R-指定ロリっ娘彼女

いまち サク

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BLかGLか

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「おはよう」
凌央が学校に来た美琴に挨拶をすると
「おはよう!」
と美琴は笑顔で返事をした。
いつもとは違うぎこちない挨拶では
ないことに凌央は違和感を覚えて
しばらくの間かたまっていた。
その後からの美琴の言動はいつもとは
違った。家庭科の調理実習の時も
「これどう?」
と美琴は笑顔で凌央に味噌汁の味を
聞いてきた。
「...うん、おいしい」
凌央はその味噌汁に舌鼓をうった。
「よかった!」
いつもならもっとおしとやかに接してくる
はずだ、凌央はそれに不安
しか覚えられなかった。
教室の窓を閉める時も
「あぁ!凌央くん、いいところに来た。
あの上の窓閉めてくれない?」
と聞いてきた。
いつもなら1人で椅子を持ってきて
何とかしているのに、何かがおかしい、

放課後また大翔にそれを話に行くと
「あらぁ、美琴ちゃん妹属性に
目覚めちゃったのかなぁ?」
と美琴を心配していた。
「妹属性とかは分かんねぇけど
とにかく何とかしたいんだ!」
と凌央は大翔の事を
押し倒して問い詰めた。
「...凌央、もしかしてホントにBLに
目覚めたんじゃないよね?」
と大翔に聞かれた時に凌央は自分がしている
ことに気づいた。
「...あっ、いや、これは違う!とにかく違う」
と凌央は焦っていた。凌央はすぐに
立ち上げり、大翔に手を差し出した。
大翔は凌央の手を握り、立ち上がった。
大翔は自分についた埃をはらいながら
「じゃぁ、美琴の所に行くから?」
と大翔は凌央に聞いた。凌央はこくりと首を
縦にふった。

「あ、いた。」
大翔は美琴が教室にいたのを見つけた。
それを見ようと凌央は少し立ち上がった。
教室にいたのは美琴と奈美だった。
二人の行動をしばらく見ていると急に奈美は
美琴に抱きついた。
「...?嘘だろ...!」
凌央はただただ口を開けて愕然とするしか
なかった。
「へぇ、あっちはGLか...」
大翔はそれを不適な
笑みをうかべて見ていた。
「あっちはGLか...じゃねぇよ
どうしよう!?このままじゃ俺の恋が
終わっちまう!」
と凌央は随分テンパっていた。
「まあまあ落ち着いて、こっちには
策があるから」
と大翔はテンパる凌央をなだめた。
「策って?」
凌央は大翔に聞いた。
「それは...あの二人を引き離す。」
大翔の策を聞いた凌央は
「のった!」
と答えた。

「いい?今日みたいな調子で
妹っぽい事をするのよ?」
奈美は美琴にそう言った。
「うん、分かった!これで凌央くんは
私に惚れるかな?」
美琴は首を縦にふり、奈美にそう聞いた。
「当たり前よ!これで惚れない男は
私が許さん!」
と奈美の気合いの入った言葉に美琴は
「ありがとう!」
と笑顔でお礼を言った。
奈美は美琴のあまりの可愛さに
美琴に抱きつき
「もぉ、美琴はほんと可愛いいんだからぁ!」
とらしくもない声で言った。
「ぐゅ、ぐゅるしいよ奈美ちゃん、胸がぁ」
美琴は奈美の胸でうもれ、苦しかった。
だがその声は今の奈美には届かぬ声だった。
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