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魔法のある世界で
66.そして周りの反応は04その他の人々
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王城に努める者たちにも、瞬く間にラーラ姫の噂は広まった。
何せ元々が、あの可愛らしさである!
ラーラを一目でも見た者達は既にメロメロになっていたし、ラーラ姫見守り隊なるものも出来ていたくらいで或る!
要するにファン倶楽部だ!
それは貴族間のみならず、召使の間にも広がっていた。
とはいえ、王家の姫君に対して勝手に絵姿を描いたり纏わりつくなどと言う不敬な事もできないので貴族ファンに達は、遠目にその可愛らしさ愛らしさを褒めたたえて語り合うだけの倶楽部なのだが。
むしろ仕える側の貴族以外の者達の方が積極的に活動していたかもしれない!
とは言っても、ラーラの訪れる庭に姫君の気にいりそうな花をどんどん増やしていったり、姫の通りそうな道を綺麗にしたりと、王城内がどんどん綺麗になっていったくらいであるが。
おかげで、どちらかと言えば質実剛健よりだった王城は最近では、廊下の端々にも花が飾られ華やかで明るくしつらえられていた。
『ラーラ効果』とでも言おうか、ラーラに行く先々が綺麗になりそこに努める者達の生き甲斐すら出来、皆に笑顔が増えていた。
ロード先王の”隠し子”と最初こそは大慌てし宰相や国の重鎮達も、毎日のように王城の庭に来て花を愛で、兄である国王陛下に人なつっこく甘えるラーラの愛くるしい姿を見てしまえば、思わず相好を崩し癒されまくっていた。
「あんなに可愛らしい妹姫様が出来て陛下の女嫌いも治るのでは!」と宰相たちも期待したほどである。
実際、バート王は、ラーラを妹と認めてから随分と変わった。
女性への偏見がうすらいだのか、自分に言い寄る心配のない小さな子供や老婆に対しては以前ほど警戒していない。
相変わらず婚姻の話には後ろ向きではあるものの、以前のようにあからさまに嫌悪の表情を見せる事はしなくなっていた。
これには宰相をはじめ重鎮たちもラーラに感謝感激だった。
なにせ国王なのだから、いずれは世継ぎを作らねばならないのだから!
そんな救世主のようなラーラが、なんと不幸にロード邸の庭先に突如現れたと言う”時狭間”に囚われたというのである!
『なんという不幸な事故に見舞われたのか!』
不幸中の幸いというか、老婆にまで時を奪われずにすんだ事は良かったものの十年は時を奪われた姫様は今は十四歳のお姿になったのだと伝え聞いた者達は皆一様に嘆いた。
今現在は、成長してしまった分の勉強で屋敷にこもっているという話である。
次に王城に現れた時の姿でも変わらず王家の姫として心して使えととバート王は城の者達へ伝えた。
「なんと、お可哀想に!あんなにも愛らしい姫君がどうしてそんな不幸な目に!」
「「「おいたわしい!」」」
「きっと混乱していらっしゃるわ!」
「何とかして差し上げたいけれど”時狭間”は本当に不幸な事故だから」
「召使にもいつも可愛く優しく笑いかけてくれる本当に素晴らしい姫さんじゃったのに!」
「何でよりによってあんなにいい姫様が!」
そう言って王城に仕える者達は嘆いた。
そして、大神殿にもその話は伝わった!
「な!なんて事だ!あの姫さんがっ!」
大神殿長ボルガと聖魔導士シルバも慌てた。
「よりにもよって何であんな罪もない幼子が…」
「本当に、何の因果で!」
「よ、様子を見に行くのじゃ!」
「そ、そうですね!とっ!とにかく、そっと塀の外から出も様子を!落ち込んでなければ良いのですが!」
そう言いながら、慌てて庭師の格好に着替えようとする『大神殿長』と『聖魔導士』だった。
ラーラを知る皆が嘆いた。
実は本人は内心ちょっと?喜んでいるとも知らずに…。
何せ元々が、あの可愛らしさである!
