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雪深い谷底で
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深々と、真綿のような雪が風に吹かれ重くなって行く。
毎年のこの光景は見入るものがあった。
僕の魔物の肉体は暑い寒いは感じにくいらしい。痛みも同じだろうと思う。ただ、精神的な事柄は、その魂に比例するんだろう。だから、痛むのは心だ。
未だに時折夢に見る。
光が入る小さな小窓。ただ石壁にぽかりと開いた現実世界に繋がる空間。
そこから訪れた小鳥達がどんなに僕の癒しとなったか。彼らが居なければ、きっと、闇に堕ちるばかりで救われなかった。
今目の前で視てる光景は、ガシャがいつもの梁に止まって、光取りの為の水晶の小窓から見てる光景。
視界を共有しているのだ。
どの家屋も、半分は雪に埋もれてしまう。それがひと月は続く。
だから光取りの窓はどの家にも有るし、床下は高く、屋根は雪落としの為に急な傾斜になっている。
そして埋もれてしまう普段使いの入口の代わりに、屋根には隠された出入口がある。
パチリ と、焚き火が音を立て、物思いから浮上する。
僕はどうであれ、小鳥達は寒いのは堪える。暖炉に近付き薪を足し焚べる。火には小さな鍋に湯がくつくつ煮立っていた。
「ガランさま。今年は雪の量が多いかもしれないよ」
「そうなの?」
「古木のじーさんが伝えて来たんだよ」
そう。僕は彼と意思疎通出来ないけれど、僕を介して“生気”で繋がった小鳥達とは意識すれば話せるらしい。
それを知った時は羨ましかった。
元々、自然の生き物で在る故に繋がり易いのだとか。
大地に繋がった生気は、とても濃度が濃くて味があるとしたなら美味しいって表現になる。
だから小鳥達も、食事ついでに古木のじーさんから 好んで生気を分けて貰ってた。
「もしかしたら雪崩が起きるかもしれないって言ってる。それも、集落に直撃するかもしれないって!」
それは無視出来ない事柄。
「このままだったらってこと?」
少なくとも、僕がここに住み始めてから一度もそんなことは起こらなかった。
「……そうみたい。これまでは山の反対側、谷の方に流れていたんだって。多少の量の多さでもそれは変わらなかったけど、今回は……。え? 猪型の魔物の群れがこちらに押し寄せてる? その影響で集落側に積雪がずれて行ってるからって!」
それは、二重の意味で大事なのではないか?
「雪崩が起きて、魔物が押し寄せるってこと?!」
「群れは、一家族かな? 十頭ほど居るらしい。だけど、一匹一匹が大人の熊と同じほどの大きさだって!」
山中を走り抜けてるってこと?
「魔物は集落へ近付いているの?」
「……直接来ている訳では無いみたい。何かから必死に逃げてる感じ? 雪崩は、時間の問題みたい!」
「取り敢えず、皆に避難誘導しなけりゃっーーー」
だけど、どうすれば?!
