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5章 美しい医学生
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直史と晴香は、蒼のことで話があると急ぎ雪哉に連絡を入れた。
雪哉は、切迫したものを感じて、直ぐに二人と会い話を聞いた。
自分もオメガとして、高久と番になる前は危機的な事もあった。しかし、それは発情期を経験した後のことだった。
蒼は、未だ発情期がきていない。奥手であるのは確かだが、学生である。その学生を狙うのか? 今の若い人たちは先物買いなのか? と思うものの放置するわけにはいかない。
若さからくるとはいえ、暴走を許して、万が一にも蒼が番にされたら取り返しのつかないことになる。オメガにとって、一度交わされた番は生涯解消できない。例え、そのアルファが意に染まない相手であってもだ。故に、無理矢理項を噛まれたオメガは不幸だ。蒼を不幸にすることはできない。
せっかく医師になるための、道を開いてやったのだ。このまま、順調に進ませたい。
「知らせてくれてありがとう。早速夫にも相談して、良い方策を考えるよ。結果は、君たちにも連絡入れるからね。これからも蒼君のことよろしく頼むよ。君たちのような友達がいてくれて、ほんと心強いよ」
直史と晴香は、雪哉の力強い言葉に、相談してよかったと安堵を覚えた。
その晩、雪哉は早速に高久に事の次第を話す。相手は大病院の理事長であり、代議士の息子だ。それに対抗するには夫の力に頼るしかない。普段権力を振りかざすのは好きでない。実際、使ったことも無い。だが、こういう時こそ、力を使わねばと思う。自分にはないが、夫にはそれだけの力がある。
「先方の親に釘を刺せないかなあ、蒼君に手を出すなと」
「西郷病院の理事長、西郷代議士なら面識がある。私から話を通しておこう。まあ、話の通じない相手ではないだろう」
雪哉は、夫の言葉に安堵を覚える。彼が請け負ってくれたら安心だ。
高久は副院長という立場だが、それはむしろ手術に専念するためだった。彼は神の手と言われ、手術希望者が後を絶たない。海外からも来るくらいの名声だった。しかも昨年は、天皇陛下の手術も、その一流の主治医団に請われ執刀した。今の医学界に、北畠高久の名は絶大といえた。
西郷病院も、北畠に匹敵する病院だが勝るわけではなく、理事長は代議士でもあり、世間の評判は気にすると思われる。
高久が、自嘲気味な笑いを漏らす。
「どうしたの?」
「ふふっ、いや多分勘違いされるだろうと思ってね」
「勘違い?」
「蒼君が、私の番だと、あるいはその予定だとね」
「ああーっ」雪哉は、納得して溜息ともとれる声を発する。
「西園寺でも言われたんだよね……嫌じゃない?」
「私はかまわんよ。君が平気ならね」
「僕は平気だよ」
「じゃあ、問題ない。まあ、むしろいいんじゃないのかな。そう思わしておけば」
雪哉も同感だった。高久の番か、番候補と思われれば、蒼に手を出す者はいない。少なくとも、医学界で生きていこうとする医学生が、そんなリスキーな行動をとるとは思えない。
ただし、高久にとってはちょっとした醜聞にはなる。れっきとした番であり、配偶者がいるからだ。だが、それもいつか蒼が誰かしかるべきアルファの番になれば晴れることではあった。
その後、高久は秘書を通じて西郷代議士に話を通した。
蒼は、西園寺家から北畠家が預かり、大学に通わせている、大切な者である事。オメガであることも事実で、それ故、アルファの多い環境で学ばせるのは不安も多いが、他の学生たちには温かく見守って欲しい事。
それで十分だった。秘書から話を聞いた西郷代議士は驚愕した。蒼が北畠家から通学している事実に、雪哉夫夫たちの予想通り、蒼を高久の番と思ったのだ。彼は、息子に厳命した。決して蒼に手を出してはならないと。大切な御曹司の医学界への道を、学生のうちに断つわけにはいかないという思いだった。
