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終電を無くした後輩(元カノ)を部屋に上げたら襲われてプロポーズまですることになった
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久しぶりに会った元カノ(後輩)と二人で飲んだら終電が無くなったので、俺の部屋に上げたら襲いかかってきた?!
後輩女子との8年後の逢瀬から始まるエロティックロマンス!
※ノクターンノベルズにて完全版を公開しています。
***
「終電、なくなっちゃいましたね」
「……だな」
この日、俺は久しぶりに再会した後輩と二人で飲んでいた。
彼女は2歳年下。中学と高校が一緒で、高校の頃は少しだけ付き合っていたことがある。とはいえ手を繋いだりキスしたりする程度で、俺が大学進学のために地元を離れるとそれっきりだったのだが。
連絡があったのは彼女のほうからで、近況報告がてらにお酒でもどうですかと誘われた。本当は俺の友達(そいつとも長年会っていない)と3人で飲むはずだったが、急用で来られなくなったという。
「私、今無職なんですよ。お店潰れちゃって」
「そうかー、このご時世だから飲食は大変という話だからなぁ
個人経営のレストランで働いたという話を聞いていた。
店の評判はよく、一度は食べに行こうと思っていたので残念だ。
「あ、そうそうユイちゃんとこに子供生まれたんですよ」
ユイとは彼女の同級生で長年の親友である。
「おお、っていうか、もう結婚してたのか」
「大学出たらすぐでしたよ。ほら、高校時代からずっと付き合ってた幼なじみの彼」
何度か会ったことがある。いつもユイちゃんに引っ張られるのんびり屋で、初めて会った時は姉弟かと思ったっけ。
「この前会ったんですけど、彼もずいぶんしっかりしてましたよ。やっぱり親になると人って変わりますねぇ」
俺の友達でも何人か思い当たる。気弱だったり、逆にヤンチャだったりした奴が、子供が産まれると急に父親の顔になるのだ。
「先輩は結婚とかのご予定はあるんですか?」
「無いよ。あったら女とサシで飲んだりなんかしないって」
「それもそうですね。私もフリーだし」
クスリと笑う彼女を見て、俺の心はちくりと痛む。高校を卒業して地元を離れた後、彼女からの連絡を意図的に無視していた。大学で出会った女の子が魅力的で、言ってしまえばそちらに乗り換えてしまったのである。しかし育ちが違うので反りが合わず、一年足らずで別れてしまった。その後も何人かと付き合うも、長続きはしていない。
もしよかったら俺たちもう一度やり直さないか?そんな言葉が何度も喉まで出かかったが、出なかった。酔った勢いに任せれば言えると思い、盃を重ねても駄目だった。気がつけば彼女も同じペースで酒を飲んでいる。もしかしたら同じことを考えているのかも知れない。
お互い酒に強いというのも難儀な体質だよなぁ、と思う頃には、店員さんがラストオーダーを聞きに来た。俺たちはデザート代わりに甘いミルク系のカクテルを頼み、会計は割り勘で済ませた。
**
「先輩、今はこの近くに住んでるんですよね?」
「ああ、歩いていけるよ」
「じゃあ泊まっていきますね。明日は休みなんですよね」
彼女は誘うわけでもなく、かといって手は出さないでと釘を刺すわけでもなく、まるで泊めてもらえるのが当たり前であるかのように淡々と言った。俺にはそれがなんとなく嬉しかった。まるで付き合ってるみたいじゃないか。
「ああ、狭くて散らかってる部屋で良ければな」
*
程なくして部屋についた。
「さ、どうぞ」
「お邪魔しま~す」
そう言うと、彼女はまるで何度も来ているかのように自然に部屋に入った。
