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「うまい。」
相当お腹が空いていたのか出した食事を一瞬で平らげてしまった。
「あっ、すみません。」
我に帰ったのか申し訳なさそうな顔をした。
「いえいえ、お口にあったのならよかったです。お代わりもまだあるよ。」
「なら、もう少しだけ、もらおうかな‥。」
そして2人で、作った分の料理を全て空にした。
「そういえばあなたの名前を伺っていませんでした。」
「あー、僕はアサヒ ユアと言います。見ての通り装備屋です。」
それから何でもない話をして少し仲良くなった。
「それにしてもさっきあなたが扱っていたエンチャント、みたことのないものでした。あの技術はどこで。」
「ははっ、独学だよ。」
えっ、とシュウメイは驚いた声を上げた。
「誰からも教わることなくあれだけの魔術を扱うことができるとは驚きました。」
「そうかな、照れるな。」
「だけど君もどうやって王国に呼ばれるほどの騎士になったの?」
「独学です。」
「何だそれ。」
2人で笑った。
「決めました。僕、しばらくここにいようと思います。」
?
「王国の騎士団は?」
「やめます。」
入ってもないじゃん。
「なんか、あなたに興味が湧きました。」
「えっ?僕に‥。」
固まっていると。
「あっ、すみません。言葉足らずで変な感じになってしまいました。正確にはあなたのその魔法にです。」
「あ、あー。だよね。うん。わかってる。」
落ち着け。
「で、ここに住むってことかな?」
「えっ、いいんですか。ぜひっ。住まわせてください。」
質問だったんだけどなー。
「まあ、部屋も余ってるし。しばらくの間ここにいてもいいよ。」
その日はいつもより早めに眠った。
朝、目が覚めて窓から外を見ると、嵐は過ぎ去っていた。昨夜までが嘘のようにとても静かな朝だった。
外に出てみると。
「おはようございます。ユアさん。」
シュウメイが起きていた。
「朝、早いんだね。」
「ぐっすり眠れました。ありがとうございます。ところで、何かお手伝いできることはありますか?」
「そうだな~。薪をとってきてくれるとありがたいかな。」
「わっかりましたー。」
シュウメイは返事をすると森の中に走っていった。
本当にこれで良かったのだろうか。王国の騎士団に呼ばれるほどの実力者が僕なんかのところにいて。
まあ、いいか。そんなことより仕事だ。昨日の分も頑張って働かなきゃ。
嵐の次の日ということもあって客はいつもより少なかったが来てくれた冒険者には満足してもらえている。
余談だが、とある冒険者パーティーの女性陣がここから立ち去る際、あの騎士様かっこよかったねー、でも何でこんなところで薪拾いなんかしてんだろ、って言っていたのが聞こえて、なんか申し訳なく思ってきた。
店を開けて数時間。
‥‥昼になった。
シュウメイは帰ってこない。
遅いなー。どこかで迷子にでもなっているのだろうか。それとも嫌になってどこかにいってしまったんだろうか。
‥‥そりゃそうだよな。王国に行ったのかもしれない。
そう。いち早く王国の騎士として働くことが彼にとって最善の選択だ。そうだ。
‥‥夕方になった。
「ふー。今日も1日頑張ったぞー。」
日中は接客業をひたすら頑張る。
1人でやってるから少しでも客を逃さないようにしないとね。
店の外に出て後片付けを始める。
そしてふとシュウメイのことを考える。
本当になにも言わずに行ってしまったのだろうか。昨夜の彼の笑顔を思い出す。
「ちょっとだけ‥‥探しに行くか。」
相当お腹が空いていたのか出した食事を一瞬で平らげてしまった。
「あっ、すみません。」
我に帰ったのか申し訳なさそうな顔をした。
「いえいえ、お口にあったのならよかったです。お代わりもまだあるよ。」
「なら、もう少しだけ、もらおうかな‥。」
そして2人で、作った分の料理を全て空にした。
「そういえばあなたの名前を伺っていませんでした。」
「あー、僕はアサヒ ユアと言います。見ての通り装備屋です。」
それから何でもない話をして少し仲良くなった。
「それにしてもさっきあなたが扱っていたエンチャント、みたことのないものでした。あの技術はどこで。」
「ははっ、独学だよ。」
えっ、とシュウメイは驚いた声を上げた。
「誰からも教わることなくあれだけの魔術を扱うことができるとは驚きました。」
「そうかな、照れるな。」
「だけど君もどうやって王国に呼ばれるほどの騎士になったの?」
「独学です。」
「何だそれ。」
2人で笑った。
「決めました。僕、しばらくここにいようと思います。」
?
「王国の騎士団は?」
「やめます。」
入ってもないじゃん。
「なんか、あなたに興味が湧きました。」
「えっ?僕に‥。」
固まっていると。
「あっ、すみません。言葉足らずで変な感じになってしまいました。正確にはあなたのその魔法にです。」
「あ、あー。だよね。うん。わかってる。」
落ち着け。
「で、ここに住むってことかな?」
「えっ、いいんですか。ぜひっ。住まわせてください。」
質問だったんだけどなー。
「まあ、部屋も余ってるし。しばらくの間ここにいてもいいよ。」
その日はいつもより早めに眠った。
朝、目が覚めて窓から外を見ると、嵐は過ぎ去っていた。昨夜までが嘘のようにとても静かな朝だった。
外に出てみると。
「おはようございます。ユアさん。」
シュウメイが起きていた。
「朝、早いんだね。」
「ぐっすり眠れました。ありがとうございます。ところで、何かお手伝いできることはありますか?」
「そうだな~。薪をとってきてくれるとありがたいかな。」
「わっかりましたー。」
シュウメイは返事をすると森の中に走っていった。
本当にこれで良かったのだろうか。王国の騎士団に呼ばれるほどの実力者が僕なんかのところにいて。
まあ、いいか。そんなことより仕事だ。昨日の分も頑張って働かなきゃ。
嵐の次の日ということもあって客はいつもより少なかったが来てくれた冒険者には満足してもらえている。
余談だが、とある冒険者パーティーの女性陣がここから立ち去る際、あの騎士様かっこよかったねー、でも何でこんなところで薪拾いなんかしてんだろ、って言っていたのが聞こえて、なんか申し訳なく思ってきた。
店を開けて数時間。
‥‥昼になった。
シュウメイは帰ってこない。
遅いなー。どこかで迷子にでもなっているのだろうか。それとも嫌になってどこかにいってしまったんだろうか。
‥‥そりゃそうだよな。王国に行ったのかもしれない。
そう。いち早く王国の騎士として働くことが彼にとって最善の選択だ。そうだ。
‥‥夕方になった。
「ふー。今日も1日頑張ったぞー。」
日中は接客業をひたすら頑張る。
1人でやってるから少しでも客を逃さないようにしないとね。
店の外に出て後片付けを始める。
そしてふとシュウメイのことを考える。
本当になにも言わずに行ってしまったのだろうか。昨夜の彼の笑顔を思い出す。
「ちょっとだけ‥‥探しに行くか。」
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