48 / 67
第1章 ヒーロー見参
47話 ヒーロー見参!!
しおりを挟む
スクエが、ウィンドウォールを破壊したのを見てウーヴェは動揺しつつも、後ろに下がりスクエから距離を取る。
「ど、どうなっている……」
何故、自分の魔法がスクエに効かないのかが理解出来ないウーヴェ。
「まるで、魔法そのものを破壊している……」
ウーヴェの動揺もしょうがないだろう。
似たような事を出来るリプレスなど沢山居るが、それはあくまで絶対的までの腕力を利用し、魔法を無理矢理斬ったり、殴ったりなどするものである。
もちろん、その時に魔法の効果は発動して炎魔法であれば爆風の影響を受けるし風魔法であれば身体に擦り傷くらいは付くだろう。
だが、スクエの場合は魔法そのものを破壊している様子であり、破壊した後の魔法の影響を受ける事も無さそうであった。
「クッ……魔法が効かない人間だと……?」
ここに来て、ウーヴェの余裕は既に消えていた。
「なぁ──そろそろ、いいか?」
「なんだと……?」
スクエは左手を腰に当てて、鉄パイプを自身の右肩に一定のリズムで叩きウーヴェに質問する。
「どう言う意味だ?」
「ん? ──それゃお前アレだよ」
スクエは鉄パイプでトントンと右肩を叩くのを辞めない。
「さっき、お前に俺とノラの作戦会議を待って貰ったからよ──そのお礼に俺も待っているわけよ」
ウーヴェの表情とは逆に、スクエは小馬鹿にする様な笑みを浮かべている。
そんなスクエの表情にも態度にも、そして言葉にもイラつくウーヴェ。
「人間風情がッ!」
普段見下している人間に、ここまでバカにされた事が無いウーヴェは声を荒らげる。
すると、足元に魔法陣が浮かび上がった。
「風よ──ウィンドショット」
見えない弾丸をスクエに向かって撃つヴーヴェ。
「──ハンッ、もう効かねぇーよ!」
肩を叩いていた鉄パイプを前に構えるスクエ。
「ドレド!」
青い光に包み込まれる鉄パイプを軽く振る。
パリンと何かが割れる音が響いたと感じた瞬間、ウーヴェの魔法が破壊された。
「──ッく」
「さーて、そろそろお開きだな」
スクエは腰を落としウーヴェに向かって走り出す。
人間の為、決して早くは無いがウーヴェからしたら悪魔が迫り来る様な感覚に陥る。
「か、風よ──ウィンドショット」
「だから、効かねぇーよ!」
スクエは一振りで魔法を破壊する。
そして、ウーヴェの懐に潜り込む。
「か、風よ──ウィンドウォール!」
「無駄!」
またしても、簡単に割れる魔法。
そして、スクエはウーヴェが魔法を撃つ為に掲げていた腕に向かって鉄パイプを振り下げる。
「グラッチ!」
青い光から赤い光に切り替わる。
「腕、頂き!」
スクエが振り抜いた鉄パイプはウーヴェの腕を面白い程簡単に切断した。
「──ッグ、奴隷の癖にッ!!」
片腕を無くしたウーヴェであったが、場数を踏んでいるだけ有り、後ろに倒れ込みつつも、直ぐにもう片手をスクエに向けて魔法を唱える。
「風よ──ウィンドショット!」
「ドレド!」
ウーヴェの詠唱と同時にスクエも赤から青に切り替え、自身の身体の前に鉄パイプを構える。
パリンッ
「グラッチ!」
そして、再び青から赤へ……
「へへ、もう一本頂くぜ?」
スクエはご丁寧にもウーヴェに一言断りを入れてから、残っているもう片腕を叩き斬った。
ドスッとウーヴェの腕が地面に落下し、ウーヴェはバランスを崩し、そのまま仰向けのまま地面に倒れ込んだ。
「そんじゃ、まぁ、足も頂きますっと!」
地面に倒れ込んでいたウーヴェの足二本を同時に一振りで切断したスクエ。
切断した事によりウーヴェの姿は胴体のみとなり、ただただスクエを地面から見上げる事しか出来なくなってしまった。
「よし、これでノラの仕返しは完了だな」
どうやら、自身のご主人様であるノラの仕返しをウーヴェにした様だ。
正に手も足も出ない状況にウーヴェは目を見開きスクエに向けて言葉を呟くのであった……
「貴様は……一体……何者なんだ?」
その言葉に待ってました! と言わんばかりにスクエは不敵な笑みを浮かべて応えた。
「俺はヒーローだ!」
そして、スクエは名乗りを上げると同時にウーヴェを真っ二つに斬り付けたのであった……
スクエの攻撃によりウーヴェは破壊され目に宿る光が消えた──それはまるでパソコンを強制終了した様にぷつりと動かなくなる。
