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参の巻~平安美女と平成美男の恋話~
㉑そして…。
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一人、勘違いな考えに納得していた園近だったが、扶久子が質の悪い女狐では無かった事自体に安堵すると満足気に芙蓉の方の部屋を後にした。
園近も、時間さえあれば、もう少し芙蓉や芙蓉のお気に入りの姫ともっと語り合ってみたかったが、如何せん多忙を極めていた。
最近、この京の都に出没するという盗賊団の捜査の指揮で忙しかったのである。
右大臣の息子であり都を護る警視の任についている義鷹もまた、そのせいで、この一週間休みなく京の町を見廻り、今日は久しぶりの非番だった。
芙蓉の方は扶久子が、それはそれは心根の優しい純粋無垢な姫で、育ちも良く、右大臣家の嫁として何ら不足がないと云う事を夫の園近に知らしめたかった。
芙久子の持つ柔らかな雰囲気はいかにも育ちが良さそうだし、何より着ている着物だとて見たことがないような美しい布が使われている。
縫い目も、あり得ないほどに均一で美しく、布の柄の模様も細かく染色されていると言うのに滲みひとつなく均一で美しい柄が描かれている。
さぞかし、高名な職人達の手掛けた着物であろうと思われた。
(※実は柄は安物のプリント柄で、ちゃんとした着物には基本的にはあり得ないミシン縫い!縫い目は、均一な筈である!本当に簡易な撮影用のなんちゃってな着物だった!ちなみに、こちらの世界に来てから何と怖いもの知らずで綺麗好きの亜理砂が二回ほど手洗いで洗濯もしている(笑))
芙久子の髪は短く肩にかかるほどしかないものの、どれ程の手間暇をかけてきたのかと思う程に美しい。
(※ちなみに平成時代に洗髪に使っていたのは、特売のリンスインシャンプーなのだが、この時代の洗髪等は、米の磨ぎ汁等で洗っていたのだから、そりゃあ髪の質も平安の女性達と比べれば極上といえる)
そんなこんなを慮っても、芙蓉の方達から見れば何やら事情はありそうではありそうなものの、良いところの姫であることは疑いようもなかった。
そしてそれについては、園近が概ね納得した様子だったので芙蓉の方は、半ば”事成れり”とほぼ満足していた。
芙蓉のように『息子の嫁に!』と早やってはいなかったものの、姫の方もまんざらではないのだから何の問題もないと思っていた。
そう、よもや園近が『息子のことを姫が好きになるなんてあり得ない』と思い込んでいるなどとは夢にも思っていなかったのである。
芙蓉と女房達は義鷹との縁談話に慌てふためき頬を真っ赤に染めて恥じらう扶久子の様子に浮かれまくっていた。
そんな時、御簾越しにまた二つの人影がみえた。
手前の人影が御簾の内へと声をかける。
「芙蓉の御方様、扶久姫様、亜里沙にございます」
「まあ、亜里沙?私を紅葉さんや楓さんに預けたかと思ったら一体どこに行っていたの?」と、芙久子が恨めし気に言うと亜里沙はふふんと不敵な笑みを浮かべた。
「おそれながら、芙久姫がお寂しそうに見えましたので、義鷹様をお連れしましてございます」ドヤ顔で答える亜里沙である。
「「「まあ!」」」
「「「なんと、さすがは姫君が供ではなく友達と呼ぶほどの女房よ!よい働きをする!」」」と三人が声を揃えて称賛した!
園近も、時間さえあれば、もう少し芙蓉や芙蓉のお気に入りの姫ともっと語り合ってみたかったが、如何せん多忙を極めていた。
最近、この京の都に出没するという盗賊団の捜査の指揮で忙しかったのである。
右大臣の息子であり都を護る警視の任についている義鷹もまた、そのせいで、この一週間休みなく京の町を見廻り、今日は久しぶりの非番だった。
芙蓉の方は扶久子が、それはそれは心根の優しい純粋無垢な姫で、育ちも良く、右大臣家の嫁として何ら不足がないと云う事を夫の園近に知らしめたかった。
芙久子の持つ柔らかな雰囲気はいかにも育ちが良さそうだし、何より着ている着物だとて見たことがないような美しい布が使われている。
縫い目も、あり得ないほどに均一で美しく、布の柄の模様も細かく染色されていると言うのに滲みひとつなく均一で美しい柄が描かれている。
さぞかし、高名な職人達の手掛けた着物であろうと思われた。
(※実は柄は安物のプリント柄で、ちゃんとした着物には基本的にはあり得ないミシン縫い!縫い目は、均一な筈である!本当に簡易な撮影用のなんちゃってな着物だった!ちなみに、こちらの世界に来てから何と怖いもの知らずで綺麗好きの亜理砂が二回ほど手洗いで洗濯もしている(笑))
芙久子の髪は短く肩にかかるほどしかないものの、どれ程の手間暇をかけてきたのかと思う程に美しい。
(※ちなみに平成時代に洗髪に使っていたのは、特売のリンスインシャンプーなのだが、この時代の洗髪等は、米の磨ぎ汁等で洗っていたのだから、そりゃあ髪の質も平安の女性達と比べれば極上といえる)
そんなこんなを慮っても、芙蓉の方達から見れば何やら事情はありそうではありそうなものの、良いところの姫であることは疑いようもなかった。
そしてそれについては、園近が概ね納得した様子だったので芙蓉の方は、半ば”事成れり”とほぼ満足していた。
芙蓉のように『息子の嫁に!』と早やってはいなかったものの、姫の方もまんざらではないのだから何の問題もないと思っていた。
そう、よもや園近が『息子のことを姫が好きになるなんてあり得ない』と思い込んでいるなどとは夢にも思っていなかったのである。
芙蓉と女房達は義鷹との縁談話に慌てふためき頬を真っ赤に染めて恥じらう扶久子の様子に浮かれまくっていた。
そんな時、御簾越しにまた二つの人影がみえた。
手前の人影が御簾の内へと声をかける。
「芙蓉の御方様、扶久姫様、亜里沙にございます」
「まあ、亜里沙?私を紅葉さんや楓さんに預けたかと思ったら一体どこに行っていたの?」と、芙久子が恨めし気に言うと亜里沙はふふんと不敵な笑みを浮かべた。
「おそれながら、芙久姫がお寂しそうに見えましたので、義鷹様をお連れしましてございます」ドヤ顔で答える亜里沙である。
「「「まあ!」」」
「「「なんと、さすがは姫君が供ではなく友達と呼ぶほどの女房よ!よい働きをする!」」」と三人が声を揃えて称賛した!
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