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ウォリアール新婚旅行編
ep377 ルーレットに挑戦だ!
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「いやいや!? なんであんたがカジノでルーレットのディーラーなんかしてんのよ!?」
「オイの副業じゃき。子供の養育費もかかるけんで、フロストのオヤジに許可もらって空いちょる時間にやっとるばい」
未知なるカジノにやって来たと思ったら、そこで出くわす知った顔。いや、素顔をハッキリ見たのは初めてなんだけど。
これまではベーゴマドローン制御用のゴーグルのせいで隠れてたけど、ディーラーをやってるのは間違いなく将軍艦隊五艦将の一人、艦首将のベレゴマ・ハジキンスだ。特徴的すぎる喋り方のせいで思い出せた。
そういや、ベレゴマって妻子持ちなんだったっけ? 前に少しだけそんな話を耳にしたや。
「家庭のために頑張るのは尊敬するけど、将軍艦隊の給料って副業しないといけないほど安いの? あんた最高幹部の一人でしょ?」
「いんや、安くはなかね。むしろいい額もらっとうよ。じゃっどん、子供にはいい教育さ受けさせとうね。ウォリアールの外への海外留学も考えりゃ、父親として当然さね」
「……口調はヘンテコなのに、父親としては凄いまともで言葉失いそう」
思えば、ベレゴマとフレイムに関しては将軍艦隊の中でもそこまで交遊があるわけではなかったか。
こうして敵同士ではなく接すると、意外な一面が見れるもんだ。戦ってる時は必死だったのにね。
てか、ベレゴマの素顔が意外過ぎる。結構なハンサム顔で妻子持ち。おまけに家庭のために小遣い稼ぎまでしてる。
普通にいいパパさんじゃん。タケゾーに負けず劣らずだね。
――どこかの誰かさんにも見習ってほしい。
「ベ、ベレゴマ艦首将? 今回はソラッチャンとアカッチャンの新婚旅行なわけだし、ちょーとルーレットでサービスしてほしいんだけど……?」
「そげんことできるわけなか。ディーラーとして、カジノは誰にでも公平に行うばい。何よりジャイロマイスターとも呼ばれるオイを前にして、イカサマさ通用せんね」
「て、手厳しいっしょ……!?」
そんなベレゴマを見習うべきフクロウさんなのだけど、むしろゴマすりしてイカサマの催促までしている。
ここまでダメな旦那とできる旦那の対比も珍しい。てか、星皇社長はよくフクロウさんと結婚したもんだと思っちゃう。
まあ、それぐらい対極な方が馬が合うのかもね。アタシとタケゾーもそんな感じだし。
「そっちの話も聞いとるけん。今回は別にいがみ合う理由もなか。じゃっどん、オイもここはディーラーとして、公平なギャンブルをさせてもらうけん。旋回を操るジャイロマイスターの目を前にして、イカサマなんて考えんこったね」
「元より、こっちだって正々堂々とやるつもりさ。……フクロウさんの事情もあるけどね」
事情もあるにはあるが、勝負は勝負だ。ベレゴマ自身も述べる通り、そもそもイカサマが通用する相手じゃない。
確かにアタシならやろうと思えばイカサマできなくもない。ルーレットの玉を電磁誘導で少しは遠隔操作だってできる。
でも、そんなことはベレゴマがディーラーをベレゴマがやってる時点で無意味だ。こいつ、大量のベーゴマドローンを一人で操作するぐらい回転物には目がいいもん。
今は操作用のゴーグルをつけてないけど、元々の視力は折り紙付きか。
「ほいで、どげんするね? ここまで来たら、一つ賭けて一山当ててみんね?」
「相変わらずわかりづらい喋りだけど、アタシもそのつもりでここに来たからね。素人知識でどうにか絞ってみますか……」
ディーラーは超一流、下手な小細工なんて通用しない。ここで負ければフクロウさんの生活が死ぬ。
緊張感としてはバリバリだし、ギャンブルのスリルとはしては申し分ない。思ってた状況とは違うけど、お膳立ては整ってるってところか。
こうなったらここでアタシが豪運を引き当てて、度肝抜きながら盛大ファンファーレといこう。
――正直、それぐらい思いきらないとプレッシャーに耐えられない。
「狙いを絞るにしたって、隼には何か策があるのか?」
「こういうのは確率論で考えるがね一番さね。えーっと……これまでは赤マスばっかりに止まってるから、そろそろ黒マスが出そうだね。後は奇数が続いてるから偶数の方が当たりそうで……あっ、この数字とか過去分を振り返っても一度も当たってないじゃん。狙い目っぽいね」
「やろうとしてることは分かるが、本当にそれで当てられるのか?」
「……知らない」
一応は背負うもの(フクロウさんの生活)もあるわけだし、あまり無策に賭けるような真似はできない。アタシなりに考察し、一番可能性が高そうなマスに狙いを絞る。
そしてアタシがベッドしたのは黒の26番の一マス。数学的に確率を計算した場合、多分このマスが一番当たりそうな気がします。
ただVRワールドの時と違って、今回は現実での確率計算だ。乱数調整なんて使えない。脳内で組み立てた数式が当たる保証はどこにもない。
マスを決めたらもらったお金の半分である十万クレジット分をベッドする。ウォリアールの相場は分かんないけど、いきなり全額つぎ込む勇気はなかった。
ルーレットって初めてやるけど、こんな感じでオッケーだよね?
