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四章 雪闇ブラッド
まともになりたい
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なので多少金銭感覚が狂っているところがある。
多少、というかかなり。
まず、買い物する時に値段なんて見ない。
僕も石の塔で暮らしていた時には値段なんて見ていなかったけど。
それとこれとはレベルが違うのだ。
僕は生活に必要なものを買っていたのに対して、美空は僕へのプレゼントばかりを買うのだ。
それこそ、豪華な金品だとか、宝石だとか。
世間から見たら宝物と称されるものを普通に買うのだ。
もしも今日、僕と美空の二人きりで来ていたら。
きっと貸切にしているだろうし。
これで二人きりですね、なんて笑うんだろう。
それで貸切にした理由を聞けば、
「ずっと二人で遊んでいたいからですよ」
なんて言うんだろうな。
他の人もいて、二人きりになれないのを分かっているからしないだけだろう。
無意味だと分かりきっていることをするほど美空は馬鹿じゃないから。
そこらへんの計算もちゃんと出来るから。
だから少し厄介なのだ。
けど、雪と闇奈のこの発言を聞いたら。
絶対対抗心燃やして貸切にしようとするだろう。
僕は学校に来て。
色々と生活して。
普通の生活というものを知った。
普通の金銭感覚というものも知ったし。
お金があれば楽に過ごせる事も知った。
石の塔にいたときは無意味な光る石だったのが。
大切にすべき存在だと言うことを知った。
途端に宝物に見えたりして。
確かに狩りも楽しかったけれど。
やっぱり大変だ。
自分で全て処理しなければいけない。
どこに獲物がいるか探して、それをちゃんと殺して。
死体の皮を剥いで。
ちゃんと食べやすいように肉と骨と内臓を分けて。
肉以外は全部街に売り払う。
どうせ魔法で倉庫なんていくらでも作れるのだから。
でも、お金があれば自分で処理しなくても。
誰かが処理してくれたものを食べれる。
もっと美味しいものも食べれる。
僕には焼くだとか、煮るしか出来ないものも。
肉をクリームと絡めてシチューにしてみたり。
ソースをかけてみたり。
色々な美味しいものがある。
そりゃあ、処理したらお金ももらえるし、僕も食べれるから良いけどさ。
でもたまには楽したいのだ。
ずっとそんな生活もそこそこ苦痛なのだ。
それでも食べなければ死んでしまうから続けるけれど。
そういう意味ではお金って凄く大切。
お金があればなんでも出来るもの。
ふかふかのベッドで眠ったり。
みんなで生活するスペースを手に入れたり。
娯楽を手に入れたり。
そんな色々な手段に使える。
いわゆる万能な道具なのだ。
手段なのだ。
お金の大切さを知ってしまった今。
無駄に使うような事はしたくないし、僕の為に余分に使わないで欲しいという気持ちもある。
そういうのは余計なお世話とかかもしれないけど。
まぁ、一応無限には稼げるけども。
だってこの世界魔物の被害とか多いし。
討伐依頼なんて毎日腐る程あるらしい。
多少、というかかなり。
まず、買い物する時に値段なんて見ない。
僕も石の塔で暮らしていた時には値段なんて見ていなかったけど。
それとこれとはレベルが違うのだ。
僕は生活に必要なものを買っていたのに対して、美空は僕へのプレゼントばかりを買うのだ。
それこそ、豪華な金品だとか、宝石だとか。
世間から見たら宝物と称されるものを普通に買うのだ。
もしも今日、僕と美空の二人きりで来ていたら。
きっと貸切にしているだろうし。
これで二人きりですね、なんて笑うんだろう。
それで貸切にした理由を聞けば、
「ずっと二人で遊んでいたいからですよ」
なんて言うんだろうな。
他の人もいて、二人きりになれないのを分かっているからしないだけだろう。
無意味だと分かりきっていることをするほど美空は馬鹿じゃないから。
そこらへんの計算もちゃんと出来るから。
だから少し厄介なのだ。
けど、雪と闇奈のこの発言を聞いたら。
絶対対抗心燃やして貸切にしようとするだろう。
僕は学校に来て。
色々と生活して。
普通の生活というものを知った。
普通の金銭感覚というものも知ったし。
お金があれば楽に過ごせる事も知った。
石の塔にいたときは無意味な光る石だったのが。
大切にすべき存在だと言うことを知った。
途端に宝物に見えたりして。
確かに狩りも楽しかったけれど。
やっぱり大変だ。
自分で全て処理しなければいけない。
どこに獲物がいるか探して、それをちゃんと殺して。
死体の皮を剥いで。
ちゃんと食べやすいように肉と骨と内臓を分けて。
肉以外は全部街に売り払う。
どうせ魔法で倉庫なんていくらでも作れるのだから。
でも、お金があれば自分で処理しなくても。
誰かが処理してくれたものを食べれる。
もっと美味しいものも食べれる。
僕には焼くだとか、煮るしか出来ないものも。
肉をクリームと絡めてシチューにしてみたり。
ソースをかけてみたり。
色々な美味しいものがある。
そりゃあ、処理したらお金ももらえるし、僕も食べれるから良いけどさ。
でもたまには楽したいのだ。
ずっとそんな生活もそこそこ苦痛なのだ。
それでも食べなければ死んでしまうから続けるけれど。
そういう意味ではお金って凄く大切。
お金があればなんでも出来るもの。
ふかふかのベッドで眠ったり。
みんなで生活するスペースを手に入れたり。
娯楽を手に入れたり。
そんな色々な手段に使える。
いわゆる万能な道具なのだ。
手段なのだ。
お金の大切さを知ってしまった今。
無駄に使うような事はしたくないし、僕の為に余分に使わないで欲しいという気持ちもある。
そういうのは余計なお世話とかかもしれないけど。
まぁ、一応無限には稼げるけども。
だってこの世界魔物の被害とか多いし。
討伐依頼なんて毎日腐る程あるらしい。
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