19 / 45
二年目!
死神、金魚を飼う。
しおりを挟むそいつの出現は突然だった。
ペットショップにて…
久々のペットショップで月虹メダカっていうのが安売りされていた。
俺はクーポン券、会員カードを持ってペットショップに向かった。
「おー!スゲー!メダカばっかりじゃん!!」
今日の死神はソワソワしていた。
いつもだったらあの絡みがあるはずが、死神は懐に手を入れて黒い財布のようなモノを取り出した。
「店員さん!この金魚ください!」
俺は∑(゚Д゚)みたいな顔で振り返った
「空いてる水槽なんてないぞ?」
死神は笑顔で
「もう注文してあります!」
「注文?」
それから2時間後…ピンポーン!
「代引きのお届けモノでーす!」
届いたモノは金魚鉢だった。
死神は鼻歌を歌いながら金魚の水合わせをしている。
「なんだよ!これ!玄関からじゃ入らねぇよ!!」
死神は~_~;みたいな顔で金魚鉢を小さくする
「これくらい?」
「まだだ!」
~_~;
「こ、これくらいで勘弁して(>人<;)」
俺は定規で金魚鉢を測り頷く
「これならいいだろう。」
死神は金魚を金魚鉢に入れる。
「よし!さてとお高い、お高い金魚様を水槽に…」
「あー生き返る、生き返る。」
何処からか響く中年オヤジの声
死神はリビングをキョロキョロしながら「だ、ダレですか!」
ハッ!∑(゚Д゚)
死神は恐る恐る振り返る
「何をそんなに恐れているんだ?え?」
俺は死神の顔を見て金魚を見て、メダカ専門雑誌に視線を戻す
「金魚が喋るって笑笑…はぁ!?」
俺はメダカ専門雑誌を投げ金魚鉢に入った金魚を眺める
死神は∑(゚Д゚)の顔のまま時が止まっている。「おい、お腹減った。餌はまだか?」金魚が喋ってる…
死神はなぜか静かに涙を流している
「あ、え?なんで泣いてんの?」
死神は泣きながら静かに
「せ、せっかく買った金魚が…+*〆」
「え?なんて?聞こえない」
「餌はまだなのかって!」
金魚は金魚鉢の中で激しく泳いでいる
「ちょっ、カマ。こっち来て」
死神はテーブルに金魚鉢を置き
俺と死神で会議をした。
「あれ、いくらしたの?」
「5万円…いやほら喫茶店でバイト始めたから奮発したんです」
「5万!?ってか喫茶店でバイトしてんの!?」
死神はポロポロと涙を流す
「さっきからさ、その涙の意味がわからないんだけど」
ぉ~ぃ~
「だって金魚が喋るって…」
だから~ぉ~ぃ
「だよな~金魚が喋るなんて聞いたことねぇよ、シー◯ンしかないよ」
シー◯ン?なんぞや?
「ですよね?プレステ2でしたっけ?」「そうそうマイクがあって、人面魚を捕まえた虫で育てるゲームね^_^」「懐かしいですね!」
おい!話がそれてる!シー◯ンになってる!
死神はポロポロと涙を流しながら
呟いた
「あれどうしましょう。トイレに…」
「流すなよな!化けて出たらどうすんだよ!」「もう化けてますよ!」
トイレに流すだと?化けてる?
「あれどうすんだよ…」
ちらっ(・_・;
(・ω・)ノ「餌を…」
「いやいやいやいやいやいや!飼うなんて俺は嫌だよ?あんな中年オヤジの声をした金魚を飼うなんて俺はい、や!」
「そこまで言わなくても…5万もしたんですよ?」「ん~だよな~。いくら喋る金魚といっても5万だからな~」
私が捨てられずにいる理由それ!?
「カマ、お前は死神なんだから金魚と交渉してみれば?餌が欲しい時以外の時は喋らないって」
(・_・;「え?死神が金魚と交渉するなんて前代未聞ですよ?」
「いいから、いいから。金魚が
四六時中ずっと喋ってるよりはマシだろ?」
「えぇ…まあね。」
死神は恐る恐る金魚鉢に近付く
「お~やっと餌の時間かい?」
「あ、いや、金魚さん。」
「なんだ?」
「餌が欲しい時以外、喋らないで下さい。」
金魚は優雅に泳ぎながら
「喋ってないぞ?お前らがワシの心の声を勝手に聴いてるだけなんだからな」
死神は∑(゚Д゚)みたいな顔で俺の所へ瞬間移動してきた。
「どうした!」
「あの金魚さん、喋ってません!」
「どいうこと!?」
「金魚さんの心の声を私達は勝手に聴いてるんですよー!」
「ワシの名前は五右衛門じゃ!よろしく!(・ω・)ノ」
∑(゚Д゚)!∑(゚Д゚)!
「トイレに流せー!」
俺は金魚鉢を抱えトイレに向かう俺を死神が必死に抑える
「落ち着いて!落ち着いて!」
「ああ!俺は落ち着いてる!トイレに流せー!」
こんなやり取りが2時間続いた。
結局、金魚はリビングの棚の上に置かれた。
「あ~腹減った」
めでたしめでたし、続く。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ブレイブエイト〜異世界八犬伝伝説〜
蒼月丸
ファンタジー
異世界ハルヴァス。そこは平和なファンタジー世界だったが、新たな魔王であるタマズサが出現した事で大混乱に陥ってしまう。
魔王討伐に赴いた勇者一行も、タマズサによって壊滅してしまい、行方不明一名、死者二名、捕虜二名という結果に。このままだとハルヴァスが滅びるのも時間の問題だ。
それから数日後、地球にある後楽園ホールではプロレス大会が開かれていたが、ここにも魔王軍が攻め込んできて多くの客が殺されてしまう事態が起きた。
当然大会は中止。客の生き残りである東零夜は魔王軍に怒りを顕にし、憧れのレスラーである藍原倫子、彼女のパートナーの有原日和と共に、魔王軍がいるハルヴァスへと向かう事を決断したのだった。
八犬士達の意志を継ぐ選ばれし八人が、魔王タマズサとの戦いに挑む!
地球とハルヴァス、二つの世界を行き来するファンタジー作品、開幕!
Nolaノベル、PageMeku、ネオページ、なろうにも連載しています!
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
異世界で悪霊となった俺、チート能力欲しさに神様のミッションを開始する
眠眠
ファンタジー
トラックに跳ねられ異世界に飛ばされた主人公。気がつくと、彼は身体のない意識だけの存在に成り果てていた。なぜこのようなことになってしまったのか。謎を探るべく異世界を彷徨う主人公の前に死神さんが現れた。死神さんは主人公に今の状態が異世界転生(仮)であることを告げ、とあるミッションの達成と引き換えに正しい転生と3つのチート能力の贈呈を約束する。そのミッションとは様々な異世界を巡るもので……。
身体を失った主人公が残った心すらボッキボキに折られながらも頑張って転生を目指す物語です。
なお、その過程でどんどん主人公の変態レベルが上がっていくようです。
第1章は「働かなくてもいい世界」。労働不要の世界で、不死の住人達と友達になります。
第2章は「恋のキューピッド大作戦」。世界を救うため、とある二人の恋仲を成就させます。
6〜8つの世界を巡る予定です。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる