4 / 35
3.
しおりを挟む
レシェの歳の離れた兄は名をカーザと言った。若い内から行商人の師匠を持ち色々な地域で品物を仕入れ商いをしている。数年に一、二回村に戻って来てまた直ぐに旅立って行くのだ。彼は村長の後継者にはならなかった。狭い村に留まるのが苦痛だったのだろう。
二年前に婚約した俺達の事を書いた手紙を近隣の村や街の宿屋に預けておいた。レシェの十六の誕生日に結婚式をする事も。
何処でそれを受け取ったらしく先程一通の手紙が村長の家に届いた。
《三日後隣の領に着く。街で商いをしてから一月後戻る。結婚祝いを楽しみにしておいて》
これだ。時期的にこの時彼は酒場で女の子を助けて代わりに刺され亡くなったのだ。事前に判って良かった。
書かれていた日付は三日前。つまりそろそろ隣街に着く頃だ。
温泉事業の執務室に戻り、事付けをしてから向かう事にした。
「ノーラン、少し村外に出掛けてくる。多分明日か明後日には帰るからその間頼むな」
「またレシェにプレゼントでも買いに行くのか?前は冬用のブーツやら帽子やら王都で大量に買い込んで来てただろ?」
「…そうだったかな?」
「ふらっとあり得ない距離を短時間で行き来するんだから。魔術師ってのは便利だよな」
「内緒な?また酒買って来るからさ。でも俺はレシェが喜ぶ事をしたいだけだから。彼女が居なきゃ意味は無い…力の使い道は誤ってはいけないんだ」
「…本当に十代?発想が神々しいよ…」
「オッサンに見えるか?」
「ピチピチお肌で綺麗なお顔のシュッとした青年だね」
「はははっ隻眼だけどな。じゃあ、行って来るよ」
「ああ、いってらっしゃい」
黒の艶消し皮のローブを羽織り深くフードを被った。術式を唱えると青いふんわりとした光が俺を包む。転移動の術式だ。行った事が有る場所なら座標も要らない。陣に入り頭で唱えるだけで移動出来る。但し魔力が必要だ。遠ければ遠い程ごっそり消費する。王都とコリコット村は荷馬車でほぼ一月も掛かるので1/4くらい持っていかれる。まあ、寝れば回復するので問題無い。
この膨大な魔力を死なずに制御出来たのはレシェのお陰だから本当感謝している。…今度こそ幸せにする、だから彼女の憂いを作りたく無い。
魔術式を足元に展開。陣を踏み一度目を閉じてから開くとそこは隣の領地の宿屋の裏手だった。人目を避けて移動する。俺が何故こんな術式を知っているかと言うと一冊の覚え書きの本を手に入れたからだ。
回帰前の十三歳の頃だった。自分の部屋に日記の様な赤い背表紙の古臭い本と魔術の本を見つけた。乳母に聞いてみると納屋の整理した際に俺の昔着ていた服と一緒に出て来たと言う。確かにそのブルーの上着と短いズボンに覚えはあったが本は知らなかった。赤い背表紙の本の中を見てみると何やら魔術式の様なものが乱雑に書かれていたから俺の持ち物だと思ったとの事。他の本はよくある初級の模写本の様だ。
「ん~~確かリルの持ち物を木箱にまとめて入れて来た筈なんだけど…これは私知らないし、リルがここに隠したんだと思っていたわ。違うの?」
「俺があの家から持って来たものなんて無いよ。着てた服くらいじゃないかな…でも…この字…見覚えがあるな」
「リルの字に似てるわよね。それとも伯爵様のかしら?ふふ。だったら良いわね?」
「はっ、まさか有り得ないよ。……兎に角一度読んでみる。ありがとう母さん」
「そうね、リルは魔力もあるし将来凄い魔術師になれるわよ…勉強してみなさいな」
「うん、わかった」
この赤い背表紙の本。…それはとんでもない代物だった。
魔術式の原理と法則。陣の描き方や固定術。詠唱短縮法等、走り書きが多いし読み辛いが俺は何故だが全部理解出来た。まるで俺の為の俺が書いた研究書の様だ。
勿論俺が書いた訳では無い。そんな記憶は全く無い。
「一体…誰が書いたのだろう…何故俺の手元にあるんだろう…何にも解らん」
力の有る魔術師の数は少ない。理由は俺の幼少期の様に魔力の量が高ければ高い程器である身体に影響を及ぼすからだ。魔力持ちの子はそれに耐えられなくて幼い時期に生き絶える事が殆ど。魔力は産まれてから徐々に青年期まで増え、そこからまた緩やかに減っていくそうだ。
