僕が君を守る、そんな物語が紡がれる

ノア オリバー

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過去からの出口。そして新しい入り口

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僕は、父母どちらも日本人の親から産まれた。
どちらも黒い目で、人間だった。だから僕は黒い目で、人間で、産まれた…はずだった。
異変に気づいたのは、ぼくが目を開いた時からだった。僕の目は…片目が赤かったんだ。
その時からだった。母さん、父さんから見向きもされなかったのは。



「…ね、ねぇ母さ、」
バン!瞬間、母さんが僕を殴った。
「…何で…産まれてくるのかなぁ…」
母さんは怒気を含んだ声でそう零した。
僕は、殴られた箇所を擦りながら、
「何で、ぶつの…?」
僕は震えながらそう聞いた。
「そんなの決まってるじゃない。ーーーーーー。」
それを聞いた瞬間、僕は勝手に体が動いていた。
それからの記憶はあまり覚えていない。ただガムシャラに外を走った。母さんから逃げたんだ。
僕はただ、母さん達から愛されたいだけだったのに。


それから僕は、施設に保護された。僕は震える口を頑張って動かして、事情を話した。
話終えると園長さんや周りの僕と同じくらいの子が涙を流して、
「辛かったね。もう大丈夫だよ。ここはみんな君を受け入れるから」
僕はそこで、初めて愛を感じた。



本当に園長さんには感謝している。身寄りのない僕を拾い、育ててくれた。園長さんのおかげで高校に入学出来たし周りにも恵まれた。
その高校に、僕の友達も入学する。友達がいるから僕は大丈夫。園長さん本当にありがとう。





僕は1年A組だった。



 






私は、吸血鬼と吸血鬼の間に産まれた。だから私は、吸血鬼になるはずだった。吸血鬼から人間が産まれることは無いから。でも私は吸血鬼として産まれてこなかった。それが分かったのは私が目を開いた時だった。父も母も唖然とした。なぜなら私の目の片方は赤い目ではなく黒い目だったからだ。
だから私は、言わば半吸血鬼と言うところだろうか。そんな私でもお父さんもお母さんも愛してくれた。何でも私に与えてくれた。人間として暮らしている、お父さんとお母さんは小説家だった。
そんなお父さんとお母さんは何でも私にくれた。
でも、何でもくれるお父さん達でもあげることが出来ないものがあった。それは友達だった。私は、奇妙な目をしている。両目とも赤ければ外国人の親から産まれたと言えば済む。でも、私はオッドアイだ。幼稚園では、先生の話をこっそり聞いたことがあった。
「あの子、片目が赤いわね。」
「悪魔の子じゃない?」
幼かった私は言葉の意味が理解できなかったが、いい事を言われてるとは思えなかった。
友達もいた。けど友達のお母さんが、
「あの子と遊んじゃだめよ」
そう言ってどんどん友達は離れていった。やがて私は孤立した。
小学校、
「こいつ目が赤いぜ!」
「ほんとだ!私たちと違う!」
「悪魔の子だ!逃げろ!」
そう言われて私は小学校でも孤立した。
中学校
「こいつ目赤いんですけど?」
「えー。何それ悪魔じゃん」
「人間じゃないの?じゃあいじめてもいいんじゃない?」
「さんせーい」
そんな感じで私は中学校では虐められた。水を掛けられたり、机に落書きされたり。何百回もされた。



そして今日から高校生活が始まる。いじめられて嬉しい人なんて居ない。私はまたいじめられると震えていた。でも、お父さんとお母さんがいるから大丈夫。お父さん、お母さん、ここまで育ててくれてありがとう。これからもよろしくね。どんなに酷いことをされても、私は。強く生きるよ!




私は1年B組だった。
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