ラーラを一目でも見た者達は既にメロメロになっていたし、ラーラ姫見守り隊なるものも出来ていたくらいで或る!
要するにファン倶楽部だ!
それは貴族間のみならず、召使の間にも広がっていた。
とはいえ、王家の姫君に対して勝手に絵姿を描いたり纏わりつくなどと言う不敬な事もできないので貴族ファンに達は、遠目にその可愛らしさ愛らしさを褒めたたえて語り合うだけの倶楽部なのだが。
むしろ仕える側の貴族以外の者達の方が積極的に活動していたかもしれない!
とは言っても、ラーラの訪れる庭に姫君の気にいりそうな花をどんどん増やしていったり、姫の通りそうな道を綺麗にしたりと、王城内がどんどん綺麗になっていったくらいであるが。
おかげで、どちらかと言えば質実剛健よりだった王城は最近では、廊下の端々にも花が飾られ華やかで明るくしつらえられていた。
『ラーラ効果』とでも言おうか、ラーラに行く先々が綺麗になりそこに努める者達の生き甲斐すら出来、皆に笑顔が増えていた。
ロード先王の”隠し子”と最初こそは大慌てし宰相や国の重鎮達も、毎日のように王城の庭に来て花を愛で、兄である国王陛下に人なつっこく甘えるラーラの愛くるしい姿を見てしまえば、思わず相好を崩し癒されまくっていた。
「あんなに可愛らしい妹姫様が出来て陛下の女嫌いも治るのでは!」と宰相たちも期待したほどである。
実際、バート王は、ラーラを妹と認めてから随分と変わった。
女性への偏見がうすらいだのか、自分に言い寄る心配のない小さな子供や老婆に対しては以前ほど警戒していない。
相変わらず婚姻の話には後ろ向きではあるものの、以前のようにあからさまに嫌悪の表情を見せる事はしなくなっていた。
これには宰相をはじめ重鎮たちもラーラに感謝感激だった。
なにせ国王なのだから、いずれは世継ぎを作らねばならないのだから!
そんな救世主のようなラーラが、なんと不幸にロード邸の庭先に突如現れたと言う”時狭間”に囚われたというのである!
『なんという不幸な事故に見舞われたのか!』
不幸中の幸いというか、老婆にまで時を奪われずにすんだ事は良かったものの十年は時を奪われた姫様は今は十四歳のお姿になったのだと伝え聞いた者達は皆一様に嘆いた。
今現在は、成長してしまった分の勉強で屋敷にこもっているという話である。
次に王城に現れた時の姿でも変わらず王家の姫として心して使えととバート王は城の者達へ伝えた。
「なんと、お可哀想に!あんなにも愛らしい姫君がどうしてそんな不幸な目に!」
「「「おいたわしい!」」」
「きっと混乱していらっしゃるわ!」
「何とかして差し上げたいけれど”時狭間”は本当に不幸な事故だから」
「召使にもいつも可愛く優しく笑いかけてくれる本当に素晴らしい姫さんじゃったのに!」
「何でよりによってあんなにいい姫様が!」
そう言って王城に仕える者達は嘆いた。
そして、大神殿にもその話は伝わった!
「な!なんて事だ!あの姫さんがっ!」
大神殿長ボルガと聖魔導士シルバも慌てた。
「よりにもよって何であんな罪もない幼子が…」
「本当に、何の因果で!」
「よ、様子を見に行くのじゃ!」
「そ、そうですね!とっ!とにかく、そっと塀の外から出も様子を!落ち込んでなければ良いのですが!」
そう言いながら、慌てて庭師の格好に着替えようとする『大神殿長』と『聖魔導士』だった。
ラーラを知る皆が嘆いた。
実は本人は内心ちょっと?喜んでいるとも知らずに…。
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