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◇本編
82.
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パタ.........パタ、パタ.........パタ.........。
何の音だ.........
俺は今何をしている.........
ああ.........臭い赤い女
こいつを早く殺さないと.........
切り刻んでるのになかなか死なないな.........
だが.........もう直ぐだ.........動きが鈍くなって来ている.........ピョンピョン逃げ回りやがって.........
まあ良い
後.........10手程だな.........首を.........切る
パタ.........パタ........バタタッ
「あっ!段がある!暗いから良く見えないよっ」パタ.........パタ
ギャンッ.........キンーンッッ
「.........」
「ハアハア........あら?」
剣を合わせながら2人はスイッと顔を上げる。
そこには白い髪の女と片手にランタンを持った金の髪の男が立っていた。
「...............................」
「....ハア、ハア.............捕まえたの」
「.................はい。ビオルテルダ様」
「.........テオルド.........?」
彼の様子が.........変?うっっ.........て言うかワタシもギリギリだ。ビオルテルダ公女様にはこれ以上近づけない.........肌がビリビリする。
お願い、そのまま離れて!剣が届かない所へ。そしたら脚を.........
ガン!
「くっ!」
ビオルテルダの剣に重い一撃が入る。
テオルドがそのまま剣を横に振り切る。ビオルテルダの白亜のレイピアがそれを受け流す。
「.........」
「ふぅ、へぇ、あの白い子。貴方にとって大事じゃ無いんだ。なんだ、残念。じゃあ、良いわ。シャリル、その子殺しちゃって」
「.........」
テオルドはワタシを見ていない。ビオルテルダ公女様だけ見てる。そっか。怒ってたもんね。
少し下を向いて靴先を見る。
「........ワタシ.........足留にもならないね。ごめんなさいシャリル卿。作戦は失敗みたい。役に立たないね」
「リリアさん.........。」
「.........でも最後までやってみよう。スパラッシュ!よく狙って。脚じゃなくても良い。2人が離れたら1人を拘束。もう1人はピンジャーが威嚇攻撃。動きが止まったら直ぐにまた拘束。良い?」
「シャー!」
「キュッ!」
スパラッシュがワタシの頭の上でスタンバイ。
ピンジャーがブブブブブと更に上空で待機。
少しずつ彼らに近づき隙を狙う。
「後.........五手.........」
テオルドが何か呟いている。
テオルド.........。怒ってるから?ワタシが殺されても平気?少し鼻がツンとする。
.........ううん!違う!テオルドはそんな人じゃ無い!優しい人よ!だから好きになったんじゃない!!
なら、もしかして『悪気』の所為?ビオルテルダ公女様の強力な『悪気』に何か関係有るのかな?
分かんないけど........
私はグッと歯を噛み締める。
でも今は.........
集中!!
何の音だ.........
俺は今何をしている.........
ああ.........臭い赤い女
こいつを早く殺さないと.........
切り刻んでるのになかなか死なないな.........
だが.........もう直ぐだ.........動きが鈍くなって来ている.........ピョンピョン逃げ回りやがって.........
まあ良い
後.........10手程だな.........首を.........切る
パタ.........パタ........バタタッ
「あっ!段がある!暗いから良く見えないよっ」パタ.........パタ
ギャンッ.........キンーンッッ
「.........」
「ハアハア........あら?」
剣を合わせながら2人はスイッと顔を上げる。
そこには白い髪の女と片手にランタンを持った金の髪の男が立っていた。
「...............................」
「....ハア、ハア.............捕まえたの」
「.................はい。ビオルテルダ様」
「.........テオルド.........?」
彼の様子が.........変?うっっ.........て言うかワタシもギリギリだ。ビオルテルダ公女様にはこれ以上近づけない.........肌がビリビリする。
お願い、そのまま離れて!剣が届かない所へ。そしたら脚を.........
ガン!
「くっ!」
ビオルテルダの剣に重い一撃が入る。
テオルドがそのまま剣を横に振り切る。ビオルテルダの白亜のレイピアがそれを受け流す。
「.........」
「ふぅ、へぇ、あの白い子。貴方にとって大事じゃ無いんだ。なんだ、残念。じゃあ、良いわ。シャリル、その子殺しちゃって」
「.........」
テオルドはワタシを見ていない。ビオルテルダ公女様だけ見てる。そっか。怒ってたもんね。
少し下を向いて靴先を見る。
「........ワタシ.........足留にもならないね。ごめんなさいシャリル卿。作戦は失敗みたい。役に立たないね」
「リリアさん.........。」
「.........でも最後までやってみよう。スパラッシュ!よく狙って。脚じゃなくても良い。2人が離れたら1人を拘束。もう1人はピンジャーが威嚇攻撃。動きが止まったら直ぐにまた拘束。良い?」
「シャー!」
「キュッ!」
スパラッシュがワタシの頭の上でスタンバイ。
ピンジャーがブブブブブと更に上空で待機。
少しずつ彼らに近づき隙を狙う。
「後.........五手.........」
テオルドが何か呟いている。
テオルド.........。怒ってるから?ワタシが殺されても平気?少し鼻がツンとする。
.........ううん!違う!テオルドはそんな人じゃ無い!優しい人よ!だから好きになったんじゃない!!
なら、もしかして『悪気』の所為?ビオルテルダ公女様の強力な『悪気』に何か関係有るのかな?
分かんないけど........
私はグッと歯を噛み締める。
でも今は.........
集中!!
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