王族や高位貴族に高い魔力を持つ子が多いのは、魔力を身体の外に放出させる魔具を付けさせる事が出来るからだ。魔術式を構築し魔術陣として展開する。更に魔術師の魔力を定期的に込め持続させなければならない。勿論慈善事業な訳がない。つまり…かなり金がいる。多分今のコリコット村の年間収益五年分くらいはするだろう。両親は俺に金を使いたく無かったのか、魔力放出の魔具を与えてくれなかった。いや、膨大過ぎる魔力量の為扱いきれなかったのか…今更どうでも良い事だけど。
つまり高い魔力を掌握するのは並大抵の事では無い。ましてやこんな高度な魔術式を扱える者などいる事すら知らなかった。きっと名のある魔術師の本だったのだろう。
俺は本当に幸運だった。
たまたま乳母の故郷がコリコット村で、レシェが居て、そして彼女が優しい子だったから…
そう… 本人も気付いていないのだ。自分が『魔力を吸収する体質』だと言う事を。
…まあ、この体質はかなり特殊だ。何に使えるかと聞かれたら正直困る。魔力を吸収出来るが術式を扱える程体内に保有できずその量は微量なのだ。発散するので吸収した魔力は身体を通るだけ。要するに口で毒を吸い出してペッと吐き出している様なものだと思う。何故こんな体質になったのか、他にもいるのか、どうにもよく分からないが俺は彼女のお陰で生き延びた。
レシェは俺に毎日会いに来て手を握りその日にあった事をお喋りしてくれた。三日目辺りで段々と気付いてくる。彼女が俺に触れる度に体調が良くなる。もしかして治癒能力が有るのかと思ったが、俺のこれは病気や怪我では無い。魔力過多から来る循環不良だからだ。それから魔力の流れを注視観察しこの事に気が付いた。
唯々驚いた。こんな巡り合わせがあるのかと。身体がぶるっと震えた…
体調が回復すれば意欲も湧く。俺は必死でこの魔力と戦い始めた。抑え込むイメージで魔力を少しずつ身体に循環させ暴走しない様にグルグルと回すのだ。一年掛かって漸く掌握出来た。レシェがいなければ噴き出す魔力で疲れ切り力尽きていただろう。
この命はレシェが繋いでくれたものだったのに…
それなのに…俺は彼女に何をしただろう。
涙を流す赤茶色の瞳を見る度に悔しくて…悲しくて…あの血に塗れた姿が未だに目に焼き付いて離れないのだ。大人になっていく彼女の姿があの日のレシェに似て来るに連れ、罪悪感で押し潰されそうになる時がある。
だから…
これからは彼女の為だけに生きるのだ。結婚後はこの村で早々に子供を作り家族を増やし、一緒に成長を見守りながら愛する大事な物を沢山増やして、俺の手の中で安全で暖かく穏やかな日々を過ごさせる。
その為に少々裏で動くのも何ら惜しくは無い。それに今の俺なら大した事でも無いのだ。レシェの兄のカーザにこのタリスマン(御守り)を身に着けさせるだけだ。俺が施した術式の防御陣を焼き付けた物で数年は効力があるだろう。だが堂々とは渡せない。大した交流も無かった妹の婚約者の俺が突然現れタリスマンを渡しに来る理由が無いからな。刺されて命を落とすなんて教えられないし…彼は商人なのだからそれに見合った渡し方をしなければならないだろう。
彼女の兄を死なせずに済めば、レシェは更に幸せになる筈だ。たった数年に一度の訪れだろうが何だろうが兄が存命している事実は彼女にとっては喜びだ。
近い将来自分達の子供の伯父となるのだ。無事でいてくれれば俺も嬉しい。
そう…彼女は子を産める筈だ。
伯爵家と関係の無い、この平和な村でなら…きっと。
二年前に婚約した俺達の事を書いた手紙を近隣の村や街の宿屋に預けておいた。レシェの十六の誕生日に結婚式をする事も。
何処でそれを受け取ったらしく先程一通の手紙が村長の家に届いた。
《三日後隣の領に着く。街で商いをしてから一月後戻る。結婚祝いを楽しみにしておいて》
これだ。時期的にこの時彼は酒場で女の子を助けて代わりに刺され亡くなったのだ。事前に判って良かった。
書かれていた日付は三日前。つまりそろそろ隣街に着く頃だ。
温泉事業の執務室に戻り、事付けをしてから向かう事にした。
「ノーラン、少し村外に出掛けてくる。多分明日か明後日には帰るからその間頼むな」
「またレシェにプレゼントでも買いに行くのか?前は冬用のブーツやら帽子やら王都で大量に買い込んで来てただろ?」
「…そうだったかな?」
「ふらっとあり得ない距離を短時間で行き来するんだから。魔術師ってのは便利だよな」
「内緒な?また酒買って来るからさ。でも俺はレシェが喜ぶ事をしたいだけだから。彼女が居なきゃ意味は無い…力の使い道は誤ってはいけないんだ」