周りに一瞬の静寂さが生まれ、そして少し遠くで誰かが声を上げる。
「──ッヒィいいいい、こんな奴が人間に居るなんてッ!!」
少し遠くで腰を抜かしていたロメイが立ち上がり、物凄いスピードで逃げていくのが見えた。
スクエはロメイの後ろ姿を見る。
「流石にあのスピードには追いつけねぇーな……」
ウーヴェを倒した事により、今まで溜まっていた疲れが一気に押し寄せた様だ。
「ふぅ……流石に疲れた……」
今直ぐにでも座り込みたい欲を抑え込みノラの元へ向かうスクエ。
「ノラ、大丈夫かー?」
「あぁ大丈夫だ──それにしても本当に一人で倒すとはな……」
「はは、ヒーローだからな!」
スクエは気が付いて無い様だが、この戦いで以前では考えられ無い程、自然にヒーローと名乗る事が出来ている。
そんなスクエを微笑ましく見るノラ。
「また、修理が必要の様だな」
スクエがノラの横に座り込みながら呟く。
「はは、安心するが良い──私達の家に帰れば部品は全て揃っているから、直ぐに治るだろう」
「それを聞いて安心したぜ」
「「ははは」」
二人はお互いの顔を見て笑い合う。
「良く頑張ったなスクエ……」
「はは……だろ……?」
「あぁ、本当に良く頑張った」
ノラに褒められ、スクエは流石に照れ臭くなったのか視線を逸らす。
そして異世界に転移し今日までの事を思い出す。
──はは、本当にここに来てから色々な事があったな……
スクエからしたら、辛い出来事しか無かった日々であろう……
──死ぬ程辛かったけど……でも、ヒーローとしての自分を取り戻せたから、良かったぜ……
スクエは無意識に腕輪に手を添える。
──パルム……俺……もう一度ヒーロー目指して見るよ……だから見守っててくれよ?
スクエは、まるでそこにパルムが居るかの様に空に向かって心の中で自身の思いを呟いたのであった……
「ど、どうなっている……」
何故、自分の魔法がスクエに効かないのかが理解出来ないウーヴェ。
「まるで、魔法そのものを破壊している……」
ウーヴェの動揺もしょうがないだろう。
似たような事を出来るリプレスなど沢山居るが、それはあくまで絶対的までの腕力を利用し、魔法を無理矢理斬ったり、殴ったりなどするものである。
もちろん、その時に魔法の効果は発動して炎魔法であれば爆風の影響を受けるし風魔法であれば身体に擦り傷くらいは付くだろう。
だが、スクエの場合は魔法そのものを破壊している様子であり、破壊した後の魔法の影響を受ける事も無さそうであった。
「クッ……魔法が効かない人間だと……?」
ここに来て、ウーヴェの余裕は既に消えていた。
「なぁ──そろそろ、いいか?」
「なんだと……?」
スクエは左手を腰に当てて、鉄パイプを自身の右肩に一定のリズムで叩きウーヴェに質問する。
「どう言う意味だ?」
「ん? ──それゃお前アレだよ」
スクエは鉄パイプでトントンと右肩を叩くのを辞めない。
「さっき、お前に俺とノラの作戦会議を待って貰ったからよ──そのお礼に俺も待っているわけよ」
ウーヴェの表情とは逆に、スクエは小馬鹿にする様な笑みを浮かべている。
そんなスクエの表情にも態度にも、そして言葉にもイラつくウーヴェ。
「人間風情がッ!」
普段見下している人間に、ここまでバカにされた事が無いウーヴェは声を荒らげる。
すると、足元に魔法陣が浮かび上がった。
「風よ──ウィンドショット」
見えない弾丸をスクエに向かって撃つヴーヴェ。
「──ハンッ、もう効かねぇーよ!」
肩を叩いていた鉄パイプを前に構えるスクエ。
「ドレド!」
青い光に包み込まれる鉄パイプを軽く振る。
パリンと何かが割れる音が響いたと感じた瞬間、ウーヴェの魔法が破壊された。
「──ッく」
「さーて、そろそろお開きだな」
スクエは腰を落としウーヴェに向かって走り出す。
人間の為、決して早くは無いがウーヴェからしたら悪魔が迫り来る様な感覚に陥る。
「か、風よ──ウィンドショット」
「だから、効かねぇーよ!」
スクエは一振りで魔法を破壊する。
そして、ウーヴェの懐に潜り込む。
「か、風よ──ウィンドウォール!」
「無駄!」
またしても、簡単に割れる魔法。
そして、スクエはウーヴェが魔法を撃つ為に掲げていた腕に向かって鉄パイプを振り下げる。