「……って、ソラッチャン!? 何も一点張りしなくても、マスの色やラインで複数賭けもできるのよ!?」
「えっ!? ルーレットって、そういうルールもあるの!? てっきり一マスにしか賭けられないと思ってたんだけど!?」
「ルールも知らずに遊んでたのか……」
ただ、ここで一つアタシも知らなかった事実が判明。カジノのルーレットって、色んな賭け方があるみたいだね。
フクロウさんには泣きつかれ、タケゾーには毎度の如く呆れられてしまう。
なんてこった。他に賭け方があるのなら、もっと堅実に狙うことだってできたじゃないか。
「ベ、ベレゴマ! 悪いんだけど、さっきのベッドは取り消しで――」
「残念けんど、もう時間切れね。ルーレットも止まり始めとんで、おとなしく結果さ待ちんしゃい」
アタシがその事実に気付いた時にはすでに遅し。ベレゴマは黒の26番にアタシがベッドした分のコインを置き、受付時間は終了してしまった。
――これはやってしまった。マス目はいっぱいあるのに、アタシが狙った場所にピンポイントで当たりを引ける自信が急になくなってきた。
クレジットも半分注ぎ込んじゃったし、大散財の予感しかしない。
――ごめん、フクロウさん。アタシ、あんたを路頭に迷わせちゃうかも。
カランッ
「おっ? この出目はもしかすっと、もしかすんね?」
「……え? お、おいおい……嘘だろ……?」
「マ、マジっしょ……!?」
「え? みんなどうしたの?」
思わず手で顔を伏せてしまうアタシを他所に、ルーレットの結果が出たようだ。
なんだか周囲がざわついてるけど、正直怖くて見たくないんだけど? さっきから悪寒も止まらないし。
とはいえ、決まった結果には目を通すしかない。この反省を踏まえて、残り半額で巻き返そう。
凄くギャンブルにのめり込んじゃいそうな危ない思考な気もするけど。
「……って、え? う、嘘……? マ、マジで……?」
恐る恐る指の隙間からルーレットを覗いてみると、思わず目ん玉がひっくり返りそうな光景が映りこんでくる。
正直、ルールを間違えた時点でアウトな気しかしなかったのよ。どれだけ確率論で計算しても、絶対にダメだと思ってた。
――だけど、まだわずかに回転を続けるルーレットの中を転がっていた玉は、確かにアタシがベッドした黒の26番のマスに収まっていた。
「ね、ねえ……これってアタシ、もしかしてやっちゃった感じ……?」
「そ、そうだな……。一マスのみに賭けたから、倍率はいくらだ……?」
「さ……三十六倍っしょ……!?」
なんということだろうか。まさかまさかのそのまたまさかで、アタシの一点張りが見事に的中してしまった。
配当倍率は三十六倍。つまり、アタシがベッドした十万クレジットは三百六十万クレジットに膨れ上がってしまった。
――もうね、言葉出ない。コメント不可です。
一応は確率論的に一番当たりそうなマス目だったけど、まさか本当に当たるとは思わなかった。
いやもう、本当の本当に。別にイカサマも何もしてないのに。
「こ、これがビギナーズラックってもんなのかねぇ……」
「お、俺も呆気に取られてコメントできない……」
「と、とりあえず、これでオレッチの給与分は返ってくるわけっしょ! まずは大当たりの祝いで――え? あれ?」
あまりの出来事に喜ぶことさえ忘れてしまうアタシとタケゾー。辛うじてフクロウさんが路頭に迷う心配がなくなった事実だけは、本人の言葉で頭に入ってくる。
ただ、フクロウさんはまだルーレットを眺めながら両目を見開いてる。まさか、ルーレットにはまだ先のルールがあったとか?
――なんだかアタシがベッドしたマスが矢印のところに来てルーレットが止まったけど、全額没収とかないよね?
