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弐の巻~そこは平安時代だった~
⑦お屋敷で By扶久子
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右大臣家のお屋敷につくと、私は義鷹様にまるで壊れ物を扱うかのように丁寧に中へと案内された。
幸い、落雷があったのはあの神社だけだったらしく、このお屋敷には何の被害も無かったらしい。
後から聞いたが、あの神社にたまたまいた人達にも死人やけが人はいなかったとの事だった。
良かった。
…という事は、もしも亜里沙も、この平安?らしき時代?世界?に来ていたとしても生きてはいるはず!
少なくとも、亜里沙が怪我して動けなくなって建屋の下で埋まってるなんて事はなかったようで、それだけは本当に良かった。
先に戻ったお供の人が私の事を伝えてくれていたおかげか、私達が屋敷に着くと待ちかねていたかのように二人の女房(奥向きの女性使用人)がお出迎えしてくれた。
「大変な目にあわれましたね?さぁさ、奥へ…芙蓉のお方様がご挨拶をとおっしゃっておいでです」
「は、はい。お世話になります」と私はそれだけ答えた。
「何?母上が?起きておられるのか?気鬱が激しくこのところ伏せっておられる筈では…」という義鷹様の言葉に女房はぱっと明るい顔をして答えた。
「それが、先に戻ってきた是延(義鷹の供)の知らせを伝え聞くなり、飛び起きられまして!不運に遭われた姫君をお助けしようとはりきられ何やら急に活力が満ちたご様子ですっかり身支度も整え、そちらの姫様に菓子まで用意させてお部屋でお持ちでございます」
「なんと!」
「まぁ」私と義鷹様は呆気にとられた。
そう言えば義鷹様、お母上の病平癒祈願に行っていたと言ってたよね?
人助けをした義鷹様の願いをさっきの神社の神様が願いを聞き届けてくださったのかしら?…なんつって?
いやいや、タイムスリップなんつうもんがあるんなら神様の御利益とかくらい普通にあってもいいよね?
私も現代に帰れますようにとか亜里沙に会えますようにって祈願しに行こう…なんて事を考えている間に私は奥の私の為にしつらえられたという部屋についた。
なんだか、長い廊下を通って随分と奥まったお部屋に案内されたようだ。
そこは日本間の十二畳ほどの広さで障子を開け放っているので続きの部屋も含めるとかなりの広さを感じた。
そしてそこには病み上がりとも思えないふくよかで優しそうな女性(芙蓉の方)が居て私を見るなりそれはそれは嬉しそうな?表情で声をかけてくれた。
「まぁまぁ、よくいらっしゃいました。難儀にあわれましたね?供の者ともはぐれたとか?遠い讃岐の国からこられて一人きりになって如何ばかりに不安だった事でしょう?どうぞ此処を我が家と思召して何日でも心安らかにご滞在くださいませね」と、心からの同情の籠った言葉だ。
うん… 優しい!義鷹様のお母様が超優しそうな人で良かった~。
「義鷹、良い事をしましたね?身なりをお見かけしても良き家の姫君なのは分かります。そんな姫君がお一人で彷徨われるなど人攫いにでも会えば大変な事になるところでした」
「ええ。無事に保護できて良かったです」
「えっ?人攫いですか?」私が驚いたようにそう言うと義鷹様もお母上様も目を見張るようにこちらを見た。
「え?あ、あの?人攫いなんて出るのですか?京都は帝のおわす都ですよね?あんなに綺麗で賑やかな町なのに…」
「まぁ、余程大事にお育ちの姫君なのですね?世間の事に疎くていらっしゃる?はぐれたお供の者達もさぞかし姫君の事を心配している事でしょう。この京の町は帝のおひざ元ではありますが夜ともなれば魑魅魍魎、盗賊や人攫いなども徘徊すると言われておりますよ。ましてや貴女のように美しい姫君が一人でいたら昼間でも攫われかねませんよ」
「ええっ?」と私は身震いした。
私の知る京都は観光地で学生が修学旅行で普通に自由行動もできる町だった筈である。
改めてここが私の知る平成の京都ではない事を思い知らされ青くなった。
「そ、そんな…あ、あの私、はぐれた友を探しに出たいと思っていたのですが…そ、それに私など美しくはありませんし…」
そう、私が言うと母上様と義鷹様に同時に叫ばれた。
「「とんでもないっ!」」
「姫君、貴女は遠いところから旅してこられて無事だったのは供の者が余程しっかりしていたからでしょう。供の者達の捜索はわたしに任せて母とこちらでごゆるりとお過ごし下さい」
そう、義鷹様は言ってくれるけど、さすがにそこまで甘えて良いのかとド庶民の私は戸惑った。
そもそも『供の者達』じゃなくて『友達』だし…。
(ここは、敢えては言わないけどね…うん)
「えっ?そんな、そこまでご迷惑を…」
そんな私の言葉に今度はお優しいお母上様が私に声をかけた。
「まぁ!何をおっしゃいます。そんな気遣いは無用と申し上げましたでしょう?私もお話し相手が出来て嬉しいのですよ?人探しなどは息子に任せておけば良いのです。ね?そう致しましょう?」そう言って芙蓉のお方様は義鷹様に目をやった。
「ええ、是非そうなさって下さい。貴女はただ待っていれば宜しいのです」と義鷹様が爽やかな笑顔でそうおっしゃった。
何?この神対応!真に地獄に仏?
お母上様、芙蓉のお方様も超優しい!
私は最大の危機を脱した事をひしひしと感じた。
そして安心したら何だか涙腺が緩んできた。
とりあえず野宿とか攫われるという心配はなさそうなことに心から安心したのである。
「う!ううっ。ほ、本当にありがとうございます。わ…私、本当はとても不安だったのです…」と、とうとう泣きだしてしまった。
これ以上、ご迷惑をかけちゃ申し訳ないとか思うのに一度涙がこぼれたら後は止めどなく溢れ出し止まらなくなってしまった。
「ああっ姫君!」と義鷹様が慌てて自分の袖で涙をぬぐってくれた。
「だ、大丈夫です!姫君の事はこの義鷹が御守り申し上げます故!」
「「「まぁ」」」と、その様子を見たお母上様と女房たちが、口元に手をあて微笑ましそうに目を見張っていた事を涙で周りの見えなかった私は知らなかった。
幸い、落雷があったのはあの神社だけだったらしく、このお屋敷には何の被害も無かったらしい。
後から聞いたが、あの神社にたまたまいた人達にも死人やけが人はいなかったとの事だった。
良かった。
…という事は、もしも亜里沙も、この平安?らしき時代?世界?に来ていたとしても生きてはいるはず!
少なくとも、亜里沙が怪我して動けなくなって建屋の下で埋まってるなんて事はなかったようで、それだけは本当に良かった。
先に戻ったお供の人が私の事を伝えてくれていたおかげか、私達が屋敷に着くと待ちかねていたかのように二人の女房(奥向きの女性使用人)がお出迎えしてくれた。
「大変な目にあわれましたね?さぁさ、奥へ…芙蓉のお方様がご挨拶をとおっしゃっておいでです」
「は、はい。お世話になります」と私はそれだけ答えた。
「何?母上が?起きておられるのか?気鬱が激しくこのところ伏せっておられる筈では…」という義鷹様の言葉に女房はぱっと明るい顔をして答えた。
「それが、先に戻ってきた是延(義鷹の供)の知らせを伝え聞くなり、飛び起きられまして!不運に遭われた姫君をお助けしようとはりきられ何やら急に活力が満ちたご様子ですっかり身支度も整え、そちらの姫様に菓子まで用意させてお部屋でお持ちでございます」
「なんと!」
「まぁ」私と義鷹様は呆気にとられた。
そう言えば義鷹様、お母上の病平癒祈願に行っていたと言ってたよね?
人助けをした義鷹様の願いをさっきの神社の神様が願いを聞き届けてくださったのかしら?…なんつって?
いやいや、タイムスリップなんつうもんがあるんなら神様の御利益とかくらい普通にあってもいいよね?
