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魔女と家族の新たな日常編
ep231 ヒーローの在り方を考えてよ!?
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「くっそ! なんでこんな時に誘拐犯なんて出るのかね!? ショーちゃん、行くよ!」
「うん、分かった」
目の前で誘拐事件が起こってしまえば、それを見過ごすことなんてできない。
アタシとショーちゃんは物陰で変身すると、すぐさま一緒にデバイスロッドに乗って逃走するバンを追走する。
「待てぇえ! アタシの目が黒いうちは、誘拐なんて見過ごさないぞぉお!」
「ゲッ!? 空色の魔女!? こんなタイミングで!?」
「そいつはこっちのセリフってもんだ! アタシだって別件が控えてるのに、余計な手間をとらせるんじゃないよ! ショーちゃん、お願い!」
「分かった。まずはあの扉から」
そもそもはこっちも洗居さんを救うために、フェリアさんの教会へ向かう途中だったんだ。それだというのに、こんなところで余計な時間は使いたくない。
誘拐犯のバンと並走したら、早速ショーちゃんにお願いして――
スパァアアンッ!!
「し、しまった!? 扉が……!?」
「そ、空色の魔女さんだ!」
「ほら、アタシに掴まんな! この空色の魔女が助けてやんよ!」
――バンのスライドドアを切断。今回は中に誘拐された少女がいるから、いきなり両断して強制停止とはいかない。
まずは被害者の安全優先。そのことはショーちゃんも理解してくれてるので、まずは扉だけを高周波ブレードによる突進居合で切り落としてくれる。
そしてすぐさま、アタシの手で少女の手を掴んで救出。一緒にデバイスロッドへと乗せ、ひとまずは安全な場所に退避する。
ショーちゃんも無事に道路わきに着地。こちらも少女を安全な場所で降ろし、一度体勢を立て直す。
「あ、ありがとうございます! 空色の魔女様!」
「お姉ちゃん! ありがとう!」
「いいって、いいって。そいじゃ、アタシはまだ誘拐犯どもへのお仕置きが残ってるから、一時アディオース!」
少女も母親と再会できたし、これで最大の課題はクリアできたってことだ。
後はショーちゃんを拾って、まだ逃亡を続けるバンにお仕置きをすれば――
「そこの連中! 全員おとなしくして、お縄につけ!」
「ここからは俺らが相手をするぜ!」
「私達が来た以上、勝手な真似は許しませんことよ!」
「……え? 誰?」
――終わりだったんだけど、ここに来て妙な乱入者がお出ましのようだ。どこからかアタシ達でも誘拐犯でもない声が聞こえてくる。
その方角に目を向けてみると、ビルの上にアイマスク型の仮面をつけた奇妙な男二人に女一人。
その風貌は何と言うか、よくあるファンタジーRPGの主人公パーティーみたいな感じって言うのかな?
勇者っぽい剣を背負った男、戦士っぽい鎧を纏った男、僧侶っぽい服装の女。
そいつらが仮面で顔を隠して参上したのだけど、ここは現代日本ですよ? 怪しすぎませんかね?
――いやまあ、空色の魔女のアタシが言えた義理じゃないんだけど。
「行くぞ! 僕達の力を今こそ示すんだ!」
「まずはあの誘拐犯のバンを俺が破壊する!」
「守りなら私に任せて!」
そんな謎の勇者御一行(仮)なのだが、ビルから飛び降りるとアタシよりも早く誘拐犯のバンの前へ立ち塞がる。
あんな高いところから軽々と飛び降りるだなんて、どうにもただ者じゃないね。もしかして、フェイクフォックスみたいな新手のヒーローかな?
まあ、誘拐犯を退治してくれるのならば、アタシも余計な手出しは不要か。あの身体能力は気になるけど、まずはこちらも見物に回ろう。
――なんだか、ヒーローとして先輩風を吹かせてる気分だね。
でも、こうやってアタシ以外のヒーローが増えるのはありがたい話だ。こちらへの負担も減ってくれる。
「ふんごぉおお!! 止まれぇえええ!!」
「なっ!? こいつ、体でバンを止めて……!?」
その手順にしても上からの物言いになっちゃうけど、まあ悪くはない。
まずは戦士の男がバンの前に出て、その巨体でバンを止めてーの――
「銃は私達には効きません! この加護の前では無力です!」
「な、なんだ!? 銃弾が通らない!?」
次に僧侶の女がアタシの電磁フィールドと似たような、加護と言う名のバリアで身を守りーの――
「トドメだぁあ! くたばれぇええ!!」
「ひ、ひいぃ!? もう観念したから、助けてくれぇえ!!」
最後に勇者の男が背中の剣を抜き、誘拐犯達に斬りかかりーの――
――って、待て待て待て。
「ちょっとあんた達!? やりすぎでしょうが!? もう誘拐犯も降伏してるでしょ!?」
いや、流石に剣で斬りかかるのはやり過ぎだよね? 誘拐犯を逮捕じゃなくて、勇者御一行(仮)が殺人罪で逮捕になっちゃうよ?
