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◇本編
34.
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黒髪の男がいきなりシューマさんに殴り掛かった。でもスカッと空振り。おお!躱すの上手いってこれね!
更に何度か腕を振り回して殴り掛かるが寸ででスッと身を引くシューマさん。わぁ.........凄い凄い!まるで氷の上を滑るように脚捌きに無駄が無い。小さい力で最大に回避してる。シューマさんらしい。
その内少し疲れたのか黒髪の男が大振りに腕を振った。シューマさんはそれも避けて男の後ろに回り込み肩で背中を押した。
ドンッと押された男はそのままの勢いで台から落ちちゃった。.........え?勝ち?
「ゴアーーー!ゴアーー!ゴアー!」カッコいいーーー!素敵ーー!スマートな勝ち方だねー!
「ーーーっくそ!シューマめ!」
「ゴア?」何で怒ってるの?
「....別に.....何でもない」
「?」
「剣術なら俺の方が強いからな!」
「.........ゴァ」.........そうなんだ
「俺の方が筋肉付いてるし.........あいつより背は低いが、脚はちょっと長い!」
「.........ゴアー、ゴァ。ゴァー」.........うん、テオルドの裸は知ってるけど。筋肉は付いてるね
「だろ?.........デカいしな」
「ゴア?」デカい?
「.........何でも無い」
「?」
人間の身体の事は良く分からないんだけど。ワタシはテオルドとしかお風呂入らないし。背が高いとか脚が長いのは自慢なのかな?デカいって何が?目?口?お尻とか?
比べるものなのかな?鳥にとっては身体が大きい事は最大のアピールポイントだけど。飾り羽根とか。でも人間はそんなの無いしね。
ワタシが首を捻っているのを見て、テオルドがちょっと赤い顔をしながら
「.........ちゃんと教える。屋敷に帰ってから.........」と呟いた。
帰ってから?益々分かんない.........!
************
結局シューマさんは2位で脚が絡れた風で台から降りた。1位はどこぞの伯爵家の護衛騎士だった。
景品は.........金貨数十枚、絹、綺麗な女の人。.......また。
シューマさんは2位だったので金貨10枚。まあ、女の人は寄って来てたけど笑顔でスルリと躱しながらテオルドの元に帰って来た。
「臨時収入頂きました」
「良かったな」
「リリア様に新しい本でも買って差し上げますね?それともリボンが良いかな?」
「なんでリリアなんだよ。女作れよ。そっちに使えよ」
「えー.........人間は面倒なんで.........。リリア様になら惜しく無いし」
「嘘つけ。お前は俺が嫌がる姿を見たいだけだろ?全く主人想いで泣けてくるな」
更に何度か腕を振り回して殴り掛かるが寸ででスッと身を引くシューマさん。わぁ.........凄い凄い!まるで氷の上を滑るように脚捌きに無駄が無い。小さい力で最大に回避してる。シューマさんらしい。
その内少し疲れたのか黒髪の男が大振りに腕を振った。シューマさんはそれも避けて男の後ろに回り込み肩で背中を押した。
ドンッと押された男はそのままの勢いで台から落ちちゃった。.........え?勝ち?
「ゴアーーー!ゴアーー!ゴアー!」カッコいいーーー!素敵ーー!スマートな勝ち方だねー!
「ーーーっくそ!シューマめ!」
「ゴア?」何で怒ってるの?
「....別に.....何でもない」
「?」
「剣術なら俺の方が強いからな!」
「.........ゴァ」.........そうなんだ
「俺の方が筋肉付いてるし.........あいつより背は低いが、脚はちょっと長い!」
「.........ゴアー、ゴァ。ゴァー」.........うん、テオルドの裸は知ってるけど。筋肉は付いてるね
「だろ?.........デカいしな」
「ゴア?」デカい?
「.........何でも無い」
「?」
人間の身体の事は良く分からないんだけど。ワタシはテオルドとしかお風呂入らないし。背が高いとか脚が長いのは自慢なのかな?デカいって何が?目?口?お尻とか?
比べるものなのかな?鳥にとっては身体が大きい事は最大のアピールポイントだけど。飾り羽根とか。でも人間はそんなの無いしね。
ワタシが首を捻っているのを見て、テオルドがちょっと赤い顔をしながら
「.........ちゃんと教える。屋敷に帰ってから.........」と呟いた。
帰ってから?益々分かんない.........!
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結局シューマさんは2位で脚が絡れた風で台から降りた。1位はどこぞの伯爵家の護衛騎士だった。
景品は.........金貨数十枚、絹、綺麗な女の人。.......また。
シューマさんは2位だったので金貨10枚。まあ、女の人は寄って来てたけど笑顔でスルリと躱しながらテオルドの元に帰って来た。
「臨時収入頂きました」
「良かったな」
「リリア様に新しい本でも買って差し上げますね?それともリボンが良いかな?」
「なんでリリアなんだよ。女作れよ。そっちに使えよ」
「えー.........人間は面倒なんで.........。リリア様になら惜しく無いし」
「嘘つけ。お前は俺が嫌がる姿を見たいだけだろ?全く主人想いで泣けてくるな」
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