくなってしまって。
「…。そう、だよ。そう言うの、くそダセェって思うけど。そうなんだよな」
そう俺は言葉を吐いた。
凪はそ、なんて言って、俺の言葉の続きを待っている。
その瞳はこちらを真っ直ぐ見つめていて。
嘘や誤魔化しは通用しないと語っているようだった。
その瞳の引力に負けて、こちらも少しずつ、言葉を引き出される。
「だって、凪と理久ってさ。なんか不思議な繋がりがあるじゃん。普通の人には絶対理解出来ないようにさ。こんな事言いたくないけど運命の赤い糸に繋がれてる、みたいな」
自分で言ってて馬鹿らしいって気持ちと、理久に勝てるわけないやって気持ちが強くなっていく。
それが何だかとても嫌で。
運命なんて言葉はこの世界から消えて仕舞えばいいのに、なんて思った。
それくらい、憎いと思ってしまった。
そんな自分がやっぱり嫌だった。
そんな言葉に今まで縋ったりしていたからだろうか。
自己嫌悪が強まった気がして。
凪は黙って聞いて、それから、そうだよ、なんて言った。
「僕ね、理久とは不思議な何かを感じているんだ。呪いのせいかもね。だって、僕らの呪いってお互いが存在する為にあるような気がするしさ。だから、僕は理久に運命と呼べる位のないかがあるような気がしてるのは確かだ」
そう凪は俺の問いかけに返した。
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