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本編
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しおりを挟むバイトが終わり、本来なら家に真っ直ぐ帰るところだけどモモと約束しているから「終わった」と、一言だけ連絡を入れてから公園に向かった。
昼間の賑わう温かな光景はそこにはなく、薄気味悪い静寂しかそこになかった。
青白い街灯がぽつんぽつんと点在して、暗すぎるってわけじゃないけど安心できるような灯りではなかった。
ホラー展開でもはじまりそうだな、と頭で考えてしまい思わず自分自身を抱きしめるように腕を組んで体を擦った。
こわい。
なんでこんなところに居なきゃいけないんだと苛々するように周りをキョロキョロと見ていると、フッと人影が見えた気がしてそこを凝視する。
街灯の下くらいしか明るくない場所なので、ぼんやり誰かがいるとしかわからない。
……モモだろうか。
じぃー、と少し警戒しながら見ているとその人物がちょうど街灯の下にきてやっと姿が見えた。
深く帽子をかぶって、サングラスとマスクをつけている。
え?なに、不審者?
夜だから太陽出てないし、正直帽子もサングラスも必要ない。ファッションだとしてもあまりにもイケてない。
まあマスクは風邪とか花粉とかもあるけど…でも、その三点セットは今この場面では出来れば遭遇したくなかった。
ジリジリと警戒しながら後ろに下がる。
どうやってこの場から逃げようか、でももしモモが来てコイツに絡まれるようなことになったら……と、冷や汗を出しながら考えていると思いがけない声が聞こえた。
「兄さん」
「え、モモ?」
不審者だと思っていた人物が、マスクとサングラスをずらす。
お、お前かよーーーーー!!!
思わず叫びそうになったが、心の中だけで留めるとドッと疲れた気がした。
なんだよ…ビビらせんなよ……。
よろつきながら街灯の下にいるモモのところに歩いた。
「つうか、なんだよその格好…」
「モブおじさんだよ」
だから、誰だよ。モブおじさんって…
地味になりたいって言ってたから、地味を意識したのかもしれないけどあまりにお粗末だ。
地味というか、むしろ不審者スタイルと言っても過言ではない。
モモじゃなかったら絶対話もしなかったし、モモがこの格好で一緒にでかけたいと言ったら全力で拒否するくらいひどい。
「まあ、いいや。それで?こんなとこずっと居たくないんだけど」
「兄さん、木がある茂みと薄暗いトイレとどっちがいい?」
「ん?」
「どっちがいい?」
どっちがいいってなんだ。
モモの意図が全くわからないが、今はトイレに用事はないし、ただでさえこの場所薄気味悪くて嫌なのに、薄暗いトイレなんて絶対に嫌だ。
オレは消去法で「し、茂み?」と、言うとモモに手を引っ張られたのでそのままついて行く。
すると、街灯から離れた木が沢山植えられているところに連れて行かれて、木にドンッと背中をぶつけるような形で体を押しやられる。
……確かに木がある茂みだ。
「も、モモ…?」
「モブおじさんだから」
「へ?」
「ほら、おじさんに可愛い姿を見せてごらん…千裕くん……」
「ふぇえ!?あ、ちょ…っ、なに?くすぐった…っ」
何故か服を捲られ、腹を弄られるようにモモは手を滑らせた。
サングラスとマスクのせいでモモの表情は全くわからないが、荒い息で心なしかハァハァ言っている気がするのでたぶん興奮しているんだと思う。
なんか、モモが変態行動している時の感じに似てる気がするんだが…てか、なんだよ千裕くんって…いつも兄さんって呼んでるくせに。モブおじさん?ってやつだからか?
