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物語は紡がれる~僕らは今~

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神咲家の一員となった僕はあれから、半吸血鬼の力のコントロール、吸血鬼の弱点などを教えてもらった。






「良い?吸血鬼には弱点があるの。まず太陽。私達は太陽の下だと、吸血鬼としての全ての能力が使えなくなるの。身体能力はただの人間以下、思考するのも難しいわ。もちろん飛ぶことも出来ない。」
吸血鬼はとても大きなハンデを持っている。それは日中は人間より弱い、ということだ。だが、僕ら半吸血鬼はそれが適用されない。僕らは日中も動くことが出来る。しかしデメリットがある。それは、日中に力を使うにはタイムリミットがあるということ。吸血鬼は室内や日光が遮断されていたら、常に能力は発動状態になる。しかし僕らは、例え少ない日光でも浴びてしまえば、タイムリミットが与えられるということだ。室内だろうが朝、日光が当たってしまえば、戦闘中に能力が使えなくなることもある。しかし吸血鬼と違い僕らは半人間でもあるから、吸血鬼のように日光を浴びて動けなくなることは無い。それが大きいメリットだ。
「私達吸血鬼は、脳も身体能力も人間の1000倍は変わる。ミリアの言う通り相手の行動パターンやナイフの軌道、人間でいう難関高校の入試問題だって、見てしまえば後は書くだけなの。」
吸血鬼は身体能力も思考能力も人間の1000倍になる。だが、僕達は半吸血鬼。ミリアと僕は半分しか能力を持っていなかった。僕は身体能力。ミリアは思考能力だ。言ってしまえば、片方を極限までレベルアップした感じだ。だから僕は、身体能力が5000倍だとしても思考能力は10倍くらいだ。言おう。ただの脳筋だ。空を蹴れば前の建物は3つぐらい壊れる。ミリアはというと、身体能力は10倍に対し思考能力は5000倍だ。僕がいくら攻撃しても、当てることは出来ない。しかしミリアも僕を倒すことは出来ない。僕達は体が2つに別れたような関係なのだ。吸血鬼と違うこのメリット、デメリットをどう利用するか、僕らは考えた。











今僕らはチームを組んでいる。そして僕らはトップの存在だ。僕らは、今警察のトップ。いや、裏のトップという感じだ。僕達のおかげで、日本で犯罪はほとんど起きなくなった。当然だ、僕らはどんな殺し屋でも、どんな密室殺人事件も解決出来る無敵の存在なのだから。今、警察に数はいない。僕とミリアそして表向きにテレビなどに出ている天良 結友大(あまら ゆうだい)、青天 輝翔(せいてん ひかりと)だ。
気付いた人もいるだろう。最高のチームだと思わないか?最初は4人しかいない警察に、愚かな人間達は犯罪を起こした。しかし1ヶ月もあれば犯罪は一瞬で無くなった。僕らの強さに気付いたからである。犯罪現場、僕らが犯罪者を秒で倒した映像を撮られ世界に瞬く間に広がった。日本の警察は恐ろしいと世界に知れ渡ったのである。これでわかっただろう。犯罪を起こしても秒で倒されるんだ。だから、犯罪を起こすとかしない方がいいぞ。そこの君も犯罪なんて起こすんじゃないぞ。消えたくなかったら…な。
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