「グラッチ!」
青い光から赤い光に切り替わる。
「腕、頂き!」
スクエが振り抜いた鉄パイプはウーヴェの腕を面白い程簡単に切断した。
「──ッグ、奴隷の癖にッ!!」
片腕を無くしたウーヴェであったが、場数を踏んでいるだけ有り、後ろに倒れ込みつつも、直ぐにもう片手をスクエに向けて魔法を唱える。
「風よ──ウィンドショット!」
「ドレド!」
ウーヴェの詠唱と同時にスクエも赤から青に切り替え、自身の身体の前に鉄パイプを構える。
パリンッ
「グラッチ!」
そして、再び青から赤へ……
「へへ、もう一本頂くぜ?」
スクエはご丁寧にもウーヴェに一言断りを入れてから、残っているもう片腕を叩き斬った。
ドスッとウーヴェの腕が地面に落下し、ウーヴェはバランスを崩し、そのまま仰向けのまま地面に倒れ込んだ。
「そんじゃ、まぁ、足も頂きますっと!」
地面に倒れ込んでいたウーヴェの足二本を同時に一振りで切断したスクエ。
切断した事によりウーヴェの姿は胴体のみとなり、ただただスクエを地面から見上げる事しか出来なくなってしまった。
「よし、これでノラの仕返しは完了だな」
どうやら、自身のご主人様であるノラの仕返しをウーヴェにした様だ。
正に手も足も出ない状況にウーヴェは目を見開きスクエに向けて言葉を呟くのであった……
「貴様は……一体……何者なんだ?」
その言葉に待ってました! と言わんばかりにスクエは不敵な笑みを浮かべて応えた。
「俺はヒーローだ!」
そして、スクエは名乗りを上げると同時にウーヴェを真っ二つに斬り付けたのであった……
スクエの攻撃によりウーヴェは破壊され目に宿る光が消えた──それはまるでパソコンを強制終了した様にぷつりと動かなくなる。
周りに一瞬の静寂さが生まれ、そして少し遠くで誰かが声を上げる。
「──ッヒィいいいい、こんな奴が人間に居るなんてッ!!」
少し遠くで腰を抜かしていたロメイが立ち上がり、物凄いスピードで逃げていくのが見えた。
スクエはロメイの後ろ姿を見る。
「流石にあのスピードには追いつけねぇーな……」
ウーヴェを倒した事により、今まで溜まっていた疲れが一気に押し寄せた様だ。
「ふぅ……流石に疲れた……」
今直ぐにでも座り込みたい欲を抑え込みノラの元へ向かうスクエ。
「ノラ、大丈夫かー?」
「あぁ大丈夫だ──それにしても本当に一人で倒すとはな……」
「はは、ヒーローだからな!」
スクエは気が付いて無い様だが、この戦いで以前では考えられ無い程、自然にヒーローと名乗る事が出来ている。
そんなスクエを微笑ましく見るノラ。
「また、修理が必要の様だな」
スクエがノラの横に座り込みながら呟く。
「はは、安心するが良い──私達の家に帰れば部品は全て揃っているから、直ぐに治るだろう」
「それを聞いて安心したぜ」
「「ははは」」
二人はお互いの顔を見て笑い合う。
「良く頑張ったなスクエ……」
「はは……だろ……?」
「あぁ、本当に良く頑張った」
ノラに褒められ、スクエは流石に照れ臭くなったのか視線を逸らす。
そして異世界に転移し今日までの事を思い出す。
──はは、本当にここに来てから色々な事があったな……
スクエからしたら、辛い出来事しか無かった日々であろう……
──死ぬ程辛かったけど……でも、ヒーローとしての自分を取り戻せたから、良かったぜ……
スクエは無意識に腕輪に手を添える。
──パルム……俺……もう一度ヒーロー目指して見るよ……だから見守っててくれよ?
スクエは、まるでそこにパルムが居るかの様に空に向かって心の中で自身の思いを呟いたのであった……
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
初恋の王子に嫁いだら既に側室がいたんだけど
ivy
ファンタジー
リラはルロウ国の末っ子王子。
幼い頃出会った隣国の王子セラフィスが忘れられず、ずっと再会を夢見ていた。
その思いは何年経っても色褪せず、大反対する家族を説き伏せとうとう結婚までこぎ着ける。
けれど結婚式で十三年ぶりに会った彼はまるで以前と違う人間になっており、その隣には既に寵愛される側室グロリアがいた。
王室の実権は全てグロリアが握り、使用人までリラを冷遇する始末。
この国でリラは幸せになれるのか?!
