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【第二章:エデン第二区画/旧関係者居住エリア】
【第11話】
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『ウゥ……』
『グォ……』
『アゥ……』
『おっ、お前達!? どうしたと言うのだ!?』
即効性の高い神経刺激効果を持つブラックウインドガスにより狂暴化してサン博士をバラバラに食い殺すはずがその場でばたばたと倒れて心肺停止していくミュータントアニマル。
予期せぬ事態に頭を噴出孔に慌ててはめ戻したコクフウカイは足元に転がるミュータントアニマルを掴んで揺さぶり、ビンタを喰らわせるが白眼を剥いてだらしなく開いた口からぐんにゃりと舌を出したそれらが蘇生すると言う奇跡は起こらない。
『無駄よ、コクフウカイ。もうそいつらが目を覚ます事はないわ』
そんな無様なコクフウカイに後ろから声をかけるガスマスク装着済みサン博士。
『うむ、その口ぶりですと……これは貴女様のしわざと言う事ですかな?』
サン博士の言わんとする事を察してゆっくりと立ち上がるコクフウカイ。
『ええ、ここに来てから私達が逃げに徹していた時、足止めとして実弾銃で怪我をさせて共食いさせていたじやない?
あの時使った銃弾は私がミュータントアニマルの遺伝情報を元に生成していた遅効性壊死毒が仕込んであり、それに汚染された体液や肉を捕食および接触させることで一気に広める事が出来るウイルスのような効果があったの』
『……』
『本来ならばその効果が出て心肺停止に至るまでもう少し時間がかかるはずだったんだけど……そのブラックウインドガスの効果で発症時間が一気に早送りされたんでしょうね』
『なるほどなるほど……これは一本取られましたな。だがそれをペラペラとお話してしまってよろしかったのかな?』
軍服の胸ポケットから取り出した電撃銃でサン博士の右胸を狙うコクフウカイはニヤリと笑う。
『ええ、構わないわ。どうせミクラブレインはすぐに不審死したミュータントアニマルの骸を回収解析してこの事実に気が付くんだから……この策に出た時点で想定の範囲内よ。ねえ、モンキーマン?』
『ああ、そうだな。俺もあのデカブツも神の手の上で踊らされてるんだからこまけぇ事は気にしてもしょうがねえよ。俺は最後に勝てるならサンバでもコサックでも踊ってやるがね』
『それはいいわね、でもせっかくだから一緒にフラメンコでもどう?』
『おい……』
『おっ、そいつはいいな!!』
『おまえらふざけるなぁぁぁ!!』
敵を目前にしたこの状況下で余裕たっぷりにいちゃつく2人を前に怒りの咆嘩をあげつつ電撃弾を発射するコクフウカイ。
サン博士の前に立ったモンキーマンは背中に装着していたモンキーロッド用アタッチメントウエポン、ヴォルトアックスヘッドを掴み、横回転の力をかけてブーメランスロー。
サン博士の心臓を狙った電撃弾をパリィ吸収したそれは敵の手中にある電撃銃をはたき落とす。
『くっ!!』
どこから調達したのかは知らないが先ほどのモグラアタックを合め2人は厄介な新武器を確保している。
そう察したコクフウカイはすぐに電撃銃を拾って反撃しようと駆け寄る。
『させないっ!!』
すぐに自身の電撃銃を抜き、地面に転がるコクフウカイの電撃銃を撃つサン博士。
『ギャッ!!』
一瞬とは言えシークレット・ラボの設備で改良強化済み強化電撃銃の電撃弾の高圧電流を帯びたそれを触ってしまい、激痛のあまり手を引いてしまうコクフウカイ。
『オラアアアアア!!』
その隙を逃さずモンキーロッドを構えて突撃するモンキーマン。
突きに構えたその穂先に取り付けられているのは本来のアタッチメントパーツとしての初陣に挑むヴォルトアクスヘッドである。
『フンフンフンフンフンッ!!』
『ガッ……グアッ……ギッ……』
そのまま一気に全身を何か所も電撃斧槍で滅茶苦茶に突き抜かれたコクフウカイは焼け焦げた機械臭と黒煙に包まれながら仰向けに倒れる。
【MMS 第12話に続く】
『グォ……』
『アゥ……』
『おっ、お前達!? どうしたと言うのだ!?』
即効性の高い神経刺激効果を持つブラックウインドガスにより狂暴化してサン博士をバラバラに食い殺すはずがその場でばたばたと倒れて心肺停止していくミュータントアニマル。
予期せぬ事態に頭を噴出孔に慌ててはめ戻したコクフウカイは足元に転がるミュータントアニマルを掴んで揺さぶり、ビンタを喰らわせるが白眼を剥いてだらしなく開いた口からぐんにゃりと舌を出したそれらが蘇生すると言う奇跡は起こらない。
『無駄よ、コクフウカイ。もうそいつらが目を覚ます事はないわ』
そんな無様なコクフウカイに後ろから声をかけるガスマスク装着済みサン博士。
『うむ、その口ぶりですと……これは貴女様のしわざと言う事ですかな?』
サン博士の言わんとする事を察してゆっくりと立ち上がるコクフウカイ。
『ええ、ここに来てから私達が逃げに徹していた時、足止めとして実弾銃で怪我をさせて共食いさせていたじやない?
