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第5章
116話 アトス復活
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「俺、復活!!」
早朝の筈だが体調が元に戻った俺は嬉しさのあまり起き抜けで大声を出してしまった。
「え!? なになに?!」
「!?」
「ほっほっほ。アトス殿元気になりましたな」
見張りをしていたリガスは笑顔でこちらを見て、同じく寝ていた姉妹は驚いて飛び起きた。
「皆悪かったな! もう治ったぜ!!」
「あはは、お兄さん元気になったんだね!」
「アトス様、良かったです……」
今日からバリバリ行くぜ!
「今までの遅れを取り戻すぞ!」
「ほっほっほ。良い意気込みですな」
「そうだねー、今日から冒険再開だ!」
「私も頑張ります」
「今日はアトス殿の回復祝いで朝からフルコースでございます」
リガスの美味しいご飯も食べ終わり出発する。天気は生憎の雨だがしょうがないな。
「お兄さんは、なるべく水に濡れない様にしてね?」
「そうです。アトス様は木の下を優先的に移動して下さい」
「いやそこまで心配しなくても」
「「ダメ!」」
「ほっほっほ。それではいきますか」
それからはモンスターの気配を感じ、遭遇しない様にしたり、逃げたりと順調に進んで行く。今のパーティーなら小型相手なら難なく倒せると思うが、やはりモンスター相手に何が起きるか分からないのと戦闘経験が乏しい為、基本は逃げているのだ。
本当は戦闘経験を積む為に小型戦を増やしていきたいと思っている。このまま逃げ続けても、またシクみたいな犠牲者が増えるだけだ……。
「ふぅ……。リガスかなり南下したか?」
「えぇ。この辺りなら材料があるかもしれませんな?」
「ほんと!? やったー」
後は拠点に出来そうな場所を見つけて本格的に材料集めに勤しむか。
「よし、ならここら辺で拠点になる所を見つけるぞ」
「「おーう!」」
「ほっほっほ。承知致しました」
ロピとチルが張り切って辺りを見回す。
「チルちゃん、どっちが先に良い場所見つけるか競争だよ!」
そう言ってロピは速度を上げて探し始める。
「ね、姉さんズルイ!」
チルもロピに負けないくらいの速度を出して追いかける。姉妹達は普段仲が良いが争える場所は敢えて争う様にしている節があるな。恐らく成長に貪欲なんだろう。俺も見習わないとな。
それから更に一日程拠点になりそうな所を探し回った。
「うーん、なんか良い所無いね」
「うん……」
「微妙だなー」
別にその場凌ぎの拠点なら幾らでも作れるが、少し長めに住むとしたらと考えると、なかなか見つからない。
「あれ?」
「どうした、ロピ?」
「なんか複数の気配がするよー」
「モンスターか?」
「いや、気配的に人間ぽい? よく分からないけど……」
「この辺りに村でもあるのかな?」
「姉さん、拠点になるかも」
「そうだね! 行ってみよう」
村があるなら、長期的な拠点に向くな。村人達が許可をくれた場合だが。とりあえず向かってみるか。
「よし、モンスターに気をつけながら向かってみよう」
雨の中、しばらく歩き続けるといきなり大きめの広場に出た。
そこには複数の種族が集まっていて
、その中には獣人族や人間族も居た。
「わー。なんか賑やかだね」
「うん。村なのかな?」
「ふむ。建物も何も無いただの広場なので村では御座いませんな」
俺達は広場に居た人間族に話を聞いてみるとこにした。
「あのすみません」
「ん? あなたは獣人族の奴隷を連れているんですか?」
「え?! いやいやこの子達は奴隷じゃないです!」
「そうですか。珍しい組み合わせですね」
やはり人間族が他種族と行動していると奴隷を連れている様に見られてしまうのか。これはシクの講義で言っていたのと関係あるのかな?
「なにか私に用ですか?」
「実はこの場所はどういう所なのか聞きたくて」
「この場所来るのは始めてですか?」
「はい」
「ここは休憩所です」
休憩所? 俺が頭を傾げたのを見て、相手の人間族が話を続けた。どうやらこの場所は、冒険者、商人、旅人などが一時的に休憩する場所らしい。
この先に大きな川があるらしく、この時期は雨が降り続く為川の水量が増え、向こう岸に渡るのが困難なので、この広場が作られたらしい。
「へー。そんなに水量増えるんですね」
「まぁ、無理すれば渡れますが、私達商人とかは荷物もあるから無理して渡らないですね」
どうやら、旅を急ぐ冒険者などは、水量があろうが構わず渡り向こう岸まで行ってしまうらしい。
「この場所は好きに使っても?」
「えぇ。空いている場所なら問題無いかと」
「丁寧にありがとうございました」
「いえいえ、 どうせ雨はまだ降り続けますし、暇になったら商品でも見に来て下さい」
「分かりました」
お礼を言って、俺達も寝床の準備をする。
「確かに、これだけ人数が居れば見張りも簡単だし仮に小型のモンスターが出ても平気だね!」
周りを見渡すと、冒険者と商人が半々くらいだな。
だがどのグループも基本少人数だし商人に限っては一人だけの人も居る。
ジャングルの為馬車などが通れる様な道なんて無いので荷物は自分自身で背負って運ぶらしい。
少しの荷物しか運ばないがその分貴重な物ばかりと先程の商人が言っていた。ここには複数の商人が居るから材料を見つける事が出来るかもしれないな。
早朝の筈だが体調が元に戻った俺は嬉しさのあまり起き抜けで大声を出してしまった。
「え!? なになに?!」
「!?」
「ほっほっほ。アトス殿元気になりましたな」
見張りをしていたリガスは笑顔でこちらを見て、同じく寝ていた姉妹は驚いて飛び起きた。
「皆悪かったな! もう治ったぜ!!」
「あはは、お兄さん元気になったんだね!」
「アトス様、良かったです……」
今日からバリバリ行くぜ!
「今までの遅れを取り戻すぞ!」
「ほっほっほ。良い意気込みですな」
「そうだねー、今日から冒険再開だ!」
「私も頑張ります」
「今日はアトス殿の回復祝いで朝からフルコースでございます」
リガスの美味しいご飯も食べ終わり出発する。天気は生憎の雨だがしょうがないな。
「お兄さんは、なるべく水に濡れない様にしてね?」
「そうです。アトス様は木の下を優先的に移動して下さい」
「いやそこまで心配しなくても」
「「ダメ!」」
「ほっほっほ。それではいきますか」
それからはモンスターの気配を感じ、遭遇しない様にしたり、逃げたりと順調に進んで行く。今のパーティーなら小型相手なら難なく倒せると思うが、やはりモンスター相手に何が起きるか分からないのと戦闘経験が乏しい為、基本は逃げているのだ。
本当は戦闘経験を積む為に小型戦を増やしていきたいと思っている。このまま逃げ続けても、またシクみたいな犠牲者が増えるだけだ……。
「ふぅ……。リガスかなり南下したか?」
「えぇ。この辺りなら材料があるかもしれませんな?」
「ほんと!? やったー」
後は拠点に出来そうな場所を見つけて本格的に材料集めに勤しむか。
「よし、ならここら辺で拠点になる所を見つけるぞ」
「「おーう!」」
「ほっほっほ。承知致しました」
ロピとチルが張り切って辺りを見回す。
「チルちゃん、どっちが先に良い場所見つけるか競争だよ!」
そう言ってロピは速度を上げて探し始める。
「ね、姉さんズルイ!」
チルもロピに負けないくらいの速度を出して追いかける。姉妹達は普段仲が良いが争える場所は敢えて争う様にしている節があるな。恐らく成長に貪欲なんだろう。俺も見習わないとな。
それから更に一日程拠点になりそうな所を探し回った。
「うーん、なんか良い所無いね」
「うん……」
「微妙だなー」
別にその場凌ぎの拠点なら幾らでも作れるが、少し長めに住むとしたらと考えると、なかなか見つからない。
「あれ?」
「どうした、ロピ?」
「なんか複数の気配がするよー」
「モンスターか?」
「いや、気配的に人間ぽい? よく分からないけど……」
「この辺りに村でもあるのかな?」
「姉さん、拠点になるかも」
「そうだね! 行ってみよう」
村があるなら、長期的な拠点に向くな。村人達が許可をくれた場合だが。とりあえず向かってみるか。
「よし、モンスターに気をつけながら向かってみよう」
雨の中、しばらく歩き続けるといきなり大きめの広場に出た。
そこには複数の種族が集まっていて
、その中には獣人族や人間族も居た。
「わー。なんか賑やかだね」
「うん。村なのかな?」
「ふむ。建物も何も無いただの広場なので村では御座いませんな」
俺達は広場に居た人間族に話を聞いてみるとこにした。
「あのすみません」
「ん? あなたは獣人族の奴隷を連れているんですか?」
「え?! いやいやこの子達は奴隷じゃないです!」
「そうですか。珍しい組み合わせですね」
やはり人間族が他種族と行動していると奴隷を連れている様に見られてしまうのか。これはシクの講義で言っていたのと関係あるのかな?
「なにか私に用ですか?」
「実はこの場所はどういう所なのか聞きたくて」
「この場所来るのは始めてですか?」
「はい」
「ここは休憩所です」
休憩所? 俺が頭を傾げたのを見て、相手の人間族が話を続けた。どうやらこの場所は、冒険者、商人、旅人などが一時的に休憩する場所らしい。
この先に大きな川があるらしく、この時期は雨が降り続く為川の水量が増え、向こう岸に渡るのが困難なので、この広場が作られたらしい。
「へー。そんなに水量増えるんですね」
「まぁ、無理すれば渡れますが、私達商人とかは荷物もあるから無理して渡らないですね」
どうやら、旅を急ぐ冒険者などは、水量があろうが構わず渡り向こう岸まで行ってしまうらしい。
「この場所は好きに使っても?」
「えぇ。空いている場所なら問題無いかと」
「丁寧にありがとうございました」
「いえいえ、 どうせ雨はまだ降り続けますし、暇になったら商品でも見に来て下さい」
「分かりました」
お礼を言って、俺達も寝床の準備をする。
「確かに、これだけ人数が居れば見張りも簡単だし仮に小型のモンスターが出ても平気だね!」
周りを見渡すと、冒険者と商人が半々くらいだな。
だがどのグループも基本少人数だし商人に限っては一人だけの人も居る。
ジャングルの為馬車などが通れる様な道なんて無いので荷物は自分自身で背負って運ぶらしい。
少しの荷物しか運ばないがその分貴重な物ばかりと先程の商人が言っていた。ここには複数の商人が居るから材料を見つける事が出来るかもしれないな。
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