「こ……ここ……これはまさか……ジャックポットだぁぁああ!?」
「ジャ、ジャックポットォォオオ!?」
「オイの副業じゃき。子供の養育費もかかるけんで、フロストのオヤジに許可もらって空いちょる時間にやっとるばい」
未知なるカジノにやって来たと思ったら、そこで出くわす知った顔。いや、素顔をハッキリ見たのは初めてなんだけど。
これまではベーゴマドローン制御用のゴーグルのせいで隠れてたけど、ディーラーをやってるのは間違いなく将軍艦隊五艦将の一人、艦首将のベレゴマ・ハジキンスだ。特徴的すぎる喋り方のせいで思い出せた。
そういや、ベレゴマって妻子持ちなんだったっけ? 前に少しだけそんな話を耳にしたや。
「家庭のために頑張るのは尊敬するけど、将軍艦隊の給料って副業しないといけないほど安いの? あんた最高幹部の一人でしょ?」
「いんや、安くはなかね。むしろいい額もらっとうよ。じゃっどん、子供にはいい教育さ受けさせとうね。ウォリアールの外への海外留学も考えりゃ、父親として当然さね」
「……口調はヘンテコなのに、父親としては凄いまともで言葉失いそう」
思えば、ベレゴマとフレイムに関しては将軍艦隊の中でもそこまで交遊があるわけではなかったか。
こうして敵同士ではなく接すると、意外な一面が見れるもんだ。戦ってる時は必死だったのにね。
てか、ベレゴマの素顔が意外過ぎる。結構なハンサム顔で妻子持ち。おまけに家庭のために小遣い稼ぎまでしてる。
普通にいいパパさんじゃん。タケゾーに負けず劣らずだね。
――どこかの誰かさんにも見習ってほしい。
「ベ、ベレゴマ艦首将? 今回はソラッチャンとアカッチャンの新婚旅行なわけだし、ちょーとルーレットでサービスしてほしいんだけど……?」
「そげんことできるわけなか。ディーラーとして、カジノは誰にでも公平に行うばい。何よりジャイロマイスターとも呼ばれるオイを前にして、イカサマさ通用せんね」
「て、手厳しいっしょ……!?」
そんなベレゴマを見習うべきフクロウさんなのだけど、むしろゴマすりしてイカサマの催促までしている。
ここまでダメな旦那とできる旦那の対比も珍しい。てか、星皇社長はよくフクロウさんと結婚したもんだと思っちゃう。
まあ、それぐらい対極な方が馬が合うのかもね。アタシとタケゾーもそんな感じだし。
「そっちの話も聞いとるけん。今回は別にいがみ合う理由もなか。じゃっどん、オイもここはディーラーとして、公平なギャンブルをさせてもらうけん。旋回を操るジャイロマイスターの目を前にして、イカサマなんて考えんこったね」
「元より、こっちだって正々堂々とやるつもりさ。……フクロウさんの事情もあるけどね」
事情もあるにはあるが、勝負は勝負だ。ベレゴマ自身も述べる通り、そもそもイカサマが通用する相手じゃない。
確かにアタシならやろうと思えばイカサマできなくもない。ルーレットの玉を電磁誘導で少しは遠隔操作だってできる。
でも、そんなことはベレゴマがディーラーをベレゴマがやってる時点で無意味だ。こいつ、大量のベーゴマドローンを一人で操作するぐらい回転物には目がいいもん。
今は操作用のゴーグルをつけてないけど、元々の視力は折り紙付きか。
「ほいで、どげんするね? ここまで来たら、一つ賭けて一山当ててみんね?」
「相変わらずわかりづらい喋りだけど、アタシもそのつもりでここに来たからね。素人知識でどうにか絞ってみますか……」
ディーラーは超一流、下手な小細工なんて通用しない。ここで負ければフクロウさんの生活が死ぬ。
緊張感としてはバリバリだし、ギャンブルのスリルとはしては申し分ない。思ってた状況とは違うけど、お膳立ては整ってるってところか。
こうなったらここでアタシが豪運を引き当てて、度肝抜きながら盛大ファンファーレといこう。
――正直、それぐらい思いきらないとプレッシャーに耐えられない。
「狙いを絞るにしたって、隼には何か策があるのか?」
「こういうのは確率論で考えるがね一番さね。えーっと……これまでは赤マスばっかりに止まってるから、そろそろ黒マスが出そうだね。後は奇数が続いてるから偶数の方が当たりそうで……あっ、この数字とか過去分を振り返っても一度も当たってないじゃん。狙い目っぽいね」
「やろうとしてることは分かるが、本当にそれで当てられるのか?」
「……知らない」
一応は背負うもの(フクロウさんの生活)もあるわけだし、あまり無策に賭けるような真似はできない。アタシなりに考察し、一番可能性が高そうなマスに狙いを絞る。
そしてアタシがベッドしたのは黒の26番の一マス。数学的に確率を計算した場合、多分このマスが一番当たりそうな気がします。
ただVRワールドの時と違って、今回は現実での確率計算だ。乱数調整なんて使えない。脳内で組み立てた数式が当たる保証はどこにもない。
マスを決めたらもらったお金の半分である十万クレジット分をベッドする。ウォリアールの相場は分かんないけど、いきなり全額つぎ込む勇気はなかった。
ルーレットって初めてやるけど、こんな感じでオッケーだよね?