「お風呂入りたいんですけど大丈夫ですか?」
「もう掃除してあるから、そのままお湯張っていいよ」
「それじゃ、遠慮なく」
そう言って、さっさとバスルームに入っていった。お湯を張るまではシャワーでも浴びるつもりなのだろう。
*
「お先に失礼、いいお湯でした!あ、服も借りましたがいいですよね」
30分ほど経って、彼女はTシャツと短パンを着て風呂から出てきた。俺が寝巻き用に置いてあるやつだ。2着用意してあるので別に構わないのだが、全く遠慮がないのに恐れ入る。古くてボロい方を選んだのは最低限の配慮かもしれないが。
「服は洗濯機に入れておいたので。普通に洗えるやつだから一緒に回しちゃって大丈夫ですよ」
「今日はもう遅いから朝に洗おう。それまでは俺のボロ着で我慢してくれよな。それじゃ、俺も入ってくるかな」
「ごゆっくりー」
脱衣所に入った俺は洗濯機に目をやる。蓋は開きっぱなしで、彼女が脱いだ服と下着が入っていた。上下揃いの、シンプルなピンク色の下着。まるで俺に見せつけるかのようだ。いや、単純に考えて下着を脱ぐのは最後なので、上にあるのは当たり前なのだが、もしかして誘ってる?と思わないわけにはいかなかった。
ともかく、なるようにしかならないだろう。俺はゆっくりと汗を洗い流し、一番新しい下着と部屋着を着て部屋に戻った。
「あ、おかえりなさい」
彼女は、冷房のきいた部屋で俺の布団にくるまり、本棚から勝手にとってきた小説を読んでいる。まるで我が家だ。
「私、床に寝るの嫌だし、先輩を追い出すのも悪いので、布団の隅っこでちっちゃくなって寝ますけど、別にいいですよね」
「ああ、もう好きにしてくれよ。今日はもう遅いから寝るぞ。その本、気に入ったなら貸してやるから」
「ありがとうございます、それじゃ、おやすみなさい」
「おやすみ」
俺は明かりを消して、彼女の隣に潜り込み、目を閉じた。
**
深夜、ふと目が覚めた。隣で寝ている彼女の髪から漂うメンソールの香りのせいかも知れない。普段から俺が使っているシャンプーの匂いだが、ふわふわしたセミロングヘアからだとこんなに強く感じるものなのか。
改めて同じ布団の中で元恋人が寝ているという状況を意識する。彼女のいい匂いをもっと嗅いでみたい。そう考えると、自然と下半身に血が集まってきた。鼻から吸う息も深くなる。
……彼女を抱きたい。
「……先輩、鼻息荒いですよ」
「起きてたのか」
「先輩がもぞもぞ動いたりするから目が覚めちゃいましたよ」
そう言って、彼女は寝返って俺に向き合った。そして、どちらかともなく唇を合わせた。
「8年ぶり、ですね。あの日のこと覚えてますか?」
「もちろん。忘れられるものか」
8年前のあの日。俺は彼女を自分の家に連れてきた。両親は旅行でいないので、朝まで二人だけで過ごせるはずだった。
「私、あの日は覚悟してきたんですよ。下着だってかわいいの付けてきて」
しかし、俺は彼女を抱くのが怖かった。結局キスをしただけで、それ以上は進まなかった。
「あの夜、すごく寂しかったんですよ。でも私のほうから誘わなかったのも悪かったな、って」
そう言うと彼女は布団をまくりあげ、俺を仰向けにすると、脚の上にまたがってきた。
「先輩、あの夜の続きをしませんか。もう逃しませんよ」
「何を……」
そう言うまもなく、彼女は俺の短パンを下着ごと脱がせた。
「もうこっちのほうは準備できてるじゃないですか。本当は私のこと襲いたかったんでしょ?」
俺は黙って彼女の言葉を聞いていた。
「でも先輩はヘタレだから襲ってくれないんですよね。だから私から襲ってあげます」
そう言い終わると、彼女は着ていた服を脱いだ。下着はつけていないので、一糸まとわぬ姿である。
