上 下
58 / 89
魔法のある世界で

57.知る筈のなかった真実

しおりを挟む
で小さなを囲んで体を上下に揺らしながら行進しながら
『『『ヤバイワヤバイワヤバスギダバ~』』』と集団で繰り返しならくるくる回っている。

私は部屋に呼びこんだ””の中に籠って、まだ悩んでいた。

今は亡きロイス博士の想いなど想像もつかなかったしと思っていたから考えなかった。
常に未来に向けてしか私は意識が向いていなかった。

けど、今はロイス博士が何を考えて私をこの世界に送りだしたのか…。

私は再度、タマチャンに話しかけた。

「タマチャン、ロイス博士は何故私を”卵”にのせたのかしら?ロイス博士が世界の…地球銀河の管理者だったと言うのなら”卵”に乗り込んで未来の行く末を見守るべきだったんじゃあ…」

『そうですよ。ロイス博士は”卵”に綺羅様をお乗せしたのです』

平然とそう答えるタマチャンに私は驚き問い詰めた!

「なっ!何故?なんで、そんな大事な事、教えてくれなかったの?」

『特に、そこは聞かれておりませんでしたので』
あくまでも冷静に答えるタマチャンはやはり人工知能…いや工知能か…。
やはり機械なのだと改めて認識する。

「そこは、聞かなくても起きたときに教えてほしかったよっっ!」

『左様ですか?ロイス博士からも綺羅様から問われるまで特にロイス様自身の事は伝えなくても良いと言うご指示を受けておりましたので』

「そんな!でも、じ、じゃあ、聞けば答えてくれるのね?」

『はい!私の分かる事でしたら何なりと』

「じゃあ、聞くわ、何故、私だけを生き残らせたの?あれほどの科学力!この百億年でも持つと言い放った生命維持装置”卵”を作るほどの地球人とは違う階層の人類、ロイス博士神と呼ばれし人が、自分はわずかに生き残った地球人類と私を…私だけを生き残らせたの?」

『それは、”卵”を作る材料がからです。綺羅様!』

その言葉に私は絶句した!

「え!何?それは、どういう事?じゃあ、ロイス博士は私の為に”卵”を譲ったというの?何故?」

『それは、綺羅様が未来を夢見ていたからですわ!生き残った人類の中で地球が壊れ、銀河系すら危うい状態のあの状態でもまだ未来に目を向けて命の星の誕生を夢見ていらっしゃる綺羅様だけにロイス博士は心を大きく動かされたのです』

「そんな…ロイス博士は私を救って自分は…」

『そうです。悪しき方向に科学を発展させ続ける地球に、ロイス博士の神と呼ばれし世界の人々階層の人類は審判を下しました。他の階層の銀河にまで影響を与える前に世界の再生を試みると…そして地球に隕石を放ったのです』

「そんなっ!それは!地球はなの?」

私は絶望にも似た気持ちでタマチャンにそう問いかけた。
だったら何故、私だけが生き残ったの?
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?

闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。 しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。 幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。 お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。 しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。 『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』 さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。 〈念の為〉 稚拙→ちせつ 愚父→ぐふ ⚠︎注意⚠︎ 不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。

ポニーテールの勇者様

相葉和
ファンタジー
※だいたい月/木更新。 会社を辞めて実家に帰る事にした私こと千登勢由里。 途中で立ち寄った温泉でゆっくり過ごすはずが、気がつけば異世界に召喚され、わたしは滅びに瀕しているこの星を救う勇者だと宣告されるが、そんなのは嘘っぱちだった。 利用されてポイなんてまっぴらごめんと逃げた先で出会った人達や精霊の協力を得て、何とか地球に戻る方法を探すが、この星、何故か地球によく似ていた。 科学よりも魔力が発達しているこの世界が地球なのか異世界なのか分からない。 しかしこの星の歴史と秘密、滅びの理由を知った私は、星を救うために頑張っている人達の力になりたいと考え始めた。 私は別に勇者でもなんでもなかったけど、そんな私を勇者だと本気で思ってくれる人達と一緒に、この星を救うために頑張ってみることにした。 ついでにこの星の人達は計算能力が残念なので、計算能力向上のためにそろばんを普及させてみようと画策してみたり・・・ そんなわけで私はこの星を救うため、いつのまにやら勇者の印になったポニーテールを揺らして、この世界を飛び回ります!