「…本当に十代?発想が神々しいよ…」
「オッサンに見えるか?」
「ピチピチお肌で綺麗なお顔のシュッとした青年だね」
「はははっ隻眼だけどな。じゃあ、行って来るよ」
「ああ、いってらっしゃい」
黒の艶消し皮のローブを羽織り深くフードを被った。術式を唱えると青いふんわりとした光が俺を包む。転移動の術式だ。行った事が有る場所なら座標も要らない。陣に入り頭で唱えるだけで移動出来る。但し魔力が必要だ。遠ければ遠い程ごっそり消費する。王都とコリコット村は荷馬車でほぼ一月も掛かるので1/4くらい持っていかれる。まあ、寝れば回復するので問題無い。
この膨大な魔力を死なずに制御出来たのはレシェのお陰だから本当感謝している。…今度こそ幸せにする、だから彼女の憂いを作りたく無い。
魔術式を足元に展開。陣を踏み一度目を閉じてから開くとそこは隣の領地の宿屋の裏手だった。人目を避けて移動する。俺が何故こんな術式を知っているかと言うと一冊の覚え書きの本を手に入れたからだ。
回帰前の十三歳の頃だった。自分の部屋に日記の様な赤い背表紙の古臭い本と魔術の本を見つけた。乳母に聞いてみると納屋の整理した際に俺の昔着ていた服と一緒に出て来たと言う。確かにそのブルーの上着と短いズボンに覚えはあったが本は知らなかった。赤い背表紙の本の中を見てみると何やら魔術式の様なものが乱雑に書かれていたから俺の持ち物だと思ったとの事。他の本はよくある初級の模写本の様だ。
「ん~~確かリルの持ち物を木箱にまとめて入れて来た筈なんだけど…これは私知らないし、リルがここに隠したんだと思っていたわ。違うの?」
「俺があの家から持って来たものなんて無いよ。着てた服くらいじゃないかな…でも…この字…見覚えがあるな」
「リルの字に似てるわよね。それとも伯爵様のかしら?ふふ。だったら良いわね?」
「はっ、まさか有り得ないよ。……兎に角一度読んでみる。ありがとう母さん」
「そうね、リルは魔力もあるし将来凄い魔術師になれるわよ…勉強してみなさいな」
「うん、わかった」
この赤い背表紙の本。…それはとんでもない代物だった。
魔術式の原理と法則。陣の描き方や固定術。詠唱短縮法等、走り書きが多いし読み辛いが俺は何故だが全部理解出来た。まるで俺の為の俺が書いた研究書の様だ。
勿論俺が書いた訳では無い。そんな記憶は全く無い。
「一体…誰が書いたのだろう…何故俺の手元にあるんだろう…何にも解らん」
力の有る魔術師の数は少ない。理由は俺の幼少期の様に魔力の量が高ければ高い程器である身体に影響を及ぼすからだ。魔力持ちの子はそれに耐えられなくて幼い時期に生き絶える事が殆ど。魔力は産まれてから徐々に青年期まで増え、そこからまた緩やかに減っていくそうだ。
王族や高位貴族に高い魔力を持つ子が多いのは、魔力を身体の外に放出させる魔具を付けさせる事が出来るからだ。魔術式を構築し魔術陣として展開する。更に魔術師の魔力を定期的に込め持続させなければならない。勿論慈善事業な訳がない。つまり…かなり金がいる。多分今のコリコット村の年間収益五年分くらいはするだろう。両親は俺に金を使いたく無かったのか、魔力放出の魔具を与えてくれなかった。いや、膨大過ぎる魔力量の為扱いきれなかったのか…今更どうでも良い事だけど。
つまり高い魔力を掌握するのは並大抵の事では無い。ましてやこんな高度な魔術式を扱える者などいる事すら知らなかった。きっと名のある魔術師の本だったのだろう。
俺は本当に幸運だった。
たまたま乳母の故郷がコリコット村で、レシェが居て、そして彼女が優しい子だったから…
そう… 本人も気付いていないのだ。自分が『魔力を吸収する体質』だと言う事を。
…まあ、この体質はかなり特殊だ。何に使えるかと聞かれたら正直困る。魔力を吸収出来るが術式を扱える程体内に保有できずその量は微量なのだ。発散するので吸収した魔力は身体を通るだけ。要するに口で毒を吸い出してペッと吐き出している様なものだと思う。何故こんな体質になったのか、他にもいるのか、どうにもよく分からないが俺は彼女のお陰で生き延びた。
レシェは俺に毎日会いに来て手を握りその日にあった事をお喋りしてくれた。三日目辺りで段々と気付いてくる。彼女が俺に触れる度に体調が良くなる。もしかして治癒能力が有るのかと思ったが、俺のこれは病気や怪我では無い。魔力過多から来る循環不良だからだ。それから魔力の流れを注視観察しこの事に気が付いた。