……意味がわからん。
スルスルとお腹を執拗に撫でる。
マッサージ、というよりはなんというかねちっこい感じで、おへその辺りをグリグリしたり、妙な手付きで触られて、くすぐったいだけのはずなのになんだか変な気分になってきた。
「ん…っ、キモい触り、かた…すんな!うぁ!?」
「可愛い声が出てきたね…気持ちよくなってきたのかな?」
「………っ、ぅ」
グリグリとへその下を指で触られると、腰の辺りからゾクゾクしたものがこみ上げてきた。
なんで?なんか、ちょっと…感じてしまってるみたいで、怖くなってきた。
「も、モモ…やだ…やめて」
「やめない。手伝ってくれるって約束したよ?破るの?」
「うっ……」
そう言われてしまうと、それ以上何も言えなくなる。約束した以上は守らないとだめだってわかってる。
オレは仕方ないと腹をくくった。
自分でやるって決めた以上は確かに約束を破棄するのは癪だ。
オレが黙ったのを受け入れたのだと捉えたらしいモモは、ふふっと笑ってからまた体を弄くりまわす。
また、執拗にグリグリと腹の下を押すようにされて妙な声が出てしまいそうになるのをグッとこらえた。
「千裕くん…声我慢してるの?かわいいね…いつまで我慢できるかな…?」
「ひっ!?」
爪でカリッとひっかくように乳首に爪を立てられて、ビリッとした痛みがくる。
薄い皮膚は剥がれはしなかったものの、普段触れることもない場所に無遠慮に爪を立てられて、痛みのせいかジンジンとした。
また痛みがくるんじゃないかと警戒したが、モモの指はそこに触れることはなく、乳輪にそうようにゆっくりと円を描いた。
でも、もしまた痛いことをさせられたら…とゆっくりとまわりを撫でるだけの指がとても恐ろしいものに感じる。
ゆっくり、ゆっくりと動く指に集中していると、まるで焦らされているような、期待でもしているような気持ちになってくる。
はっ、はっ…と動悸に同調するように浅い息が溢れた。
モモがフッと笑うような息が聞こえた。
その瞬間両方の乳首をキュッとつままれて、ビリリと電気のようなものが走り、思わず背中を弓なりに反った。
「んぅ~~~~~ッ!?」
「かっわいー…」
何だこれ!?と、パニックになりそうになったが、そんなオレを知ってか知らずかモモの指はさっきまでのゆっくりしていた動きとは全く違い、乳首をつまんだ指先でこねるようにクリクリと動かしたり、ひっぱったり、指先で弾くように擦ったりして執拗に責めた。
「やっ、ぁ…っ、んんっふ…」
器用な指先に翻弄されるように、自分の声とは思えない声が口から溢れた。
そんなところ、ただの飾りのはずなのに気持ちいいと思うなんて。
「はぁ…千裕くん、乳首で感じちゃうんだ…」
「か、感じてなんて…ひゃっ、ぁ!?あっ、あっ」
「感じてるでしょ?いっぱい可愛い声出てるよ…」
「感じて、な…っ」
「嘘つく悪い子はお仕置きしないとね…」
モモはマスクを顎にずらすと、そのまま口を乳首に近づけてベロンと舌で舐めた。
「ん゛ーーーーっ」
ベロベロと舌で芯を持ってたってしまっている乳首を押すように強く舐められて、下半身に熱が溜まっていく。
痛いくらいにキュッ乳首が摘まれている一方で、反対側はまるでアイスキャンディーが溶ける前に食べないといけないみたいにペロペロペロペロと舌を何度も高速で往復されてどうにかなりそうだった。
興奮するような熱い呼吸が肌に当たる。
オレの体も引っ張られるように興奮してムラムラしてきた。
気持ちいい…っ、こんなの嫌なはずなのにすごく気持ちいい…!
「ぅ、んむ…っは…あまい、あまいよ…千裕くんのおっぱいおいしいね…っ、ちっちゃい乳首健気にたってるよぉ…いっぱいきもちよくなりたいって言ってるみたいで可愛いねぇ…」
「あま、くない…!気持ち悪いこと言うなぁ……っ、はっ、ぁ」
キッと、睨みつけるようにサングラスの方を見ると、よだれでべとべとの口角をニヤぁ~とあげた。
あまりの気持ち悪さに身をたじろぐと、脇をガッと掴まれ、乳首に噛みつかれた。
「ーーーーッ!!?」
「ぁはっ、赤くなっちゃったね…すっごくいやらしくて可愛い…もっとしちゃおっかなぁ~?」
舌を舐めずりながら興奮するように呼吸を荒げてサングラス越しにオレを見つめた。
どう考えてもド変態なことをされているのに、快感を知ってしまったオレの体は期待するように体の熱をあげている。
いやだ、止めて欲しい。
これ以上気持ちいいことをされてしまったら取り返しのつかないことになりそうで怖くなった。
「き、気持ち…いい、から」
「ん?」
「気持ちいいから…!もうやめて、やめて欲しい…っ」
素直に認めなかったことでこんなことになってしまったんだ。
そう考えたオレは意を決して素直に認めることにした。
正直恥ずかしくて仕方がないし、言いたくはない。めちゃくちゃ屈辱だ。
顔が羞恥で赤くなっていく気がする。恥ずかしい。なんでこんなこと弟に言わなくちゃいけないんだ…そう思うけど、でもそんなことよりも不安による恐怖の方が大きい。
こんな外で、弟に乳首舐め回されて、感じてムラムラしているような状況だけでも十分おかしいのに、これ以上されたら今以上におかしなことになる予感しかない。
そんなの怖すぎる。
「へえ~…さっき、感じてないって言ってたのに…千裕くんは、嘘ついちゃう悪い子なの?」
「……うっ」
「嘘ついちゃった時はどうしないといけないのかな~?」
「ご、ごめん」
「うーん、ごめんなさいかな?」
「…ごめんなさい」
「なんでごめんなさいかな?」
「う、嘘ついて?」
「どんな嘘ついたの?」
「うぅ……」
口にするのが憚られて、うつむいた。羞恥で熱が顔にジワジワと集まる。
なんでこんなこと…っ、絶対楽しんでるだろ…性格悪すぎる…!!
