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12.2人
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そう、鍛治職人である自分の能力。
武器、防具の生成。それに対するエンチャント。
そして生物の強化も可能。
‥だけれど生物の強化には条件があってすぐにどんな生物でもというわけではない。
この世界に来てから様々な実験をした。実験をして自分の授かった能力について大方理解した。だから。
彼と心を一つにしないといけない。
「攻略しよう。この迷宮を。そしてここから出る。」
一瞬、シーンとした。
「あ、おう。」
シュウメイは返事をした。
「えっ、なに、今の間?」
「いやっ、そういうキャラ、でしたっけ。」
「急な敬語やめろ。とっ、とにかくだな。」
その瞬間ドンっと目の前に怪物が拳を振り下ろす。
シュウメイは自分を抱えて間一髪かわすことに成功した。
「あっぶねー。でっ、ユアの作戦はどんなもんなんだ。」
「それは、こういうこと。」
キスをした。
謎のお姫様抱っこの体制で。
シュウメイの思考は完全に停止した。
舌を入れようとした時、シュウメイは自分を突き飛ばした。
「はーっ?何してんの。」
「何って、キス。」
「キス。じゃねーよ。おかしいだろって。」
「いや、おかしくないよ。」
「ん、なんだあれ。」
横からマメ太が口を挟む。
?
マメ太の見ている方向を見る。
ボスモンスターの動きが止まっている。こちらの様子を伺い、なにか恐れているようにも見えた。
わちゃわちゃしていると。
「ところで。なんだそれは。上手くいったってことか。」
マメ太がシュウメイの方を見て言った。
「ん?えーーーっ。」
「2人して今気づいたのか。」
シュウメイの手元にあったのは先ほどまでの小さなナイフではなかった。
大きさが5倍ほどに大きくなり、謎の紋様が浮き出ている。
「これって。」
シュウメイはその新たな武器を見て言葉を失う。
「行ってこいシュウメイっ。」
「おうっ。」
先ほどまで止まっていたモンスターも我に帰ったのかこちらに向けて攻撃しようと準備を始めている。
しかし、シュウメイは流石のスピードのモンスターに隙を与えない。
モンスターの一撃を華麗に交わし一閃。
真っ二つに切り裂いた。
ギャァァッッ。
叫びながら崩れ落ちるモンスター。
そして灰となって消えた。
「ふぅー。」
シュウメイは大きく息を吐いた。
「これで攻略完了だな。」
2人は笑った。
その瞬間。
ゴゴゴゴゴゴッ。
洞窟全体が大きな音を立てて崩れ始めた。
「嘘だろ。おい。」
「ここから出るぞー。」
マメ太が一目散に走り出した。
「あっ、ちょっと、まてー。」
シュウメイとユアも後に続く。
そこからはひたすら走った。
自分がどこにいるかも分からなかったが。
「ユア、抱くぞ。」
「えっ。」
シュウメイは再び走り出す。
「てゆーか、マメ太あんなに早く走れたのか。」
そうして気づくと外の明るい光が見えてきた。
「よっしゃー。」
マメ太と2人が外に出た直後遺跡は崩れ去った。
「間一髪だったな。ところで。」
ユアはマメ太を見る。
「最初から脱出方法分かってたな?」
マメ太はそっぽを向く。
「ふんっ。魔王だからな。」
「なら、最初っから言えー。」
シュウメイがマメ太を抱き上げ振り回す。
「うわー。やめろー。俺は魔王様だぞー。」
そんなマメ太とユアを見て何故かホッとした。
武器、防具の生成。それに対するエンチャント。
そして生物の強化も可能。
‥だけれど生物の強化には条件があってすぐにどんな生物でもというわけではない。
この世界に来てから様々な実験をした。実験をして自分の授かった能力について大方理解した。だから。
彼と心を一つにしないといけない。
「攻略しよう。この迷宮を。そしてここから出る。」
一瞬、シーンとした。
「あ、おう。」
シュウメイは返事をした。
「えっ、なに、今の間?」
「いやっ、そういうキャラ、でしたっけ。」
「急な敬語やめろ。とっ、とにかくだな。」
その瞬間ドンっと目の前に怪物が拳を振り下ろす。
シュウメイは自分を抱えて間一髪かわすことに成功した。
「あっぶねー。でっ、ユアの作戦はどんなもんなんだ。」
「それは、こういうこと。」
キスをした。
謎のお姫様抱っこの体制で。
シュウメイの思考は完全に停止した。
舌を入れようとした時、シュウメイは自分を突き飛ばした。
「はーっ?何してんの。」
「何って、キス。」
「キス。じゃねーよ。おかしいだろって。」
「いや、おかしくないよ。」
「ん、なんだあれ。」
横からマメ太が口を挟む。
?
マメ太の見ている方向を見る。
ボスモンスターの動きが止まっている。こちらの様子を伺い、なにか恐れているようにも見えた。
わちゃわちゃしていると。
「ところで。なんだそれは。上手くいったってことか。」
マメ太がシュウメイの方を見て言った。
「ん?えーーーっ。」
「2人して今気づいたのか。」
シュウメイの手元にあったのは先ほどまでの小さなナイフではなかった。
大きさが5倍ほどに大きくなり、謎の紋様が浮き出ている。
「これって。」
シュウメイはその新たな武器を見て言葉を失う。
「行ってこいシュウメイっ。」
「おうっ。」
先ほどまで止まっていたモンスターも我に帰ったのかこちらに向けて攻撃しようと準備を始めている。
しかし、シュウメイは流石のスピードのモンスターに隙を与えない。
モンスターの一撃を華麗に交わし一閃。
真っ二つに切り裂いた。
ギャァァッッ。
叫びながら崩れ落ちるモンスター。
そして灰となって消えた。
「ふぅー。」
シュウメイは大きく息を吐いた。
「これで攻略完了だな。」
2人は笑った。
その瞬間。
ゴゴゴゴゴゴッ。
洞窟全体が大きな音を立てて崩れ始めた。
「嘘だろ。おい。」
「ここから出るぞー。」
マメ太が一目散に走り出した。
「あっ、ちょっと、まてー。」
シュウメイとユアも後に続く。
そこからはひたすら走った。
自分がどこにいるかも分からなかったが。
「ユア、抱くぞ。」
「えっ。」
シュウメイは再び走り出す。
「てゆーか、マメ太あんなに早く走れたのか。」
そうして気づくと外の明るい光が見えてきた。
「よっしゃー。」
マメ太と2人が外に出た直後遺跡は崩れ去った。
「間一髪だったな。ところで。」
ユアはマメ太を見る。
「最初から脱出方法分かってたな?」
マメ太はそっぽを向く。
「ふんっ。魔王だからな。」
「なら、最初っから言えー。」
シュウメイがマメ太を抱き上げ振り回す。
「うわー。やめろー。俺は魔王様だぞー。」
そんなマメ太とユアを見て何故かホッとした。
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