あの時使った銃弾は私がミュータントアニマルの遺伝情報を元に生成していた遅効性壊死毒が仕込んであり、それに汚染された体液や肉を捕食および接触させることで一気に広める事が出来るウイルスのような効果があったの』
『……』
『本来ならばその効果が出て心肺停止に至るまでもう少し時間がかかるはずだったんだけど……そのブラックウインドガスの効果で発症時間が一気に早送りされたんでしょうね』
『なるほどなるほど……これは一本取られましたな。だがそれをペラペラとお話してしまってよろしかったのかな?』
軍服の胸ポケットから取り出した電撃銃でサン博士の右胸を狙うコクフウカイはニヤリと笑う。
『ええ、構わないわ。どうせミクラブレインはすぐに不審死したミュータントアニマルの骸を回収解析してこの事実に気が付くんだから……この策に出た時点で想定の範囲内よ。ねえ、モンキーマン?』
『ああ、そうだな。俺もあのデカブツも神の手の上で踊らされてるんだからこまけぇ事は気にしてもしょうがねえよ。俺は最後に勝てるならサンバでもコサックでも踊ってやるがね』
『それはいいわね、でもせっかくだから一緒にフラメンコでもどう?』
『おい……』
『おっ、そいつはいいな!!』
『おまえらふざけるなぁぁぁ!!』
敵を目前にしたこの状況下で余裕たっぷりにいちゃつく2人を前に怒りの咆嘩をあげつつ電撃弾を発射するコクフウカイ。
サン博士の前に立ったモンキーマンは背中に装着していたモンキーロッド用アタッチメントウエポン、ヴォルトアックスヘッドを掴み、横回転の力をかけてブーメランスロー。
サン博士の心臓を狙った電撃弾をパリィ吸収したそれは敵の手中にある電撃銃をはたき落とす。
『くっ!!』
どこから調達したのかは知らないが先ほどのモグラアタックを合め2人は厄介な新武器を確保している。
そう察したコクフウカイはすぐに電撃銃を拾って反撃しようと駆け寄る。
『させないっ!!』
すぐに自身の電撃銃を抜き、地面に転がるコクフウカイの電撃銃を撃つサン博士。
『ギャッ!!』
一瞬とは言えシークレット・ラボの設備で改良強化済み強化電撃銃の電撃弾の高圧電流を帯びたそれを触ってしまい、激痛のあまり手を引いてしまうコクフウカイ。
『オラアアアアア!!』
その隙を逃さずモンキーロッドを構えて突撃するモンキーマン。
突きに構えたその穂先に取り付けられているのは本来のアタッチメントパーツとしての初陣に挑むヴォルトアクスヘッドである。
『フンフンフンフンフンッ!!』
『ガッ……グアッ……ギッ……』
そのまま一気に全身を何か所も電撃斧槍で滅茶苦茶に突き抜かれたコクフウカイは焼け焦げた機械臭と黒煙に包まれながら仰向けに倒れる。
【MMS 第12話に続く】
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