上 下
476 / 476
エピローグ

第476話 これはそんな物語でした

しおりを挟む
しおりを挟む

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(4件)

crazy’s7@体調不良不定期更新中

つづき

【物語の見どころ】
二年経っても記憶の戻ることのない主人公だが、彼の生活は明らかに変化をとげている。記憶喪失でこの村にいた当初と比べると、確実に村人たちと良好な関係を築いている。この世界では魔力があって当然。稀に持たない者もいる、と言う程度のレアケース。しかし、彼は無力というわけではないのだ。特技が身を助ける。彼がまさしくそうなのではないだろうか。記憶はなくても、身体が覚えていたせいで、村の危機を乗り越えた。今では村人と信頼関係を築いている。
時々入る別視点がとても良いアクセントになっており、物語に深みを出しているように感じた。なぜあえて魔王のいなくなった世界が舞台なのかは、序章にあたる一章で分かるが、序盤ではまだ物語が、何処へ向かうのか分からない。この先一体何が待ち受けているのだろうか。記憶は戻るのだろうか。そもそも、彼がこの村に居た理由はなんだろうか。沢山の謎がある物語。人々の優しさと絆を感じる物語です。主人公は、記憶がないにも関わらず”恩”を大切にして生きている。彼にどんな結末が待ち受けているというのだろうか。

是非、あなたもお手に取られてみませんか?
お奨めです。

解除
crazy’s7@体調不良不定期更新中

【物語は】
主人公が、深夜の宿場村にいるところから始まる。記憶喪失に見舞われた、主人公。目を覚ましたと明確に書かれていないので、目が覚めたらではなく突然の出来事の可能性もある。自分の状況を確認したが、無一文で荷物もなく、ただただ途方に暮れるしかない状況。そこで、出会ったのは人情味あふれるマスター。彼は、主人公の言葉を疑うことなく、一夜の宿を提供してくれたのだ。翌日、店の様子から現在の場所の状況説明という形で、この物語の世界観が分かって来る。その後、自分についての記憶が一切ない主人公に不便さを感じたマスターが、主人公の能力にまつわる仮名を付けようじゃないか、という案を出し、二人はある高名な神官のところに行くこととなったのだが…。

【登場人物の魅力】
主人公は、記憶喪失のオッサン。オッサンであることは彼が、自分で姿を確認したことにより確定した。もし、記憶喪失になってしまったならどんな気持ちなのだろうか。それを想像して心情が描かれていると感じた。その中でも、人恋しさには共感できる。人は記憶があるから、安心して暮らしていられるのだと思った。この後ある神官に、能力を見て貰うこととなるのだが、暗いストーリーではなく明るく展開されていく。それは、個性的な登場人物が出てくるためである。そこでの主人公の心の声にクスッとしてしまう。記憶喪失という状況なのにも関わらず、コミカルなのが面白く、読みやすさも抜群。

【物語の魅力】
意外な方向へと進んでいくのが一番面白い部分である。余談だが、プチメモが面白い。主人公は記憶喪失ではあるが、身体が覚えていたり感覚というもので、『おや?』という事が起きる。それは思考の最中だったり、戦いの最中だったりと、場面は様。序章は、ある予感で終わっている。この場面が後にどうかかわって来るのか、とても興味深い。本編は、主人公が記憶喪失となり、村で過ごすようになった二年後から始まる。ここで第一章がプロローグであるのにも関わらず、長めであった理由が見えてくる。あらすじにある、”人々と紡がれる絆”と言う言葉に納得してしまうのだ。この物語は主人公との絆を描いた物語なのかもしれない。

解除
ともり
2021.02.06 ともり

サクサク読めて、面白かったです。特に軽快なセリフ回しを楽しませていただきました。
素敵なお話をありがとうございます。
これほどの量のお話を続けられるなんて尊敬です!

コーヒー微糖派
2021.02.07 コーヒー微糖派

呼んでいただき、誠にありがとうございます!
正直、勢いだけで書いてますが、なんとか完成させられるよう頑張ります!

解除

あなたにおすすめの小説

《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。

友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」 貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。 「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」 耳を疑いそう聞き返すも、 「君も、その方が良いのだろう?」 苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。 全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。 絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。 だったのですが。

義母に毒を盛られて前世の記憶を取り戻し覚醒しました、貴男は義妹と仲良くすればいいわ。

克全
ファンタジー
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。 11月9日「カクヨム」恋愛日間ランキング15位 11月11日「カクヨム」恋愛週間ランキング22位 11月11日「カクヨム」恋愛月間ランキング71位 11月4日「小説家になろう」恋愛異世界転生/転移恋愛日間78位

妹を見捨てた私 ~魅了の力を持っていた可愛い妹は愛されていたのでしょうか?~

紗綺
ファンタジー
何故妹ばかり愛されるの? その答えは私の10歳の誕生日に判明した。 誕生日パーティで私の婚約者候補の一人が妹に魅了されてしまったことでわかった妹の能力。 『魅了の力』 無自覚のその力で周囲の人間を魅了していた。 お父様お母様が妹を溺愛していたのも魅了の力に一因があったと。 魅了の力を制御できない妹は魔法省の管理下に置かれることが決まり、私は祖母の実家に引き取られることになった。 新しい家族はとても優しく、私は妹と比べられることのない穏やかな日々を得ていた。 ―――妹のことを忘れて。 私が嫁いだ頃、妹の噂が流れてきた。 魅了の力を制御できるようになり、制限つきだが自由を得た。 しかし実家は没落し、頼る者もなく娼婦になったと。 なぜこれまであの子へ連絡ひとつしなかったのかと、後悔と罪悪感が私を襲う。 それでもこの安寧を捨てられない私はただ祈るしかできない。 どうかあの子が救われますようにと。

義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。

石河 翠
ファンタジー
義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。 実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。 そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。 血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。 この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。 扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。

義理の妹が妊娠し私の婚約は破棄されました。

五月ふう
恋愛
「お兄ちゃんの子供を妊娠しちゃったんだ。」義理の妹ウルノは、そう言ってにっこり笑った。それが私とザックが結婚してから、ほんとの一ヶ月後のことだった。「だから、お義姉さんには、いなくなって欲しいんだ。」

悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます

綾月百花   
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。

私、幸せじゃないから離婚しまーす。…え? 本当の娘だと思っているから我慢して? お義母さま、ボケたのですか? 私たち元から他人です!

天田れおぽん
恋愛
ある日、ふと幸せじゃないと気付いてしまったメリー・トレンドア伯爵夫人は、実家であるコンサバティ侯爵家に侍女キャメロンを連れて帰ってしまう。 焦った夫は実家に迎えに行くが、事情を知った両親に追い返されて離婚が成立してしまう。 一方、コンサバティ侯爵家を継ぐ予定であった弟夫婦は、メリーの扱いを間違えて追い出されてしまう。 コンサバティ侯爵家を継ぐことになったメリーを元夫と弟夫婦が結託して邪魔しようとするも、侍女キャメロンが立ちふさがる。 メリーを守ろうとしたキャメロンは呪いが解けてTS。 男になったキャメロンとメリーは結婚してコンサバティ侯爵家を継ぐことになる。 トレンドア伯爵家は爵位を取り上げられて破滅。 弟夫婦はコンサバティ侯爵家を追放されてしまう。 ※変な話です。(笑)

王子は婚約破棄をし、令嬢は自害したそうです。

七辻ゆゆ
ファンタジー
「アリシア・レッドライア! おまえとの婚約を破棄する!」 公爵令嬢アリシアは王子の言葉に微笑んだ。「殿下、美しい夢をありがとうございました」そして己の胸にナイフを突き立てた。 血に染まったパーティ会場は、王子にとって一生忘れられない景色となった。冤罪によって婚約者を自害させた愚王として生きていくことになる。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。