「ほら、先輩も脱いで下さい。汗でべたべたになっちゃいますよ?」
言われるがままに俺もシャツを脱いだ。
「いい子ですね。それじゃ、いただきます……」
夢見心地のうちに、俺たちは一つになった。
**
目が覚めると、隣で寝ている彼女と目が合った。
「おはようございます。寝顔、ずっと見ちゃってました」
そう言って微笑む彼女。起き上がると裸だった。昨夜はあのまま寝てしまったのか、俺も裸のままだ。
「シーツ洗いたいので一旦起きてもらえませんか」
汗と、諸々の液体で濡れたシーツを触ってみて、昨夜の出来事が夢ではなかったと改めて実感する。
**
洗濯機を回し、シャワーを浴び、着替えて朝食をとりながら、俺たちは今後についての話をする。
「本気で結婚するなら、まずはお互いの親に挨拶しにいかないとなぁ」
昨夜は、勢い任せのような形とはいえプロポーズまでしてしまったのだ。彼女に跨がられたまま、なんとも情けない形だったが、こいつの尻に敷かれるのならば悪くない。
幸い、既にお互いの両親とは顔見知りである。特に俺の両親には、彼女と別れたことを残念がるくらい気に入られていた。
「とりあえず、私もここに住んじゃっていいですか?」
たまたま安く借りられたが、この部屋は一人で住むにはやや広い。二人では手狭かも知れないが、とりあえずの新居には十分だろう。
「そうだな、荷物とか多少は置けるだろうし」
「私の方は暇だから少しずつ準備進めておきますね」
これからの生活を想像しているのか、彼女の顔はとてもいきいきとしていた。
「それから、式場のことなんですけど……」
「おいおい、さすがに早くないか」
「早めに決めたほうがいいですよ。それに、お腹が大きくなる前に挙式したいし……」
彼女はすっかり妊娠した気でいる。逆に、妊娠していない保証もないのだが。
「あと赤ちゃんの名前!いくつか候補考えてるんですけど」
「まあまあ、わかったから、今は一つずつ進めていこうな」
俺たちの新生活が始まろうとしている。
これから先、何がどうなるかわからないが、俺は彼女の笑顔を守り続けたいと思った。
後輩女子との8年後の逢瀬から始まるエロティックロマンス!
※ノクターンノベルズにて完全版を公開しています。
***
「終電、なくなっちゃいましたね」
「……だな」
この日、俺は久しぶりに再会した後輩と二人で飲んでいた。
彼女は2歳年下。中学と高校が一緒で、高校の頃は少しだけ付き合っていたことがある。とはいえ手を繋いだりキスしたりする程度で、俺が大学進学のために地元を離れるとそれっきりだったのだが。
連絡があったのは彼女のほうからで、近況報告がてらにお酒でもどうですかと誘われた。本当は俺の友達(そいつとも長年会っていない)と3人で飲むはずだったが、急用で来られなくなったという。
「私、今無職なんですよ。お店潰れちゃって」
「そうかー、このご時世だから飲食は大変という話だからなぁ
個人経営のレストランで働いたという話を聞いていた。
店の評判はよく、一度は食べに行こうと思っていたので残念だ。
「あ、そうそうユイちゃんとこに子供生まれたんですよ」
ユイとは彼女の同級生で長年の親友である。
「おお、っていうか、もう結婚してたのか」
「大学出たらすぐでしたよ。ほら、高校時代からずっと付き合ってた幼なじみの彼」
何度か会ったことがある。いつもユイちゃんに引っ張られるのんびり屋で、初めて会った時は姉弟かと思ったっけ。
「この前会ったんですけど、彼もずいぶんしっかりしてましたよ。やっぱり親になると人って変わりますねぇ」
俺の友達でも何人か思い当たる。気弱だったり、逆にヤンチャだったりした奴が、子供が産まれると急に父親の顔になるのだ。
「先輩は結婚とかのご予定はあるんですか?」