「……って、ソラッチャン!? 何も一点張りしなくても、マスの色やラインで複数賭けもできるのよ!?」
「えっ!? ルーレットって、そういうルールもあるの!? てっきり一マスにしか賭けられないと思ってたんだけど!?」
「ルールも知らずに遊んでたのか……」
ただ、ここで一つアタシも知らなかった事実が判明。カジノのルーレットって、色んな賭け方があるみたいだね。
フクロウさんには泣きつかれ、タケゾーには毎度の如く呆れられてしまう。
なんてこった。他に賭け方があるのなら、もっと堅実に狙うことだってできたじゃないか。
「ベ、ベレゴマ! 悪いんだけど、さっきのベッドは取り消しで――」
「残念けんど、もう時間切れね。ルーレットも止まり始めとんで、おとなしく結果さ待ちんしゃい」
アタシがその事実に気付いた時にはすでに遅し。ベレゴマは黒の26番にアタシがベッドした分のコインを置き、受付時間は終了してしまった。
――これはやってしまった。マス目はいっぱいあるのに、アタシが狙った場所にピンポイントで当たりを引ける自信が急になくなってきた。
クレジットも半分注ぎ込んじゃったし、大散財の予感しかしない。
――ごめん、フクロウさん。アタシ、あんたを路頭に迷わせちゃうかも。
カランッ
「おっ? この出目はもしかすっと、もしかすんね?」
「……え? お、おいおい……嘘だろ……?」
「マ、マジっしょ……!?」
「え? みんなどうしたの?」
思わず手で顔を伏せてしまうアタシを他所に、ルーレットの結果が出たようだ。
なんだか周囲がざわついてるけど、正直怖くて見たくないんだけど? さっきから悪寒も止まらないし。
とはいえ、決まった結果には目を通すしかない。この反省を踏まえて、残り半額で巻き返そう。
凄くギャンブルにのめり込んじゃいそうな危ない思考な気もするけど。
「……って、え? う、嘘……? マ、マジで……?」
恐る恐る指の隙間からルーレットを覗いてみると、思わず目ん玉がひっくり返りそうな光景が映りこんでくる。
正直、ルールを間違えた時点でアウトな気しかしなかったのよ。どれだけ確率論で計算しても、絶対にダメだと思ってた。
――だけど、まだわずかに回転を続けるルーレットの中を転がっていた玉は、確かにアタシがベッドした黒の26番のマスに収まっていた。
「ね、ねえ……これってアタシ、もしかしてやっちゃった感じ……?」
「そ、そうだな……。一マスのみに賭けたから、倍率はいくらだ……?」
「さ……三十六倍っしょ……!?」
なんということだろうか。まさかまさかのそのまたまさかで、アタシの一点張りが見事に的中してしまった。
配当倍率は三十六倍。つまり、アタシがベッドした十万クレジットは三百六十万クレジットに膨れ上がってしまった。
――もうね、言葉出ない。コメント不可です。
一応は確率論的に一番当たりそうなマス目だったけど、まさか本当に当たるとは思わなかった。
いやもう、本当の本当に。別にイカサマも何もしてないのに。
「こ、これがビギナーズラックってもんなのかねぇ……」
「お、俺も呆気に取られてコメントできない……」
「と、とりあえず、これでオレッチの給与分は返ってくるわけっしょ! まずは大当たりの祝いで――え? あれ?」
あまりの出来事に喜ぶことさえ忘れてしまうアタシとタケゾー。辛うじてフクロウさんが路頭に迷う心配がなくなった事実だけは、本人の言葉で頭に入ってくる。
ただ、フクロウさんはまだルーレットを眺めながら両目を見開いてる。まさか、ルーレットにはまだ先のルールがあったとか?
――なんだかアタシがベッドしたマスが矢印のところに来てルーレットが止まったけど、全額没収とかないよね?
「こ……ここ……これはまさか……ジャックポットだぁぁああ!?」
「ジャ、ジャックポットォォオオ!?」
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