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近づく影

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なんやかんやあって数週間経ちました。



え、早いって?まぁ特に大した変化は起こらなかったし良いかなって。一応変わった事といえば俺が接触した攻略者たちの態度が少しばかり変わった事くらいだ。



まずラスは何かと俺を気にかけて話しかけてくる様になった。やっぱり初っ端から性格出し過ぎたかな、、。反省だな。



ジェミニ先生はなんか口説きの練習?を俺になぜかしてくるようになった。恐らく人馴れをするために脇役的にも関わり易い俺を選んだと思われる。やっぱり人馴れしてなかったウブな攻めだったか。

初めておでこ触った時なんか顔がゆでダコになってたもんな。まぁそのおかげで何かと俺に対しての印象を付けることが出来たんじゃないかと思ってる。


一応人馴れ克服の為なので俺も練習に付き合い冗談半分に口説き返す時が多いのだがその度に「コイツ、、分かってないな、、」と悲しそうかつ呆れた顔で言われるのがいまだに意味不明である。分かってない、て何よ。一から十まで全て理解してますけど?


うーん、ジェミニ先生はこんなに理解困難なキャラクターでは無かったはずだけどやっぱりリアルだと色々とミステリアス要素含まれてんのか?ま、どっちにしろ攻略するのは俺じゃなくて主人公だし良いか。全て主人公に投げやりになっている気がするが気にしない。


そんな事を考えながら今日も今日とて平和に昼飯を中庭でラスと食べる俺。いつも通り何のたわいもない話をしながらラスと楽しむ昼になる、、筈が今日は違った。



何故なら目の前から厳つそうな男がジトッと昼飯を食している俺を睨みながら近づいてくるのだ。


、、、いやなんで?と疑問に思うのは勿論、はっきり言って怖すぎるのだが俺は彼に見覚えがある事に気付いた。




何故なら彼もこのゲーム攻略者の一人、一匹狼としても良く知られている不良男子。


スコーピオ・ワイツマンだからである。


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