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最終章

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 舞踏会を終え、婚約の段取りをラルフ様とマルティナ様と相談し、4月にまた、王都で会う事を約束して、辺境領を後にした。

 辺境領から戻った後も、ルカ君とダンスの練習を続け、今日は、ディアナさんと会う日で、マナーの事を教えてもらう事になっている。

「あら、ミアさん、座り方からも分かるわ。しっかりと教えて頂いたのね」
「……そう言って頂けて、良かったです」
「私は、去年の春に、社交界デビューと婚約のお披露目をしたのだけれど……、相手が殿下だから、あまり参考にはならないかもしれないわね。でも、国王のマチアス様も、王妃のマリナ様も、お二人共とてもお優しい方だから大丈夫よ!」
「そうなんですね。……マナーもなんですが、ダンスの事も考えると緊張してしまって……」

 辺境領でも舞踏会に参加したけれど、王宮で、と思うと、やはり緊張してしまう。

「ミアさん、大丈夫よ。ルカ様との仲の良さを、堂々と見せつけてちょうだい。私、本当に楽しみにしているのよ?」
「ディアナさんも、いらっしゃるんですよね?」
「ええ、今から、ドレス姿のミアさんと、正装のルカ様のペアを見られるかと思うと……」

 ディアナさんが、うっとりとした顔をする……。
 ディアナさんが、同じ会場にいてくれると思うだけで、とても心強い気持ちになる。

「……私も、ディアナさんと、アドニス殿下お二人一緒のお姿を見られるのが、今から楽しみです」

 ディアナさんと目が合い、二人共、笑顔になる。

「……ミアさんと、図書館でお会いしてから、もう半年も経つのよね。あの時のミアさんも、初々しくて可愛らしかったけれど、今のミアさんは、あの時とは全然違うわ。あの……、嫉妬で、すぐにヤンデレ堕ちしてしまうルカ様と、ちゃんと向き合って、とても素敵な、二人だけの関係を築いてこられたんだもの。自信を持ってちょうだい」
「……はい、ありがとうございます……。私、いつも、ディアナさんから力を頂いていて、自信が無くなりそうな時に、ディアナさんの言葉のおかげで、頑張れたことが何度もあるんです」
「……私、思った事をすぐ口に出してしまうでしょう? ミアさんは、いつも素直に真面目に、私の言う事を聞いて下さるから、変なことを言ってしまわなかったかしらと、心配になる事もあったのよ。……だから、ミアさんがそう思って下さってたなら、本当に、良かったわ」

 と、ディアナさんが、ほっとした顔をされる。

 ディアナさんは、私にとっては憧れの主人公だけれど、本当は、きっと、自分だって沢山悩む事もある、一人の女の子なんだ。小説の中でだって、そうだったのに……、今になって、ようやく気づく。

「私……、ディアナさんに、頼ってばかりだったかもしれませんね」
「あら、それの何がいけないの? 頼られないより、頼られた方が嬉しいもの。それで、ミアさんの力になれたのなら、そんなに嬉しい事はないわ。……ミアさん、相手を信頼して甘える事だって、時には必要よ?」
「でも、甘えるのが当たり前になって、相手の負担になってしまわないでしょうか?」
「……一人でも立っていられるけれど、時には、誰かに寄りかかりたくなる時だってあるでしょう? お互いに、本当に必要としている時に、助け合えるなら、二人でいる意味があると思わない?」
「私は、依存してしまうのが怖くて……」

 誰かに頼るのが、前世から苦手だった。気を許してしまってから、甘えて拒絶されたらと思うと、怖くて甘えられなくなってしまう。

「それだって、きっと積み重ねじゃないかしら。この人なら、本当に自分が困っている時には、絶対に助けてくれるって、信じていたら、頼られない事の方が、関係性を崩してしまう事になるかもしれないわ。頼られなかったら、自分は必要が無いと思ってしまうもの」
「そう、ですね。私も、もし、相手が困っている時に、頼られなかったら、私は必要とされてないと思ってしまうかもしれません……」
「そうでしょう? 私は、ミアさんが頼ってくれたら、とても嬉しいもの。……ミアさんが『推し』なのは変わらないけれど、本当は、お友達になれたらと思ってるの。あ、今も、もちろんお友達なんだけれど……。勝手にね、ミアさんの事を同志の様に思っているの」

 ディアナさんが、少し恥ずかしそうに微笑まれる。
 
「……ありがとうございます。嬉しいです」
「ふふ、今度の舞踏会では、あと二人いる同志にも紹介するわね!」

 



◇◇◇


 

 週末になり、セオドアさんの所へ向かう準備をしていると、いつもより早くお迎えが来て、寮母さんに呼ばれる。
 寮の玄関へ行くと、普段はユリアさんが来てくれるのだけれど、ユリアさんはいなくて、いつも、コーンウォリス領から、御者の方と一緒に迎えに来てくれている、従者の方がいた。

「ミア様、おはようございます」
「おはようございます。……ユリアさんは、どうなさったんですか?」
「ユリア様は、体調がお悪い様でして、今日は私がお迎えにあがりました」
「……そうなんですね。ユリアさんは、大丈夫なんでしょうか?」
「少し熱があるようで、寮でお休みになっています」
「そうですか……、分かりました。今日も、よろしくお願いします」
「こちらこそ、よろしくお願いいたします。前に乗っておりますので、何かあれば、いつでもお声がけ下さいね」

 初めて一人で馬車に乗り、コーンウォリス領へと向かう。

 お屋敷に着くと、セリーナ様が出迎えてくれる。

「今日は、ユリアがいないけれど……、私が一緒にいた方が良いかしら?」
「あ、いえ! 大丈夫です」
「そう? じゃあ……ミアさん、お願いね」

 セリーナ様がいらっしゃると、緊張してしまいそうだし、セオドアさんも、ルカ君が来た時以外は、いつも落ち着いていて、ユリアさんがいなくても大丈夫だと思っていたくらいだから……。

 セオドアさんの部屋へ通される。
 いつもの様に出迎えてくれたけれど、セオドアさんの表情が固い様に思えた。

「こんにちは。体調はいかがですか?」
「……うん、元気だよ」

 声も、少し強張って聞こえる。
 久しぶりに二人きりだから、始めの頃の様に、緊張されてるのかな。
 ブラウスのボタンを外し、ベッドの上に乗る。私が乗った重みで、ベッドが軋み、セオドアさんの身体がびくりと震える。

「……セオドアさん? どうされましたか?」

 顔色が悪く見えて、心配になり、セオドアさんの顔を覗き込む。セオドアさんの鋭い視線とぶつかり、手首をきゅっと掴まれ、そのまま後ろに押し倒されてしまう。

「セオドア、さん?」

 手首を押さえられたまま、胸を、強く揉まれ、

「あ、」

 胸の先をきゅっと摘まれる。

「んっ」

 いつもと、している事はそう変わらないのに、セオドアさんの表情が、怖いくらいに真剣で、痛いくらいに強く触れられる。

 口の中に、胸の先を含まれ、じゅうっと吸いつかれた。

「んんっ」
「……甘い……ミアさんは、僕に触れられて、嫌じゃないの?」
「……いや、じゃない、です……けど、どうしたんですか? セオドアさん、」

 スカートの裾から、セオドアさんの手が、足に添わせて中に入ってくる。

「だ、だめですっ」

 セオドアさんの手を、上から押さえて必死に止める。
 
「……なぜ? ルカだって、触れてるんじゃないのかな?」
「っ、それは、」

 いつも、ルカ君がしている事を、思い出してしまい、顔がかあっと熱くなる。
 セオドアさんが、苦しそうな顔をして、両方の手首を取られ、頭の上で押さえつけられてしまう。捲れ上がったスカートの裾から、手を入れられ、下着に触れられる。

「ん、」

 下着の上から、粒立ったところを刺激され、勝手に中から何かが溢れてきてしまう。

「ぁ、あ、や、だめ」
「……でも、濡れてるよ?」
「やっ、セオドアさんっ、やめて」

 下着の横から、指が、入ってくる。

「んっ、や……お願い、やめて、」

 色んな感情が溢れて、涙が込み上げてくる。

「セオドアさん……お願い」

 じっと、セオドアさんの目を見ると、セオドアさんの目が揺らぎ、手が止まる。

「…………母が……、今日は、ミアさんと僕が『交わる』までは、ミアさんを帰さないと言ってるんだ」
「……セリーナ様が?」
「……僕の身体が弱いせいで、母の心が弱くなってしまったんだ。……僕の相手が、ミアさんしかいないと思い込んで、ルカと婚約する前に、なんとかしなきゃと、ずっと言っていて……」
「だから……?」

 一時は、セオドアさんの命が、どうなってしまうかも分からない状態だったから……

「……でも、違う。そうじゃないんだ」

 セオドアさんの手の力が緩まり、押さえられていた手首が解ける。セオドアさんから、私と距離を取る様に、身体が離れる。
 身体を起こして、服を掻き合わせる。

「僕が、ずっと、ミアさんの優しさに甘えてたから。もう大丈夫、もういいよ、と言えたら良かったのに……そうしたら、母だって諦められたと思うんだ。全て、僕の、わがままのせいだ」
「セオドアさん……?」
「……ルカじゃなくて、僕を見て欲しかった。ルカよりも早く出会えてたらって、何度も思った……。でも、きっと、そうじゃないんだね。ルカみたいに、ただ、ミアさんが好きだって、伝えなきゃいけなかったんだ」

 いつもの優しい、セオドアさんの目だ。

「ミアさんの、優しいところも、強いところも、でも、なんだか無防備で、放っておけないところも、好きだった……ミアさんの、その目も、髪も、頬も、唇も……全部……欲しかったんだ」

 セオドアさんに、そっと頬に指で触れられる。顔が近づき、触れるか触れないかくらいのキスをする。

 セオドアさんの、指が微かに震えて、離れた。

 
「……ありがとうって言うのは、変でしょうか……。セオドアさんの存在に救われたことが、あったんです。それに、落ち込んだ時に、ここに来ると、いつも穏やかな気持ちになることができました」

 セオドアさんが、泣きそうに笑う。




「…………ミアさん、ルカを、呼んでくれるかな?」

 首元の指輪を見て、セオドアさんが言う。
 
「……ルカ君を?」
「この家で、母は絶対なんだ。誰も逆らえない。僕も、今の状態では、ミアさんを帰してあげる事はできないから……」

 でも、もし、ルカ君を呼んで、ここに「転移」すれば……

「遠過ぎる……、神力が、暴走してしまうかもしれません」

 模擬訓練の時の、ザイードさんを思い出す。あの時は、久しぶりに神力を使ったからだと、ルカ君が言っていたけれど、力を使い過ぎた時に、どうなってしまうのかは分からない。
 
「……セリーナ様と、お話は出来ませんか?」
「母は……、ユリアの意見は聞くけれど、僕の言うことは、取り合ってくれないから。母を説得して、帰る事は……難しいと思う」

 セオドアさんが、悲しい顔をする。

 私の力で、逃げ出す事は……? この屋敷を出られたとしても、馬車もなくどうやって? このお屋敷は、セオドアさんが静かに過ごせる様にと、人里から離して建てられたものだ。辻馬車のある街までは、歩いて行かなければいけない。たとえ、たどり着いたとしても、乗せてもらえる馬車があるかも分からない。私一人で、長時間の移動をする危険性も、考えなければいけない……。

 ディアナさんに言われた言葉を思い出す。
  
 もし、ルカ君を頼らずに、私が勝手に動いて何かあった場合、きっとルカ君は、助けられなかった自分を責めてしまう。
 ずっと、ルカ君の優しさにばかり頼って、ルカ君がいないと駄目になってしまうのが怖かった。でも、一緒に生きていくなら、きっと、相手を信じて頼る勇気だって必要なんだ。
 ……もし、ルカ君の神力が暴走してしまったら、私が、なんとかする。と、不安に駆られながらも、自分に言い聞かせる。

 覚悟を決め、指輪を手の平に乗せ、自分の神力を込める。

 ……透明だった魔石が、白く光った。


 
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