見学していたアタシだったけど、慌てて遠方からのトラクタービームで勇者(仮)の剣を奪い去る。
寸前のところで食い止められたけど、奪った剣を見てみたらマジの本物じゃん。こんなので襲い掛かったら、勇者御一行(仮)は本当に殺人罪じゃん。本当に止めてよかった。
「お、お前は……空色の魔女か!? 何故、僕達の邪魔をする!?」
「そりゃあ、あんた達がやり過ぎだからだよ。誘拐犯ももう降伏してるし、ここまでやる必要なんてないでしょ?」
アタシもロッドで宙を舞いながら勇者御一行(仮)に近づくけど、なんだか恨めしそうな目で見られてしまう。
ビルをも飛び降りる身体能力といい、それぞれが使った常人とは考えられない――どちらかと言うと、アタシに近いような特殊能力も気にはなる。
その能力を使って、アタシと同じようにヒーロー活動をしようとすることも立派だとは思う。
だけど、相手が悪人だからって人の命を奪うような暴挙は見逃せない。そもそもの話、誘拐犯の身柄をどうするかなんて権利、アタシだって持ってない。
「あんた達は知らないかもしんないけど、こういう事件に警察とか以外の民間人が関わると、罪に問われることだってあるんだよ?」
「だったら、空色の魔女も俺らと一緒じゃないか?」
「まあ、そこを突かれるとアタシも反論のしようがないね。だけど、アタシだって犯人を無力化させた後の処分については、全部警察に任せてあるのさ」
「……噂に名高い空色の魔女でしたが、随分と臆病な考え方ですのね?」
以前に亡くなったタケゾー父からも言われた小言を思い出しながら、アタシもちょいとこの三人に説教せずにはいられない。
アタシだって、警察との関係はグレーゾーンな一面があるんだ。そこは仕方ないとアタシも割り切ってるし、警察の方も暗黙の了解みたいに対応してくれている。
それなのに、いきなり現れたヒーローが犯人を殺そうとするだなんて、なんだかアタシが築いた領域に土足で踏み込まれた気分だ。
正直、いい気はしないよね。ここまで来ると、横暴にも思えてくる。
「……まっ、別にアタシも自分が絶対に正しいなんて思ってないし? ただ、ヒーローなのに警察のお世話になるのだけは避けときなよ? ちょっとした老婆心だけどさ」
「チィ……! 偉そうに先輩風を吹かせてくれる。僕達には僕達のやり方がある。余計な口出しはしないで欲しい」
「アタシのだって、ただのアドバイスだっての。そいじゃ、こっちも用事があるからね。アディオース」
なんとも血気が盛ん過ぎるヒーローに乱入されて、余計に手間取っちゃったって感じだ。
だけど、こっちだって本来は予定の途中。ショーちゃんをデバイスロッドに乗せ、その場から飛び去って行く。
丁度警察も駆けつけたみたいだし、一応は誘拐犯も降伏してるからこれ以上は事が荒立つことはないだろう。
「……にしても、アタシ以外のヒーローが三人もかぁ……。なんだか、ヒーローのバーゲンセールって感じだねぇ」
「でも、隼さん以外のヒーローって、すでにボクがいる。後、フェイクフォックスもいる」
「まあ、そうなんだけどね。てか、フェイクフォックスは全然見ないや。あいつは基本的に洗居さん関係でしか出てこないし、こういう時こそ洗居さんを慰めに出て来てもいいもんなのにねぇ」
あの勇者御一行(仮)なニューヒーロー三人組については、アタシも色々と思うところはある。
『どうしてあんな力を手に入れたのか?』とか『どうしてヒーローを始めたのか?』とか。
でもまあ、そこをアタシが突っつくのも野暮かもしれない。アタシだって、偶然に偶然が重なってこうやってヒーローを続けてるしね。
今後の動向は気になるけど、今はアタシもあんまり余計な手出しはできないか。
ヒーローが増えること自体はいいことだし、あまり無鉄砲な行いをしないことだけは祈っておこう。
――アタシの目指すヒーロー像として、ただ『排除するだけの存在』なんてのは嫌だしね。
「うん、分かった」
目の前で誘拐事件が起こってしまえば、それを見過ごすことなんてできない。
アタシとショーちゃんは物陰で変身すると、すぐさま一緒にデバイスロッドに乗って逃走するバンを追走する。
「待てぇえ! アタシの目が黒いうちは、誘拐なんて見過ごさないぞぉお!」
「ゲッ!? 空色の魔女!? こんなタイミングで!?」
「そいつはこっちのセリフってもんだ! アタシだって別件が控えてるのに、余計な手間をとらせるんじゃないよ! ショーちゃん、お願い!」
「分かった。まずはあの扉から」
そもそもはこっちも洗居さんを救うために、フェリアさんの教会へ向かう途中だったんだ。それだというのに、こんなところで余計な時間は使いたくない。
誘拐犯のバンと並走したら、早速ショーちゃんにお願いして――
スパァアアンッ!!