かくして、波乱は起こる前に、その芽を摘み取られた。蒼の医学生としての生活は平穏に進むことになる。面と向かっては言わないが、皆蒼のことを、美しい医学生と呼んだ。美しいけど、決して手は出せない高値の花。それが、蒼だった。
蒼が、美しい医学生と呼ばれたことを直史は知っていたが、本人は卒業するまで知らなかった。否、卒業後も、自分がそう呼ばれたことを知ることはなかった。
そもそも蒼には、自分が美しいという自覚は無かった。
さらに、蒼の場合は美しいからと、男子学生からの垂涎の的なだけではなかった。数は少ないが女学生からは、何かと世話を焼かれた。入院した時の看護師たちと同じだった。母性というか、庇護欲をそそるのが蒼だった。
男子学生は、遠目に見守り、女学生は寄ってたかって世話を焼く。その中で、蒼は真摯に勉学に励んだ。
学ぶことは楽しい。知識が、少しずつ深まることにわくわくして、更に多くを学ぶ。好循環だった。
身近で見守る雪哉も満足していた。雪哉は、早くも蒼を自分の後継者にしたいと思っていた。オメガが医者になること自体が稀な事。雪哉にはパイオニアとして、その道を切り開いてきたという自負がある。
ここまで様々な困難があった。パイオニア故の苦労も多かった。高久と結婚してからは、高久の助けも大きく順調に進んでこられた。
雪哉は、この自分の築いてきた道を、自分だけで終わらせたくなかった。多くのオメガが後に続いて欲しい。そのためには、先ずは蒼にという思いであり、それは、夫である高久が一番よく知っていた。
高久は、そのためにも蒼の番に関する醜聞の誤解を、放置していた。むしろ、面白がっている側面もあった。
中には、声を潜めて「若いオメガはいいものですな」と、言ってくる者もいた。そういう輩は、密かにオメガを囲っている。高久を同類と思うのだ。
馬鹿野郎! お前と一緒にするな! と怒鳴りつけてやりたいが、曖昧に笑ってやり過ごした。このことで、高久はかなりのアルファが、オメガを囲っていることを知った。その中には、清廉潔白なイメージの者もいて、人間の内面など、分からぬものだと思うのだった。
雪哉は、切迫したものを感じて、直ぐに二人と会い話を聞いた。
自分もオメガとして、高久と番になる前は危機的な事もあった。しかし、それは発情期を経験した後のことだった。
蒼は、未だ発情期がきていない。奥手であるのは確かだが、学生である。その学生を狙うのか? 今の若い人たちは先物買いなのか? と思うものの放置するわけにはいかない。
若さからくるとはいえ、暴走を許して、万が一にも蒼が番にされたら取り返しのつかないことになる。オメガにとって、一度交わされた番は生涯解消できない。例え、そのアルファが意に染まない相手であってもだ。故に、無理矢理項を噛まれたオメガは不幸だ。蒼を不幸にすることはできない。
せっかく医師になるための、道を開いてやったのだ。このまま、順調に進ませたい。
「知らせてくれてありがとう。早速夫にも相談して、良い方策を考えるよ。結果は、君たちにも連絡入れるからね。これからも蒼君のことよろしく頼むよ。君たちのような友達がいてくれて、ほんと心強いよ」
直史と晴香は、雪哉の力強い言葉に、相談してよかったと安堵を覚えた。
その晩、雪哉は早速に高久に事の次第を話す。相手は大病院の理事長であり、代議士の息子だ。それに対抗するには夫の力に頼るしかない。普段権力を振りかざすのは好きでない。実際、使ったことも無い。だが、こういう時こそ、力を使わねばと思う。自分にはないが、夫にはそれだけの力がある。
「先方の親に釘を刺せないかなあ、蒼君に手を出すなと」
「西郷病院の理事長、西郷代議士なら面識がある。私から話を通しておこう。まあ、話の通じない相手ではないだろう」
雪哉は、夫の言葉に安堵を覚える。彼が請け負ってくれたら安心だ。
高久は副院長という立場だが、それはむしろ手術に専念するためだった。彼は神の手と言われ、手術希望者が後を絶たない。海外からも来るくらいの名声だった。しかも昨年は、天皇陛下の手術も、その一流の主治医団に請われ執刀した。今の医学界に、北畠高久の名は絶大といえた。