唯々驚いた。こんな巡り合わせがあるのかと。身体がぶるっと震えた…
体調が回復すれば意欲も湧く。俺は必死でこの魔力と戦い始めた。抑え込むイメージで魔力を少しずつ身体に循環させ暴走しない様にグルグルと回すのだ。一年掛かって漸く掌握出来た。レシェがいなければ噴き出す魔力で疲れ切り力尽きていただろう。
この命はレシェが繋いでくれたものだったのに…
それなのに…俺は彼女に何をしただろう。
涙を流す赤茶色の瞳を見る度に悔しくて…悲しくて…あの血に塗れた姿が未だに目に焼き付いて離れないのだ。大人になっていく彼女の姿があの日のレシェに似て来るに連れ、罪悪感で押し潰されそうになる時がある。
だから…
これからは彼女の為だけに生きるのだ。結婚後はこの村で早々に子供を作り家族を増やし、一緒に成長を見守りながら愛する大事な物を沢山増やして、俺の手の中で安全で暖かく穏やかな日々を過ごさせる。
その為に少々裏で動くのも何ら惜しくは無い。それに今の俺なら大した事でも無いのだ。レシェの兄のカーザにこのタリスマン(御守り)を身に着けさせるだけだ。俺が施した術式の防御陣を焼き付けた物で数年は効力があるだろう。だが堂々とは渡せない。大した交流も無かった妹の婚約者の俺が突然現れタリスマンを渡しに来る理由が無いからな。刺されて命を落とすなんて教えられないし…彼は商人なのだからそれに見合った渡し方をしなければならないだろう。
彼女の兄を死なせずに済めば、レシェは更に幸せになる筈だ。たった数年に一度の訪れだろうが何だろうが兄が存命している事実は彼女にとっては喜びだ。
近い将来自分達の子供の伯父となるのだ。無事でいてくれれば俺も嬉しい。
そう…彼女は子を産める筈だ。
伯爵家と関係の無い、この平和な村でなら…きっと。
19
お気に入りに追加
50
あなたにおすすめの小説
いつか彼女を手に入れる日まで
月山 歩
恋愛
伯爵令嬢の私は、婚約者の邸に馬車で向かっている途中で、馬車が転倒する事故に遭い、治療院に運ばれる。医師に良くなったとしても、足を引きずるようになると言われてしまい、傷物になったからと、格下の私は一方的に婚約破棄される。私はこの先誰かと結婚できるのだろうか?
本を返すため婚約者の部屋へ向かったところ、女性を連れ込んでよく分からないことをしているところを目撃してしまいました。
四季
恋愛
本を返すため婚約者の部屋へ向かったところ、女性を連れ込んでよく分からないことをしているところを目撃してしまいました。
不遇な王妃は国王の愛を望まない
ゆきむらさり
恋愛
稚拙ながらも投稿初日(11/21)から📝HOTランキングに入れて頂き、本当にありがとうございます🤗 今回初めてHOTランキングの5位(11/23)を頂き感無量です🥲 そうは言いつつも間違ってランキング入りしてしまった感が否めないのも確かです💦 それでも目に留めてくれた読者様には感謝致します✨
〔あらすじ〕📝ある時、クラウン王国の国王カルロスの元に、自ら命を絶った王妃アリーヤの訃報が届く。王妃アリーヤを冷遇しておきながら嘆く国王カルロスに皆は不思議がる。なにせ国王カルロスは幼馴染の側妃ベリンダを寵愛し、政略結婚の為に他国アメジスト王国から輿入れした不遇の王女アリーヤには見向きもしない。はたから見れば哀れな王妃アリーヤだが、実は他に愛する人がいる王妃アリーヤにもその方が都合が良いとも。彼女が真に望むのは愛する人と共に居られる些細な幸せ。ある時、自国に囚われの身である愛する人の訃報を受け取る王妃アリーヤは絶望に駆られるも……。主人公の舞台は途中から変わります。
※設定などは独自の世界観で、あくまでもご都合主義。断罪あり。ハピエン🩷
踏み台令嬢はへこたれない
三屋城衣智子
恋愛
「婚約破棄してくれ!」
公爵令嬢のメルティアーラは婚約者からの何度目かの申し出を受けていたーー。
春、学院に入学しいつしかついたあだ名は踏み台令嬢。……幸せを運んでいますのに、その名付けはあんまりでは……。
そう思いつつも学院生活を満喫していたら、噂を聞きつけた第三王子がチラチラこっちを見ている。しかもうっかり婚約者になってしまったわ……?!?