「し、しまった!? 扉が……!?」
「そ、空色の魔女さんだ!」
「ほら、アタシに掴まんな! この空色の魔女が助けてやんよ!」
――バンのスライドドアを切断。今回は中に誘拐された少女がいるから、いきなり両断して強制停止とはいかない。
まずは被害者の安全優先。そのことはショーちゃんも理解してくれてるので、まずは扉だけを高周波ブレードによる突進居合で切り落としてくれる。
そしてすぐさま、アタシの手で少女の手を掴んで救出。一緒にデバイスロッドへと乗せ、ひとまずは安全な場所に退避する。
ショーちゃんも無事に道路わきに着地。こちらも少女を安全な場所で降ろし、一度体勢を立て直す。
「あ、ありがとうございます! 空色の魔女様!」
「お姉ちゃん! ありがとう!」
「いいって、いいって。そいじゃ、アタシはまだ誘拐犯どもへのお仕置きが残ってるから、一時アディオース!」
少女も母親と再会できたし、これで最大の課題はクリアできたってことだ。
後はショーちゃんを拾って、まだ逃亡を続けるバンにお仕置きをすれば――
「そこの連中! 全員おとなしくして、お縄につけ!」
「ここからは俺らが相手をするぜ!」
「私達が来た以上、勝手な真似は許しませんことよ!」
「……え? 誰?」
――終わりだったんだけど、ここに来て妙な乱入者がお出ましのようだ。どこからかアタシ達でも誘拐犯でもない声が聞こえてくる。
その方角に目を向けてみると、ビルの上にアイマスク型の仮面をつけた奇妙な男二人に女一人。
その風貌は何と言うか、よくあるファンタジーRPGの主人公パーティーみたいな感じって言うのかな?
勇者っぽい剣を背負った男、戦士っぽい鎧を纏った男、僧侶っぽい服装の女。
そいつらが仮面で顔を隠して参上したのだけど、ここは現代日本ですよ? 怪しすぎませんかね?
――いやまあ、空色の魔女のアタシが言えた義理じゃないんだけど。
「行くぞ! 僕達の力を今こそ示すんだ!」
「まずはあの誘拐犯のバンを俺が破壊する!」
「守りなら私に任せて!」
そんな謎の勇者御一行(仮)なのだが、ビルから飛び降りるとアタシよりも早く誘拐犯のバンの前へ立ち塞がる。
あんな高いところから軽々と飛び降りるだなんて、どうにもただ者じゃないね。もしかして、フェイクフォックスみたいな新手のヒーローかな?
まあ、誘拐犯を退治してくれるのならば、アタシも余計な手出しは不要か。あの身体能力は気になるけど、まずはこちらも見物に回ろう。
――なんだか、ヒーローとして先輩風を吹かせてる気分だね。
でも、こうやってアタシ以外のヒーローが増えるのはありがたい話だ。こちらへの負担も減ってくれる。
「ふんごぉおお!! 止まれぇえええ!!」
「なっ!? こいつ、体でバンを止めて……!?」
その手順にしても上からの物言いになっちゃうけど、まあ悪くはない。
まずは戦士の男がバンの前に出て、その巨体でバンを止めてーの――
「銃は私達には効きません! この加護の前では無力です!」
「な、なんだ!? 銃弾が通らない!?」
次に僧侶の女がアタシの電磁フィールドと似たような、加護と言う名のバリアで身を守りーの――
「トドメだぁあ! くたばれぇええ!!」
「ひ、ひいぃ!? もう観念したから、助けてくれぇえ!!」
最後に勇者の男が背中の剣を抜き、誘拐犯達に斬りかかりーの――
――って、待て待て待て。
「ちょっとあんた達!? やりすぎでしょうが!? もう誘拐犯も降伏してるでしょ!?」
いや、流石に剣で斬りかかるのはやり過ぎだよね? 誘拐犯を逮捕じゃなくて、勇者御一行(仮)が殺人罪で逮捕になっちゃうよ?