そう思い、目だけをモモにチラリと向けると案の定嬉しそうに口元が笑っていた。
「言わないの?恥ずかしい?」
「ぐ…っ」
モモはまた脇から腹にスルスルと撫でるように手を動かした。
艶かしく動く手がまた期待するように体の興奮を煽る。
だめだ、そうだ。ちゃんと言ってやめてもらわないと…っ
「き、気持ちいいのに…嘘ついて、ごめんなさい……」
「何が…気持ち良かったのかな?」
「…っ!ち、乳首が、気持ち良かったのに、嘘ついてごめんなさい!!」
半泣きになりながら、ヤケっぱちになって言うとモモは口元を手でおさえて、これでもかというくらい大げさに荒い呼吸を繰り返しながら肩を上下させた。
興奮しているらしい。
なんて気持ち悪いんだ、うちの弟は。
「言ったんだから…も、もういいだろ。帰ろ…」
「ハァハァ…だめだよ、千裕くん…お仕置き、まだ終わってないよぉ?悪い子にはちゃんとお仕置きしないとぉ」
「…さっきしたじゃん」
「あれあれ~?悪い子の千裕くんは自分が悪いのに言い返したりしちゃうんだぁ?悪い子だね…悪い口は塞いで、イイコになるようにおじさんのお注射でお薬びゅっびゅってしないといけないのかなぁ?」
「んぐっ!?んン」
するといきなり、モモが手をオレの口に突っ込んだ。
あまりにも唐突な行動に目を白黒させながらろくに抵抗も出来ず、やられるがままに口の中を蹂躙される。
親指と人差し指で舌を挟むように掴まれ擦り合わすようにズリズリと動かされた。
舌を掴まれるなんて恐怖でしかないのに、指を動かされるたびに甘い刺激に肩が震えた。
指の腹で上顎を撫でられ、甘い声が漏れる。
溢れてくる唾液がぴちゃぴちゃと水音を立ててかき回され、逆流して嘔吐くとジワリと生理的な涙が浮かんできて視界が滲んだ。
「あ、ぅ…むぐ、んン」
「いっぱいよだれこぼしちゃって…ふふっ、もったいない」
ベロンと顎から上へと、唾液を舐めとるようにモモの舌が這う。
ざらついた感触が肌を通して神経をゾクゾクとさせ、甘い息が漏れ出た。
酷いことをされているはずなのに、どうかしてしまっているのか気持ちよくてたまらない。
「か、は…ッ、はぁはぁ…ん、ぅ」
「は~~~…すっごく千裕くんえっちな顔してるね…気持ち良かった?」
「っ、…き、もち、よかった」
「~~~ッ!!そっかぁ、気持ちよくてそんなえっちな顔になっちゃったんだ!ハァハァ、そっかぁ…」
サングラス越しなのに、モモのだらしない表情が透けて見えた。
オレの言葉を噛みしめるように嬉しそうにボソボソと何かを呟いている。
…帰りたい。お腹すいたし、恥ずかしいし、なんか危ない気がするし、何よりモモが気持ち悪い。
「もう、帰ろ…?な、モモ?」
「だめだよ、まだお仕置きもしてないのにぃ…」
「え!?」
「口は塞いだけど、お仕置きはまだだし、お注射もまだだよ?」
ニヤぁ~、とモモの口角が不気味に上がる。
あまりの不気味さにゾッとしながらも、オレは首を横にぶんぶんと振った。
「ちゅ、注射とか…怖いからやだ!絶対やだ!」
「千裕くんはお注射怖いの?」
「お、お注射…こわい」
さっき横にぶんぶん振っていた首を今度は縦にぶんぶんと振る。