雪に埋もれ、雪解けまでは“冬眠期間”眠るように家に籠る。
山嶺の集落。
山に囲まれ雪に埋もれてしまう場所で生活してたのを、不思議とも思ってなかったけれど、谷に守られてるって解ってたから危険が無いと安穏と冬を越せたんだ。
魔物も寄り付かないほどに山深い場所だから。魔物にも怯えなかった。
それが、一度に最悪が訪れようとしてる。
そんなことーーー
藍樹の、オリビアの、集落の一人一人の顔が浮かび上がる。
あんなに優しい人達を、失う訳にはいかない。
僕には魔力がある。
僕は魔物だ。
人の出来ないことが出来る術を持ってる。
「ガランさま! ダメです。あなたは常に魔力不足で、」
そう。人で言えば血が足りない貧血のようなもの。
「解ってる」
三匹が大きく羽ばたいて肩に留まる。
「仕方の無いことだよ。僕の最優先は、」
「ランジュさま」
ガシャを筆頭に、ラシャとシャンも頷く。
屋根の出入口から外へ出ると、一面雪に囲まれた風景が目に飛び込む。四方八方に集落の家々の屋根が見える。煙突からは煙が……改めて、皆を避難させるなんて無理だ。
空は晴天。真っ白な大粒の雪が零れ落ちて来る。
吐く息が白く色付く。それだけ気温は低い。
寒さに小鳥達は震える。
「ごめんね」
大きく跳躍する。山が見える方向へ踵を返すと、白い煙が舞い上がる様が視界に飛び込む。
視界の尺度を白い煙のところまで近付けると、確かに魔物が列をなして走っている。
雪をものともせず、蹴散らした雪が白く舞い上がり煙と変わるほどの力強さで。
重い雪がズレる様まではっきりと見えて、時間が無いのが判る。
小鳥達と飛び出す。
問題の場所まで一気に高速移動。
魔物の側でそれに並んで飛ぶ。視界を広げ、よくよく見ると、魔物の異変に気付く。
最後尾の一匹と、少し離れて前方の九匹で分かれて走っている。
その違い。その意味は?
前方が最後尾の一匹から逃げているんだ。
それを視る。
鼓動が、止まってる。
最後尾の魔物は……ゾンビだ。
思い出す。オビィから学んだこと。
アンデット。ゾンビのせいで滅びそうになったこと。
魔物よりも遥かな最悪。
これに噛まれれば前方の魔物もゾンビと化す。
それは瞬く間に広がるだろう。
これが人を襲えばまた滅びの道を辿る。
こんなの……。僕がどうにか出来る範囲を超えてるっ
考えろ考えろ考えろ!
すぐ側に谷がある。
そこに全部を落として殲滅する。
大きく両手を振り被り、魔力を練り形を変え、魔物達に放つ。
魔物の速度に乗せてその周りの雪ごと、雪の下に隠れた土も抉るように谷側に落ちた。
そこは丁度集落の上周辺で、狙い通りに家々を避け、周りを囲むように雪崩が起こる。
ドドドド と、地響き。やがて静かになった。
僕は肩で息をして、案の定身動きが取れなくなっていた。だけど、行かなけりゃ。
魔物を殲滅しなけりゃ……雪の下に埋もれてたとしても、雪解けが始まればあれらは出てくるだろう。
頭上を一回りしたシャンが僕の肩に留まった。瞬間、その姿が霞と発散する。その身を僕に捧げ一部と成った。
それで動けるようになった。それでも重い体を、唇を噛み締め力を振り絞り空に舞う。
流れる涙は悲しみ故か。その涙を掬いながらガシャとラシャが並んで飛ぶ。
谷底まで降りて、その雪の塊を踏み締める。
どうする?
どうすれば?
