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40.指南10カ条 再び

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[青の花]は王都より北に有り、高い峰の山々に囲まれた小さいが透明度の高い湖の目と鼻の先にある。昼間は太陽が湖に反射し、虹色の光が辺りを包む。
 今は夕方だ。湖面に朱色が眩しい。

 結局、ダヤンのごり押し........いや、問答無用の強制転移にて連れて来られたレジンとシーラ。

 建物はダヤン達が17歳まで正体を隠す為に利用していた時とは違い、大分大きめに作り直されていた。理由は温泉だ。ダヤンは[青の花]に温泉を造っていた。


「え.................と。ええぇ.........」


 モクモクと湯気が立ち込める温泉を呆然と見ながら呟く。

「良いだろ?これ。造っておいた。まあ、ここは人が入り込めないから遠慮すんな。素っ裸で歩けるぞ。結界でも張っておこうか?」

 何故かダヤンはご機嫌だ。

「いや..........あのな」
「開放的だよね」と黄
「ちょっと夜は寒いけど。温泉も有るし。まあ、温め合えば」と赤。
「てか、何なんだよ!いい加減お前ら仮面取れよ。いや.........判ってきた。そう言えばハリシュダ担当見た名前だったわ」
「ポカしたからな。まだ働いて貰うけど。まあ、一段落したから。因みに身代わりに幻影の術で7日間は赤がレジンで黄色がシーラ役だ。楽しいだろ?」
「ちゃんとやり切るから牢屋には入れないでくれ」
「ふふ。牢屋は無いけど減俸は頑張り次第だな。バレずに済んだら俺から小遣いやるよ」

「「頑張ります」」

「ハリシュダは警備態勢が不十分だからな。そこら辺もちゃんと指導していかないと。あそこは王がまだ力を取り戻してないからな。王太子もボヤんだし」
「折角の妖精があんまり役に立って無いしな」
「追々な。では行くか。じゃあな、レジン、シーラ。あ、そうだ。忘れる所だった」


 ダヤンはレジンの腕を取り少し離れた所に移動する。

「何だよ.........?」
「レジンお前.........激しくしてるだろ?」
「!! は!?」

 目を見開くレジン。

「シーラに痛みがあるとな治癒能力が働いてしまうんだよ。俺達の相手は《大地の娘》だと言う事を忘れるな。魔力が治癒に必要無いモノを排除する。後は解るな?」

「ーーーーーーーーーー!!」

「それから.........これは俺達からの選別だ。良く読めよ?」ニヤニヤ
「ーーーっう!くそっ!なんか、なんか.....」

 レジンはプルプル震えながらダヤン達を見る。


「ふふ、ははははは!休暇楽しめよ!王様。じゃあな!」

 そう言いながら3人の男達はかき消えた。


 レジンは押し付けられた四つ折りの紙を開く。
 そこには



【初めての子作り指南10カ条】

 1.適度な運動を心掛ける。会議で座ってばかりじゃ✖️
 2.快眠快食。肉ばっか食うなよ!
 3.ストレスは1番の大敵。考え過ぎんな!
 4.身体は温め過ぎない事。風呂ではあんまりやり過ぎんなよ!
 5..........激しいーーーーーだからな!
 6..................ーー.................する事!
 7.ーーーーーーーはちゃんと..................だ!
 8.ーーーすると.................から良いらしいぞ!
 9..........ーーー.................ーーーになるから気をつけろ!
 10.やっぱり..................ーーーだから.........しとけ!


 じゃあ、王様頑張れー!国民として友人として楽しみにしてるよ!


 リオ&カプ&ダヤン



「ーーーーーーーーーーーーーーっ!!!」



 レジンは真っ赤になりながらも黙ってそれを大事そうに胸ポケットに閉まった。
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