私も現代に帰れますようにとか亜里沙に会えますようにって祈願しに行こう…なんて事を考えている間に私は奥の私の為にしつらえられたという部屋についた。
なんだか、長い廊下を通って随分と奥まったお部屋に案内されたようだ。
そこは日本間の十二畳ほどの広さで障子を開け放っているので続きの部屋も含めるとかなりの広さを感じた。
そしてそこには病み上がりとも思えないふくよかで優しそうな女性(芙蓉の方)が居て私を見るなりそれはそれは嬉しそうな?表情で声をかけてくれた。
「まぁまぁ、よくいらっしゃいました。難儀にあわれましたね?供の者ともはぐれたとか?遠い讃岐の国からこられて一人きりになって如何ばかりに不安だった事でしょう?どうぞ此処を我が家と思召して何日でも心安らかにご滞在くださいませね」と、心からの同情の籠った言葉だ。
うん… 優しい!義鷹様のお母様が超優しそうな人で良かった~。
「義鷹、良い事をしましたね?身なりをお見かけしても良き家の姫君なのは分かります。そんな姫君がお一人で彷徨われるなど人攫いにでも会えば大変な事になるところでした」
「ええ。無事に保護できて良かったです」
「えっ?人攫いですか?」私が驚いたようにそう言うと義鷹様もお母上様も目を見張るようにこちらを見た。
「え?あ、あの?人攫いなんて出るのですか?京都は帝のおわす都ですよね?あんなに綺麗で賑やかな町なのに…」
「まぁ、余程大事にお育ちの姫君なのですね?世間の事に疎くていらっしゃる?はぐれたお供の者達もさぞかし姫君の事を心配している事でしょう。この京の町は帝のおひざ元ではありますが夜ともなれば魑魅魍魎、盗賊や人攫いなども徘徊すると言われておりますよ。ましてや貴女のように美しい姫君が一人でいたら昼間でも攫われかねませんよ」
「ええっ?」と私は身震いした。
私の知る京都は観光地で学生が修学旅行で普通に自由行動もできる町だった筈である。
改めてここが私の知る平成の京都ではない事を思い知らされ青くなった。
「そ、そんな…あ、あの私、はぐれた友を探しに出たいと思っていたのですが…そ、それに私など美しくはありませんし…」
そう、私が言うと母上様と義鷹様に同時に叫ばれた。
「「とんでもないっ!」」
「姫君、貴女は遠いところから旅してこられて無事だったのは供の者が余程しっかりしていたからでしょう。供の者達の捜索はわたしに任せて母とこちらでごゆるりとお過ごし下さい」
そう、義鷹様は言ってくれるけど、さすがにそこまで甘えて良いのかとド庶民の私は戸惑った。
そもそも『供の者達』じゃなくて『友達』だし…。
(ここは、敢えては言わないけどね…うん)
「えっ?そんな、そこまでご迷惑を…」
そんな私の言葉に今度はお優しいお母上様が私に声をかけた。
「まぁ!何をおっしゃいます。そんな気遣いは無用と申し上げましたでしょう?私もお話し相手が出来て嬉しいのですよ?人探しなどは息子に任せておけば良いのです。ね?そう致しましょう?」そう言って芙蓉のお方様は義鷹様に目をやった。
「ええ、是非そうなさって下さい。貴女はただ待っていれば宜しいのです」と義鷹様が爽やかな笑顔でそうおっしゃった。
何?この神対応!真に地獄に仏?
お母上様、芙蓉のお方様も超優しい!
私は最大の危機を脱した事をひしひしと感じた。
そして安心したら何だか涙腺が緩んできた。
とりあえず野宿とか攫われるという心配はなさそうなことに心から安心したのである。
「う!ううっ。ほ、本当にありがとうございます。わ…私、本当はとても不安だったのです…」と、とうとう泣きだしてしまった。
これ以上、ご迷惑をかけちゃ申し訳ないとか思うのに一度涙がこぼれたら後は止めどなく溢れ出し止まらなくなってしまった。
「ああっ姫君!」と義鷹様が慌てて自分の袖で涙をぬぐってくれた。
「だ、大丈夫です!姫君の事はこの義鷹が御守り申し上げます故!」
「「「まぁ」」」と、その様子を見たお母上様と女房たちが、口元に手をあて微笑ましそうに目を見張っていた事を涙で周りの見えなかった私は知らなかった。
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