「無いよ。あったら女とサシで飲んだりなんかしないって」
「それもそうですね。私もフリーだし」
クスリと笑う彼女を見て、俺の心はちくりと痛む。高校を卒業して地元を離れた後、彼女からの連絡を意図的に無視していた。大学で出会った女の子が魅力的で、言ってしまえばそちらに乗り換えてしまったのである。しかし育ちが違うので反りが合わず、一年足らずで別れてしまった。その後も何人かと付き合うも、長続きはしていない。
もしよかったら俺たちもう一度やり直さないか?そんな言葉が何度も喉まで出かかったが、出なかった。酔った勢いに任せれば言えると思い、盃を重ねても駄目だった。気がつけば彼女も同じペースで酒を飲んでいる。もしかしたら同じことを考えているのかも知れない。
お互い酒に強いというのも難儀な体質だよなぁ、と思う頃には、店員さんがラストオーダーを聞きに来た。俺たちはデザート代わりに甘いミルク系のカクテルを頼み、会計は割り勘で済ませた。
**
「先輩、今はこの近くに住んでるんですよね?」
「ああ、歩いていけるよ」
「じゃあ泊まっていきますね。明日は休みなんですよね」
彼女は誘うわけでもなく、かといって手は出さないでと釘を刺すわけでもなく、まるで泊めてもらえるのが当たり前であるかのように淡々と言った。俺にはそれがなんとなく嬉しかった。まるで付き合ってるみたいじゃないか。
「ああ、狭くて散らかってる部屋で良ければな」
*
程なくして部屋についた。
「さ、どうぞ」
「お邪魔しま~す」
そう言うと、彼女はまるで何度も来ているかのように自然に部屋に入った。
「お風呂入りたいんですけど大丈夫ですか?」
「もう掃除してあるから、そのままお湯張っていいよ」
「それじゃ、遠慮なく」
そう言って、さっさとバスルームに入っていった。お湯を張るまではシャワーでも浴びるつもりなのだろう。
*
「お先に失礼、いいお湯でした!あ、服も借りましたがいいですよね」
30分ほど経って、彼女はTシャツと短パンを着て風呂から出てきた。俺が寝巻き用に置いてあるやつだ。2着用意してあるので別に構わないのだが、全く遠慮がないのに恐れ入る。古くてボロい方を選んだのは最低限の配慮かもしれないが。
「服は洗濯機に入れておいたので。普通に洗えるやつだから一緒に回しちゃって大丈夫ですよ」
「今日はもう遅いから朝に洗おう。それまでは俺のボロ着で我慢してくれよな。それじゃ、俺も入ってくるかな」
「ごゆっくりー」
脱衣所に入った俺は洗濯機に目をやる。蓋は開きっぱなしで、彼女が脱いだ服と下着が入っていた。上下揃いの、シンプルなピンク色の下着。まるで俺に見せつけるかのようだ。いや、単純に考えて下着を脱ぐのは最後なので、上にあるのは当たり前なのだが、もしかして誘ってる?と思わないわけにはいかなかった。
ともかく、なるようにしかならないだろう。俺はゆっくりと汗を洗い流し、一番新しい下着と部屋着を着て部屋に戻った。
「あ、おかえりなさい」
彼女は、冷房のきいた部屋で俺の布団にくるまり、本棚から勝手にとってきた小説を読んでいる。まるで我が家だ。
「私、床に寝るの嫌だし、先輩を追い出すのも悪いので、布団の隅っこでちっちゃくなって寝ますけど、別にいいですよね」
「ああ、もう好きにしてくれよ。今日はもう遅いから寝るぞ。その本、気に入ったなら貸してやるから」
「ありがとうございます、それじゃ、おやすみなさい」
「おやすみ」
俺は明かりを消して、彼女の隣に潜り込み、目を閉じた。
**
深夜、ふと目が覚めた。隣で寝ている彼女の髪から漂うメンソールの香りのせいかも知れない。普段から俺が使っているシャンプーの匂いだが、ふわふわしたセミロングヘアからだとこんなに強く感じるものなのか。
