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マサオさん
21話
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「フ、フィブどうしたの?」
「逃げないと……」
フィブはオカの手を握り締めて全力で走り出しオカ達四人は茂みの奥に入っていく。
「オカ君は見えなかったかもしれないけど、最後マサオさんがキングの口にハサミを突き立ててたわ」
「「え!?」」
プルの言葉にオカとカリンが驚く。
「アイツはマサオさんだよ……」
フィブは走りながらもしっかりした声で呟く。
「いや、知っているけど?」
「オカが思っている管理人の正男では無く、都市伝説のマサオさんなの……」
最初、フィブが何を言っているのかオカとカリン、プルには理解が出来なかった。
しかしそれは後になってみれば納得出来る事だった……。
オカ達は逃げられるだけ逃げたので息を整える為に今は休憩中の様だ。
「こんなに遠くに逃げる必要ある?」
「オカは分かっていない……」
「先程からフィブちゃんは何か知っているの?」
プルの問い掛けにコクリと頷く。
「フィブちゃんは一体何を知っているの?」
とても言い辛そうにではあるが、フィブは話し始めた。
「オカ達はマサオさんの都市伝説知っている……?」
三人は勿論知っていると言うように深々と頷く。
「あの都市伝説は実話なの……」
「実話?」
「えぇ。若者達がキャンプしてマサオさんが次々と殺し周り、最後は見つからなかったとなっているよね……?」
フィブの問い掛けにオカは都市伝説を思い出していた。
(確かに少し違う所はあるけど、状況は凄い似ているな……)
「その話に出てくる若者の一人が私であり、唯一の生き残り……」
フィブの話を聞いているが、三人は話についていけてないようだ。
「マサオさんの犠牲者になった若者はこれまで大勢いるわ。一番最初の犠牲者がどれくらい昔かは分からないけど、私が行ったキャンプは一年前の話……」
(一年前の話だと? 唐突過ぎて何が何やら……)
三人は混乱しながらもフィブの話を聞き続ける。
「マサオさんは、周期的に今回みたいな都市伝説マサオさんに興味を持っている人達をこの村に誘い込むの……」
「誘い込む?」
「そう。手段は色々あるらしいけど、今回と私の時はブログでオフ会を開いて誘っている……」
(前回も同じ手口だったなら、なんでフィブは今回参加したんだ?)
「前回のオフ会に参加したけど、人がどんどん死んでいって、人数が少なくなってから、今回みたいにマサオさんは正体をバラしてから一人ずつ殺し回っていたの……」
昔を思い出したのかフィブは暗い表情を浮かび上がらせる。
「そして、私は親友とオフ会に参加したけど、マサオさんに殺されて……、復讐の為今回も参加したの……オカ達にはもっと早く言っとくべきだったね……」
「いや、でも今回俺達はフィブのお陰であの場で殺されないで済んだし感謝しかないよ」
「そうね」
「そうだよ、フィブちゃん!」
オカ達は勤めて明るく、フィブに接した。オカの言う通りフィブがあの場でオカ達を引っ張り逃げなかったら、マサオさんに殺されていた可能性もあるのだ。
それを感じ取ったフィブは今にも泣きそうな顔をしてお礼を言う。
「みんな、ありがとう……」
「はは、泣くなよフィブ」
フィブが落ち着くの少し待ちオカが質問する。
「前回、フィブはどうやって生き残ったんだ?」
「分からないの……。必死に逃げ回っていたらいつのまにか下山してて……」
どうやら、その後は事件を警察に訴えても証拠も何も無いと言う事で世間には明るみに出なかった。
殺された者達は失踪や行方不明者として処理されたらしい。
「フィブはマサオさんを倒す為に、今回参加したのか?」
コクリと頷くフィブ。
「どうやって倒せばいいか分かるのかしら?」
「この村のどこかにマサオさんの依り代があるから、それを壊せばいい……」
「それがどこにあるかは分からないの?」
フィブを見る限り分からないようだ。依り代と言ってもどの様な形なのかも分からないのでこのキャンプ中ではなるべくマサオさんの近くを行動していたフィブだったが、それでも検討がつかなかったらしい。
「そういえば、マサオさんはフィブの事気付いて無かったのか?」
「私一年前とはかなり見た目変えたから気付かなかったみたい……」
(一年前はどんな感じだったか気になるが今はそれ所じゃ無いな)
「そしたら一先ずマサオさんから隠れながら一度村に戻るのかしら?」
「そう。恐らく依り代は村のどこかにある」
「まず、どんな物が依り代かだよねー」
「マサオさんに関係ある物だろ?」
四人は何が依り代か考えても、思い付かないようで、とりあえず村に向かう為立ち上がった。
「考えてもしょうがないし、村に行くしかないな」
「そうね……」
プルだけは、逃げる際にキングがハサミで突き刺しにされるのを見ていたので、他の者より表情が優れないが、そこは流石の年長者なのか、弱い所をオカ達に見せないように気丈に振る舞う。
すると、何かが動く気配を感じて四人は咄嗟に気配の方を確認すると、そこにはニヤニヤと笑っているマサオさんが現れた……
