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第一章 無人島

第十話 ギフトの詳細

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 まずは、【異世界電脳】を開いてみようと思う。しかし、使い方がよく分からない。普通のスキルは、自然に使えるものなのだが、ギフトはどうなのだろうか。疑問に思い考えていると、プチソモルンが動き出した。

 すると、目の前に大きく透明な長方形の板が現れ、プチソモルンがその中に入って行った。中でピコピコ動いている様子は、某社のスマホやガラケーの画面にいる、アイツみたいだ。
 前世の時は邪魔に思っていたが、今は可愛く見える。それは、ソモルンの姿だからだろう。きっとそうに違いない。

 その可愛いソモルンは、さっきからずっと悲しそうな顔をしながら、ボムに抱えられている。
 だが、今はギフトの確認だ。
 何かソモルンの元気が出るような物があるかもしれないと思ったからだ。
 画面に映った文字を読んでいくと。


【基本機能】
[スキャナ] 何でも写してコピー

[プリンタ] 材料次第でプリント可

[ストレージ]アイテムボックス
       拡張可能(購入)
       時間停止
       無限収納庫と同期中
       子機との同期可能

[メール]  神託(催促)機能
       子機との連絡機能
       電話(念話)対応

[ゴミ箱]  一ヶ月以内が保護期間
       基本何でも捨てられる

[子機]   一部機能の共有
       ストレージ
       メール
       ゴミ箱
       使用者制限
       形状の選択可能

[アバター] 機能のアシスタント
       音声設定可能
       サイズ変更可能
       使用者制限あり
       武力制圧可能
       盗難防止装置あり
       自動送還機能あり


 基本機能だけでも十分だった。
 あの四人の資料や魔導書を片っ端から、スキャナでコピーすれば、同期されるからだ。

 この一年は、魔力制御と魔力把握に力を入れてきたため、既に魔術を使えるのだ。ただ加護のことは、今まで忘れていた。だから魔術は、ずっと出来ないと思っていたが、おそらく出来たんだろう。

 あとメールに催促ってあるから、やっぱり酒が目当てだったということだ。それにしても、適当感が拭えない。
 何でもコピーっていいのか?
 さすがに、生物は無理ということだが、聖剣のコピー品を作れてしまうと知ったときは、笑ってしまった。あの狂信者たちへの嫌がらせを、思いついてしまったからだ。そして、思いついたからには、絶対にやらなければと、心に決めた。

 次に、子機についてだが、とりあえず保留だ。
 ちょっとした考えがあるからだ。
 続いて、アバターの機能がすごかった。
 さすがソモルンの格好をしてるだけある。
 無敵スキルも、引き継いでいるのではないかと、思わないでもない。制圧も可能なところは、ソモルンと違って攻撃的なのだが、無敵なのは変わらないだろう。

 さて、ボルガニス様が重要と言っていた、スキルの確認をしよう。


【異世界百貨店】
[食品スーパー] 知識有りで購入可

[ドラッグストア]製造可能な物限定

[雑貨屋]    魔道具も購入可
         製造経験有で割引

[服屋]     オーダーメイド
         材料自己負担

[本屋]     購入後図書館へ
         本なら何でも揃う

[酒屋]     不可能はない

[お菓子屋]   不可能はない

[パン屋]    知識が有で製造可
         材料自己負担

[レストラン]  経験有りの物限定
         レシピを入手で可

[家具工房]   材料自己負担
         技術書の入手

[寝具工房]   同上
[木工細工工房] 同上
[金属加工工房] 同上
[革加工工房]  同上
[鍛冶工房]   同上
[工務店]    同上
[錬金術研究所] 同上
[魔導機工場]  同上・兵器不可

[カジノ]    ガチャを回す
         品物GET(ランダム)

[両替所]    救済措置
         素材や供物で換金

[図書館]    データベース
         プリント製本も可
         映像の保管も可

[解体屋]    ストレージ内の物
         何でも解体可能

[ゴミ処理施設] 有機肥料の作成可
         基本解体時のゴミ

 ※随時アップデート。



 やっぱりこっちも適当だった。
 しかも、二カ所――不可能はない――って文字とともに、アンロックされている。ということは、お供えしろということだろう。でも、何故お菓子もなのか。ボルガニス様達が、お菓子を欲しがるとは思えない。
 それ以外の神々となると、水神様達か?
 疑問に思うが、結局はお供えすることになるのだろうから、気にするだけ無駄だ。

 そして、とりあえずやることは、アバターの音声設定だ。次に、子機についての確認だろう。だが、考える前にすることは、雲に乗ることだ。置いて行かれないように。

 三人でまた城へ戻ってきたのだが、そのまま帰ろうとするソモルン。そんなソモルンに声をかけた。

「泊まって行かないのか?」

 すると、さっきまでの悲しそうな顔に笑顔が戻った。雲を消して、俺の胸に飛び込んできた。
 城に帰るまでの雲の上で、音声設定を終わらせ、子機の説明も受けた。内容は、説明の表示と同じだったが、個数制限もなければ、テイムやパーティーだけという条件もない。

 故に、判断には気をつけなければいけないが、これがあって一番いいのは、ソモルンと話せるようになることだ。中々不便で、ボムと楽しそうに話してるのが、ずっと羨ましかったからだ。
 だから、ソモルンにつけてもらおうと、思ったのだ。ついでに、テイムの証が必要らしいから、ボムにもつけてもらうことにした。

 ということで、早速話してみようと思う。
 どういう反応するか楽しみだ。
 出来れば、拒否されないことを祈るのだった。
 

 
 
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