注射という単語は元々嫌いだが、モモが言う注射は不穏過ぎて怖い。本物の注射ではないと思うけど、それはそれでとんでもないものの気がするし、出来ればその正体を知らないまま人生を終えたい。
「そっかぁ、お注射怖いんだね?可愛いなぁ…おじさん優しいから千裕くんが怖いことはしないから安心してね」
「う、うん…」
良かった。とりあえず危機は回避できたようだ。
オレはホッとして胸を撫でおろしていると、モモの手が服の下に手を入れてきてまた腹をさする。熱の冷めない体がまたピクッと反応してしまった。
「も、もう…それ嫌だ。やめようよ…な?」
「なんで?千裕くん、なんでだめなの?気持ちいいんでしょ?」
「…っ、き、気持ちいいけど…。だって」
「だって?」
「え、エロい気分になるから、やめて欲しい…」
恥ずかしすぎて最後の方はゴニョゴニョと小さい声になってしまった。
オレは一体弟に何を言っているんだ…と、羞恥でそこらへんにある木に頭を打ち付けてしまいたくなった。
「じゃあ、おじさんが触っちゃだめなら千裕くん自分で触ろっか、できるよね?」
「へ?」
「お仕置きだもんねぇ…おじさん、千裕くんが自分でおっぱい触って気持ちよくなってるとこ見たいなあ。でも、できない悪い子がいたらお注射したくなっちゃうかもねぇ~?」
「うぐ…っ」
じゃあ、の意味もわからないし全くもって理不尽だが、このままではお注射とやらを持ち出されるに違いない。話の流れが不穏過ぎる。
オレは大きく深呼吸してから、服の下に手を入れた。
先程与えられた快感を思い出してしまい、怯みながらも恐る恐る指先で触れる。
ピリッとした弱い痺れにブルッと体を震わせた。気持ちいい。
「……っ、ふ」
一度気持ちいいと認めてしまうと、男なんてものは快楽に弱いものだ。
貪欲に、溺れるように、気持ち良さだけを求める。
指の背でピンッとゆっくりとはじくと、反応するように少し柔らかくなっていた乳首も簡単に芯を持って硬くたった。
それでも、申し訳程度でしかない乳首をモモにされたことを思い出しながら、指の先っちょでクニクニと潰すようにこねるとだんだんと息があがってきた。
「……千裕くん、気持ちいーい?」
「ぁ、う…っ、きもち、いい…っ」
「欲情しちゃってる千裕くんかわいーねぇ…隠れてるのもそそるけど、やっぱりどんな風に弄ってるか見たいなぁ~…」
モモはそう言うと、鼻息荒めにオレの服をめくりあげると、その服をそのままオレの口に突っ込んだ。
「むぐっ、ン゛ンーーーーっ」
「ああ~、いいねぇ。すごくいいよ、千裕くん…!小さなおっぱいを気持ちよくなりたくて懸命にいじって…すごく健気でえっちだね。そうやって触るのが好きなのかな?おじさん、よく見えてるよ…気持ちいいねぇ、千裕くん」
「んっ、んんぅ…ん」
モモの気持ち悪い言葉も、こんなところで乳首をいじってる自分もおかしいのに…それなのに、そのどれもが快感に感じてしまって、快楽の波に溺れているようだ。
口で噛んでいる服にじわじわと唾液が染み込んでいき、甘い息が漏れた時に離しそうになるのを堪えるようにグッと噛むと、じゅわっと口に滲み出てきた。
クラクラと快感に染まりきっている思考で囚われているのは、ただ気持ちいい、気持ちよくなりたいということだけ。