足元の雪に両手で触れる。
九つの鼓動が聴こえて、そして、暗い闇の塊が一つ。これがアンデット。
魔力を熱に変える。周辺の雪まで煮立たせ、骨まで溶かせば……。
ラシャが肩に留まった。瞬間、その身が発散する。
その魔力を手に込めて、一気に放つ。
暖炉にくべた鍋の煮立つお湯を思い浮かべ熱する。
それはくつくつからぐつぐつと音を変え、一面が熱湯と化す。
谷底が熱を持ち雪を溶かす。だけど、流しては駄目だ。魔物を囲むように土を固める。強固に。それこそ鍋のように……。
熱風が舞い、空中に停止した僕の体を焼く。じりじりと、だけど、逃げる訳には行かない。
ぐつぐつ煮立つ湯の中に魔物の体が溶ける。ゾンビを含む全ての魔物が溶けたのを感覚で理解すると、その熱湯を今度は反転させる。
熱湯を、氷に。
それは成功した。
だけど、そこで魔力が尽きて、意識が朦朧とする。
「ガランさま!」
ガシャが呼ぶ。触れる手の感触に、もう目を開けてられなくて、意識を手放した。
毎年のこの光景は見入るものがあった。
僕の魔物の肉体は暑い寒いは感じにくいらしい。痛みも同じだろうと思う。ただ、精神的な事柄は、その魂に比例するんだろう。だから、痛むのは心だ。
未だに時折夢に見る。
光が入る小さな小窓。ただ石壁にぽかりと開いた現実世界に繋がる空間。
そこから訪れた小鳥達がどんなに僕の癒しとなったか。彼らが居なければ、きっと、闇に堕ちるばかりで救われなかった。
今目の前で視てる光景は、ガシャがいつもの梁に止まって、光取りの為の水晶の小窓から見てる光景。
視界を共有しているのだ。
どの家屋も、半分は雪に埋もれてしまう。それがひと月は続く。
だから光取りの窓はどの家にも有るし、床下は高く、屋根は雪落としの為に急な傾斜になっている。
そして埋もれてしまう普段使いの入口の代わりに、屋根には隠された出入口がある。
パチリ と、焚き火が音を立て、物思いから浮上する。
僕はどうであれ、小鳥達は寒いのは堪える。暖炉に近付き薪を足し焚べる。火には小さな鍋に湯がくつくつ煮立っていた。
「ガランさま。今年は雪の量が多いかもしれないよ」
「そうなの?」
「古木のじーさんが伝えて来たんだよ」
そう。僕は彼と意思疎通出来ないけれど、僕を介して“生気”で繋がった小鳥達とは意識すれば話せるらしい。
それを知った時は羨ましかった。
元々、自然の生き物で在る故に繋がり易いのだとか。
大地に繋がった生気は、とても濃度が濃くて味があるとしたなら美味しいって表現になる。
だから小鳥達も、食事ついでに古木のじーさんから 好んで生気を分けて貰ってた。
「もしかしたら雪崩が起きるかもしれないって言ってる。それも、集落に直撃するかもしれないって!」
それは無視出来ない事柄。
「このままだったらってこと?」
少なくとも、僕がここに住み始めてから一度もそんなことは起こらなかった。
「……そうみたい。これまでは山の反対側、谷の方に流れていたんだって。多少の量の多さでもそれは変わらなかったけど、今回は……。え? 猪型の魔物の群れがこちらに押し寄せてる? その影響で集落側に積雪がずれて行ってるからって!」
それは、二重の意味で大事なのではないか?
「雪崩が起きて、魔物が押し寄せるってこと?!」
「群れは、一家族かな? 十頭ほど居るらしい。だけど、一匹一匹が大人の熊と同じほどの大きさだって!」
山中を走り抜けてるってこと?
「魔物は集落へ近付いているの?」
「……直接来ている訳では無いみたい。何かから必死に逃げてる感じ? 雪崩は、時間の問題みたい!」
「取り敢えず、皆に避難誘導しなけりゃっーーー」
だけど、どうすれば?!