これは無自覚に他人の踏み台になって引っ張り上げる主人公が、たまにしょげては踏ん張りながらやっぱり周りを幸せにしたりやっと自分も幸せになったりするかもしれない物語。
「わたくし、甘い砂を吐くのには慣れておりますの」
ーー踏み台令嬢は今日も誰かを幸せにする。
なろうでも投稿しています。
病めるときも健やかなるときも、お前だけは絶対許さないからなマジで
あだち
恋愛
ペルラ伯爵家の跡取り娘・フェリータの婚約者が、王女様に横取りされた。どうやら、伯爵家の天敵たるカヴァリエリ家の当主にして王女の側近・ロレンツィオが、裏で糸を引いたという。
怒り狂うフェリータは、大事な婚約者を取り返したい一心で、祝祭の日に捨て身の行動に出た。
……それが結果的に、にっくきロレンツィオ本人と結婚することに結びつくとも知らず。
***
『……いやホントに許せん。今更言えるか、実は前から好きだったなんて』
嘘つきな唇〜もう貴方のことは必要ありません〜
みおな
恋愛
伯爵令嬢のジュエルは、王太子であるシリウスから求婚され、王太子妃になるべく日々努力していた。
そんなある日、ジュエルはシリウスが一人の女性と抱き合っているのを見てしまう。
その日以来、何度も何度も彼女との逢瀬を重ねるシリウス。
そんなに彼女が好きなのなら、彼女を王太子妃にすれば良い。
ジュエルが何度そう言っても、シリウスは「彼女は友人だよ」と繰り返すばかり。
堂々と嘘をつくシリウスにジュエルは・・・
人質姫と忘れんぼ王子
雪野 結莉
恋愛
何故か、同じ親から生まれた姉妹のはずなのに、第二王女の私は冷遇され、第一王女のお姉様ばかりが可愛がられる。
やりたいことすらやらせてもらえず、諦めた人生を送っていたが、戦争に負けてお金の為に私は売られることとなった。
お姉様は悠々と今まで通りの生活を送るのに…。
初めて投稿します。
書きたいシーンがあり、そのために書き始めました。
初めての投稿のため、何度も改稿するかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします。
小説家になろう様にも掲載しております。
読んでくださった方が、表紙を作ってくださいました。
新○文庫風に作ったそうです。
気に入っています(╹◡╹)
前世軍医だった傷物令嬢は、幸せな花嫁を夢見る
花雨宮琵
恋愛
侯爵令嬢のローズは、10歳のある日、背中に刀傷を負い生死の境をさまよう。
その時に見た夢で、軍医として生き、結婚式の直前に婚約者を亡くした前世が蘇る。
何とか一命を取り留めたものの、ローズの背中には大きな傷が残った。
“傷物令嬢”として揶揄される中、ローズは早々に貴族女性として生きることを諦め、隣国の帝国医学校へ入学する。
背中の傷を理由に六回も婚約を破棄されるも、18歳で隣国の医師資格を取得。自立しようとした矢先に王命による7回目の婚約が結ばれ、帰国を余儀なくされる。
7人目となる婚約者は、弱冠25歳で東の将軍となった、ヴァンドゥール公爵家次男のフェルディナンだった。
長年行方不明の想い人がいるフェルディナンと、義務ではなく愛ある結婚を夢見るローズ。そんな二人は、期間限定の条件付き婚約関係を結ぶことに同意する。
守られるだけの存在でいたくない! と思うローズは、一人の医師として自立し、同時に、今世こそは愛する人と結ばれて幸せな家庭を築きたいと願うのであったが――。
この小説は、人生の理不尽さ・不条理さに傷つき悩みながらも、幸せを求めて奮闘する女性の物語です。
※この作品は2年前に掲載していたものを大幅に改稿したものです。
(C)Elegance 2025 All Rights Reserved.無断転載・無断翻訳を固く禁じます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる