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9.マメ太
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どれだけの時間落下していたのかわからない。
けれど無事に着地することができた。
シュウメイのおかげで。
シュウメイの身体能力はもはや人間ではないようだ。
どこかに降り立って足元を確認する。足元はしっかりしている。
暗くてよく見えないが建造物なのかもしれない。
その時。
ようこそ。
頭に声が響いた。
先ほどの声と同じものだ。
「君は誰なんだ?」
シュウメイが問いかけるとすぐに返答が返ってきた。
「僕はマメ太。」
えっ。
今度は足元から声が聞こえた。
「正確には君たちがマメ太と呼んでいる‥」
「「まっ、マメ太ーッッ」」
「マメ太が喋った。」
「信じられない。」
夢でも見ているのか。でもそれならどこからが夢?今日起こっていること全て?もしかして、シュウメイと会ったことすら夢だったりして。
混乱する僕たちを見て、マメ太は少し引いていた。
「少し落ち着いてくれないかな。まだ話の途中なんだけど。」
「これが落ち着いていられるかっ。これはすごいことだぞ、何せモンスターがしゃべったんだから。はっ、まさか魔王の遣いなのか。倒すか?うん。倒そう。」
シュウメイは自分以上におかしくなっているのを見て何だか少し冷静になれた。
「シュウメイ。落ち着こう。一旦落ち着いて話を聞こう。ねっ。」
シュウメイは深く深呼吸した。
「そうだね。落ち着こう。まずは落ち着いてからだ。」
マメ太の方を見る。
「あっ、大丈夫ね。じゃあ話すね。」
「僕はね。魔王なのよ。」
‥‥‥。
‥‥‥。
「「は?」」
「んなわけあるかっ。」
シュウメイがキレのあるツッコミを入れる。
「そんなわけあるんだよ。」
「いやいや、魔王がこんなちっこい犬なわけないだろーがー。」
「まあ、確かに、そうかもしれない。だがこれは仮の姿。真の姿を見たら驚くよ。絶対に。」
「じゃあ、なってみろ。真の姿とやらに。」
「それが、今はできないんだなー。これが。」
「‥よし。じゃあ、今のうちに倒すか。」
シュウメイは腕を回す。
まぁ、確かにこいつが本当に魔王なんだとしたら。何らかの理由で弱体化している今がチャンスなのは間違いない。だけど違ったとしたらこの可愛い生物を倒すなんて、できない。
「シュウメイ‥。」
「?どうした。ユア。」
「まだ、その時じゃない。」
「えっ?」
「つまり、こいつを倒すのはまだ後だってこと。」
「なんで。」
「考えてもみなよ。こんなちっちゃい生物が魔王だなんて。第一、魔王が護衛も付けずにこんなところにいる?それに仮にこの言葉が本当だったとしても無害な今の状態で倒しても後味悪いでしょ。真の魔王の姿になってから倒してこそ。世界を救ったっていう実感ができると思うんだよ。」
自分でもよくわからないことを言ってしまった。
「うーん。確かに、そうかもしれない。」
あっ、いいんだ。
「こいつが魔王かなんてまだわからないもんな。弱そうだし。まあ、とにかくここから脱出することを第一に考えよう。」
けれど無事に着地することができた。
シュウメイのおかげで。
シュウメイの身体能力はもはや人間ではないようだ。
どこかに降り立って足元を確認する。足元はしっかりしている。
暗くてよく見えないが建造物なのかもしれない。
その時。
ようこそ。
頭に声が響いた。
先ほどの声と同じものだ。
「君は誰なんだ?」
シュウメイが問いかけるとすぐに返答が返ってきた。
「僕はマメ太。」
えっ。
今度は足元から声が聞こえた。
「正確には君たちがマメ太と呼んでいる‥」
「「まっ、マメ太ーッッ」」
「マメ太が喋った。」
「信じられない。」
夢でも見ているのか。でもそれならどこからが夢?今日起こっていること全て?もしかして、シュウメイと会ったことすら夢だったりして。
混乱する僕たちを見て、マメ太は少し引いていた。
「少し落ち着いてくれないかな。まだ話の途中なんだけど。」
「これが落ち着いていられるかっ。これはすごいことだぞ、何せモンスターがしゃべったんだから。はっ、まさか魔王の遣いなのか。倒すか?うん。倒そう。」
シュウメイは自分以上におかしくなっているのを見て何だか少し冷静になれた。
「シュウメイ。落ち着こう。一旦落ち着いて話を聞こう。ねっ。」
シュウメイは深く深呼吸した。
「そうだね。落ち着こう。まずは落ち着いてからだ。」
マメ太の方を見る。
「あっ、大丈夫ね。じゃあ話すね。」
「僕はね。魔王なのよ。」
‥‥‥。
‥‥‥。
「「は?」」
「んなわけあるかっ。」
シュウメイがキレのあるツッコミを入れる。
「そんなわけあるんだよ。」
「いやいや、魔王がこんなちっこい犬なわけないだろーがー。」
「まあ、確かに、そうかもしれない。だがこれは仮の姿。真の姿を見たら驚くよ。絶対に。」
「じゃあ、なってみろ。真の姿とやらに。」
「それが、今はできないんだなー。これが。」
「‥よし。じゃあ、今のうちに倒すか。」
シュウメイは腕を回す。
まぁ、確かにこいつが本当に魔王なんだとしたら。何らかの理由で弱体化している今がチャンスなのは間違いない。だけど違ったとしたらこの可愛い生物を倒すなんて、できない。
「シュウメイ‥。」
「?どうした。ユア。」
「まだ、その時じゃない。」
「えっ?」
「つまり、こいつを倒すのはまだ後だってこと。」
「なんで。」
「考えてもみなよ。こんなちっちゃい生物が魔王だなんて。第一、魔王が護衛も付けずにこんなところにいる?それに仮にこの言葉が本当だったとしても無害な今の状態で倒しても後味悪いでしょ。真の魔王の姿になってから倒してこそ。世界を救ったっていう実感ができると思うんだよ。」
自分でもよくわからないことを言ってしまった。
「うーん。確かに、そうかもしれない。」
あっ、いいんだ。
「こいつが魔王かなんてまだわからないもんな。弱そうだし。まあ、とにかくここから脱出することを第一に考えよう。」
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