「あははは、見つけたぞ」
「逃げないと……」
フィブはオカの手を握り締めて全力で走り出しオカ達四人は茂みの奥に入っていく。
「オカ君は見えなかったかもしれないけど、最後マサオさんがキングの口にハサミを突き立ててたわ」
「「え!?」」
プルの言葉にオカとカリンが驚く。
「アイツはマサオさんだよ……」
フィブは走りながらもしっかりした声で呟く。
「いや、知っているけど?」
「オカが思っている管理人の正男では無く、都市伝説のマサオさんなの……」
最初、フィブが何を言っているのかオカとカリン、プルには理解が出来なかった。
しかしそれは後になってみれば納得出来る事だった……。
オカ達は逃げられるだけ逃げたので息を整える為に今は休憩中の様だ。
「こんなに遠くに逃げる必要ある?」
「オカは分かっていない……」
「先程からフィブちゃんは何か知っているの?」
プルの問い掛けにコクリと頷く。
「フィブちゃんは一体何を知っているの?」
とても言い辛そうにではあるが、フィブは話し始めた。
「オカ達はマサオさんの都市伝説知っている……?」
三人は勿論知っていると言うように深々と頷く。
「あの都市伝説は実話なの……」
「実話?」
「えぇ。若者達がキャンプしてマサオさんが次々と殺し周り、最後は見つからなかったとなっているよね……?」
フィブの問い掛けにオカは都市伝説を思い出していた。
(確かに少し違う所はあるけど、状況は凄い似ているな……)
「その話に出てくる若者の一人が私であり、唯一の生き残り……」
フィブの話を聞いているが、三人は話についていけてないようだ。
「マサオさんの犠牲者になった若者はこれまで大勢いるわ。一番最初の犠牲者がどれくらい昔かは分からないけど、私が行ったキャンプは一年前の話……」
(一年前の話だと? 唐突過ぎて何が何やら……)
三人は混乱しながらもフィブの話を聞き続ける。
「マサオさんは、周期的に今回みたいな都市伝説マサオさんに興味を持っている人達をこの村に誘い込むの……」
「誘い込む?」
「そう。手段は色々あるらしいけど、今回と私の時はブログでオフ会を開いて誘っている……」
(前回も同じ手口だったなら、なんでフィブは今回参加したんだ?)
「前回のオフ会に参加したけど、人がどんどん死んでいって、人数が少なくなってから、今回みたいにマサオさんは正体をバラしてから一人ずつ殺し回っていたの……」
昔を思い出したのかフィブは暗い表情を浮かび上がらせる。
「そして、私は親友とオフ会に参加したけど、マサオさんに殺されて……、復讐の為今回も参加したの……オカ達にはもっと早く言っとくべきだったね……」
「いや、でも今回俺達はフィブのお陰であの場で殺されないで済んだし感謝しかないよ」
「そうね」
「そうだよ、フィブちゃん!」
オカ達は勤めて明るく、フィブに接した。オカの言う通りフィブがあの場でオカ達を引っ張り逃げなかったら、マサオさんに殺されていた可能性もあるのだ。
それを感じ取ったフィブは今にも泣きそうな顔をしてお礼を言う。
「みんな、ありがとう……」
「はは、泣くなよフィブ」
フィブが落ち着くの少し待ちオカが質問する。
「前回、フィブはどうやって生き残ったんだ?」
「分からないの……。必死に逃げ回っていたらいつのまにか下山してて……」
どうやら、その後は事件を警察に訴えても証拠も何も無いと言う事で世間には明るみに出なかった。
殺された者達は失踪や行方不明者として処理されたらしい。
「フィブはマサオさんを倒す為に、今回参加したのか?」
コクリと頷くフィブ。
「どうやって倒せばいいか分かるのかしら?」
「この村のどこかにマサオさんの依り代があるから、それを壊せばいい……」
「それがどこにあるかは分からないの?」
フィブを見る限り分からないようだ。依り代と言ってもどの様な形なのかも分からないのでこのキャンプ中ではなるべくマサオさんの近くを行動していたフィブだったが、それでも検討がつかなかったらしい。
「そういえば、マサオさんはフィブの事気付いて無かったのか?」
「私一年前とはかなり見た目変えたから気付かなかったみたい……」
(一年前はどんな感じだったか気になるが今はそれ所じゃ無いな)
「そしたら一先ずマサオさんから隠れながら一度村に戻るのかしら?」
「そう。恐らく依り代は村のどこかにある」
「まず、どんな物が依り代かだよねー」
「マサオさんに関係ある物だろ?」
四人は何が依り代か考えても、思い付かないようで、とりあえず村に向かう為立ち上がった。
「考えてもしょうがないし、村に行くしかないな」
「そうね……」
プルだけは、逃げる際にキングがハサミで突き刺しにされるのを見ていたので、他の者より表情が優れないが、そこは流石の年長者なのか、弱い所をオカ達に見せないように気丈に振る舞う。
すると、何かが動く気配を感じて四人は咄嗟に気配の方を確認すると、そこにはニヤニヤと笑っているマサオさんが現れた……
「あははは、見つけたぞ」
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