直接的な刺激が欲しい、イきたい、イきたい…っ
そんなことを考えているとふいに、ジーッと金属の擦れる音が聞こえた。
チャックが動くような、音。
「んぅ!?」
下半身に違和感を覚えて慌てて下を向くと、モモがオレのジーンズを寛げていた。
さすがにそれはマズイと思い、口に咥えていた服をポロッと離して抗議の声をあげた。
「な、なななな…っ、なんでズボンとパンツと脱がそうとするんだよ!?」
「だって、千裕くんのココ窮屈そうだったから…ほら、おちんちんだってガチガチで苦しそうだし…楽にさせてあげようと思ってね」
「ひいぅっ!?や、やめっ!触んな!!」
「ふふっ、もうおじさんからは触らないよ…あ、ほら手止まってるよぉ?服もほら、見えるように噛んで…ほら、続けて?」
「んぐ…っ、んん…!」
「…まあ、触らないけど手はここに置いといてあげるね?ここでおちんちん擦ったら…すごーく気持ちいいと思うよぉ?」
モモはそう言うとオレのちんぽに触れるか触れないかのところに手を構えた。
乳首をキュッとするとお腹のあたりがザワッとして、下腹部に集まった熱のせいで理性がグラグラと揺れる。
出したい、擦って出してしまいたい。
乳首を弾くように指の腹を往復させていると、腰がゆらゆらと揺れてしまい、モモの手に当たってしまった。
「んんん゛ーーーッ」
触れたくらいで理性を飛ばすなんておかしいのかもしれないけど、今の限界まで高められた性欲の前では理性を飛ばす理由になった。
タガが外れたように腰を振って、モモの手にちんぽを擦り付ける。
ちんぽがモモの手にぐちゅっ、と音を立てながら擦れるたびに元からドロドロだったちんぽがぬるぬると滑りながら新しい先走りがとめどなく溢れてくる。
「…っ、はあ……乳首いじりながら、おじさんの手におちんちんゴシゴシして…千裕くんはすっごくえっちだね。おじさん、えっちな子大好きだよ…ははっ、気持ちいいんだね。えっちなお汁がいっぱい溢れてきてるよ?ぬるぬるして気持ちいーね、千裕くん…。カチカチのおちんちんビクビクしてきたよ?ほら、がんばれがんばれ~もう少しでイけそうだよ。…はぁ、一生懸命えっちなことしてかわいーねぇ。もうすぐ千裕くんのえっちな白いおしっこびゅっびゅしそうだよ…おじさん、手で受け止めてあげるからいっぱい出していいよぉ…ぁは、その表情…ああ~…たまんないね。あっ、ああ~いい!出そうなんだね?ほら、ほらもっと腰振って…!」
「んんん゛ーーーーっっ」
「ハァハァ…、千裕くんいっぱーい出たね。おじさんの手が千裕くんのえっちな液でいっぱいで…!はぁーーーー、おじさん興奮しちゃったよぅ」
放心状態でぐったりと木に体を預けてると、視界の端で興奮ぎみに手をベロベロと犬みたいに舐めているモモが見えた。
げぇ、と思いながらも何もかもどうでもいいくらいに疲れた。しゃべるのもしんどい。
学校から直接バイトに行って、そのままここに来たんだからただでさえ疲れてるのに…ああ、もうやだ…。
「ハァハァ…千裕くん、おじさんも興奮しておっきくなっちゃったぁ…見て、ほら。千裕くんは見たことあるかな?」
「………」
でかい。
え、なんなの?普通ってあんなでかいもんなの?オレがちっさいの?
いや、でもモモのちんぽがデカイだけかも…外人さんってデカイっていうし…まあ、オレの中にもその血が流れてるけど……
凶悪なくらいガチガチに勃ったモモのちんぽをまじまじと見る。
赤黒いグロテスクなそれは、オレが見ていると時折生き物みたいぴくぴくと動いた。
「あっは…千裕くんにそんなに見られたら…おじさん、もっと興奮しちゃうよぅ」
ハァハァと顔を真っ赤にしながら興奮ぎみに荒い呼吸を繰り返すモモにオレはまたドン引きした。
今にもシコり出しそうなくらい前屈みになっている。なんか、怖い。
「千裕くん」
「な、なんだよ…」
「ちょっと膝つける?」
「…う、ん」
疲れきっていたオレは言われるがままにヨロヨロと膝をついた。正直こんな場所で膝なんてついたら汚れるから本当だったら嫌だけど、反発してまたなんかされたらそれこそ嫌だし、それにもうそんな気力はない。
「千裕くん、お口あ~ん」
「?あ~…むぐっ!?んん゛ーーーーッ」
頭を両手で押さえつけられるように持たれると、口の中ににゅるんとした生臭いものを押し込まれた。
なにが起こったのか、それとも理解したくなくて脳が考えることを拒絶したのかそれはわからない。
でも、不快な雄くさいニオイが口いっぱいに広がると否応なしに現実が見えてくる。
オレ、口にちんぽ突っ込まれてる。最悪だ。最悪すぎる。
「あっ、あぁあ~~~!千裕くんのちっちゃなお口の中あったかくて、ぬるぬるしてて…あっ、気持ちいいよぅ…っ、いいっ、あ~…っ」
「んぐッ、んん゛ン!んげぇ…ぁ゛むぐぅン!んっ!ん゛」
喉まで無理矢理押し込められながら、まるでオナホのように乱暴にピストンされる。
あまりの苦しさにゲェゲェ嘔吐く。
涙だか、鼻水だかわからないもので顔をぐちゃぐちゃにした。
途中で髪を引っ張られるような痛みが頭をジンジンと熱くする。
苦しい、情けない…まるで人権を無視したような行いに悲しくなりながら、早く終われ、早く終われと祈るように繰り返した。
荒い息を交えて気持ちの悪い言葉が頭上を通る。興奮しているような熱い手が不愉快でたまらない。
「あっ、あっあっ…!ちひ、ろ…くん!あっ、きもちい、きもちいいよぅ…!でちゃう、あっ、でちゃ…っ、あっあっあぁあ~~~っ」
「んぐっ、んんん゛」
早く終われーーーーッ!!!!
ビューーーっ、と大量の精液を口の中に受け止められないくらい吐き出されて、口からドロドロと溢れる。
悪夢とも思える最悪の時間が、終わったのだと安堵したのは一瞬でハァハァと大きく息をするモモに頬を掴まれた。
「く、くち…口の中、見せて…!!」
サングラスのせいでちゃんとわからないけど、必死の形相で言う弟の圧に負けて、ゆっくりと口を開けた。
たっぷりと注がれた精液がこぼれないように控えめに開くと、怖いくらいに口の中を凝視された。サングラス越しだからあくまでたぶん、だけど。
……それより、この口の中の精液どうすんだよ。
まさか飲めとか言われないよな…でも、吐き出したら怒らせそうだし。
うぅ…でも、気持ち悪い…いつまでこうしてなきゃいけないんだろう。吐きそう。
オレがそんなことを考えながらいると、モモは満足したのか両手で顔を覆って空を見上げるようにしながらブツブツとなんか言っていた。
怖い。オレの弟、マジで怖い。
「はっ、はっ…ぁ…はぁはぁ」
ふらふらとするようにモモはオレに近づくと、脇に腕を通してオレを立ち上がらせた。
そして、ストンとパンツとズボンを足首まで引き下ろした。
「んん゛!?」
「ち、千裕くん…お口にあるおじさんの精液…おじさんのおてての上に出してくれる、かな?」
はぁはぁ、と相変わらず気持ち悪いくらいに興奮しながらオレを覗き込むようにして両手を出した。顔、近いし。
オレはジトっとした目をモモに向けてから、モモの手のひらに顔を近づけて「んべぇ」と舌を出した。
トロトロと白い液体がオレの舌を伝ってモモの手のひらに水溜りを作っていく。
その様子を食い入るようにモモが眺めていて、なんだか変な気分だ。
最後の一滴がポトリと落ちて、口を閉じると無意識に唾を飲み込んでしまい、一緒に精液まで飲み込んでしまった。
にっが……。
オレは不快な苦さに思わず眉間に皺を寄せると「千裕くん」とモモに声をかけられ、ビクッとした。
その呼び方ってことは、まだ続くわけ…?
先程の行為を思い出して、ゾッした。
それでも続くというなら言うことを聞かないとろくな目に合わないのは学習した。
オレは「なに」と、返事をするとモモに木の方を向いて両手をつくように指示され、おとなしくそれに従った。
べたぁ、とぬるつくモノを尻に塗りつけられた。
まさかとは思うけど、さっきのアレを塗ってるんじゃないよな…と、思ったけど確認するのが怖くて後ろを向けない。
尻の孔の近くをモミモミと揉まれるとなんだかゾワゾワとする。
興奮するような息が背中から耳にかかり、なんだか妙な気分になってくる。
甘い吐息を交えながら時折モモが「千裕くん…」と、艶っぽく呼ぶものだから体が快感に溺れた時間を思い出すように熱を帯びた。
「ひぅっ!?へ、な…やだ、そんなとこ触んな…っ、き、汚いから…!」
「ハァハァ、ち、千裕くんに、汚いところなんてないよぅ…ほら、おじさんの指をおいしそうに食べていくよ…こんなすんなり入るなんて、千裕くん、自分でいじったことあるのかなぁ…?」
「な、ない!そんなと、こ…ぅん、はっ…やだ、抜けよ!!」
なんで尻の孔なんかに指を突っこむんだ!?
しかも、自分でイジるってなんだよ…なんでそんなことすると思ってんだよ、怖ぇよ。
お母さんに座薬突っ込まれるのでさえ、吐きそうだったのにそんなところに指を突っこむなんて気が触れているとしか思えない。
「やっ、抜け…!やだ、きもち、わる…ぃ」
自分の尻にたった一本の指が入ってるだけだというのに、異物感でゾワゾワと落ち着かない。苦しさはあまりないけど、普段そんなところに何かが入るということがないわけだから不安と恐怖が入り混じり、なんだか息苦しい。
「ふふっ、すぐに気持ちよくさせてあげるからね~…それに、千裕くんのえっちな孔はおじさんの指が欲しいってヒクヒクしてるよ。二本目も早く欲しいって…ほーら、すぐあげるからね」
「言ってな…っ、ぁ…やめ、やめろ!抜け、抜けってば!!」
「ほ~ら、すぐに飲み込んだよ?えらいね。千裕くんのえっちな孔はとっても素直でえらいから、千裕くんの気持ちいいところいっぱい触ってあげるね…」
「何言って…ぁあ!?ひゃんっ、あっあっ、ぁん、ぅ…な、なんでぇ…」
尻なんて気持ちいいはずがないのに、ぐりゅぐりゅと押し潰すように指で押されると、頭が真っ白になるくらい気持ちがよくてたまらなかった。
力が入らなくて、尻を持ち上げるように上を向けて、木に抱きつくように体を預けるしかできない。
「ぁ、あ…っ、そこ…ぁ、気持ちいー…っ、モモぉ、指気持ちいーよぉ…あっ、ぁ」
「知ってるよ…ココと、ココも好きだよね…兄さんの気持ちいいところは全部知ってるよ…」
「ふへ?なに、モモ…?」
「なんでもないよ。ほら、指増やしてもっとトロけさせてあげるねぇ…千裕くん…ふふっ」
三本目の指をなんなく咥えこんだオレは快感に酔いしれながら腰をゆるくふるふると振った。
痛みなんてなくて、気持ちよくて、何も考えられない。
いつの間にかオレのちんぽもガチガチに膨れ上がっていて、先からトロトロと先走りが溢れて太ももから足に伝う。
「ぁ、あ…ッ、モモ!モモ!きもち、いい…だ、だめっ、イっ、イっちゃう…っ!」
「千裕くんはお尻に指でイジられるだけでイっちゃうの?」
「あっ、イ、イっちゃう…!お、お尻で…っ、ぁ…指だけでぇ…っ、あっ、ぅ…きもちいいよぅ…」
「えっちだね…かわいいよ、でもこのままイくよりもっと気持ちいいことしたくない?」
「…ぁ、う……も、もっと?」
もっと?これよりもっと気持ちいい?
ぼんやりする頭はもう気持ちいいことしか考えられない。
もっと気持ちいいなら、もっと気持ちいいことしたい。
「も、もっと…きもちいい、の…ほんと?」
「うん、おじさん嘘つかないよ」
「どんな、こと…?」
「おじさんのおちんちんでお尻をじゅぽじゅぽお注射するんだよ…指じゃ届かない奥までいーっぱいついて、かき混ぜてあげるからきもちいいよ…?」
耳元で囁くように言う、低くて甘い誘惑のような声に、思わずゴクッと息を飲み込んだ。
口の中に入りきらないほどの太くて大きなモモのちんぽを思い出して、首をふるふると振った。
「そ、そんなおっきいの入らない…」
「大丈夫、怖くないよ。おじさん、怖いことはしないよ?千裕くんがいっぱいいっぱい気持ちよくなることしかしないから」
「で、でも……」
「怯えてるの?可愛いね…でも、大丈夫。千裕くんのお尻はおじさんいっぱい知ってるから任せてくれたら大丈夫…それに、おじさん…千裕くんのえっちな姿見てたら興奮しちゃって…もう、待てない…っ」
「ぁあ゛!?あ゛っ、あ゛~~~ッ」
腰を掴まれて貫かれるように一気に挿入されて、木に額を擦るように打ち付けた。
指なんかじゃ比べ物にならないくらいの圧迫感に肉がミチミチと音を立てた。
苦しい…っ、お尻が裂けそうだ。
「う、うそつきぃ…くるし、ぃよぅ…ぬい、て…あ゛っ」
「あっは、ごめん、ねっ…余裕なくって…あ゛~~~、やっば、きもちいー…ちょっとキツイ、けど…熱くて、きゅうきゅう締め付けてきて…あー…すっご、もっていかれそー…」
夢見心地のような声でモモは言いながら、ぱちゅんぱちゅんと腰を打ち付ける。
そのたびに圧迫感が増していき、苦しみに狂いそうになりながらオレは潰れたカエルのような声をあげた。
「はっ、はっ…ぁ、おちんちん、いじってあげるから…そんな泣かないで…」
「ゔぐ~…ぁ、う…あ゛、モモのう゛ぞづぎぃ…っ、もう、やだぁ…」
「おちんちんははじめてなのに、ごめんね…っ、ぁ…ふぅ…ほら、ゴシゴシしてあげるから…っぁ、キュッて締まった…はぁあ…きもちいー
…」
「あっぁ、あ゛っ」
「ほら、ここ…好きだよね、あと前立腺グリグリするのも…乳首も触ってあげる…っぁ、そんな締め付け…たらっ、動かなくてもイっちゃ…」
「ああぁあーーーーッ、あっ、あっ、急に、あっ、感じちゃ…っ、きもち、い…モモ…っ、なんかくる、きちゃうきちゃう…あっあっあーーーー、」
目の前が真っ白になって、勢いよく白濁を散らした。
まるで、マラソンをしたあとみたいな疲労感がズシッと体を重くする。
「ぐぅ…ッ」と、モモの押し殺すような声が聞こえてから激しい抽挿に体が壊れるかと思った。
達したばかりの体は敏感すぎて、モモのちんぽが動くたびにイってしまい、ずっとちんぽからダラダラと精液を垂れ流していた。
愛している、好きだというセリフをまるでBGMのように聴きながら、体を手放すように意識がフェードアウトした。
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あの公園での出来事から一週間が経った。
あの後、意識を失ったオレをモモは担いで家に連れて帰ってくれたらしい。
全然記憶にないが、しばらく熱を出して寝込んでいたんだと、モモに土下座されながら教えられた。
オレが寝込んでいる間、モモは代わりにバイト先に謝りに行ってくれたらしいが、店長に気に入られてしばらく代理で働いていたらしい。
ありがたいが、内心複雑だ。
やっぱりなんでもあっさりできてしまう弟は少し憎らしい。
「ご、ごめんね…兄さん、はじめてだったのに、無理させちゃって…」
「…っ、」
謝ってるくせに赤い顔して照れるように言われると、なんだか妙な気分になる。
やめろ、なんか処女を奪った事後の彼氏みたいにすんな!!
「も、もう…いい」
プイッと顔反らすと、何故か照れるようにモモがニコニコと笑った。
「な、なに…もう謝罪なら聞いたし、出てって」
「兄さん、次は無茶させないようにするね」
「……へ?」
「だって、手伝ってくれるんでしょ?」
「ちょ、待て…またなんかする気か!?」
「?もちろんだよ?だって、僕はまだ立派なモブおじさんになれてないんだから」
モモが口角をあげてニヤぁ~と笑う。
オレは、その表情を見て体が冷えていくのを感じた。
「次は電車でしようね。兄さん」
恍惚な表情を浮かべる変態な弟を見ながら、オレはまたベッドに倒れ込むように意識を失ったのだった。
終わり
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最後まで読んでいただきありがとうございました!また、お題をいただきありがとうございました。とても楽しかったです。
変態弟と振り回される兄、この兄弟をまた見守っていけたらなぁ、と思っているので番外編など書けたらなーと密かに思っています。
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