鬼神の刃──かつて世を震撼させた殺人鬼は、スキルが全ての世界で『無能者』へと転生させられるが、前世の記憶を使ってスキル無しで無双する──

ノリオ
ファンタジー
かつて、刀技だけで世界を破滅寸前まで追い込んだ、史上最悪にして最強の殺人鬼がいた。 魔法も特異体質も数多く存在したその世界で、彼は刀1つで数多の強敵たちと渡り合い、何百何千…………何万何十万と屍の山を築いてきた。 その凶悪で残虐な所業は、正に『鬼』。 その超絶で無双の強さは、正に『神』。 だからこそ、後に人々は彼を『鬼神』と呼び、恐怖に支配されながら生きてきた。 しかし、 そんな彼でも、当時の英雄と呼ばれる人間たちに殺され、この世を去ることになる。 ………………コレは、そんな男が、前世の記憶を持ったまま、異世界へと転生した物語。 当初は『無能者』として不遇な毎日を送るも、死に間際に前世の記憶を思い出した男が、神と世界に向けて、革命と戦乱を巻き起こす復讐譚────。 いずれ男が『魔王』として魔物たちの王に君臨する────『人類殲滅記』である。

あ、出ていって差し上げましょうか?許可してくださるなら喜んで出ていきますわ!

リーゼロッタ
ファンタジー
生まれてすぐ、国からの命令で神殿へ取られ十二年間。 聖女として真面目に働いてきたけれど、ある日婚約者でありこの国の王子は爆弾発言をする。 「お前は本当の聖女ではなかった!笑わないお前など、聖女足り得ない!本来の聖女は、このマルセリナだ。」 裏方の聖女としてそこから三年間働いたけれど、また王子はこう言う。 「この度の大火、それから天変地異は、お前がマルセリナの祈りを邪魔したせいだ!出ていけ!二度と帰ってくるな!」 あ、そうですか?許可が降りましたわ!やった! 、、、ただし責任は取っていただきますわよ? ◆◇◆◇◆◇ 誤字・脱字等のご指摘・感想・お気に入り・しおり等をくださると、作者が喜びます。 100話以内で終わらせる予定ですが、分かりません。あくまで予定です。 更新は、夕方から夜、もしくは朝七時ごろが多いと思います。割と忙しいので。 また、更新は亀ではなくカタツムリレベルのトロさですので、ご承知おきください。 更新停止なども長期の期間に渡ってあることもありますが、お許しください。

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する

高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。 手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。

とある元令嬢の選択

こうじ
ファンタジー
アメリアは1年前まで公爵令嬢であり王太子の婚約者だった。しかし、ある日を境に一変した。今の彼女は小さな村で暮らすただの平民だ。そして、それは彼女が自ら下した選択であり結果だった。彼女は言う『今が1番幸せ』だ、と。何故貴族としての幸せよりも平民としての暮らしを決断したのか。そこには彼女しかわからない悩みがあった……。

虐げられた令嬢、ペネロペの場合

キムラましゅろう
ファンタジー
ペネロペは世に言う虐げられた令嬢だ。 幼い頃に母を亡くし、突然やってきた継母とその後生まれた異母妹にこき使われる毎日。 父は無関心。洋服は使用人と同じくお仕着せしか持っていない。 まぁ元々婚約者はいないから異母妹に横取りされる事はないけれど。 可哀想なペネロペ。でもきっといつか、彼女にもここから救い出してくれる運命の王子様が……なんて現れるわけないし、現れなくてもいいとペネロペは思っていた。何故なら彼女はちっとも困っていなかったから。 1話完結のショートショートです。 虐げられた令嬢達も裏でちゃっかり仕返しをしていて欲しい…… という願望から生まれたお話です。 ゆるゆる設定なのでゆるゆるとお読みいただければ幸いです。 R15は念のため。

私を裏切った相手とは関わるつもりはありません

みちこ
ファンタジー
幼なじみに嵌められて処刑された主人公、気が付いたら8年前に戻っていた。 未来を変えるために行動をする 1度裏切った相手とは関わらないように過ごす

処理中です...