********************
*同性同士が普通に恋愛結婚出来る世界線です
fan boxで先行配信中〜
晴れて国外追放にされたので魅了を解除してあげてから出て行きました [完]
ラララキヲ
ファンタジー
卒業式にて婚約者の王子に婚約破棄され義妹を殺そうとしたとして国外追放にされた公爵令嬢のリネットは一人残された国境にて微笑む。
「さようなら、私が産まれた国。
私を自由にしてくれたお礼に『魅了』が今後この国には効かないようにしてあげるね」
リネットが居なくなった国でリネットを追い出した者たちは国王の前に頭を垂れる──
◇婚約破棄の“後”の話です。
◇転生チート。
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇なろうにも上げてます。
◇人によっては最後「胸糞」らしいです。ごめんね;^^
◇なので感想欄閉じます(笑)
お嬢様、お仕置の時間です。
moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。
両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。
私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。
私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。
両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。
新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。
私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。
海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。
しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。
海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。
しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。
妹しか愛していない母親への仕返しに「わたくしはお母様が男に無理矢理に犯されてできた子」だと言ってやった。
ラララキヲ
ファンタジー
「貴女は次期当主なのだから」
そう言われて長女のアリーチェは育った。どれだけ寂しくてもどれだけツラくても、自分がこのエルカダ侯爵家を継がなければいけないのだからと我慢して頑張った。
長女と違って次女のルナリアは自由に育てられた。両親に愛され、勉強だって無理してしなくてもいいと甘やかされていた。
アリーチェはそれを羨ましいと思ったが、自分が長女で次期当主だから仕方がないと納得していて我慢した。
しかしアリーチェが18歳の時。
アリーチェの婚約者と恋仲になったルナリアを、両親は許し、二人を祝福しながら『次期当主をルナリアにする』と言い出したのだ。
それにはもうアリーチェは我慢ができなかった。
父は元々自分たち(子供)には無関心で、アリーチェに厳し過ぎる教育をしてきたのは母親だった。『次期当主だから』とあんなに言ってきた癖に、それを簡単に覆した母親をアリーチェは許せなかった。
そして両親はアリーチェを次期当主から下ろしておいて、アリーチェをルナリアの補佐に付けようとした。
そのどこまてもアリーチェの人格を否定する考え方にアリーチェの心は死んだ。
──自分を愛してくれないならこちらもあなたたちを愛さない──
アリーチェは行動を起こした。
もうあなたたちに情はない。
─────
◇これは『ざまぁ』の話です。
◇テンプレ [妹贔屓母]
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾もあるかも。
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング〔2位〕(4/19)☆ファンタジーランキング〔1位〕☆入り、ありがとうございます!!
母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)
いくみ
ファンタジー
実母に家を追い出された。
全く親父の奴!勝手に消えやがって!
親父が帰ってこなくなったから、実母が再婚したが……。その再婚相手は働きもせずに好き勝手する男だった。
俺は消えた親父から母と頼むと、言われて。
母を守ったつもりだったが……出て行けと言われた……。
なんだこれ!俺よりもその男とできた子供の味方なんだな?
なら、出ていくよ!
俺が居なくても食って行けるなら勝手にしろよ!
これは、のんびり気ままに冒険をする男の話です。
カクヨム様にて先行掲載中です。
不定期更新です。
下げ渡された婚約者
相生紗季
ファンタジー
マグナリード王家第三王子のアルフレッドは、優秀な兄と姉のおかげで、政務に干渉することなく気ままに過ごしていた。
しかしある日、第一王子である兄が言った。
「ルイーザとの婚約を破棄する」
愛する人を見つけた兄は、政治のために決められた許嫁との婚約を破棄したいらしい。
「あのルイーザが受け入れたのか?」
「代わりの婿を用意するならという条件付きで」
「代わり?」
「お前だ、アルフレッド!」
おさがりの婚約者なんて聞いてない!
しかもルイーザは誰もが畏れる冷酷な侯爵令嬢。
アルフレッドが怯えながらもルイーザのもとへと訪ねると、彼女は氷のような瞳から――涙をこぼした。
「あいつは、僕たちのことなんかどうでもいいんだ」
「ふたりで見返そう――あいつから王位を奪うんだ」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる