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「えっとこれがその画像か。」

「むにゃむにゃ、お腹いっぱい。
 ……鯱蛇……?」

「知ってる?」

「……よく知らない……。
 ……でも、サキュバスの召喚獣の天敵……。」

「セオリさんに聞いてみよっか。」

セオリさんのいる防衛ゾーンに向かうと何故か残念そうにオーラを漂わせていた。

「なんじゃ、やることやらんかったのか。」

「そうネ、ここまで女性に口説かれておいて女性を抱かないとはどういうことネ。」

「いやいや、日本男児たるもの、貞操は固くなくては家のために成らないと思うのだが……。」

「ワカラナイヨ。
 ナニイッテルカワカラナイヨ。」

マサドラさんはわからなくていいやと思うけど。
俺は俺で受け入れましたとも、ですけど、清い身体の俺には刺激が強すぎました。
彼女、まな板に見えてますけどキチンと女らしいところは女の子なんですよ。

キスされただけで、骨の髄までしゃぶられているような感覚に成りました。
もし異世界から地球に変えることが出来たら、アポウのタブレットに保存してあるエロ画像消去しようと思いました。
高校生なんで違法画像だったし、良い決心が付きましたよ。

「それでキスされただけで性力を全部喰われた大河君はどうしたのかな。」

「……これ……。」

「ああ、サキュバスのお嬢さん、この画像はふむ。
 鯱蛇か、鯱のような強靭な力とウミヘビの毒を持つキメラ型モンスター。
 これは君の友人か誰かのダンジョンかな。
 見たところ画像を送る余裕があるくらいだから他のモンスターも合成させられている線が高いね。」

「なるほどのう、この手口は奴かのう。
 あやつは不老不死に手を出したばかりか、
 このような実験を知りよるとは。」

「確か長老のご知り合いは、私と同じ転生者でしたね。」

「うむ、儂が生前頭を悩ませていたが改心させることはできんかったのう。」

「あの気になっていたんですけど塵さんって、俺と同郷なんですか?」

「私は日ノ本の出身であることには間違いないね。
 しかし、同郷という言葉が世界を示すのならそれはあっているかどうかの真偽は不明だね。」

「といいますと?」

「青いネコ型ロボットの話は知ってるかな。
 それに出てくる公衆電話型の秘密道具の話さ。
 例えば地球上最初に構成された原子の量一つ違うだけで一つの別の世界になる。
 他の歴史が全く同じでもね。
 要はどの世界から来た住民なんて誰でもわからない。
 サキュバス嬢の見せたモノが画像と認識しているのも偶々一緒なだけってことにしておいた方が後々便利だよ。
 特異点だと思っているからね。」
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