西郷病院も、北畠に匹敵する病院だが勝るわけではなく、理事長は代議士でもあり、世間の評判は気にすると思われる。
高久が、自嘲気味な笑いを漏らす。
「どうしたの?」
「ふふっ、いや多分勘違いされるだろうと思ってね」
「勘違い?」
「蒼君が、私の番だと、あるいはその予定だとね」
「ああーっ」雪哉は、納得して溜息ともとれる声を発する。
「西園寺でも言われたんだよね……嫌じゃない?」
「私はかまわんよ。君が平気ならね」
「僕は平気だよ」
「じゃあ、問題ない。まあ、むしろいいんじゃないのかな。そう思わしておけば」
雪哉も同感だった。高久の番か、番候補と思われれば、蒼に手を出す者はいない。少なくとも、医学界で生きていこうとする医学生が、そんなリスキーな行動をとるとは思えない。
ただし、高久にとってはちょっとした醜聞にはなる。れっきとした番であり、配偶者がいるからだ。だが、それもいつか蒼が誰かしかるべきアルファの番になれば晴れることではあった。
その後、高久は秘書を通じて西郷代議士に話を通した。
蒼は、西園寺家から北畠家が預かり、大学に通わせている、大切な者である事。オメガであることも事実で、それ故、アルファの多い環境で学ばせるのは不安も多いが、他の学生たちには温かく見守って欲しい事。
それで十分だった。秘書から話を聞いた西郷代議士は驚愕した。蒼が北畠家から通学している事実に、雪哉夫夫たちの予想通り、蒼を高久の番と思ったのだ。彼は、息子に厳命した。決して蒼に手を出してはならないと。大切な御曹司の医学界への道を、学生のうちに断つわけにはいかないという思いだった。
かくして、波乱は起こる前に、その芽を摘み取られた。蒼の医学生としての生活は平穏に進むことになる。面と向かっては言わないが、皆蒼のことを、美しい医学生と呼んだ。美しいけど、決して手は出せない高値の花。それが、蒼だった。
蒼が、美しい医学生と呼ばれたことを直史は知っていたが、本人は卒業するまで知らなかった。否、卒業後も、自分がそう呼ばれたことを知ることはなかった。
そもそも蒼には、自分が美しいという自覚は無かった。
さらに、蒼の場合は美しいからと、男子学生からの垂涎の的なだけではなかった。数は少ないが女学生からは、何かと世話を焼かれた。入院した時の看護師たちと同じだった。母性というか、庇護欲をそそるのが蒼だった。
男子学生は、遠目に見守り、女学生は寄ってたかって世話を焼く。その中で、蒼は真摯に勉学に励んだ。
学ぶことは楽しい。知識が、少しずつ深まることにわくわくして、更に多くを学ぶ。好循環だった。
身近で見守る雪哉も満足していた。雪哉は、早くも蒼を自分の後継者にしたいと思っていた。オメガが医者になること自体が稀な事。雪哉にはパイオニアとして、その道を切り開いてきたという自負がある。
ここまで様々な困難があった。パイオニア故の苦労も多かった。高久と結婚してからは、高久の助けも大きく順調に進んでこられた。
雪哉は、この自分の築いてきた道を、自分だけで終わらせたくなかった。多くのオメガが後に続いて欲しい。そのためには、先ずは蒼にという思いであり、それは、夫である高久が一番よく知っていた。
高久は、そのためにも蒼の番に関する醜聞の誤解を、放置していた。むしろ、面白がっている側面もあった。
中には、声を潜めて「若いオメガはいいものですな」と、言ってくる者もいた。そういう輩は、密かにオメガを囲っている。高久を同類と思うのだ。
馬鹿野郎! お前と一緒にするな! と怒鳴りつけてやりたいが、曖昧に笑ってやり過ごした。このことで、高久はかなりのアルファが、オメガを囲っていることを知った。その中には、清廉潔白なイメージの者もいて、人間の内面など、分からぬものだと思うのだった。
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