雪に埋もれ、雪解けまでは“冬眠期間”眠るように家に籠る。
山嶺の集落。
山に囲まれ雪に埋もれてしまう場所で生活してたのを、不思議とも思ってなかったけれど、谷に守られてるって解ってたから危険が無いと安穏と冬を越せたんだ。
魔物も寄り付かないほどに山深い場所だから。魔物にも怯えなかった。
それが、一度に最悪が訪れようとしてる。
そんなことーーー
藍樹の、オリビアの、集落の一人一人の顔が浮かび上がる。
あんなに優しい人達を、失う訳にはいかない。
僕には魔力がある。
僕は魔物だ。
人の出来ないことが出来る術を持ってる。
「ガランさま! ダメです。あなたは常に魔力不足で、」
そう。人で言えば血が足りない貧血のようなもの。
「解ってる」
三匹が大きく羽ばたいて肩に留まる。
「仕方の無いことだよ。僕の最優先は、」
「ランジュさま」
ガシャを筆頭に、ラシャとシャンも頷く。
屋根の出入口から外へ出ると、一面雪に囲まれた風景が目に飛び込む。四方八方に集落の家々の屋根が見える。煙突からは煙が……改めて、皆を避難させるなんて無理だ。
空は晴天。真っ白な大粒の雪が零れ落ちて来る。
吐く息が白く色付く。それだけ気温は低い。
寒さに小鳥達は震える。
「ごめんね」
大きく跳躍する。山が見える方向へ踵を返すと、白い煙が舞い上がる様が視界に飛び込む。
視界の尺度を白い煙のところまで近付けると、確かに魔物が列をなして走っている。
雪をものともせず、蹴散らした雪が白く舞い上がり煙と変わるほどの力強さで。
重い雪がズレる様まではっきりと見えて、時間が無いのが判る。
小鳥達と飛び出す。
問題の場所まで一気に高速移動。
魔物の側でそれに並んで飛ぶ。視界を広げ、よくよく見ると、魔物の異変に気付く。
最後尾の一匹と、少し離れて前方の九匹で分かれて走っている。
その違い。その意味は?
前方が最後尾の一匹から逃げているんだ。
それを視る。
鼓動が、止まってる。
最後尾の魔物は……ゾンビだ。
思い出す。オビィから学んだこと。
アンデット。ゾンビのせいで滅びそうになったこと。
魔物よりも遥かな最悪。
これに噛まれれば前方の魔物もゾンビと化す。
それは瞬く間に広がるだろう。
これが人を襲えばまた滅びの道を辿る。
こんなの……。僕がどうにか出来る範囲を超えてるっ
考えろ考えろ考えろ!
すぐ側に谷がある。
そこに全部を落として殲滅する。
大きく両手を振り被り、魔力を練り形を変え、魔物達に放つ。
魔物の速度に乗せてその周りの雪ごと、雪の下に隠れた土も抉るように谷側に落ちた。
そこは丁度集落の上周辺で、狙い通りに家々を避け、周りを囲むように雪崩が起こる。
ドドドド と、地響き。やがて静かになった。
僕は肩で息をして、案の定身動きが取れなくなっていた。だけど、行かなけりゃ。
魔物を殲滅しなけりゃ……雪の下に埋もれてたとしても、雪解けが始まればあれらは出てくるだろう。
頭上を一回りしたシャンが僕の肩に留まった。瞬間、その姿が霞と発散する。その身を僕に捧げ一部と成った。
それで動けるようになった。それでも重い体を、唇を噛み締め力を振り絞り空に舞う。
流れる涙は悲しみ故か。その涙を掬いながらガシャとラシャが並んで飛ぶ。
谷底まで降りて、その雪の塊を踏み締める。
どうする?
どうすれば?
足元の雪に両手で触れる。
九つの鼓動が聴こえて、そして、暗い闇の塊が一つ。これがアンデット。
魔力を熱に変える。周辺の雪まで煮立たせ、骨まで溶かせば……。
ラシャが肩に留まった。瞬間、その身が発散する。
その魔力を手に込めて、一気に放つ。
暖炉にくべた鍋の煮立つお湯を思い浮かべ熱する。
それはくつくつからぐつぐつと音を変え、一面が熱湯と化す。
谷底が熱を持ち雪を溶かす。だけど、流しては駄目だ。魔物を囲むように土を固める。強固に。それこそ鍋のように……。
熱風が舞い、空中に停止した僕の体を焼く。じりじりと、だけど、逃げる訳には行かない。
ぐつぐつ煮立つ湯の中に魔物の体が溶ける。ゾンビを含む全ての魔物が溶けたのを感覚で理解すると、その熱湯を今度は反転させる。
熱湯を、氷に。
それは成功した。
だけど、そこで魔力が尽きて、意識が朦朧とする。
「ガランさま!」
ガシャが呼ぶ。触れる手の感触に、もう目を開けてられなくて、意識を手放した。
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