改めて同じ布団の中で元恋人が寝ているという状況を意識する。彼女のいい匂いをもっと嗅いでみたい。そう考えると、自然と下半身に血が集まってきた。鼻から吸う息も深くなる。
……彼女を抱きたい。
「……先輩、鼻息荒いですよ」
「起きてたのか」
「先輩がもぞもぞ動いたりするから目が覚めちゃいましたよ」
そう言って、彼女は寝返って俺に向き合った。そして、どちらかともなく唇を合わせた。
「8年ぶり、ですね。あの日のこと覚えてますか?」
「もちろん。忘れられるものか」
8年前のあの日。俺は彼女を自分の家に連れてきた。両親は旅行でいないので、朝まで二人だけで過ごせるはずだった。
「私、あの日は覚悟してきたんですよ。下着だってかわいいの付けてきて」
しかし、俺は彼女を抱くのが怖かった。結局キスをしただけで、それ以上は進まなかった。
「あの夜、すごく寂しかったんですよ。でも私のほうから誘わなかったのも悪かったな、って」
そう言うと彼女は布団をまくりあげ、俺を仰向けにすると、脚の上にまたがってきた。
「先輩、あの夜の続きをしませんか。もう逃しませんよ」
「何を……」
そう言うまもなく、彼女は俺の短パンを下着ごと脱がせた。
「もうこっちのほうは準備できてるじゃないですか。本当は私のこと襲いたかったんでしょ?」
俺は黙って彼女の言葉を聞いていた。
「でも先輩はヘタレだから襲ってくれないんですよね。だから私から襲ってあげます」
そう言い終わると、彼女は着ていた服を脱いだ。下着はつけていないので、一糸まとわぬ姿である。
「ほら、先輩も脱いで下さい。汗でべたべたになっちゃいますよ?」
言われるがままに俺もシャツを脱いだ。
「いい子ですね。それじゃ、いただきます……」
夢見心地のうちに、俺たちは一つになった。
**
目が覚めると、隣で寝ている彼女と目が合った。
「おはようございます。寝顔、ずっと見ちゃってました」
そう言って微笑む彼女。起き上がると裸だった。昨夜はあのまま寝てしまったのか、俺も裸のままだ。
「シーツ洗いたいので一旦起きてもらえませんか」
汗と、諸々の液体で濡れたシーツを触ってみて、昨夜の出来事が夢ではなかったと改めて実感する。
**
洗濯機を回し、シャワーを浴び、着替えて朝食をとりながら、俺たちは今後についての話をする。
「本気で結婚するなら、まずはお互いの親に挨拶しにいかないとなぁ」
昨夜は、勢い任せのような形とはいえプロポーズまでしてしまったのだ。彼女に跨がられたまま、なんとも情けない形だったが、こいつの尻に敷かれるのならば悪くない。
幸い、既にお互いの両親とは顔見知りである。特に俺の両親には、彼女と別れたことを残念がるくらい気に入られていた。
「とりあえず、私もここに住んじゃっていいですか?」
たまたま安く借りられたが、この部屋は一人で住むにはやや広い。二人では手狭かも知れないが、とりあえずの新居には十分だろう。
「そうだな、荷物とか多少は置けるだろうし」
「私の方は暇だから少しずつ準備進めておきますね」
これからの生活を想像しているのか、彼女の顔はとてもいきいきとしていた。
「それから、式場のことなんですけど……」
「おいおい、さすがに早くないか」
「早めに決めたほうがいいですよ。それに、お腹が大きくなる前に挙式したいし……」
彼女はすっかり妊娠した気でいる。逆に、妊娠していない保証もないのだが。
「あと赤ちゃんの名前!いくつか候補考えてるんですけど」
「まあまあ、わかったから、今は一つずつ進めていこうな」
俺たちの新生活が始まろうとしている。
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