見学していたアタシだったけど、慌てて遠方からのトラクタービームで勇者(仮)の剣を奪い去る。
寸前のところで食い止められたけど、奪った剣を見てみたらマジの本物じゃん。こんなので襲い掛かったら、勇者御一行(仮)は本当に殺人罪じゃん。本当に止めてよかった。
「お、お前は……空色の魔女か!? 何故、僕達の邪魔をする!?」
「そりゃあ、あんた達がやり過ぎだからだよ。誘拐犯ももう降伏してるし、ここまでやる必要なんてないでしょ?」
アタシもロッドで宙を舞いながら勇者御一行(仮)に近づくけど、なんだか恨めしそうな目で見られてしまう。
ビルをも飛び降りる身体能力といい、それぞれが使った常人とは考えられない――どちらかと言うと、アタシに近いような特殊能力も気にはなる。
その能力を使って、アタシと同じようにヒーロー活動をしようとすることも立派だとは思う。
だけど、相手が悪人だからって人の命を奪うような暴挙は見逃せない。そもそもの話、誘拐犯の身柄をどうするかなんて権利、アタシだって持ってない。
「あんた達は知らないかもしんないけど、こういう事件に警察とか以外の民間人が関わると、罪に問われることだってあるんだよ?」
「だったら、空色の魔女も俺らと一緒じゃないか?」
「まあ、そこを突かれるとアタシも反論のしようがないね。だけど、アタシだって犯人を無力化させた後の処分については、全部警察に任せてあるのさ」
「……噂に名高い空色の魔女でしたが、随分と臆病な考え方ですのね?」
以前に亡くなったタケゾー父からも言われた小言を思い出しながら、アタシもちょいとこの三人に説教せずにはいられない。
アタシだって、警察との関係はグレーゾーンな一面があるんだ。そこは仕方ないとアタシも割り切ってるし、警察の方も暗黙の了解みたいに対応してくれている。
それなのに、いきなり現れたヒーローが犯人を殺そうとするだなんて、なんだかアタシが築いた領域に土足で踏み込まれた気分だ。
正直、いい気はしないよね。ここまで来ると、横暴にも思えてくる。
「……まっ、別にアタシも自分が絶対に正しいなんて思ってないし? ただ、ヒーローなのに警察のお世話になるのだけは避けときなよ? ちょっとした老婆心だけどさ」
「チィ……! 偉そうに先輩風を吹かせてくれる。僕達には僕達のやり方がある。余計な口出しはしないで欲しい」
「アタシのだって、ただのアドバイスだっての。そいじゃ、こっちも用事があるからね。アディオース」
なんとも血気が盛ん過ぎるヒーローに乱入されて、余計に手間取っちゃったって感じだ。
だけど、こっちだって本来は予定の途中。ショーちゃんをデバイスロッドに乗せ、その場から飛び去って行く。
丁度警察も駆けつけたみたいだし、一応は誘拐犯も降伏してるからこれ以上は事が荒立つことはないだろう。
「……にしても、アタシ以外のヒーローが三人もかぁ……。なんだか、ヒーローのバーゲンセールって感じだねぇ」
「でも、隼さん以外のヒーローって、すでにボクがいる。後、フェイクフォックスもいる」
「まあ、そうなんだけどね。てか、フェイクフォックスは全然見ないや。あいつは基本的に洗居さん関係でしか出てこないし、こういう時こそ洗居さんを慰めに出て来てもいいもんなのにねぇ」
あの勇者御一行(仮)なニューヒーロー三人組については、アタシも色々と思うところはある。
『どうしてあんな力を手に入れたのか?』とか『どうしてヒーローを始めたのか?』とか。
でもまあ、そこをアタシが突っつくのも野暮かもしれない。アタシだって、偶然に偶然が重なってこうやってヒーローを続けてるしね。
今後の動向は気になるけど、今はアタシもあんまり余計な手出しはできないか。
ヒーローが増えること自体はいいことだし、あまり無鉄砲な行いをしないことだけは祈っておこう。
――アタシの目指すヒーロー像として、ただ『排除するだけの存在』なんてのは嫌だしね。
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