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◇本編
85.
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「.................ハァハァ.........どう言う事?ハァ.........」
「ビオルテルダ様.........どうか剣を収めて下さい」
シャリルはゆっくりとビオルテルダに近づく。
「貴方自分が何したか分かってるの?私を邪魔したのよ?」
「ええ。邪魔しました。貴方が負ける事が分かっていたから」
「.................何ですって?お前は私の従者でしょう?主人を「胸を患ってらっしゃいますね?」.........」
「貴方は強靭な方だ。心も身体も。美しく、恵まれた才能もある。境遇には恵まれませんでしたが.........」
「もう.........隠れて苦しむ貴方を見たくなかった。だから今回あの男が居た事を気づいていましたが黙っていました。第一公女お抱えの.........処刑人が紛れて居た事を」
「.................」
「一緒に.........一思いに逝ければ.........そう思って.........」
「裏切ったのね.........貴方も」
「そうですね.........貴方の希望とは違いますから.........。裏切った事には違いありません。ですが一つだけ、やりたい事が思いついたんですよ。ふふ」
「.........何よ。やりたい事って」
「.........貴方を.........王にしたい」
ビオルテルダは眉間に皺を寄せて言い返す。
「.........私が胸を患っているって知ってるのに?」
「たった1日でも良い。狂ったあの国を.........解放したい。まるで国民が軍隊の中の一部の様に容赦無く搾取され続け、簡単に命を奪われる。貴方が狂ったのはあの公王に第一公女が国営を任されるようになってからだ。あの方は貴方よりも狂人です」
「.........ふーん?狂人には狂人を当てがうって事?でもね、この国から出られなければそれも叶わないでしょ?それともお優しい公爵子息様が私を見逃すとでも?随分甘い事言うのね?誰に騙されたの?ふふ」
「希望です。だがそれには生きている事が大前提なんです。悔しく無いですか?結局あの第一公女の思惑通りになるの。私は短い間でも良い。最後まで.........貴方と生きたい。だからその為に.........テオルド様と交渉します」
「.........馬鹿ね。私達は既に喧嘩を売ってるのよ。引っ込められないし許さないでしょ」
「単機ではそうです。だが.........国同士なら.........どうですか?」
「ほう.........興味深いなシャリル卿。話してみろ」
不意に頭の後から声がする。
シャリルが振り返るとテオルドが無表情で立って居た。
「ビオルテルダ様.........どうか剣を収めて下さい」
シャリルはゆっくりとビオルテルダに近づく。
「貴方自分が何したか分かってるの?私を邪魔したのよ?」
「ええ。邪魔しました。貴方が負ける事が分かっていたから」
「.................何ですって?お前は私の従者でしょう?主人を「胸を患ってらっしゃいますね?」.........」
「貴方は強靭な方だ。心も身体も。美しく、恵まれた才能もある。境遇には恵まれませんでしたが.........」
「もう.........隠れて苦しむ貴方を見たくなかった。だから今回あの男が居た事を気づいていましたが黙っていました。第一公女お抱えの.........処刑人が紛れて居た事を」
「.................」
「一緒に.........一思いに逝ければ.........そう思って.........」
「裏切ったのね.........貴方も」
「そうですね.........貴方の希望とは違いますから.........。裏切った事には違いありません。ですが一つだけ、やりたい事が思いついたんですよ。ふふ」
「.........何よ。やりたい事って」
「.........貴方を.........王にしたい」
ビオルテルダは眉間に皺を寄せて言い返す。
「.........私が胸を患っているって知ってるのに?」
「たった1日でも良い。狂ったあの国を.........解放したい。まるで国民が軍隊の中の一部の様に容赦無く搾取され続け、簡単に命を奪われる。貴方が狂ったのはあの公王に第一公女が国営を任されるようになってからだ。あの方は貴方よりも狂人です」
「.........ふーん?狂人には狂人を当てがうって事?でもね、この国から出られなければそれも叶わないでしょ?それともお優しい公爵子息様が私を見逃すとでも?随分甘い事言うのね?誰に騙されたの?ふふ」
「希望です。だがそれには生きている事が大前提なんです。悔しく無いですか?結局あの第一公女の思惑通りになるの。私は短い間でも良い。最後まで.........貴方と生きたい。だからその為に.........テオルド様と交渉します」
「.........馬鹿ね。私達は既に喧嘩を売ってるのよ。引っ込められないし許さないでしょ」
「単機ではそうです。だが.........国同士なら.........どうですか?」
「ほう.........興味深いなシャリル卿。話してみろ」
不意に頭の後から声がする。
シャリルが振り返るとテオルドが無表情で立って居た。
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